DRAGON QUEST―ダイの大冒険―

大ヒットゲーム『ドラゴンクエスト』の世界観をもとに、友情や努力といった少年漫画らしい要素を丁寧に盛り込んだオリジナルストーリーを展開。原案・原作を三条陸、作画を稲田浩司がそれぞれ担当する。勇気の心をもって多くの人々を救う勇者としての素質を見い出された、正義の心を持つ少年・ダイ。彼とその仲間たちは、世界の平和を脅かす魔王ハドラーの軍勢に立ち向かう中で、時には敵対する魔族とも心を通わせながら、勇者として、そして1人の人間として大きく成長を遂げていく。

正式名称
DRAGON QUEST―ダイの大冒険―
原作者
三条 陸
作者
ジャンル
バトル
 
ファンタジー
レーベル
ジャンプ・コミックス(集英社) / 集英社文庫 コミック版(集英社)
巻数
全22巻
関連商品
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世界観

世界観は堀井雄二の監修のもとTVゲーム『ドラゴンクエスト』シリーズをベースにして作られており、ゲームに出て来るアイテムやモンスター、用語が本作『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』にも登場する。ただし物語の舞台となる世界や登場人物は本作オリジナルのもので、物語の流れそのものはゲーム本編とは関係がない。また「レベルが上がると魔法を覚える」や「敵が1ターンで複数行動する」「ボスからは逃げられない」などのゲーム的なシステムを、アレンジして漫画的に表現している。一方で、本作に登場する技や魔法は本作オリジナルのものも多く、それらの技や魔法の一部は、のちに発売された『ドラゴンクエスト』シリーズにも活かされている。

作品が描かれた背景

監修の堀井雄二はゲームでやった内容を再び漫画にするのは意味がなく、また当時まだ発売されていなかった『ドラゴンクエストⅣ』のストーリーを漫画にすると、ゲームの楽しみを半減させてしまうと考えていた。そのため堀井雄二は漫画とゲームは別物だと考え、『ドラゴンクエスト』シリーズをやった事がある人も、漫画で初めて『ドラゴンクエスト』シリーズに触れる人も同じく楽しめる内容にしようと、あえて世界観のみを活かし、ゲームのものとはまったく違うストーリーを作ったと語っている。『ドラゴンクエスト』シリーズの主人公はプレイヤー(遊ぶ人自身)だが、『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』は、もしかしたらいたかもしれない「もう一人の勇者」として、主人公のダイが生まれたとされている。

あらすじ

勇者の家庭教師(第1巻)

デルムリン島でモンスターに育てられたダイは、勇者にあこがれるわんぱく小僧。魔法の勉強をさぼっては親代わりのブラスに叱られる日々を送っていたが、ある日、「ニセ勇者一行」に襲われ、ゴメちゃんをさらわれてしまう。そしてロモス王への献上品となったゴメちゃんを救いに来たダイは偽勇者達を倒し、その勇姿を見たロモス王から真の勇者として称えられた。その後も、その評判を聞きつけたレオナを、邪悪な人間達の悪巧みから救ううちに、ダイは少しずつ勇者として成長していくが、そんなある日、デルムリン島に異変が起きる。魔王の復活によってモンスターは凶暴化し、デルムリン島のモンスターも影響を受けたのだ。島の仲間を見捨てる事のできないダイだったが、そこにアバン=デ=ジニュアール3世ポップが現れ、ダイと島のモンスターを危機から救うのだった。勇者を育て上げる家庭教師であるアバンはダイの希望もあり、彼を勇者として徹底して鍛える。アバンの特訓によってメキメキと実力を伸ばすダイだったが、そこに復活した魔王ハドラーが現れる。

ダイの旅立ち(第2巻)

アバン=デ=ジニュアール3世は、実は魔王ハドラーを打倒した勇者であった。自らを倒したアバンへの復讐に燃える魔王ハドラーは、倒される前よりも強く、邪悪な存在となっていた。それはより大きな力を持つ大魔王バーンの計らいによるものだと、魔王ハドラーは語り、アバン達は新たな巨悪の出現に戦慄する。力を消耗しきったアバンは、最後の手段でダイポップに「鋼鉄変化呪文(アストロン)」をかけ、命と引き換えに放つ「自己犠牲呪文(メガンテ)」を魔王ハドラーに放つ。しかし魔王ハドラーは、大きなダメージこそ負ったものの生きており、ダイ達に襲い掛かる。絶体絶命の窮地であったがアバンの遺志を受け継いだダイは秘められた力を解放し、その力で魔王ハドラーを撃退する事に成功する。そしてダイとポップは大魔王打倒を目指して、旅に出るのだった。

獣王クロコダイン(第3巻~第4巻)

