私、能力は平均値でって言ったよね!

私、能力は平均値でって言ったよね!

FUNAの小説『私、能力は平均値でって言ったよね!』のコミカライズ作品。平凡な女の子であることを願って転生したアデル・フォン・アスカムが、「赤き誓い」の仲間と共に繰り広げる冒険を描く異世界ファンタジー。2016年8月5日より「コミックアース・スター」で配信。2019年テレビアニメ化。

正式名称
私、能力は平均値でって言ったよね!
ふりがな
わたしのうりょくはへいきんちでっていったよね
原作者
FUNA
漫画
ジャンル
転生
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

第1巻

ブランデル王国のアスカム子爵家長女のアデル・フォン・アスカムは、エクランド学園に入学するために馬車で王都に向かっていた。その道中でアデルは事故に巻き込まれてしまうが、その瞬間に過去の記憶が甦り、かつて自分が栗原海里として日本に住んでいたこと、卒業式の帰りに子供を助けて死んだことを思い出す。死後の世界で「神に位置する存在」と名乗る創造主に出会った海里は、異世界に転生させると説明を受け、生前の自分が平均よりも高い成績だったばかりに期待の目を向けられ、窮屈な思いをした過去を思い出す。そんな海里は創造主に対して「生まれ変わったら能力が平均値の普通の女の子になりたい」と、強く願うのだった。しかし、創造主の勘違いか思いやりの結果なのか、転生したアデルに与えられた能力は普通の人間の平均値ではなく、「この世界で最強の古竜種を含む全存在」の平均値だったため、普通の人間の約6800倍という破格の数値になっていた。前世の記憶を取り戻したアデルは、今度こそ普通の女の子として生きたい一心で家出し、ギルドマスターの勧めでハンターを目指すようになり、Fランクハンターの「マイル」としてハンター養成学校に入学。そこでレーナメーヴィス・フォン・オースティンポーリンの三人と出会ったアデルは、彼女たちとパーティーを組むことになる。前世の経験から平凡な幸せやスムーズな友達作りを夢見るアデルだったが、レーナたちはアデルが隠し切れていない強力な魔法やスキルに強い興味を抱く。それでも騒ぎを起こしたくないアデルは、本当の実力を隠しながら新たな生活を始めるのだった。

第2巻

ティルス王国に渡って新たな決意を胸に、ハンター養成学校に通って新たな友人と出会ったアデル・フォン・アスカムは、友人と共に充実した日々を送っていた。アデルはあるきっかけでレーナたちに対し、かつて通っていたエクランド学園での過去を語り出す。アデルは在学中にうっかり大勢の生徒の前で超強力な魔法を使って騒ぎを起こし、エクランド学園を自主退学することになってしまったのだ。過去を語り終えたアデルはレーナたちに対し、新たな仲間と出会えてよかったと素直で温かい気持ちを話す。アデルの非常識な実力に引っ張られたレーナたちも実習などを通してメキメキと腕を上げていき、アデルの数々のアドバイスもあって、彼女たちのパーティーはいつの間にか大幅なレベルアップを遂げ、校内でも注目されるようになっていた。そして、ハンター養成学校に入学してから早くも半年が経ち、卒業間近となったアデルたちはベイルを新たな仲間として迎え、「卒業検定模擬試合」に挑む。在学中に十分にレベルアップしていたレーナたちは余裕で試合に快勝し、自分の番が回ってきたアデルは「ミスリルの咆哮」を率いる大剣使いのグレンと戦うことになる。魔法剣士としての久しぶりの実戦を楽しむアデルは本気を出し過ぎてしまったことに気づき、グレンにこっそりと話しかけて、攻撃回避に失敗したフリをする。わざと負けて実力を隠し切ったアデルは、ある目的のためにベイルとグレンをけしかけ、二人を戦わせるのだった。

