湯けむりスナイパー

秘境の温泉旅館・椿屋で従業員をしている元殺し屋の源さんと、番頭の捨吉や元ストリッパーの山岸トモヨといった土地の人間や椿屋にやってくる客との関わりあいを描く人間ドラマ。シリーズに『湯けむりスナイパー2 花鳥風月編』『湯けむりスナイパー PARTIII』がある。

概要・あらすじ

東北の秘境・みちのく温泉街の旅館・椿屋の新人中年従業員である源さんは、実は元殺し屋であり、引退して人生をやり直すためにこの地で働きはじめた男だった。女将の冴子や番頭の捨吉といった椿屋の関係者や、松三山岸トモヨなど地元の住人、椿屋に泊まりにくる客などさまざまな人間とのかかわり合いを通して、源さんは人生や世の中について色々と考えを巡らせる。

登場人物・キャラクター

源さん (げんさん)

本名は不詳で、秘境の温泉旅館・椿屋の中年新人従業員。元々は殺し屋だったが引退して人生をやり直すことを決意。求人情報誌を見て椿屋に応募し、「東京の会社をリストラされたサラリーマン・源さん」として働くことになったが、物音に過剰に反応したり、熟睡ができなかったりと、身に染み付いた殺し屋の習性がしばしば顔をのぞかせる。 実直な性格で真面目に仕事をこなしており、ヤクザが暴れるなどといった難しい事態も軽々と解決できることから、冴子や捨吉からの信頼は非常に厚い。殺し屋時代は、ターゲットが殺すに値する悪人でないと依頼を受けないという信念を持っており、スナイパーライフルやナイフ、拳銃などを使っての殺しの経験がある。 10代の頃バンタム級のプロボクサーをしていたとも語っている。好きなものはラーメンで苦手なものは蛇。口癖は「ウイッス」。

冴子 (さえこ)

椿屋の女将。どちらかといえば内気でシャイな性格をしており、大学時代の友人からは「女将をやってるなんて信じられなかった」と言われるほど。しかし、苦境を打開する発想力や強い責任感を持ちあわせており、経営者としてはかなり優秀。花を活けるのも上手い。巨人ファン。

捨吉 (すてきち)

椿屋の番頭である65歳の男性。30代までは地方都市で兄とチンピラをやっていたが、その後足を洗って現在に至っている。源さんの過去を気にしており詮索したがるが、寝タバコで危うく火事になりかけたところを源さんに救ってもらったことなどもあって信頼は厚い。採用面接時に、「リストラされたサラリーマン」という源さんの履歴書をウソの経歴と見破るなど、長年の経験から人は見る目はなかなかに優れている。 冬になると、阪神タイガースが勝った試合だけを収めたビデオを買って見ているほどの熱狂的阪神ファン。

松三 (まつぞう)

みちのく温泉近くの一番高い山の上にある炭焼き小屋で人目を避けるように暮らしており、マツタケ取りの名人として知られている。マツタケ探しにはダウジングを使っているが、源さんにはそれが演出であり、予めマツタケの場所を知っているがあえて神秘性を演出していると見破られた。不器用で、口をきけないと思われていたほどの無口だが、何か深い過去があるらしく、禁猟の野鳥を獲ってヤクザに卸していたり、密造銃を持っていたりしている。 山岸トモヨに惚れており、普段は野良着しか着ていないにもかかわらず、トモヨに飲みに誘われた時はアルマーニのスーツを着て駆けつけた。

由美 (ゆみ)

椿屋の仲居の一人である10代の女性。屈託のなく明るい性格には源さんも癒やされているが、「親がマルチ商法に引っかかって莫大な借金を背負い、一家心中を試みたが、由美だけ青酸カリが致死量に足りず生還した」という壮絶な過去を持っており、捨吉は「あの明るさは何かと闘っているもの」と評している。 心中事件後、新聞でそのの話を見た冴子に拾われ現在に至る。歌手志望で、中学生の頃は「刑事ドラマおたく」だったと語っており、俳優が椿屋に泊まりに来た時はミーハーな態度を見せる。

小雪 (こゆき)

椿屋によく呼ばれる若い芸者で、東京の花柳界でも通用すると言われる美人。元は地元の潰れた割烹店の一人娘だった。周囲の人間を元気にするようなオーラと竹を割ったような性格で男からの人気は非常に高いが、本人は源さんに惚れている。冴子とは体のサイズがほぼ同じためによく着物を借りており、冴子が東京に出かけた際には女将の替え玉を務めたこともある。 カラオケでは椎名林檎を好む。

山岸 トモヨ (やまぎし ともよ)