旅に出たダイポップは、「魔の森」と呼ばれる森で迷っていた。迷子の子供を助け、マァムと出会った一行であったが、その直後に魔王軍の獣王、クロコダインが新たな刺客として立ち塞がる。圧倒的なパワーを持つクロコダインに苦戦する一行だったが、マァムとポップ、ダイの三人が力を合わせる事でこれを退ける事に成功する。しかし時同じくしてデルムリン島に、ザボエラの魔の手が忍び寄る。ザボエラはブラスをさらい、邪悪な魔力で洗脳したあと、再戦に燃えるクロコダインを唆(そそのか)し、ブラスとダイを戦わせようと画策する。ロモス王国を襲うクロコダインに戦いを挑んだダイはまんまとその策にはまり、絶体絶命の危機に陥ってしまう。しかし、臆病者ながら勇気を振り絞ったポップの献身の策によってブラスを救う事ができ、ダイはクロコダインを打ち破るのだった。ロモス国王から褒美をもらったダイとポップはマァムを仲間に加え、レオナのいるパプニカ王国を目指す。しかしそこに待ち受けていたのは同じアバンの使徒でありながら、敵に寝返った不死騎団長のヒュンケルだった。

不死騎団長ヒュンケル(第5巻)

ダイは、剣の達人なうえに魔法の効かない、「鎧の魔剣」をあやつるヒュンケルに追い詰められる。しかしそこにクロコダインが乱入し、ダイをかばう。ダイとポップの生き様に感化されたクロコダインは魔王軍を裏切り、彼らを助けに駆けつけたのだった。クロコダインの助けによって逃げおおせたダイとポップは、囚われの身になったマァムを救うためにもヒュンケルとの再戦を誓う。ダイはポップの秘策によって新たに「電撃呪文(ライデイン)」を身につけ、ヒュンケルとの再戦に挑むが、力及ばず倒れてしまう。しかし、そこに囚われの身だったマァムが「魂の貝殻」を見つけた事で状況は一変する。ヒュンケルは「魂の貝殻」を通じて父親の遺言を聞き、真実を知る。そして土壇場で新たな力、魔法剣に目覚めたダイに完膚なきまでに負ける事で、ヒュンケルは自らの過ちを認めるのだった。しかしそこに新たな敵のフレイザードが現れ、負けたヒュンケル諸共、すべてを溶岩の海に沈めようとする。ヒュンケルはダイ達を身を呈して守り、溶岩の海に姿を消していくのだった。

氷炎将軍フレイザード(第6巻~第8巻)

ヒュンケルに助けられたダイ達は、偶然出会ったエイミの案内で、レオナのいる「バルジ島」を目指す事となった。エイミの乗って来た気球に乗ってバルジ島に向かう一行だったが、丁度その時、レオナのいる塔がフレイザードの強襲を受けてしまう。レオナの危機に駆けつけたダイは、今までの経験もあり、フレイザード相手に五分の戦いを繰り広げるが、フレイザードの作り出した「氷炎結界呪法」によってその力の大半を封じられる。レオナを人質に取られてしまったが、このままでは勝ち目がないと悟ったマァムはダイ達を逃がし、反撃の機会を窺うのだった。そして一行の窮地を助けたマトリフの助言を受けて特訓をしたダイとポップはそれぞれ実力を伸ばし、フレイザードとの再戦に挑む。しかしそこには魔王ハドラー、ザボエラ、ミストバーンと魔王軍の幹部が待ち受けていた。圧倒的な戦力差になす術がないと思われたが、そこにクロコダインとヒュンケルが助太刀として現れる。二人の助けによって氷炎結界呪法を破り、特訓によって空裂斬を会得した事で真のアバンストラッシュを完成させ、ダイは今度こそフレイザードに勝利を収める。

竜の騎士(第8巻~第10巻)

レオナを助けた一行は、それぞれ思い思いの行動を取っていた。力を磨くため特訓するダイポップ、力不足を痛感し、武闘家になるための修行の旅に出たマァム、魔王軍時代の過ちを償おうとするヒュンケルクロコダインと、それぞれが自分にできる最善を模索していた。その中でマトリフはダイの秘められた力が古文書に記された「竜の騎士」のものであると知る。新たな武器を求めている際に偶然出会ったナバラの案内に従って、ダイは「竜の騎士」の伝説が残る神秘の国「テラン」へと向かう。「竜の騎士の神殿」にたどり着いたダイだったが、そこに現れたのは同じ「竜の騎士」でありながら魔王軍に与(くみ)するバランであった。ダイを息子と呼び、自らのもとに来るように諭すバランは、抵抗するダイをその圧倒的な力でねじ伏せる。しかしそれでもダイは、仲間を信じて立ち向かう。バランは圧倒的な力にも屈しないダイの根源を絶つため、ダイの記憶を奪い、その力を封じるのだった。