第3巻

ハンター養成学校を卒業し、無事にハンターとなったアデル・フォン・アスカムは、親友となったレーナメーヴィス・フォン・オースティンポーリンと共に「赤き誓い」を結成。いよいよハンターとしての第一歩を踏み出した四人は時に励まし合い、時にはぶつかり合いながらも成長を重ねていた。それでもまだまだ駆け出しのアデルたちは、地道に依頼をこなして経験を積み上げながら、温泉付きの宿に泊まれるようになることを目指していた。そんな中、オーク退治の依頼で森に入ったアデルたちは、さっそく複数のオークの襲撃を受け戦闘になる。その戦闘中にメーヴィスの剣が折れてしまい、アデルは剣を魔法で修復させる。一度は失敗したものの、アデルの2度目の魔法で修復だけでなく強化させることに成功。その様子を見ていたポーリンは、アデルの魔法があれば武器を買う必要はなく、生活費の節約になることに気づき、アデルの能力や仲間の無駄遣いに目を光らせるようになる。後日、小さな村の近くでコボルト退治に挑んでいたアデルたちは、敵のコボルトの群れのかわいさに苦戦するも、なんとか依頼を達成。「どんな依頼でも油断せずに挑むべき」と語るレーナの強い呼びかけにより、改めて気を引き締めたアデルたちは、岩トカゲ採取の依頼に挑むこととなる。アデルは岩トカゲを効率よく捕まえるために、変温動物の性質を利用した作戦を提案するが、戦闘中に弾き飛ばされた彼女はレーナたちの目の前で倒れる。アデルが死ぬかもしれないと取り乱したレーナは、勢いですべてを焼き尽くす業火の魔法を使ってしまう。

第4巻

危険な護衛任務を受けることになった赤き誓いは、依頼主の話を聞き、道中での盗賊団との対決は避けられないことを知る。依頼を受ける前から様子のおかしかったレーナを心配しながらも、アデル・フォン・アスカムたちは街の中央広場に集まり、同じ依頼を受けたほかのパーティーと合流。馬車の中で作戦を整理したアデルたちは変装して盗賊団を誘い込み、すぐに戦闘になる。楽勝と思いながら応戦するアデルたちだったが、レーナだけは盗賊に対しておぞましい執念を燃やし、人間を殺せるほどの超強力な炎魔法を放とうとしていた。なんとかレーナの暴走を抑えたアデルたちだったが、それでも盗賊への怒りが収まらない様子のレーナに対し、アデルたちは馬車の中で話を聞くことになる。「盗賊はすべてクズだ」と断言するレーナの心には、彼女の両親や仲間が目の前で盗賊に殺されたという、今でも強く刻まれたままの悲しい記憶があった。レーナが盗賊を強く恨む理由を悟ったアデルたちはさらに絆を深め合い、レーナはどんなことがあっても必ず仲間を守り抜くことを誓う。その夜、新たな敵の気配に気づいたアデルたちだったが、隊列を組んでいる様子などから、敵は帝国から派遣された軍隊であることが判明。盗賊のフリをした敵に戦闘を仕掛けた瞬間、アデルたちの強力な魔法攻撃が炸裂し、40人もの軍隊はあっという間に倒れ、降伏するのだった。夜には捕らえられた帝国兵たちへの尋問が開始されるが、アデルたちは後ろから追って来ていた督戦隊の動きを察知していた。すでにある事実に気づいていたアデルは、率先して督戦隊と戦おうとする。

関連作品

小説

本作『私、能力は平均値でって言ったよね!』は、FUNAの小説『私、能力は平均値でって言ったよね!』を原作としている。原作は本作と同様に異世界を舞台にしたファンタジーで、平均値の能力を希望しながら転生したアデル・フォン・アスカムの冒険や戦いが描かれている。

登場人物・キャラクター

アデル・フォン・アスカム

アスカム子爵家の長女。前世は栗原海里という日本人だったが事故で死亡し、異世界に転生した。銀髪の長髪で左右にリボンを付けた、可憐だが少々天然で世間知らずな少女。10歳までは前世の記憶を失っていたが、移動中の事故に巻き込まれた際にすべての過去を思い出す。転生前に出会った創造主によりナノマシンの存在を知らされていたが、これを利用できる権限レベルがかなり高いことを知る。また、転生前に「能力は平均値にして欲しい」と願ったにもかかわらず、人間の平均値の6800倍もの魔力を与えられる。これらの能力の高さを自覚してからも、「ふつうの女の子としてふつうに友達を作って生きたい」と願いながらエクランド学園に入学し、友人たちに能力を隠しながら楽しく生活していた。だが、ある出来事をきっかけに自主退学し、第三王女モレーナから謁見の要望が来たことで逃亡計画を立てる。エクランド学園からも母国からも離れ、ティルス王国に渡って「マイル」の名でハンター登録をして「魔法剣士」として活動するようになり、ハンター養成学校で出会ったレーナ、メーヴィス・フォン・オースティン、ポーリンとパーティーを組む。規格外の魔力や権限レベルを持つためにレーナたちから剣術や魔法の師として持ち上げられるが、アデル・フォン・アスカム自身は目立つことを避けており、あらゆる知恵を絞って実力を公にしないようにしている。一方で、怒った時や仲間の命の危険にかかわる緊急事態には、全力を出すこともいとわない。ハンター養成学校卒業後は、レーナたちと共に赤き誓いとして活動を始める。剣術や魔法全般が得意だが、収納魔法「アイテムボックス」を得意とすることから、「収納少女」と評されている。

