血界戦線 Back 2 Back

血界戦線 Back 2 Back

内藤泰弘の『血界戦線』の続編。異界と現世の繋がる街、ヘルサレムズ・ロットで暗躍する秘密結社ライブラの活動を描いたファンタジー作品。集英社「ジャンプSQ.CROWN」2015 SUMMER(2015年7月17日発売号)から後継誌である「ジャンプSQ.RISE」2022 SPRING(2022年4月28日発売号)まで連載。

正式名称
血界戦線 Back 2 Back
ふりがな
けっかいせんせん ばっく つー ばっく
作者
ジャンル
ファンタジー
レーベル
ジャンプコミックス(集英社)
巻数
既刊10巻
関連商品
Amazon 楽天

概要・あらすじ

かつて「ニューヨーク」と呼ばれた街は、一夜にして異界と現世の交わる街、ヘルサレムズ・ロットへと姿を変えてしまう。そこでは超常現象の類が日常茶飯事で繰り広げられており、のちに「地球上で最も剣呑な緊急地帯」とも評されることとなる。そんな危うい街の均衡を保つため、秘密裏に活動する者たちがいた。その名は「秘密結社ライブラ」。日夜訪れる超常現象と戦う彼らの日常が、今日もまた始まるのだった。

登場人物・キャラクター

レオナルド・ウォッチ (れおなるどうぉっち)

秘密結社ライブラの構成員の1人。癖っ毛の短髪の青年。戦闘力はないに等しいが、「神々の義眼」と呼ばれる特殊な目を持っており、「通常、目に見えぬはずの異界のもの」を見通す力を持っている。視力を失くした妹をもとに戻すための方法を探っており、秘密結社ライブラに身を置いているのもそのためである。普段は消極的な性格だが、困難を前にしても決して立ち止まらない勇気を持ち、その気概は秘密結社ライブラのメンバーからも高く評価されている。

クラウス・V・ラインヘルツ (くらうすふぉんらいんへるつ)

秘密結社ライブラを率いるリーダー。大柄な身体で赤毛の髪、鬼のような顔をした男性。怖い外見とは裏腹に、心優しく紳士的な人物で、構成員のことを一番に思っている。「滅嶽の血」を武器に転化して戦う「ブレングリード流血闘術」の使い手。これと十字架を象(かたど)ったナックルガードを武器に戦場を駆け巡る。どんな困難を前にしても、決して諦めることのない屈強な精神力を持っており、実現不可能だと思われることですらも可能にしてしまうほどの実力を兼ね備えている。 その反面、天然なところがある。

ザップ・レンフロ (ざっぷれんふろ)

秘密結社ライブラの構成員の1人。白髪で色黒の、チンピラのような見た目をした青年。粗野で短気、金使いが荒く、女にもだらしない、という駄目人間を絵に描いたような人物。ただ、筋の通らないことには、真向から挑もうとする熱い一面も持ち合わせる。炎属性の血液を硬質化させて刃や糸状に操ることのできる能力「斗流血法・カグツチ」の使い手。 実力自体は超一流の天才で、秘密結社ライブラのリーダーであるクラウス・V・ラインヘルツからも一目置かれている。

チェイン・皇 (ちぇいんすめらぎ)

秘密結社ライブラの構成員である女性。黒髪短髪の容姿端麗な美人。性格は冷静沈着で、毒舌家。特にザップ・レンフロに対しては容赦のない毒舌を浴びせる。容姿自体は人間の女性だが、その正体は「不可視の人狼」。自らの「存在」を「希釈」し透明化して、好きなところ、好きな場所に実体を出現させることができる。その他、運動性能にも秀でており、これらを生かした諜報活動を得意としている。 反面、戦闘行動は不得手であり、拳銃の扱いなどは素人同然である。マイペースな一匹狼然としたところがあるが、秘密結社ライブラに対する仲間意識は強い。

スティーブン・A・スターフェイズ

秘密結社ライブラの構成員である男性。左こめかみから頬にかけて大きな傷跡があるのが特徴。秘密結社ライブラでは副官を務めており、頭の回転が速く、観察眼にも優れている。すべてを凍らせる蹴り技「エスメラルダ式血凍道」の使い手。お人好しなリーダーのクラウス・V・ラインヘルツに代わって、冷酷な判断を下すことが多々あり、クラウスの知らぬところで、非道な方法を用いた情報収集を行っている。 しかし、それも秘密結社ライブラの活動とメンバーを守るための、スティーブン・A・スターフェイズなりの選択である。

