死神くん

死すべき人の魂を霊界へ連れていく死神の死神くんが主人公の作品。1話ごとにストーリーは完結しており、毎回違った登場人物を死神くんが天国に案内する、もしくは現世に留まらせていく感動のヒューマンストーリー。

正式名称
死神くん
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
レーベル
ホーム社 / 集英社文庫 コミック版(集英社)
巻数
全8巻
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概要・あらすじ

主人公死神くんは、死に行く人の魂を間違いなく霊界に運ぶのが仕事。だが、まだ死す定めではない人が死のうとするときは、生きることの尊さを解いていく。人の望みを叶える代わりに魂を奪う悪魔くんとときには対立しつつも、毎回、生きることと死ぬことについて問いかけてゆく。

登場人物・キャラクター

死神くん (しにがみくん)

死が近づいている人のそばに行き、その魂を霊界に運ぶのが仕事の死神。スーツ姿にネクタイ、ソフト帽を被った子供のような姿をしている。死神には固有の名前がなく、それぞれ番号が振られている。ちなみに今作品の主人公である死神くんは413号である。死ぬ直前の人間に対してはなるべくクールに振る舞おうとするが、根本的なところでは心優しいおせっかい焼きである。 命を軽んじる相手には真剣に怒り、自分の判断で死神の規則を破って死の予定を延ばすなど、生死に関しては必要以上に真摯なところがある。そのため、主任に霊界ガラスのカア助を監視役として付けられた。死すべき定めではない人間の魂を奪おうとする悪魔くんとはいつも対立している。 最後は平和の使者を殺そうとする暗殺者を止めようと、彼の魂を勝手に奪って裁判にかけられるが、主任の弁護によって消滅をまぬがれた。えんどコイチのデビュー作『遠足の日』に登場したキャラクターがモデルとなっている。

悪魔くん (あくまくん)

魔界に所属する悪魔で死神くんのライバル的存在で、半年に一度のペースで現われた。全身真っ黒で頭には猫のような耳が有り、尻からはトゲのある尻尾が生えている。顔の造りは死神くんと似通っている。3つの願い事をかなえる代わりに、願いごとをした人間の魂を奪うのが仕事。まだ寿命のある人間が死ぬため、死神くんとはしばしば対立しており、悪魔くんは自分のすることを「欲望のためなら命も捨てられる人間の望みを叶えるボランティア」だとうそぶいている。 しかし、死神くんと競りあってるケースでは大抵の場合、色々な理由をつけて悪魔の契約は反故にされることが多い。そのためか、死神くんとの仲は奇妙な友情関係といってよいものになっている。 ちなみに悪魔との契約には死亡予定1カ月未満の人間とは契約できない、すでに死んでいる人間は契約が無効になるという規則がある。

主任 (しゅにん)

霊界に所属する死神の中間管理職で、死神くんの上司。見た目は西洋の死神のような感じで、骸骨姿に毛が生えたよう姿をしている。なお、他の中間管理職の中に骸骨姿にローブをまとった者もいる。死神の規則を破ることの多い死神くんこと413号に悩まされており、監視役として霊界カラスのカア助を側に配することにした。 それでも413号の始末書や、彼に関する霊界からの報告書の山に手を焼き、最終回では「このままだと、死神を辞めてこの世から消滅することになる」と警告した。その413号が死亡予定者を守るため、本来死ぬべきではない者の命を奪った際には、その罪を裁く審判で413号のことを「死神には向いていないが、彼と関わった人間は安らかに死を迎え、ある者には生きる気力を取り戻した。 彼こそが一番人間の心を理解している死神」だと弁護している。いつも激怒してばかりだが、一番死神くんのことを理解していたといえる。

カア助 (かあすけ)

「霊界カラス カア助登場の巻」で初登場した霊界カラス。霊界カラスは死亡予定者の身辺調査・報告が本来の仕事だが、死神たちの職務怠慢に頭を抱える主任が監視役として霊界カラスを付けることを決定した。そして、死神くんこと413号にはカア助が付けられることに。名付けをしたのは死神くんだが、カア助本人は「ジョンとかミックとかしゃれた名前にしろ」と最初は不満げだった。 かつては自分を助けた人間が死なないよう、上に訴えたこともあったがそれを非難されて再教育を受ける。その後は規則に厳格となり、死者の想いに応えようとする死神くんと対立する。だが、心の奥底には人間に対する感情が残っており、やがて死神くんとはいい相棒となった。 最終話ではテロリストに撃たれて死んだかに思われたが、主任のはからいで一命を取り留めた。ちなみに、霊界カラスは死神と違って不死の存在ではない。また、死神が職務を遂行しない場合、代わりに魂を抜き取る能力を持っている。