栗原 海里 (くりはら みさと)

日本に住む女子高校生。アデル・フォン・アスカムの前世。年齢は18歳。黒髪のロングヘアでアデルよりも寡黙でおとなしい性格の少女で、成績は平均値よりも高め。両親と妹の四人家族で、家族仲は良好。しかし、成績が平均値よりも高いことから近づきがたい印象を持たれ、うまく友達を作ることができないでいた。高校の卒業式のあとに子供をかばって交通事故に遭い、助けた子供の命と引き換えに死亡した。死後の世界で創造主と出会い、世界にとっての重要人物を命懸けで救った功績を称えられ、その礼として異世界転生の話を持ち掛けられる。生前は周囲に期待の目で見られたことで窮屈な思いをしていたため、転生の前に能力を平均値にして欲しいと創造主に願った。その後は予定どおり異世界に転生し、アスカム子爵家の娘として生まれた。趣味は読書。

レーナ

魔術師の少女。アデル・フォン・アスカムとはハンター養成学校で出会った。在学中はアデルたちと共にパーティーを組み、卒業後は赤き誓いの一員となる。赤髪のロングヘアで黄色いリボンとチョーカーを付けた気の強い少女で、「赤のレーナ」の異名を持つ。アデルをはじめ誰に対しても厳しい態度を取るが、実際には思いやりのある行動が多いツンデレのような性格の持ち主。非常に仲間思いで、特にアデルのことはつねに気にかけている。攻撃魔法全般を使用するが、特に炎魔法を得意としている。ハンターになる前は父親と行商の旅をしていたが、10歳の頃に盗賊の襲撃にあって父親を殺された過去を持つ。この際に助けてくれた「赤き稲妻」というパーティーに加入し、彼らに育てられる。昔は生活を充実させる程度の補助魔法しか使えなかったが、赤き稲妻に入ったあとはパーティーから魔法を教わっていた。しかし、13歳の頃に悪徳商人と盗賊に襲われ、赤き稲妻のメンバーを失ってしまう。この際に芽生えた激しい憎悪と復讐心によって攻撃魔法の才能に目覚め、盗賊と商人を炎で焼き尽くした。この時、骨まで焼き尽くすオリジナルの炎魔法「赤き炎獄」に目覚めている。アデルに出会ってからは彼女の指導を受けながら、ますます攻撃魔法の実力を上げていった。過去の出来事から盗賊には今でも深い恨みを持ち、任務で遭遇した盗賊を真っ先に殺そうとした。また、家族や仲間を失ったトラウマから、仲間が死ぬことを強く恐れ、戦闘中にアデルが目の前で倒れた際は誰よりも取り乱していた。

メーヴィス・フォン・オースティン

剣士の少女。オースティン伯爵家の末っ子にして長女。アデル・フォン・アスカムとは、ハンター養成学校で出会った。在学中はアデルたちと共にパーティーを組み、卒業後は赤き誓いのリーダーとなる。金髪のショートカットで生真面目すぎる性格で、曲がったことが大嫌い。身長はパーティー内でもっとも高く、美男子にも見えるその容姿から、まれに男性と間違えられる。昔は剣や冒険とは程遠い、長髪のお淑やかな少女だった。三人の兄を持つがいずれもシスコンなうえに、父親からも溺愛されており、愛情を注いでくれる家族に感謝しつつも、本心ではその過保護っぷりに辟易している。父親と兄たちにあこがれて立派な騎士になることを目指すが家族からは反対されてしまい、それを押し切って実家を飛び出し、ハンター養成学校に入った。当初は剣技の鍛錬ばかりしていたため魔法を使えなかったが、アデルとの特訓により剣術と組み合わせた風魔法を使えるようになった。また、アデルの指導によりスピードが大幅に強化され、剣術の腕はすでに父親と兄たちを凌駕するほどに上がっている。オークとの戦いで愛用の剣が折れた際にアデルの魔法で修復されており、世界で5番目の強度を誇る強力な武器になっている。赤き誓いのリーダーを務めているものの、実際はレーナの方が強い発言力を持っている。それでも年長者として、パーティーの内部調整や渉外を担当するなど、頼りにされている。また、仲間に冷静な助言をしたり励ましたりするなど、面倒見のいい一面もある。