竜騎衆(第10巻~第11巻)

バランダイを取り戻すため竜騎衆を呼び出し、万全の体制を整える。ダイが記憶を失って戦えない状況で、ポップはダイを守るため逃げたふりをしながら、竜騎衆の前に立ち塞がる。多勢に無勢の状況で死の一歩手前まで追い込まれるポップだったが、応援に駆けつけたヒュンケルの助けもあり、ガンダンディーとボラホーンを打ち倒す。しかし残ったラーハルトは別格の力を持ち、ヒュンケルの「鎧の魔剣」と同種の「鎧の魔槍」を用いて彼を圧倒する。類稀な技量を持つラーハルトに圧されるヒュンケルだったが、ダイとバランの過去をラーハルトから聞き、彼らのためにも負けられないと奮起。死中の中に勝利の鍵を見つけ出し、ラーハルトを降す事に成功する。そしてラーハルトはヒュンケルの健闘を称え、自らの遺志と「鎧の魔槍」を彼に託し、静かに息を引き取るのだった。

竜魔人バラン(第11巻~第12巻)

ポップの真意を知ったレオナクロコダインは、ダイを守るためバランを相手に、自らの身を省みない捨て身の時間稼ぎを行っていた。血を流し、命を削る時間稼ぎは実り、竜騎衆を倒したヒュンケルとポップが駆けつける。仲間を信じる人間の姿を見たバランはそれでも人間の心を否定し、遂には「竜魔人」と呼ばれる最強の力を解放する。攻撃力、防御力、魔力、あらゆる力が大きく上がったバランにポップ達はなす術もなくやられてしまう。ポップはダイを守るため、自らの命を引き換えにした「自己犠牲呪文(メガンテ)」を放つ。目の前でポップが散った事で、ダイは失われた記憶を呼び覚まし、仲間を守るため「竜の騎士」の力を完全に引き出す。強力な力と力のぶつかり合いを行うダイとバランであったが、バランはダイと仲間達の絆の前に遂に敗れる。「人の心」に完膚なきまで叩き潰されたと悟ったバランは、「竜の騎士」の力でポップを蘇生させ、ダイの前から去っていくのだった。

ロモス武術大会(第13巻~第14巻)

「竜の騎士」の力に完全に目覚めたダイだったが、その力を十全に振るえる武器がなく困り果てていた。ダイが使っても壊れない武器を探していた一行は、ロモス王国で行われる武術大会の優勝商品「覇者の剣」の存在を知る。急遽ロモスに向かったダイとポップは、そこで武術大会に参加するマァムと再会する。武闘家として実力を伸ばしたマァムは次々と参加者を打ち倒し、決勝戦への切符を手にする。しかし武術大会は、ロモス王国に潜り込んでいたザムザの罠で、マァムら武闘家は囚われの身になってしまう。ダイは「竜の騎士」の力を使ってザムザを追い詰めるものの、「超魔生物」の力を発揮したザムザに逆襲される。危機に陥った一行であったが、チウの勇気を見せた行動とマァムが修行で身につけた新しい力「閃華裂光拳」によって逆転し、最後の力を振り絞ったダイの一太刀によってザムザを倒す事に成功する。しかし「覇者の剣」はザムザによってすでに運び出されており、武器探しは振り出しに戻ってしまうのだった。

鬼岩城(第15巻~第16巻)

ダイの武器探しをしていた一行はメルルの占いを聞き、ポップの故郷「ランカークス]に向かう事となった。彼らはそこでポップの家族の紹介でロン・ベルクと出会い、ダイを気に入ったロンから剣を作る約束を取り付ける。ダイが幼い頃、ロモス国王からもらった「覇者の冠」を材料に、ロンとダイが武器作りを始めるが、そのタイミングでミストバーンが鬼岩城を動かし、パプニカ王国に侵攻する。武器作りで手を離せないダイを残してポップ達はパプニカに急行する。「世界会議(サミット)」が開かれている事もあり、世界各国の艦隊が鬼岩城に攻撃するが効果がなく、圧倒的な鬼岩城のパワーと魔影軍団の大軍によってパプニカは蹂躙されてしまう。ポップやヒュンケルもミストバーンを相手に善戦するが、その強大な力に一歩一歩追い詰められる。劣勢に立たされる一行であったが、みんなの懸命の時間稼ぎが功を奏し、ダイの剣を完成させたダイが遂に到着。地上最強の剣の力を使ってダイは鬼岩城を破壊、ミストバーンも退ける。しかし、激情に駆られたポップは逃げた敵を深追いし、孤立してしまうのだった。

