機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画

TVアニメ「機動戦士ガンダム」の外伝作品。一年戦争末期における、ジオン公国の首都ズムシティにおける連続テロと、それを追う者たちの攻防、そして、ザビ家を巡る陰謀と政治劇を、1人の捜査官の手記から抜粋するという形で描いている。「月刊ガンダムエース」2007年10月号から2009年12月号まで連載された作品。原作は富野由悠季、原案は矢立肇。

正式名称
機動戦士ガンダム ギレン暗殺計画
原作者
富野 由悠季
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
レーベル
角川コミックス・エース(KADOKAWA)
巻数
全4巻
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概要・あらすじ

ジオン公国の公安捜査官、レオポルド・フィーゼラーは、総帥府に勤務する幼馴染のエリース・アン・フィネガンより、あるデータファイルを受け取る。そこに記されていたのは、レオが追っているテロ事件のデータで、文末にはジオン公国軍総帥、ギレン・ザビの名が記されていた。この奇妙な符合を訝しむエリースの依頼により、レオは水面下で何らかの計画を企む存在、「レギンレイヴ」の足跡を辿ることとなる。

登場人物・キャラクター

レオポルド・フィーゼラー

ジオン公国国家公安部に所属するテロ専任捜査官の青年。かつて任務によって、短期間ながら地球で暮らしていたことがある。ズムシティで多発している爆弾テロについての調査を命じられ、解決のために行動していた。そこで幼馴染のエリース・アン・フィネガンから、テロ事件の裏に、ギレン・ザビに関わる何らかの計画と、その黒幕と目される「レギンレイヴ」の存在を聞かされ、その追跡調査に着手する。 捜査官という立場上、注意力や慎重性に長けているが、好奇心も人並み以上で、それが時に彼の足を引っ張ってしまうことがある。

エリース・アン・フィネガン

ジオン総帥府の仕官。若いが切れ者の少女で、上司であるセシリア・アイリーンの信頼も厚い。レオポルド・フィーゼラーとは幼馴染で、「お兄ちゃん」と呼び慕っている。勤務中に偶然テロ事件に関わる重要書類を盗み見てしまい、捜査官であるレオに情報提供と引き換えに助けを求める。レオの捜査に関しては、立場上表だっての協力こそできないものの、自らのポジションを利用して最大限の便宜を図っている。

ランス・ガーフィールド

ジオン公国軍所属の男性。階級は中佐。人を見る目があり、厳しさと思いやりを併せ持っている。かつてレオポルド・フィーゼラーが軍に志願した際に教官を務めていたが、モビルスーツパイロットとしての適性を疑問視し、志願をはねのけている。オデッサにおける連邦軍との戦いにおいて右腕を失っており、そのため、現在はほぼ名誉職とされている首都防衛大隊に所属している。

アンリ・シュレッサー

首都防衛大隊の隊長。階級は准将。部下から強い信頼を向けられており、ランス・ガーフィールドとも懇意の間柄である。かつてはサイド3に駐留する地球連邦軍の仕官であったが、ジオン共和国建立の際にジオン・ダイクン自らに招聘され、ダイクンの思想に共鳴。ジオン共和国創設の立役者の1人となっている。ダイクンの死後は熱意を失い、士官学校の教官という立場に甘んじていた。

セシリア・アイリーン

ジオン総帥府の仕官で、ギレン・ザビの実質的な秘書官を務めている女性。エリース・アン・フィネガンは、彼女の部下にあたる。ギレンに対して高い忠誠心を抱いており、彼を脅かす恐れのあるものに対しては一切の容赦をしない。ギレンが提唱する能力至上主義を象徴するアイドルとも見られており、秘書官という立場も、ギレン自らの指名によるものである。

デイビッド・シラー

ジオン公国国家公安部に所属する捜査官の青年。かつて大病を患い、そのため軍人への道を断念した経緯がある。1年前に発生したとされる「ギレン・ザビ暗殺未遂事件」を担当しており、無事解決に導いた。現在計画されているとされる「ギレン暗殺計画」についての見解を問うべく、レオポルド・フィーゼラーが彼の足取りを追っていたが、現在は失踪中である。 かつてアンリ・シュレッサーやセシリア・アイリーンとは知り合いの間柄であった。

ジャン・マリー・ソクラテス

ジオン公国国家公安部に所属する捜査官の青年。レオポルド・フィーゼラーの同僚にあたる。デイビッド・シラーの失踪により、公安部そのものに不信感を抱いている。そのため、レオにデイビットの情報を流し、公安の上層部に対して発破をかけている。とはいえ、レオをただ利用しただけでなく、彼が窮地に陥った時は助け舟を出すなど、持ちつ持たれつの関係といえる。