ポーリン

魔術師の少女。アデル・フォン・アスカムとはハンター養成学校で出会った。在学中はアデルたちと共にパーティーを組み、卒業後は赤き誓いの一員となる。茶髪のセミロングヘアで、アデルやレーナから「反則」と評されるほどのグラマーな体型の持ち主。いつもおっとりしたにこやかな表情を浮かべているが、おとなしそうな見た目に反してかなり腹黒い。また、怒った時もそのままの雰囲気で怒るために逆に不気味だと、周囲から恐れられている。もとはとある商人の愛人の連れ子であり、実父は有名な大商人だった。しかし、現養父によって実父は殺害されており、店までも奪われてしまう。これらの複雑な過去から、実父の仇を討つという執念に燃えている。アランという弟がいるが、現在は離れて暮らしている。治癒魔法を得意とする反面、複雑な攻撃魔法は苦手だったが、アデルの指導を受けて生活を助ける水魔法や基本的な攻撃魔法を習得する。さらに、もともとは得意だった治癒魔法の腕も最高クラスにまで上げた。戦闘ではふつうの攻撃魔法以外にも、水魔法に香辛料を混ぜて相手を無力化する攻撃方法を使うこともある。商家に生まれたことから金勘定や交渉も得意としており、赤き誓いの活動費や生活費をはじめ、金の使い方にはかなり厳しい。だが、相場や値付けなどの知識も豊富なため、悪徳商人などの不正には誰よりも敏感。モンスターを討伐して得た品物に安すぎる値付けをした商人に騙されそうになった時には、相手を激しく責め立て、後悔させるほどに追い詰めたこともある。

創造主 (そうぞうしゅ)

栗原海里が死後に「天国のような世界」で出会った謎の青年。短髪の穏やかな美青年の姿をしている。「神に相当する立ち位置」として世界を管理し、死者を迎えている。海里が命懸けで子供を助けたことを称え、そのお礼として彼女を異世界に送り、アデル・フォン・アスカムとして転生させた。しかし、海里の「能力は平均値で」という願いとは裏腹に、平均値とはいえない強大な魔力をアデルに与えてしまい、転生した彼女が何かと苦労する要因となっている。

マルセラ

エクランド学園に通う女子。学園内で有名な三人組「ワンダースリー」の一人。同じくワンダースリーである友人のモニカ、オリアーナと共に行動している。男爵家の三女で、高慢で高飛車に見られやすいが、本当は面倒見がよく優しい性格をしている。当初は男子生徒に注目されるアデル・フォン・アスカムを快く思ってなかったが、アデルの悲惨な過去や現状を知ってからは憐れむようになる。その一部には誤解が含まれていたものの、一転してアデルに優しく接して何かと世話を焼くようになり、彼女にとって初めての友人となった。魔法については家事に役立つ程度に過ぎない実力だったが、アデルと親しくなってからはコツを教わって攻撃魔法を使えるようになる。これにより、愛人か後妻になるしか道がなかった未来が変わり、縁談を選べるようになった。特技はアデルの思考の先読みと行動を把握すること。

モニカ

エクランド学園に通う女子。学園内で有名な三人組「ワンダースリー」の一人。商人の次女として生まれた。マルセラたちと同様にアデル・フォン・アスカムを目の敵にしていたが、彼女の境遇を知って優しく接するようになり、親しくなった。以前は魔法を使えなかったが、アデルにコツを教わって実用レベルの魔法を使いこなせるようになった。

オリアーナ

エクランド学園に通う女子。学園内で有名な三人組「ワンダースリー」の一人。平民の娘で、一般よりも高い奨学金を受けて入学した。マルセラたちと同様にアデル・フォン・アスカムを目の敵にしていたが、彼女の境遇を知って優しく接するようになり、親しくなった。以前は魔法を使えなかったが、アデルにコツを教わって家事に役立つ程度の魔法を使いこなせるようになった。成績はワンダースリーの中でもっとも優秀。