死の大地(第17巻~第19巻)

逃げ出したミストバーンとキルバーンを追いかけ、「死の大地」にたどり着いたポップであったが、それは仲間からポップを孤立させるための罠だった。消耗した状態で強大な敵と戦う事となったポップは、駆けつけたダイの助けもあり九死に一生を得る。しかし、そこに新たな力を手にした超魔生物ハドラーが現れ、圧倒的な力を持つハドラーと引き分けとなったダイは行方不明となってしまう。ポップは仲間達にその事を知らせ、自らもダイ発見のために奔走し、氷山の中に半死半生状態のダイを見つける。しかしそこに現れる新たな敵、ハドラー親衛騎団、そして遂に謎のベールに包まれた大魔王バーンも姿を現し、魔王軍との戦いは新たな局面を迎えるのだった。そしてダイ達は新たな敵に対抗するために、それぞれ特訓をして新たな力を身につける。そして人類はその力を結集し、遂に魔王軍への反撃の狼煙を上げる。チームワークを駆使して戦うハドラー親衛騎団に、ダイ達も仲間達の力を結集して戦い優勢に立つが、そこに超魔生物ハドラーの幻影が現れ、ダイ達を決戦の地へと招く。

竜の騎士散る(第20巻~第22巻)

みんなに隠れて「死の大地」の探索に出かけたチウゴメちゃん達は意外な活躍を果たし、敵の本拠地であるバーンパレスへ続く扉を見つける。そんなチウを心配して駆けつけたヒュンケルクロコダインは偶然、チウを手助けしたバランと出会うのだった。ヒュンケルの自らの負傷を省みない決死の説得に胸を打たれたバランは、大魔王バーンを倒すまでの束の間共に戦う事を約束する。ダイとも素直になれない不器用さを見せつつも父親として接するバランは、ポップ達が敵を引き付けているあいだにダイと二人でバーンパレスを目指す。道中、立ち塞がったフェンブレンを倒した二人は、遂に大魔王の居城へと踏み込み、超魔生物ハドラーと対峙するのだった。しかしそれは大魔王バーンの張り巡らした巧妙な罠で、超魔生物ハドラーに埋め込まれた爆弾「黒の核晶」の所為で二人は満足に戦えなくなってしまう。何とか「黒の核晶」を無効化しようとするバランとダイであったが、乱入したミストバーンの真の力によって爆発。バランは己のすべての力を振り絞ってダイを守るが、その命を散らしてしまうのだった。

大魔宮での決戦(第22巻~第23巻)

超魔生物ハドラーに埋め込まれた「黒の核晶」の爆発が「死の大地」を吹き飛ばし、その地下に隠されていた大魔王バーンの居城「バーンパレス」は、その真の姿を白日のもとにさらす。爆発から何とか逃れたポップ達も、空中要塞へと変貌したバーンパレスに偶然入り込むのに成功し、バランに守られたダイと合流する。そしてダイとバランの親子としての最期の別れを見届けた一行は、遂に大魔王バーンと対峙するのだった。次元違いの圧倒的な力を見せつける大魔王バーンに仲間は一人、また一人と倒れていく。そしてダイも自らの剣を折られ、大魔王の圧倒的な力を前に絶望し、遂に膝を屈してしまうのだった。逃げる事もできず、ただ殺されるのみとなったダイと仲間達であったが、意外にもそこに超魔生物ハドラーが力を貸し、逃げ出す事に成功する。「黒の核晶」の謀略でダイとの決闘を汚された超魔生物ハドラーは大魔王バーンに反旗を翻して戦う。ダイとの戦いに消耗した大魔王バーンに対して優位に戦う超魔生物ハドラーであったが、ザボエラの罠に絡め取られて敗北。ブロックの犠牲と引き換えに、超魔生物ハドラーは撤退するのだった。

決戦前夜(第24巻)

大魔王バーンはバーンパレスで世界各地を攻撃し始め、さらに捕らえたヒュンケルクロコダインの処刑を明後日に行うと人類に宣言する。人類はそんな状況の中、大魔王バーンに対抗するため、最後の力を結集しつつあった。しかしダイは父親を失い、圧倒的な力になす術もなく敗北を喫した事で心が折れ、逃げ出してしまう。しかし頼りになる仲間であるポップの言葉によって奮起し、もう一度戦う意志を持つのだった。そしてカール王国の女王のフローラはアバン=デ=ジニュアール3世の残した「アバンのしるし」を使い、伝説の破邪呪文ミナカトールによってバーンパレスの動きを封じる事を提案する。五人の「アバンの使徒」と五つの「アバンのしるし」が必要なため、フローラは自らがアバンより預かった「アバンのしるし」を、アバンなら使徒に選んだであろうレオナに託す。レオナはそれを快諾し、破邪呪文の眠る「破邪の洞窟」に挑む。決戦までの短い時間の中で、それぞれが自分にできる最善を目指すが、その中でポップは己の心の弱い部分に直面し、大きな重圧の中、人知れず苦悩する。

