概要・あらすじ
勉強だけが取り柄の中園麻里は、片思い中の武来杏との関係が高校卒業に伴って途切れてしまうことに不安を感じていた。卒業までに彼に近づき、思い出を作りたいと考えた麻里は親友の矢野美子の協力で武来のいるバスケットボール部のマネージャーを10日間限定で務めることになる。
登場人物・キャラクター
中園 麻里 (なかぞの まり)
武来杏に想いを寄せている女子高生。IQ180と言われる天才で、子供の頃から暗算の速さでテレビに出ることもあった。現在は有名大学に合格確実と言われており、全国模試では常に10番以内という頭脳の持ち主。しかしプレッシャーに弱く、精神的に不安定になりやすい一面を持つ。
武来 杏 (ぶらい きょう)
バスケットボール部に所属している男子高校生。「バスケバカ」と言われるほどバスケットボールが好きで、進学を予定しているにもかかわらず、因縁の相手校との試合のために引退せずに部に残っている。口数は少ないが思ったことは口に出してしまうはっきりした性格。中園麻里を「めがねざる」と呼ぶ。
矢野 美子 (やの みこ)
中園麻里の親友。男子バスケットボール部のマネージャーを務めている女子高生。麻里に武来杏との思い出を作ってもらうために協力を申し出て、腕を骨折したふりをして麻里にマネージャーの仕事を手伝わせる口実を作る。
須田 (すだ)
バスケットボール部の部長を務める男子高校生。温厚な性格で周囲からの人望も厚く慕われる存在。武来杏とは仲が良く、何かと一緒にいることが多い。前作『ハッピーエンドの一片』の中心人物。
章子 (しょうこ)
須田の彼女であり中園麻里の同級生。身長が低く、童顔であるがゆえに高校を卒業してもなお中学生に見られてしまう。前作『ハッピーエンドの一片』の中心人物。
岬 (みさき)
武来杏の2学年上の先輩で、同じ高校の女子バスケットボール部に所属していたOG。大学進学後に武来が入部したバスケットボール部のマネージャーを務めている。武来とは腐れ縁と言われているが、学校や部活を超えたところでも何かと武来に頼っている。