生けにえ

生けにえ

古代と現代の2千年の時空を超えて展開される悲劇。古く悪しき非人間的な風習に運命を翻弄される古代の女性と現代の日本人青年との間に燃え上がる切ない恋が、夢想と現実を対比させて描かれる。「週刊少年チャンピオン」1970年3月18日号に掲載された作品で、手塚治虫漫画全集の『ザ・クレーター』第1巻に収録されている。

正式名称
生けにえ
ふりがな
いけにえ
作者
ジャンル
転生
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概要・あらすじ

古代マヤ帝国で、命を神にささげる生けにえの儀式に臨んだ美少女のチクワナは、死の直前に神への誓いを立てる。そして彼女は2千年後の現代に転生して日本のある離れ小島に流れ着き、日本人青年のオクチンに救われる。やがて2人は愛し合い、結婚して幸福な家庭を築くが、チクワナには避けられない運命の時が迫っていた。

登場人物・キャラクター

チクワナ

千年前の古代マヤ帝国の美女。神への生けにえとして選ばれるが決して取り乱さずに儀式に臨むという、自分の運命に従順な性格。過去の記憶を失った状態で現代の日本に転生し、結婚して子供をもうけるに至るが、あるきっかけで前世の記憶がよみがえり恐怖に震えあがる。

オクチン

離れ小島で祖父と2人きりで暮らす青年。チクワナと結婚し、東京に引越して工員として働いた後、懸命に努力して優秀な建築技師となり出世する。妻と子を愛するマイホームパパ。

手塚先生 (てづかせんせい)

東京で生活する漫画家。原稿執筆のために訪れた島でオクチンと知り合い、彼の頼みで結婚の仲人を務める。その後チクワナの正体に関心を抱き、無神経な行為でオクチンを怒らせるなど、自分勝手な一面も見せる。作者である手塚治虫がモデル。

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