大破邪呪文(第25巻~第26巻)

レオナがミナカトールを手に入れまでの僅かなあいだに、ダイも新たな技を身につける。また駆けつけたロン・ベルクによって復活したダイの剣に加え、それぞれ新たな武器を手にし、決戦の準備を整える。そして遂に一行はヒュンケルクロコダインの処刑場へと乗り込み、二人を助け出すのだった。土壇場で新たな力に目覚めたヒュンケル、人に力を貸す事を決めたロンの助けもあり、ダイ達はミナカトールの発動準備を始める。それぞれの魂に応じて輝き出す「アバンのしるし」であったが、苦悩するポップは「アバンのしるし」を光らせる事ができなかった。重圧の中、心が折れるポップであったが、敵の攻撃からメルルにかばわれた事で自分の心をさらけ出し、「アバンのしるし」を光らせるのだった。5つの光が揃った事で発動するミナカトールは、バーンパレスの動きを封じ、侵入を阻む結界を無効化する。そしてダイ達は大魔王と戦うため、再びバーンパレスに乗り込む。しかしそこでダイ達を待ち受けていたのは、ダイとの決着を求める超魔生物ハドラーと、それに付き従うハドラー親衛騎団だった。

宿敵(第27巻~第28巻)

超魔生物ハドラーの覚悟を慮ったダイは、超魔生物ハドラーとの一騎打ちを受け入れる。仲間達もそれぞれハドラー親衛騎団と一騎打ちを繰り広げる中、ダイは持てるすべてを使ってハドラーと戦う。戦いは苛烈を極めたが、ダイが新たに生み出した「アバンストラッシュX(クロス)」、そして父親のバランと師のアバン=デ=ジニュアール3世、二人から受け継いだ力を合わせて生み出した「ギガストラッシュ」によって、ダイは超魔生物ハドラーを打ち破る。ダイに感謝の言葉を伝え、この世を去ろうとした超魔生物ハドラーであったが、そこにキルバーンの卑劣な罠が襲い掛かる。罠に巻き込まれたダイとポップを守るため、最後の力を振り絞る超魔生物ハドラーは、そこで自分のかつての宿敵であるアバンの姿を見る。魔王ハドラーとの戦いで死んでいたと思われていたアバンは、実は密かに生き延び、最後の戦いに向けて準備をしていたのだった。アバンが新たに身につけた力によってダイとポップは救われ、超魔生物ハドラーもかつての宿敵、アバンに看取られながら、彼の腕の中で息を引き取る。

それぞれの死闘(第29巻~第30巻)

新たな力「破邪の秘法」を身につけたアバン=デ=ジニュアール3世の導きで、バーンパレスの奥に足を踏み入れるダイ達だったが、丁度その頃、地上では死闘が繰り広げられていた。ミストバーンに見捨てられたザボエラが超魔ゾンビを作り出し、ミナカトールの魔法陣を破壊しようとしていたのだ。超魔ゾンビに苦戦するロン・ベルク達であったが、ノヴァの生き様に心動かされたロンが、自らの両腕と引き換えに超魔ゾンビを破壊する。そしてクロコダインは、命乞いしながら奇襲しようとしたザボエラに、引導を渡すのだった。

また一方、ヒュンケルは仲間達を送り出すため、バーンパレスで多くの敵の足止めを行っていた。しかし、そこに現れるハドラー親衛騎団のヒム(兵士)。死の淵から蘇り、新たな力を手にしたヒム(プロモーション)は周囲の敵を一掃し、ヒュンケルと一騎打ちを繰り広げる。ヒュンケルの命を賭けた一撃に負けたヒムだったが、そこに乱入したバーンパレスの守護者の力に危機に陥ってしまう。ヒムを守るため瀕死の体を押して戦うヒュンケルであったが、そこに復活したラーハルトが駆けつけ、二人を救う。

双竜紋(第31巻)

遂に大魔王バーンのいる「天魔の塔」の目前にたどり着いた一行は、最後の大幹部であるミストバーン、そしてアバン=デ=ジニュアール3世への雪辱に燃えるキルバーンと戦う。しかしそこにヒュンケルより使命と「鎧の魔槍」を返してもらったラーハルトが応援に駆けつけ、ダイ達を手助けする。大魔王を倒せるのは勇者の一太刀のみと判断した仲間達は、身を挺して強敵達と戦い、ダイを無傷で大魔王のもとへと送り出すのだった。そして「天魔の塔」のたどり着くダイとレオナであったが、そこでパーンパレスの動力である魔力炉の暴走に巻き込まれてしまう。大魔王バーンにとっても予期せぬアクシデントに巻き込まれ、ダイは命を散らすかと思われたが、父親より受け継いだ「竜の騎士」の紋章が覚醒。自らの持つ紋章と合わせた「双竜紋」の力で危機を乗り切り、ダイは自らの力を大きく成長させた。

