概要・あらすじ
卑劣かつ陰湿な性格のいじめられっ子・かもしだは、教師・徳俵の弱みを握って私立萬世院高校に入学。しかし、入るはずだった男子寮は廃止されてしまっていた。あてのないかもしだは女子寮に住むことを許され、同級生の男勝りの美少女・沖津要と同居することに。かもしだに惚れられてしまった要は、常識はずれな彼が次々と起こす騒動に巻き込まれていくのであった。
登場人物・キャラクター
かもしだ 与一 (かもしだ よいち)
私立萬世院高校1年G組(後に2年に進級)。眼鏡をかけた小柄な少年。卑屈かつ陰湿な性格で、かなりのスケベ。常識はずれの行動ばかり起こすトラブルメーカーで、中学のころはいじめられっ子だった。将来の夢は「東大出て大蔵省に入って、みんなをいじめること」。モットーは「やられたらやりかえす」。私立萬世院高校の受験の際、徳俵先生の弱みを握って入学。 男子寮がなくなったため、女子寮に入居し、沖津要と同室となる。要に惚れており、あの手この手を使って彼女を自分のものにしようとしている。
沖津 要 (おきつ かなめ)
私立萬世院高校1年A組(後に2年に進級)。170cmを超える長身の美少女。髪型はポニーテール。弓道部に所属している。気が強く、男勝りな性格。一つ上の先輩アキヒコと中学生のころから付き合っている。かもしだとは、高校受験の際に彼がカンニングをしたことを咎めたことがきっかけで出会った。 高校入学後は、かもしだと女子寮で同じ部屋となった。かもしだにたびたび辱められており、彼のことを毛嫌いしている。反面、かもしだのことをほうっておけないような仕草も見せている。
徳俵 (とくだわら)
私立萬世院高校に勤める教諭。担当は現国。萬世院高校の受験の日、教え子である今市いく子とセックスをしているところをかもしだに目撃された。そのことを強請られ、かもしだのあからさまなカンニングを黙認した。その後も何かと事件を起こすかもしだの行いに目をつぶっている。
今市 いく子 (いまいち いくこ)
私立萬世院高校3年で、女子寮の寮長。眼鏡をかけた少女。徳俵先生とセックスしているところをかもしだに目撃され、彼に弱みを握られている。
大波 ひろえ (おおなみ ひろえ)
私立萬世院高校1年A組(後に2年に進級)。沖津要の友人。軽音部に所属している。人懐っこい性格で、かもしだにもちょっかいをかけているが、実は男嫌い。よくかもしだによからぬことを吹き込んでいる。
錦鯉 謙一 (にしきごい けんいち)
私立萬世院高校1年G組(後に2年に進級)。かもしだの悪友。坊主頭の肥満体。硬式テニス部に所属している。喫煙者で、不良じみたところがある。
アキヒコ
沖津要の彼氏。要とは幼馴染みで、中学のときに彼女にバレー部の助っ人を頼んだことがきっかけで付き合い始めた。要の初体験の相手。
中津川 (なかつがわ)
私立萬世院高校1年G組(後に2年に進級)。眼鏡をかけたにきび面の男。中学生のころから、沖津要のことが好きで、彼女と同居しているかもしだを敵視している。
計子 (けいこ)
20歳すぎのロングヘアの女性。彼氏の子供を妊娠したが堕胎を迫られ、自殺しようとしていたところをかもしだに助けられた。本名は計子だが、名乗らなかったためかもしだが雪子と命名した。女子寮から追い出されたかもしだが住み着いた廃屋に寝泊りするようになり、かもしだと親密になっていく。
縞袋 美春 (しまぶくろ みはる)
私立萬世院高校1年A組(後に2年に進級)。かもしだたちと同級生だが、病気で一年間休んでいたため年は一つ上。眼鏡をかけ、長い前髪で右目を隠した髪形。レズビアンで、沖津要のことを狙っている。要と彼氏・アキヒコを別れさせるため、かもしだと結託した。
かす美 (かすみ)
アキヒコの妹。髪型は三つ編み。父子家庭の子はグレる、という世間の要望に答え、真面目な兄に代わって不良となった。後に私立萬世院高校に入学し、西条爽と親密になる。
西条 爽 (さいじょう さわやか)
私立萬世院高校の新入生。顔はいいが生真面目で、はた迷惑な熱血漢。入学式の日に、不良にからまれていたところをかもしだに助けられ、彼に心酔するようになる。成績別クラス編成というシステムに憤り、かもしだを生徒会長にしようとする。
川中島 (かわなかじま)
かもしだが放浪中に出会った青年。実はゲイで、かもしだの尻を掘った。後に私立萬世院高校に新任の教諭として赴任してくる。
紫川 京助 (しばかわ きょうすけ)
私立萬世院高校の新任教諭。担当は地理。校内で堂々と酒を飲み、女子生徒に手を出す不良教師。生徒会長に立候補し、成績別クラス編成に異を唱えたかもしだたちをさまざまな手で妨害している。実は、私立萬世院高校のOBで、かつては生徒会長として制服廃止運動を起こしていた。
集団・組織
私立萬世院高校 (しりつまんせいいんこうこう)
『極めてかもしだ』の舞台となる学校。海沿いの山の斜面に立地する。創立記念日は6月6日。校舎は創立当時の大正建築と、戦後建てられた鉄筋の建物が混在している。かつては県下一の進学校だったが、何年か前に不祥事を起こし、評判を落としている。制服はなく、生徒は私服。成績の優劣によって生徒をAからGまでのクラスに分ける、成績別クラス編成というシステムを採用している。