ロックと節約をテーマにしている
浪費家のタカオは、倹約家のマキコと付き合っていたが、高価なギターを購入するなど、貯金がないにもかかわらず無駄遣いばかりしていたため、マキコにフラれてしまう。これまでタカオは、男が節約することをかっこ悪いと考えていたが、マキコとの復縁を目指して不慣れな節約を始めることになる。そんなタカオと、周囲の人々が織りなす節約ライフと恋愛模様が、コメディタッチで描かれる。基本的には1話完結形式で、毎回異なる節約テーマが取り上げられ、コミックスには節約に役立つレシピや節約術も掲載されている。
「貯金なんてロックじゃない」を信条とするサラリーマン
主人公のタカオは、自由とロックをこよなく愛するサラリーマンで、独自の価値観を持つ。初めて節約料理を作ったタカオは、そのおいしさと節約に成功した充実感から、心の貯金箱にお金が貯まる音を感じ取る。ステージでの歓声、ギターやドラムとも違う初めて聞く音色に触発され、タカオはますます節約にはまっていく。そして、節約を通して心に心地よい音を響かせる者を「節約ロッカー」と呼ぶようになる。当初は食費や光熱費がメインの節約だったが、次第に洋服代や交際費、さらには美容費や医療費にまで節約の範囲を広げていく。
節約ロッカーとの新たな出会い
ようやく節約に慣れてきたタカオだったが、マキコを魅了するイケメン「節約ロッカー」の稲葉コウタが現れ、状況が一変する。タカオはコウタに一方的な対抗心を抱くものの、コウタの清々しい節約スタイルに感動し、同時に敗北感を味わうことになる。コウタとの落差に落ち込むタカオだったが、浜田という別の節約ロッカーと出会い、コウタの節約スタイルをかっこいいと評価されることで、節約ライフに新たなチャンスが訪れる。タカオの節約はつねに成功するわけではなく、時には浪費や徒労に終わることもある。タカオは節約の楽しさや悲しさ、難しさを体験しながら、節約ロッカーとしての生活を続けていく。その過程でほかの節約ロッカーたちとの出会いや交流を経て、友情や恋愛に発展していく様子も見どころとなっている。
登場人物・キャラクター
松本 タカオ (まつもと たかお)
小さな広告代理店に勤めるサラリーマンの男性。年齢は30歳。広告代理店勤務といえば聞こえはいいが、7年間働いて手取りは20万。黒髪前髪をオールバックにしている。ロックをこよなく愛し、アマチュアロックバンドのギターを担当している。「貯金なんてロックじゃない」を信条としている。しかしメンバーは結婚したり、家業を継いだりと、それぞれの人生を歩み始めたため、バンドは解散状態にある。浪費癖が原因で付き合っていたマキコにフラれたことから、復縁を目指して節約を始めた。節約に関する情報は、主にSNSから得ている。また、既婚者の兄から若ハゲになりやすい家系であることを知らされ、結婚への焦りを感じている。
大黒 マキコ (おおぐろ まきこ)
タカオと付き合っていた倹約家の女性。結婚願望が強く、堅実な性格をしている。仕事やプライベートを問わず、思ったことをはっきりと自己主張する。マンションでタカオと同棲していたが、手取りは20万にもかかわらず浪費家の彼に愛想をつかして出て行ってしまう。仕事を通じて出会った天然系イケメンのコウタに惹かれ、彼の人柄や節約テクニックに魅力を感じ、会うたびに癒しを得ている。