ミストバーンの正体(第32巻~第33巻)

「双竜紋」に目覚めたダイは真の「竜の騎士」として覚醒し、その力を大きく向上させて大魔王バーンとも互角の戦いを繰り広げる。一方、ダイを送り出すためキルバーンとミストバーンの足止めを行っていた仲間達は、それぞれ激戦を繰り広げていた。強力な闘気を持つヒム(プロモーション)が合流し、その捨て身の攻撃によってミストバーンを戦闘不能に追い込むが、ミストバーンは遂に真の姿を現して牙を剝く。自らを大魔王バーンをも超える最強と語るミストバーンは、その言葉に恥じない絶大な力と不可解な不死身性を見せつける。そして長いあいだ、ミストバーンに接して来たヒュンケルと、「凍れる時間の秘法」を知るブロキーナは、その正体と不死身のからくりに気づく。そしてキルバーンを倒して応援に駆けつけたアバン=デ=ジニュアール3世の推理によって、ミストバーンの秘密が暴かれるのだった。

真なる大魔王(第34巻~第35巻)

ミストバーンの正体は、真なる大魔王バーンの肉体を預けられたガス生命体だった。ダイに苦戦する大魔王バーンは、ミストバーンに自らの肉体を返すように告げ、大魔王バーンは最強の肉体と魔力を合わせ持つ真・大魔王バーンとして降臨する。ダイは自らの最強技であるギガストラッシュを繰り出すが、大魔王バーンは「天地魔闘の構え」で難なく撃退し、ダイは大きく負傷してしまう。さらなる追撃にピンチに陥るダイであったが、ミストバーンを倒し、駆けつけた仲間達にかろうじて救われるのだった。しかし仲間達も次々と天地魔闘の構えに敗れ、脱落して行ってしまう。ラーハルトとヒム(プロモーション)の命を賭けた猛攻、そして己の感情を殺して冷静に大魔王バーンを観察していたポップによって、天地魔闘の構えの弱点が見抜かれる。そしてポップの秘策によって天地魔闘の構えは破られ、ダイの刃は大魔王バーンに届く。大きくダメージを受け、追い詰められた大魔王バーンであったが、なお、余裕を崩さず、自らの企みを語り出すのだった。

閃光のように(第36巻)

真・大魔王バーンは世界中に配置した6つの「黒の核晶」によって六芒星を作り、その力で地上を吹き飛ばそうとしていた。今からでは世界中に散らばった黒の核晶を止める事はできないため、さしものダイポップも悲嘆に暮れる。しかしそこに目覚めたメルルを通じて、地上の人々の声がダイとポップに届く。あきらめずに黒の核晶を止めようとする人々に奮起され、ダイ達も立ち上がる。絶望的な状況でもなおあきらめない人間達に真・大魔王バーンは不気味さを感じ、ついに余裕の態度を崩れさせる。さらにはあり得ない奇跡が起きた事で動揺するが、その奇跡を引き起こしていたゴメちゃんの正体を看破し、叩き潰すのだった。しかしゴメちゃんは友達であるダイに、別れの言葉と共に最後の奇跡を贈り、ついに世界中の人々の心が一つになる。そして、かつてダイを襲った「ニセ勇者」一行が世界の危機を知り、最後の「黒の核晶」に駆けつけて爆発を止めるのだった。ここに至り、真・大魔王バーンは「人間の絆」に負けを認めるが、それでもその闘志を衰えさせる事はなかった。こうしてダイと真・大魔王バーンの戦いは、最終局面を迎える。

愛する地上よ(第37巻)

未だ力を残す真・大魔王バーンに対抗するため、ダイは最後の手段である「竜魔人」の力に思い至る。人を捨てる「竜魔人」の力を恐れるダイであったが、仲間達を守るためその力を解放する決心をするのだった。竜魔人と化したダイの圧倒的な力におされる真・大魔王バーンは自らも覚悟を決め、力の源である「鬼眼」の力を解放し、鬼眼王バーンとして最強最後の姿を顕現させる。そして竜魔人と鬼眼王、人知を超えた者達の頂上決戦はクライマックスを迎える。