引退した元ストリッパー。ストリッパー時代の貯金を使って余生を故郷で過ごすべく、みちのく温泉街の近くの山奥にある家で酒浸りの生活をしている。普段は山姥のようと捨吉に言われるほどの顔をしているが、椿屋で女体盛りやストリップのアルバイトをする際は化粧で別人のように変わり、そのプロ意識には源さんも感服している。 ストリッパー時代の名前はカトリーヌ・山岸。

Q

歌舞伎町一番街の近くでおでんの屋台を営業している中年男性。しかしおでん屋は仮の姿で、その実は偽造パスポート、銃器の調達、マネーロンダリングなどに精通した裏社会のプロフェッショナル。決して裏切らない人間として源さんからは深く信頼されており、椿屋に再就職したことを唯一教えた人間であるほか、殺し屋時代の貯金を預けている。

君江

椿屋と提携している海の家・浜屋のオーナーを祖母から継いだ10代の女性で、ガングロ。父親は不明、母親は物心つかないうちに旅役者と逃げてしまい、祖母の手で育てられたという過去がある。海の家のシーズンオフには椿屋へ仲居の臨時アルバイトに通っているが、居るだけで捨吉の気分を明るくさせるほどの元気さと細やかな気配りを持ち合わせており、冴子からは「椿屋を継いでもらいたい」と言われるほどの才能を見せる。 関西から来た遊び人のサーファーに孕まされたのち逃げられたため、杏子という娘を出産してシングルマザーをしている。死の床にある祖母を安心させるために、源さんに腹の子の父親という嘘をついてもらったことがあり、それ以来源さんに惚れている。

花子 (はなこ)

スナック花ちゃんのママ。男手一つで育ててくれた父親がふんどしを締めた漁師であったことから、重度のふんどしマニアという性癖がある。山岸トモヨの計らいで店に野鳥の焼き鳥を卸すことになった松三がふんどしを締めているのを見てから、彼に恋心を抱く。

鈴世 (すずよ)

椿屋の仲居の一人である女性。別れた元夫がヤクザであり、1年に何回か椿屋にやってきては大暴れするため困らされていた。元夫が源さんに退治されたことで安心を得る。

場所

椿屋 (つばきや)

秘境の温泉であるみちのく温泉街の、大正時代に開業した老舗旅館で、源さん、捨吉、由美らが働き、冴子が女将を務めている。露天風呂と、冬はかまくらが名物。冴子の祖父が金鉱を掘り当てて得た財産で建設した、贅を尽くした建物であり、隠し部屋なども存在する。秘境であるために、「旅の恥はかき捨て」としてSMの撮影会が行われることなどもある。

みちのく温泉街 (みちのくおんせんがい)

山間にある温泉街で、椿屋はこの街に存在している。東北地方の秘境にあり、室町時代に永徳法師が温泉を掘り当てたことに由来する。リューマチ、痔、美肌、疲労回復などに効く泉質は、江戸時代には全国の大名に知られていたと言われている。山間ではあるが、数年前に高速道路が開通してからは日本海まで車で片道1時間程度で着くようになった。 7年に1度、天狗面をつけた男が大暴れするという奇祭・暴れ天狗が開かれる。

花ちゃん

『湯けむりスナイパー』に登場するスナック。みちのく温泉街の橋のたもとにあり、花子がママをしている。フィリピーナが何人か勤めており、2階で売春を行っていることから、捨吉は源さんら椿屋の従業員に性欲で困ったときの処理用として紹介している。

クレジット

書誌情報

湯けむりスナイパー 全16巻 実業之日本社〈マンサン コミックス〉 完結

第1巻

(1999年7月発行、 978-4408165004)

第2巻

(2000年1月発行、 978-4408165257)

第3巻

(2000年4月発行、 978-4408165349)

第4巻

(2000年7月発行、 978-4408165486)

第5巻

(2000年11月発行、 978-4408165608)

第6巻

(2001年2月発行、 978-4408165714)

第7巻

(2001年6月発行、 978-4408165912)

第8巻

(2001年10月発行、 978-4408166162)

第9巻

(2002年2月発行、 978-4408166377)

第10巻

(2002年7月発行、 978-4408166681)

第11巻

(2002年12月発行、 978-4408167015)

第12巻

(2003年5月発行、 978-4408167343)

第13巻

(2003年12月発行、 978-4408167800)

第14巻

(2004年4月発行、 978-4408168104)

第15巻

(2004年7月発行、 978-4408168319)

第16巻

(2004年9月発行、 978-4408168470)

湯けむりスナイパーpart 3 全3巻 実業之日本社〈マンサン コミックス〉 完結

第1巻

(2009年4月発行、 978-4408171746)

第2巻

(2011年5月発行、 978-4408173849)

第3巻

(2013年9月発行、 978-4408174617)

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