概要・あらすじ
帰宅途中にガス爆発に巻き込まれた高校2年生の涼子は、気が付くと戦国時代にタイムスリップしていた。野盗に襲われた涼子を助けた村の若者・宿丸とともに、自分といっしょにタイムスリップした近所の子供・周平を探す涼子だったが、極悪非道な野盗集団・赤馬一味の魔の手が宿丸の村に忍び寄る。
『闇をかけるまなざし』、『笑う標的』に続く、高橋留美子のシリアス作品の第3弾であり、「現代の女子」が「戦国時代」に「タイムスリップ」するというプロットは、後の『犬夜叉』と共通する。高橋留美子の短編代表作といえる作品。
登場人物・キャラクター
涼子 (すずこ)
現代の日本で普通に育った高校2年生の女子。17歳。近所に住む周平の手を引いて帰る途中、ガスタンクの爆発事故に巻き込まれ、戦国時代にタイムスリップしてしまう。野盗に襲われていたところを宿丸に助けられ、自分とともに戦国時代にタイムスリップした周平の行方を探す。
宿丸 (しゅくまる)
戦国時代の若者。16歳。名主のもとで育てられた。村の若者たちとともに武装して村を守っている。極悪な野盗集団・赤馬一味に襲われていた涼子を助けるため、赤馬一味の手下を殺してしまう。村に連れ帰った涼子に付き合う形で、周平の行方を探すことになる。自分と同じく名主のもとで育てられているすずを可愛がっており、涼子を自分の嫁にしようと考えている。
周平 (しゅうへい)
涼子の近所に住む子供。推定4、5歳。急性盲腸炎で退院したばかりのところを、涼子とともにガスタンクの爆発事故に巻き込まれ、戦国時代にタイムスリップしてしまう。
すず
宿丸と同様、名主のもとで育てられている女児。推定、4、5歳。人懐っこい性格で、涼子を慕っている。宿丸にみやげとしてもらった鈴を大切にしており、宿丸のお嫁さんになりたいと考えている。
赤馬 (あかうま)
野盗集団の頭。村人を皆殺しにして金品を奪うなど、非道な振る舞いを平気で行う。