コラボレーション

スマートフォン用ゲームアプリ『星のドラゴンクエスト』

2016年12月14日、本作『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』と、スマートフォン用ゲームアプリ『星のドラゴンクエスト』とのコラボレーション企画が発表された。企画は前編、中編、後編の三つに別れて実施され、期間中は『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』に登場した武器やキャラクターが、『星のドラゴンクエスト』に登場した。イベント終了後も2018年1月9日には「最終決戦!鬼眼王バーン」と新たにコラボイベントを実施している。

スマートフォン用ゲームアプリ『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』

2017年3月31日にはTVゲーム『ドラゴンクエストモンスターズ』シリーズとのコラボレーション第1弾として、同じくスクウェア・エニックスより配信されているiOS、Android用スマートフォン用ゲームソフト『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』ともコラボレーションされた。『ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト』はモンスターを育てて遊ぶゲームであるため、コラボレーションイベントでは『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』に登場した敵キャラクターやモンスターを仲間にしたりする事ができた。また続く2017年4月5日には、『ドラゴンクエストモンスターズ』シリーズとのコラボレーション第2弾として、2017年2月9日にスクウェア・エニックスより発売されたニンテンドー3DS用ゲームソフト『ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー3 プロフェッショナル』とコラボレーションし、配信アップデートで『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』の登場キャラクターが仲間にできるモンスターとして追加された。

メディアミックス

TVアニメ

東映動画(東映アニメーション)で製作され、1991年10月17日から1992年9月24日までTBS系列で放映された。アニメの製作にはTVゲーム『ドラゴンクエスト』シリーズの音楽を手がけたすぎやまこういちも音楽担当のスタッフとして加わり、主題歌の作曲・編曲などを手がけている。

劇場版アニメ

東映アニメフェアで劇場版アニメも製作されている。第1作目の『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』は1991年7月20日に公開され、第9回ゴールデングロス賞優秀銀賞を受賞した。第2作目の『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 起ちあがれ!!アバンの使徒』は1992年3月7日に、第3作目の『ドラゴンクエスト ダイの大冒険 ぶちやぶれ!!新生6大将軍』は1992年7月11日にそれぞれ公開された。

登場人物・キャラクター

主人公

デルムリン島でモンスターに育てられた少年。「勇者」になるのを夢見る純粋な子供だったが、のちにアバン=デ=ジニュアール3世に才能を見出され、彼の指導によって秘められた才能を大きく開花させていく。しかし、... 関連ページ:ダイ

各地で勇者の家庭教師を営む、眼鏡をかけた青年。ユーモアに富んだ陽気な性格をしているが、非常に博学多才な人物で剣にも魔法にも造詣が深く、独自の「アバン流殺法」を編み出している。また「アバンのしるし」をは... 関連ページ:アバン=デ=ジニュアール3世

アバン=デ=ジニュアール3世の弟子。魔法使いの少年。武器屋の息子であったが、たまたま村を訪れたアバンにあこがれ、弟子入りした。アバンが死亡したあとは、ダイと共に大魔王を倒す旅に出た。魔法使いとして才能... 関連ページ:ポップ

ダイやポップと共に魔王軍と戦う勇敢な少女。表向きは勝ち気で男まさりな性格だが、その本質は他者を気遣い慈しむことのできる母性にあふれている。アバンの使徒のひとりでもあり、呪文が装填された弾丸を撃ちだす魔... 関連ページ:マァム

獣タイプのモンスターを統べる魔王軍・百獣魔団の軍団長。獣王と呼ばれ恐れられている。ワニのような容貌の獣人で、凄まじい剛力と鋼のように強靭な肉体、そして不死身とも賞される圧倒的な生命力を併せ持つ。卑怯な... 関連ページ:クロコダイン

魔王軍不死騎団の軍団長としてアンデット系モンスターを統べる魔剣戦士。身寄りのない幼少時代に、心優しいモンスターに拾われ育てられたという、ダイと非常に似た境遇を持つ。育ての親であるモンスターがアバンに討... 関連ページ:ヒュンケル

多くの賢者を抱えるパプニカ王国の若き王女。人々を惹きつける高いカリスマ性に、他者を許すことのできる寛容さ、そして真っ直ぐな正義の心を併せ持っており、若くして王としての高い資質を垣間見せる。かつてデルム... 関連ページ:レオナ

メルル

古の神話や伝承に通じる小国・テラン王国に住む占い師の少女。その未来予知にも迫る卓越した占いの力で、ダイたちの進むべき道を指し示した。普段は内気で物静かな女の子だがポップのことを慕っており、彼に関わることなら思いがけない行動力を発揮することもしばしば。

非常に珍しい「ゴールデンメタルスライム」と呼ばれるモンスター。デルムリン島でダイの友達として平和に暮らしていたが、その珍しさから人々に狙われる事もあった。大魔王バーンを倒すための旅に出たダイの荷物にま... 関連ページ:ゴメちゃん

