海人ゴンズイ

海人ゴンズイ

沈没した奴隷船から流人(るにん)の島に流れ着いたアフリカ出身の子どもが、生きるために知恵を絞って様々な海の生き物と戦うサバイバルもの。

正式名称
海人ゴンズイ
ふりがな
かいじんごんずい
作者
ジャンル
サバイバル
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概要・あらすじ

1854年、大時化(おおしけ)に遭遇し沈没した奴隷船セント・エルモ号に乗せられていたアフリカ出身の子どもは、樽の中に入って難を逃れ、流人の島・神無神島に流れ着く。島に住む女性・アズサに保護された子どもは、彼女の死んだ子の名前であるゴンズイと呼ばれるようになる。ゴンズイは生きるため、知恵を絞って様々な海の生物と戦っていく。

登場人物・キャラクター

ゴンズイ

アフリカ出身の子ども。奴隷船セント・エルモ号に乗せられていたが、船が大時化に遭い沈没。樽の中に入って難を逃れ、流人の島・神無神島に流れ着き、島に住む女性・アズサによって保護される。海に関する知恵が豊富で、サバイバル能力が高い。流れ着いてすぐは日本語が話せなかったが、少しずつ覚えていく。

アズサ

流人の島・神無神島に住む若い女性。精神を病んでおり、産んだ子供が死んでいることに気づかず育て続けている。流れ着いた子どもがアズサの乳を欲しがったことから、彼を自分の子どもと思い込んで保護、ゴンズイと呼ぶようになる。明るく無邪気な性格だが、生活力は低い。

リュウ

流人の島・神無神島に住む若い男性。島に住む流人の監視をしている。掟に厳しく、破ったものは残酷な方法で殺すことが多いため、血も涙もないと思われている。

サイジ

流人の島・神無神島に住む少年。流人の監視をするリュウの取り巻きのようなことをしており、同行していることが多い。小狡いところがある。後に、大人の流人が八丈島に連れて行かれたさい、神無神島に置き去りにされる。

ドク

流人の島・神無神島に住む少年。大人の流人が八丈島に連れて行かれたさい、神無神島に置き去りにされた子どものひとり。長髪で、サメの歯のような飾りのついた首飾りをしている。子ども達のリーダー格で、メグやミカから好かれている。

メグ

流人の島・神無神島に住む少女。大人の流人が八丈島に連れて行かれたさい、神無神島に置き去りにされた子どものひとり。首飾りをし、三つ編みのような髪型をしている。少女らしい明るい性格の持ち主。ドクのことが好きで、ミカと口論になることもある。

ミカ

流人の島・神無神島に住む少女。大人の流人が八丈島に連れて行かれたさい、神無神島に置き去りにされた子どものひとり。細かいパーマをかけたような髪型をしている。ドクのことが好きでアピールをしている。

人魚の少女 (にんぎょのしょうじょ)

人魚の姿をした長髪の黒髪の少女。海で泳いでいるゴンズイの前に姿を現し、ゴンズイにキスをした。ゴンズイに仲間になってほしいと願う。

子ザメ

ゴンズイと仲の良いサメ。人食いザメであった母サメの胎内からゴンズイによって引きずり出された。ゴンズイが海で戦う際、仲間として共闘する。ゴンズイと会話を交わすことができるほか、トビウオのように空を飛ぶことができる。

人食いザメ (ひとくいざめ)

子ザメの母。掟を破って海のものを採取した罪でリュウに殺された男を食ったさい、リュウに銛(もり)を打ち込まれた。

バラクーダ

神無神島近海に現れた巨大なカマス。獰猛で動くものならなんでも襲いかかるため、この魚が現れると他の魚が全くいなくなってしまう。また、人も襲って食べる。ゴンズイは島の子ども達と友達になるため、自分の体の4倍以上あるこの魚と戦った。

ボラ

神無神島の沖合に現れる回遊魚。12月になると瀬戸の島々の砂浜に群れをなして這い上がってくるが、その理由は不明。この行為は神無神島でも見られるようで、リュウは砂浜に上がってくるボラに、逃げようとした流人を食べさせて処罰していた。そのため、神無神島沖合に現れるボラは、人間の味を覚えた人食いボラになっている。

巨大ウツボ (きょだいうつぼ)

神無神島近海に住む巨大なウツボ。アズサの傷を癒すため、クスリヒトデを探して海を泳いでいたゴンズイを襲う。ゴンズイを一飲みにできるほどの大きさ。

場所

神無神島 (かみなしかみじま)

罪を犯した者が送られてくる島。厳しい掟があり、片足でも海に入れば島の脱出を試みていると見なされ、処刑されてしまうほど。また、魚や貝など、流人が海のもの獲ることは許されていない。奴隷船が沈没し、樽に乗って難を逃れたゴンズイは、この島に流れ着いた。大人だけでなく、島で生まれた子どもも住んでいる。

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