概要・あらすじ
1996年のパリ。テレビ局に勤める26歳のフランス人女性であるカレンのもとに、上司がやって来た。彼はカレンに、長期休暇(バカンス)を取らないかと勧める。入社以来仕事に夢中で、まとまった休みを取っていなかったカレンは、バカンスに行くことを決意。「高層ビルがバンバン建っている大都市に行きたい」と考えるカレンだったが、アメリカには行きたくなかった。学生の頃、友達と坂本龍一の音楽を聞いていたことを、ふと思い出したカレンは、バカンスの行き先を日本に決定。事前に日本語を勉強し、3か月後日本へと旅立った。そして、成田空港に降り立った瞬間、なぜか「この国は絶対に面白い、楽しい」と確信した。渋谷のシティホテルに滞在したカレンには、コギャルやヤマンバギャル、竹下通り、東京タワー、ソニーの工場など、見るものすべてが新鮮で驚きに満ちていた。山手線のアナウンスが気に入り、DATに録音するほど日本が好きになったカレンは、帰国後、日本ロスに陥り、いつか日本に住もうと、固く決意するのであった。
登場人物・キャラクター
カレン
フランス生まれのフランス人。1996年、26歳の時に初来日。以来、日本に魅了され、パリと日本を行き来する生活を始める。テレビ局の技術部長を務めたあと、フリーランス記者を経て、フランスの通信社東京支局勤務のジャーナリストになる。日本人をテーマにした書籍などの執筆も行う。吉祥寺の出版パーティーで知り合った、漫画家のじゃんぽ~る西と結婚。二人の息子をもうける。
じゃんぽ~る 西 (じゃんぽーる にし)
カレンの夫で漫画家。漫画家のアシスタント生活のあと、一年間パリで生活。帰国後、その経験を基にエッセイ漫画を執筆。吉祥寺の出版パーティーでカレンと出会い、2012年に結婚。カレンとの間に二人の息子をもうける。