15際の女子高生×伝説の殺し屋
女子高生の西條亜吏は、家族が殺される現場を目撃したため、謎の組織に追われていた。そんな亜吏は藁にもすがる思いで「幸せの鐘」という場所を目指す。そこは「すごく困ったことがあった時、バラを持って立っていると救世主が現れる」と噂されていた場所だった。バラを手に入れ、やっとのことで「幸せの鐘」にたどり着いた亜吏は、そこで気絶してしまう。そして、次に気がついたときは、ふかふかのベッドの上だった。彼女を助けたのは、エレガントで、女性が大好きな美神京。史上最強ともいわれる殺し屋だった。そして、「家族を殺した奴らを皆殺しにしてほしい」という亜吏の願いを引き受けることになるが、亜吏にはお金がない。そこで美神は、一年後の亜吏を捧げるよう要求する。こうして契約が成立し、女子高生と殺し屋という不相応な二人の共同生活が始まった。
モンスター化した父との戦い
美神と亜吏は、赤黒い肌に黒い血管を浮かせた、ゾンビのような怪物に襲われる。それは死んだと思われていた亜吏の父親・正だった。優しく正義感が強い警部だった父の変わり果てた姿に、驚く亜吏だったが、今度こそ父を助けたいと強く願う。亜吏を狙う組織は、どうやら警察であり、内部の闇を暴こうとした正とその家族が狙われたらしい。そして、正はある研究の実験台にされてしまい、亜吏を殺すために差し向けられたのだ。本作に登場する敵は、モンスターと化した正のほか、警察に雇われた凄腕の殺し屋たちである。美神は卓越した体術や拳銃、電流が流れるベルトなどを駆使して敵を圧倒する。
登場人物・キャラクター
西條 亜吏 (さいじょう あり)
15歳の女子高生。黒髪ショートカットと大きな目が特徴。家族を殺され、自身も命を狙われている。必死の思いで救世主が現れるという「幸せの鐘」にたどり着き、殺し屋の美神京と運命の出会いを果たす。誠実な性格で、見た目に反して芯が強い。美神と暮らし、行動をともにするうちに彼を信頼し、淡い恋心を抱くようになる。
美神 京 (みかみ けい)
史上最強といわれる殺し屋で、ピンク色の髪が特徴の男性。殺し屋組織の代表を務めている。超イケメンのナルシストで、キザな言い回しを好んで使う。また、女性が大好きで「ラヴァーズ」という美女たちをはべらせている。「幸せの鐘」で倒れていた西條亜吏を助け、一年後に彼女の純潔をいただく約束でボディガードを務める。
書誌情報
薔薇と殺し屋 3巻 小学館〈フラワーコミックス〉
第1巻
(2023-06-26発行、 978-4098721450)
第2巻
(2023-08-25発行、 978-4098722549)
第3巻
(2024-01-26発行、 978-4098725410)