ブラス

ダイの育ての親であるきめんどうしと呼ばれる種族のモンスター。かつてデルムリン島に流れ着いた赤子のダイを保護し、心優しい少年として立派に育て上げた。島では長老のような立場にあり、少々口うるさいもののダイや島のモンスターたちから敬愛されている。

ねずみの姿をした獣人の武闘家。もとは魔王にあやつられる邪悪なモンスターだったが、ブロキーナに懲らしめられ、邪悪な意志を跳ね返せるほど鍛えられた。そのためブロキーナの一番弟子を自称し、マァムには兄弟子と... 関連ページ:チウ

魔王軍六大軍団を束ねる魔軍司令。かつて世界を滅ぼそうとしてアバン=デ=ジニュアール3世に敗れた邪悪な魔王で、大魔王バーンに忠誠を誓う事で新たな力と肉体を与えられて復活した。デルムリン島に現れ、アバンと... 関連ページ:魔王ハドラー

「魔界の神」とも呼ばれる、魔王軍の頂点に立つ存在。その正体は秘密のベールに包まれており、当初は魔王ハドラーですらその姿を直接見る事は叶わず、幕越しに命を受けていた。人知を超えた超魔力と軍団長すら敬服す... 関連ページ:大魔王バーン

ドラゴン系のモンスターのいる魔王軍・超竜魔団を束ねる超竜軍団長。精悍な顔つきの中年男性で、曲者揃いの魔王軍の中でクロコダインと並ぶ武人としてヒュンケルから一目置かれていた。その戦闘能力は魔王軍の軍団長... 関連ページ:バラン

魔界で名を馳せた伝説の鍛冶師。ヒュンケルの「鎧の魔剣」やラーハルトの「鎧の魔槍」を作った人物とされ、かつては大魔王バーンのもとにいたが、現在はポップの故郷であるランカークスの村のはずれで隠遁生活を送っ... 関連ページ:ロン・ベルク

集団・組織

アバンの使徒

アバン=デ=ジニュアール3世の教えを受け、卒業生の証である「アバンのしるし」を授かった者達の総称。一人一人が秘める優秀な才能をアバン直々に磨かれており、魔王軍にとって最も大きな障害となっている。現在い... 関連ページ:アバンの使徒

六大軍団

『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』の設定。モンスターの種族や性質にあわせて、魔王軍は百獣魔団、不死騎団、氷炎魔団、妖魔士団、魔影軍団、超竜軍団という6つの軍団に分類されており、その総称を六... 関連ページ:六大軍団

場所

デルムリン島

人間たちから怪物島と呼ばれ恐れられている小さな島だが、魔王ハドラーの支配から解放された心優しいモンスターたちが穏やかに暮らしている。赤ん坊の頃、この島に流れつき育てられたダイにとっての故郷。

クレジット

原作

題材

ドラゴンクエスト・シリーズ

アニメ

ドラゴンクエスト・ダイの大冒険

勇者により魔王が倒されてから15年後。南海のある孤島で、良心を取り戻した魔物たちに拾われた少年ダイが健やかに育っていた。だが突然魔王復活の兆候が生じ、魔物たちが凶悪さに侵食されだした。 そこへ勇者の家... 関連ページ:ドラゴンクエスト・ダイの大冒険

書誌情報

Dragon quest-ダイの大冒険 全22巻 〈集英社文庫 コミック版〉 完結

第1巻

(2003年6月発行、 978-4086180634)

第2巻

(2003年6月発行、 978-4086180641)

第3巻

(2003年6月発行、 978-4086180658)

第4巻

(2003年8月発行、 978-4086180665)

第5巻

(2003年8月発行、 978-4086180672)

第6巻

(2003年9月発行、 978-4086180689)

第7巻

(2003年9月発行、 978-4086180696)

第8巻

(2003年9月発行、 978-4086180702)

第9巻

(2003年10月発行、 978-4086180719)

第10巻

(2003年10月発行、 978-4086180726)

第11巻

(2003年11月発行、 978-4086180733)

第12巻

(2003年11月発行、 978-4086180740)

第13巻

(2003年11月発行、 978-4086180757)

第14巻

(2003年12月発行、 978-4086180764)

第15巻

(2003年12月発行、 978-4086180771)

第16巻

(2004年1月発行、 978-4086180788)

第17巻

(2004年1月発行、 978-4086180795)

第18巻

(2004年1月発行、 978-4086180801)

第19巻

(2004年2月発行、 978-4086180818)

第20巻

(2004年2月発行、 978-4086180825)

第21巻

(2004年3月発行、 978-4086180832)

第22巻

(2004年3月発行、 978-4086180849)

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