エリック・マンスフィールド

ジオン公国親衛隊のエースパイロットを務める青年。階級は中佐。パイロットとしての技量のみならず、分析能力においても秀でており、万事において一切の過大評価、過小評価をしない。セシリア・アイリーンを「至高の君」と表向きは忠誠を誓っているが、内心は能力至上主義のアイドルに過ぎないと考えている。しかし、そのような冷徹な雰囲気とは裏腹に、部下に対しては家族のような感情を抱いており、なかでもフィーリウス・ストリームには自分を超えるものとして多大な期待をかけている。

フィーリウス・ストリーム

ジオン公国親衛隊のパイロットを務める少年。軍人というには幼いと呼べるほどの子供であるが、その技量はエリック・マンスフィールドすら舌を巻くほどである。ジオン公国軍の軍備計画「ペズン計画」により配属されており、専用機のガルバルディαを与えられている。無口で無表情なため、冷徹さを感じさせられる部分があるが、内心では年相応の素直さや危うさも持ち合わせている。

ホト・フィーゼラー

ジオニック社の重鎮。かつてジオン共和国建国の際に多大な貢献をした「オリジナル11」の1人。レオポルド・フィーゼラーの祖父だが、彼とは何らかの確執がある模様で、しばらくの間対面していなかった。しかし、一連の事件を追うレオと数年ぶりの再会を果たし、ジオン、スペースノイドの過去と現状、そして、レギンレイヴについて、自分の知る情報を語る。

ギレン・ザビ

ジオン公国軍総帥で、現在ジオン公国を事実上仕切っているザビ家の長男。実力史上主義を掲げており、ジオン公国に住まう人々こそ最も優良な種であるとうそぶき、地球に対して戦争を挑んでいる。比類なきカリスマを誇る一方で、その苛烈な性格から内外共に敵が多く、現在もワルキューレと呼ばれる組織から命を狙われている。

キシリア・ザビ

ジオン公国突撃機動軍の司令で、現在ジオン公国を事実上仕切っているザビ家の長女。狡猾な性格だが先見の明がある。兄であるギレン・ザビを快く思っておらず、内心では彼を追い落とす方法を求めている。そのため、部下を通じて、アンリ・シュレッサーにキャスバル・レム・ダイクンの生存と正体を明かしている。

キャスバル・レム・ダイクン

ジオン公国の前身であるジオン共和国の創始者、ジオン・ズム・ダイクンの息子。長らく死亡したものと思われていたが、「シャア・アズナブル」という偽名を名乗り、ジオン公国の軍人として生存していることが判明。これに伴い、首都防衛大隊を始め、現在のザビ家を快く思わない者たちの拠り所となっている。

集団・組織

首都防衛大隊

ジオン公国の首都ズムシティの防衛を担う部隊。隊長はアンリ・シュレッサーで、ランス・ガーフィールドもこの部隊に所属している。事実上の名誉職とされており、他の部隊や総帥府からは見下されている。しかし、エリック・マンスフィールドなど、一部の切れ者には「影のエース部隊」と警戒されている。

ジオン公国親衛隊

ジオン総帥府直属の精鋭部隊。ザビ家を守護することを目的に活動している。エリック・マンスフィールドや、フィーリウス・ストリームなど、若く優秀なパイロットを多数擁しており、最新鋭のモビルスーツも配備されている。一方で、地球用の装備などを一切所有しておらず、これが後に窮地を招くこととなる。

ワルキューレ

ギレン・ザビ打倒を標榜する組織。構成員はそれぞれコードネームを持っており、暗号通信により作戦の通達や現状の報告を行っている。そのため、所属する人物たちも、自分以外の人員の正体を知らない。中核は「レギンレイヴ」を名乗っているが、この人物が何者なのか、知る者はいない。

場所

ズムシティ

ジオン公国の首都。しかし現在は、ジオン公国重鎮であるザビ家の人間は存在していない。表向きは画一化されており、夜になると絶えず明りが着いており、賑やかな都市を装っている。しかし実際は無人の区域も多数存在しており、潜伏するにはうってつけの場所となってしまっている。

その他キーワード

ガルバルディα

「モビルスーツ」と呼ばれる人型機動兵器の一種。ジオン公国軍の軍備拡張計画「ペズン計画」によって開発された。形式番号はMS-17。かつて開発されたモビルスーツ「ギャン」と「ゲルググ」の流れを汲む高性能な機体である。ジオン公国親衛隊のフィーリウス・ストリームが本機に乗り込んでいる。

クレジット

原作

原案

矢立肇

書誌情報

機動戦士ガンダムギレン暗殺計画 全4巻 KADOKAWA〈角川コミックス・エース〉 完結

第1巻

(2008年2月発行、 978-4047150287)

第2巻

(2008年12月24日発行、 978-4047151604)

第3巻

(2009年7月25日発行、 978-4047152649)

第4巻

(2010年3月26日発行、 978-4047154131)

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