ベイル

剣士の少年。アデル・フォン・アスカムとはハンター養成学校で出会った。もとはスラムの孤児で、文字があまり読めないため、こっそり独学で文字の学習をしている。卒業後はスラムの子供たちの面倒を見ることが目標で、そのために誰ともパーティーを組まないで活動している。これらの努力家な一面をアデルに見込まれ、効率よく狩りをするために便利な魔法を彼女から教わり、戦闘力を上げていく。卒業検定模擬試合ではアデルがグレンにわざと負けたことで、代わりに彼と戦い苦戦するも、魔法と剣術を組み合わせた戦法で勝利を収める。

グレン

大剣使いのAランクハンターの男性。Bランク冒険者が集う現役トップクラスのパーティー「ミスリルの咆哮」のリーダーを務める。ハンター養成学校の卒業検定模擬試合において、アデル・フォン・アスカムの対戦相手となった。アデルがわざと負けたことで勝利となるが、彼女にけしかけられてベイルと対戦する。

レニー

赤き誓いのメンバーがよく宿泊している宿屋の娘。まだ10歳だがかなりの働き者で、受付業務などを担い、宿屋を切り盛りしている。明るい性格の人当たりのいいしっかり者で、茶髪を二つのおさげにまとめている。エプロンで目立っていないが、実はかなりの巨乳の持ち主。アデル・フォン・アスカムがハンター養成学校に入る前に宿屋を利用したのをきっかけに彼女と出会うが、彼女が卒業してからも宿屋を拠点としたことで、交流する機会が増えていった。

ユアン

オースティン家の三男。メーヴィス・フォン・オースティンの兄。ほかの兄たちと同様にメーヴィスを溺愛しており、赤き誓いとして危険な活動を続けるメーヴィスを連れ戻そうと、彼女が泊っている宿に押しかける。

集団・組織

赤き誓い (あかきちかい)

アデル・フォン・アスカムがハンター養成学校で知り合ったメンバーと共に結成したパーティー。メンバーはアデル、レーナ、メーヴィス・フォン・オースティン、ポーリンの四人。ハンター養成学校卒業後は、Cランクパーティーとしてハンターギルドの依頼を受けながら、護衛やモンスター退治などさまざまな活動を行っている。リーダーは年長者のメーヴィスが務めているが、実際はレーナが先に立ってメンバーを仕切ることが多い。

赤き稲妻 (あかきいなづま)

レーナが一時的に身を寄せていた、男性冒険者によるパーティー。メンバーはブラウン、オーガスト、ゴードン、エリックの四名。盗賊に襲われて父親を殺され、孤児となったレーナをパーティーに誘い、彼女に魔法の基礎を教えた。しかしレーナが13歳の頃に、悪徳商人と盗賊の襲撃に遭い、抵抗したもののレーナを残して全滅した。

その他キーワード

ナノマシン

魔法を実現するために創造主が異世界に散布した特殊な物質。一定濃度に応じて自動的に増殖し、生物の思念波にも反応してさまざまな変化・現象などを起こす。本来は目に見えない存在だが、光の屈折を用いて仮の姿を見せることができ、会話する能力も持つ。しかし、ナノマシンの存在自体を知る者がアデル・フォン・アスカム以外にほとんど存在せず、ナノマシンを活用できるレベル「権限レベル」が3以上ないと会話はできない。アデルの前には小さなロボットのような形で姿を現し、時おり彼女に魔法やナノマシンについて解説をしている。

アイテムボックス

物体を収納する希少な魔法「収納魔法」の一種。アデル・フォン・アスカムだけが使える特殊な異次元空間を活用している。一般的な収納魔法と異なり、あらゆる物質を保管できる空間内には時間が流れておらず、収納する容量も無制限。このため、食べ物なども腐らせることなく保管し続けることが可能。このようにふつうの収納魔法を凌駕した高度な魔法だが、本当の実力を隠したいアデル自身は、アイテムボックスのことを「冷却魔法を組み合わせただけのふつうの収納魔法」としてごまかしている。

クレジット

原作

FUNA

キャラクターデザイン

亜方 逸樹

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