中村医師 (なかむらいし)

黒方村(くろがたむら)の中村診療所で働く医師。看護婦志望でアルバイトの高校生よし子とともに「中村さんちの名医さんの巻」で初登場。無医村に病院を建てるのが夢だが、公害病で死神くんが迎えに来た里美という少女を救えず、その無力感から一度は診療所を去ろうとする。しかし、よし子が餞別に投げてよこしたトマトの味で村への愛着を再確認し、また診療所に戻ってきた。 その後「4人の立場の巻」でよし子とともに再登場。よし子の父親が連続射殺犯に殺されるが、犯人自体も警官隊の銃撃で瀕死になった際に、心を抑えて犯人の命を救う。その際、父の復讐のため手術中に犯人を殺そうとしたよし子を止めてクビを言い渡す。せっかく助けた犯人が死刑判決を受けて、なんのために助けたのかと中村は悔やむが犯人の母親からの感謝の気持ち、そして父の死を乗り越えてまた一緒に働きたいと言ってきたよし子の気持ちを知って彼の心も救われた。 基本、1話完結で人間の再登場はほとんどない『死神くん』では珍しく、同じキャラが再登場した一例である。

斉藤 やよい (さいとう やよい)

かつてはシンガーソングライターを目指していた万年2位のアイドル歌手。「歌あるかぎりの巻」で登場。悪魔くんと契約し、最初は自分の曲を全てヒットさせろと願い、それは叶えられる。だが歌番組の1位にはなれず、次にその1位を獲った小柳亜美を殺すよう願う。だが、その亜美はあと残り5日の命。しかも死神くんが憑いていた。 この願いは悪魔くんの計らいで無効となったが、代わりにやよいは亜美を助けてと願う。そして最後に彼女は「悪魔の力を借りないとヒット曲も出せない自分よりも」と最後の願いで亜美の代わりに自分を殺せと悪魔くんに願う。その願いは叶えられ、亜美の代わりにひろみの魂が死神くんの手により霊界に届けられた。 この回は連載当時、人気の高かったエピソードとして作者のえんどコイチが紹介している。なお、文庫版では斉藤やよいは立花ゆかり、小柳亜美は夢野亜美と変わっている。

404号 (よんひゃくよんごう)

「戦場の天使(エンジェル)の巻」が初登場。死神の一人で、目がくりっとしているのが特徴。衣装は死神くんと同じ。数多い死神たちの中では、作中で特定の番号を呼ばれた数少ない存在。死神くんと同様、死者の都合に合わせて魂の納入を遅らせるなど主任にとっては職務怠慢なこともしていた。

場所

霊界 (れいかい)

死者は肉体から魂が離れると死神によって霊界へと送られる。霊界は常時、雲のようなものが漂っている世界で、様々なランクの死神たちと死亡予定者の身辺調査や報告をする霊界カラスらによって運営されている。個々の人間がいつ死ぬかも霊界で決められており、これに逆らうことはできない。だが、死を願う人間が死神に掛け合ってもらい、霊界がそれを認めれば、まだ死ぬ予定ではない人間の魂も霊界に届けられる。

その他キーワード

死神 (しにがみ)

『死神くん』に登場する職業。霊界に所属しており、それぞれ個別に番号が割り振られている。死ぬ5日前に人間の前に現われ、死んだ人間から魂を切り離して霊界へと送り届けるのが主な役目。子供のような姿形で顔は千差万別だが、服装はスーツ姿にネクタイ、ソフト帽で統一されている。ちなみに主任のような管理職は、西洋の死神のように骸骨のような姿形をしている。 戦争のようにたくさんの人が死ぬ場合は、複数のチームで動くこともある。必要以上に人間の体に触れてはならない(第48条)、死生に関係ない人間に対し、必要以上に会話をしてはならぬ(第35条)といった就業規則があるが、死神くんに限らず、どの死神も死者の最後の間際のお願いは割と聞いてくれるようである。 そのため、主任の命令で霊界カラスが監視役に付くこととなっている。死亡予定者ではない者を殺めるのは最大のタブーで、これを破ったものは審判にかけられ、有罪となると存在そのものが消滅する。

書誌情報

死神くん 全8巻 〈集英社文庫 コミック版〉 完結

第1巻

(2002年8月発行、 978-4086178327)

第2巻

(2002年8月発行、 978-4086178334)

第3巻

(2002年10月発行、 978-4086178341)

第4巻

(2002年10月発行、 978-4086178358)

第5巻

(2002年11月発行、 978-4086178365)

第6巻

(2002年11月発行、 978-4086178372)

第7巻

(2002年12月発行、 978-4086178389)

第8巻

(2002年12月発行、 978-4086178396)

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