概要・あらすじ
観音カシオたちのクラスに、新たな担任として数学教師の八居健巳がやって来る。クラスメイトの思考が読めてしまう観音は、自分が軟弱とバカにされていることを気に病んでいたが、そんな思考を八居に読まれてしまう。こうして2人は、お互いが超能力者であることを知るのだった。以来、八居は観音と協力しながら、さまざまな出来事を超能力で解決していく。
登場人物・キャラクター
八居 健巳 (やおり たけみ)
観音カシオのクラスに担任として赴任して来た男性教師。担当は数学。実は超能力者であり、観音がクラスメイトの思考を読めることで苦悩しているのを察知。以来、互いに超能力者であるという秘密を共有することとなる。物を操ったり透視したりする能力を持つ他、観音とテレパシーで会話をすることができる。何かトラブルが起こると観音を呼び、お互いの超能力を合わせ協力して解決に奔走する。 数字中毒であり、ノートに1から順に数字を延々と書き続けることもある。それは、あらゆる思考や煩わしい出来事に対して、心を落ち着けるための手段である。
観音 カシオ (かんのん かしお)
八居健巳が新しく担任することになったクラスの男子学生。クラスメイトの宿題の面倒を見るなど頭はいいが、弱々しいイメージを持たれがち。人の思考を読む超能力を持っている。クラスメイトが、彼を軟弱者や変人などと思っている心の声が聞こえてしまい、それを、気に病んでいる。その様子を見た八居に、テレパシーで話しかけられ、お互いに超能力者であることを認識する。 八居がトラブルに遭遇した際には駆り出され、超能力を駆使して協力し、解決へと導く。
章 (あきら)
八居健巳が担任するクラスの生徒。観音カシオのクラスメイトの男子学生。クラスメイトの水美に想いを寄せており、水美が本栗栖宅人とデートをすることになった時には、観音たちを引き連れて同行した。のちに、本栗栖が原律子にも言い寄っていることを知る。
水美 (みずみ)
八居健巳が担任するクラスの生徒。観音カシオのクラスメイトの女子学生。快活な性格で、学校内でもよくゲームをして遊んでいる。宿題を観音に見せてもらうなどズボラな面もある。本栗栖宅人に告白されて付き合うことになるが、校内で本栗栖に無理やり迫られた際には、華麗なキックをお見舞いする男勝りな一面も見せる。
卯生 松実 (うりゅう まつみ)
問題児ぞろいの「あいうえおグループ」を率いる男子学生。物腰は丁寧で頭もいいが、授業が退屈で、グループのメンバーと授業をサボったり、別のクラスの授業を当てつけのように見学したりする。慇懃無礼な性格で、素行はあまり良くない。不得意な教科はないが、たまに出る授業で指された時は、面倒そうな素振りを見せる。「あいうえおグループ」の素行を指導した八居健巳に対して、さまざまな報復を計画する。
新井 昭英 (あらい しょうえい)
神の存在を信じ、学校で布教活動を行う男子学生。自分は神の示唆を受けた人間であると語り、周囲から変人扱いされている。成績は赤点続きだが、ある時カンニングしたことを八居健巳に突き止められる。思いつめた挙句に、赤信号で道に出ても神に救われる、と実際に道に飛び出してしまう。
本栗栖 宅人 (もとくりす たくと)
ある日、水美に電話で告白した男子学生。それがきっかけで2人は付き合うようになるが、校内では悪名高い女好きとして知られている。水美と付き合う一方で原律子にも言い寄っており、律子に振られたことが納得いかずに、しつこく律子を追いかける。
原 律子 (はら りつこ)
本栗栖宅人に言い寄られている女子学生。一度は本栗栖に惹かれるものの、遊びだと知って人間不信になってしまう。実は原律子も人の思考を読んで発信できる超能力者で、その能力について悲劇的に捉えている。彼女の超能力と心の内をテレパシーで知った八居健巳から、八居が数字の羅列に使っていたペンを譲り受け、彼と同じように数字を羅列して、心を落ち着かせようとする。
集団・組織
あいうえおグループ
卯生松実を中心に、有田吉宏、祝真理子、江波まさゆき、尾形信二から成る5名のグループ。彼らの苗字の頭文字を取ってこのように呼ばれる。全員頭が良くプライドが高いため、授業を退屈に感じてサボるなど、教師たちを悩ませている。メンバーの1人が八居健巳に誤字を指摘された時には、八居のクラスに爆竹を仕掛けるなど、過激な行動を取ることもある。 のちに彼らの素行を指導する八居に報復するため、大掛かりな事件を起こす。