ギルベルト・F・アルトシュタイン

クラウス・V・ラインヘルツに仕えている執事の老人の男性。浅黒い肌で、白髪と口ひげを生やしており、全身を包帯で覆っている。直接的な戦闘能力には乏しいが、「再生者」という特異体質を持っており、致命傷を受けた際には、死を回避する程度に体が急速再生する。執事としては非常に優秀な人物で、クラウスを始めとした秘密結社ライブラのメンバーから強い信頼を置かれている。 実は鼠が苦手であり、ザップ・レンフロの悪戯によって鼠の玩具を投げつけられた際は、それを冷静に処分しながらも、動揺していた。

K・K (けーけー)

秘密結社ライブラの構成員である女性。右目に眼帯を着け、赤いロングコートを着ている。世話上手な姐御肌の人物で、同僚たちに対しても気さくに接している。強力な銃火器を用い、銃弾に電撃を付与して撃ち出す「血弾格闘技」という銃撃格闘術の使い手。遠距離からの銃撃支援を得意としているが、二挺のハンドガンを使って近距離戦闘をこなすこともできる。 既婚者であり、二児の母親。

ドグ・ハマー (どぐはまー)

超凶悪犯であるデルドロ・ブローディを「血液」として体内に宿している男性。その性格は非常に明るく前向きな人物であり、超凶悪犯であるデルドロを体内へと宿したにも関わらず、それを後ろ向きに捉えている様子がほぼない。デルドロと協力して血を操り、全身を巨大化して強化することのできる「血殖装甲」の使い手。普段はデルドロとともに獄中にて懲役を受けている身であるが、秘密結社ライブラが力を必要としている際には、その都度、協力するために獄中より一時的に外へと出て来る。

デルドロ・ブローディ (でるどろぶろーでぃ)

懲役1000年を越える凶悪犯の男性。現在は「血液」としてドグ・ハマーの体内にいる。「血液」でありながらも意思疎通を可能としており、ハマーとは勿論、その他の人間とも会話することができる。偏執王アリギュラの元恋人であり、彼女いわく、「血も涙もなければ反省とも無縁で、そんなところが最高にクールだが顔がイマイチ」。そのため、顔だけはアリギュラの好みであるハマーの中に、生きたまま「血液」として入れられた。 明るい性格のハマーの影響を受け、以前よりも穏やかな性格になりつつある。

ツェッド・オブライエン (つぇっどおぶらいえん)

秘密結社ライブラの構成員であり、独特な質感の肌を持つ半魚人。礼儀正しく、誰に対しても敬意を持って接する真面目な性格。鰓呼吸をしており、地上で活動する際は特注のボンベを身に着けている。また、外出していない時は、秘密結社ライブラのアジトにある水槽にて過ごしている。ザップ・レンフロと師匠を同じくする弟弟子で、血液を媒介に真空刃を作り出す「斗流血法・シナトベ」の正当後継者。

集団・組織

秘密結社ライブラ (ひみつけっしゃらいぶら)

異界と繋がった「地球上で最も剣呑な緊張地帯」であるヘルサレムズ・ロットの均衡を保つべく、暗躍している組織の名称。戦闘技術や一芸に秀でた優秀な構成員を有している。他にも内外問わず多くの関係者がおり、それらの優秀な人物たちと協力してヘルサレムズ・ロットの平和を守っている。ヘルサレムズ・ロットを守る以前から「血界の眷属」と呼ばれる吸血鬼を相手に日夜死闘を繰り広げており、ヘルサレムズ・ロットでも同じく吸血鬼を相手に戦うことが少なくない。

場所

ヘルサレムズ・ロット (へるされむずろっと)

異世界と現実世界を繋げている街。もともとはニューヨークであったが、ある時、霧に覆われたかと思うと、一夜にして人知の及ばぬ都市へと変貌してしまった。街の中では異形の生物をはじめ、人間とはほど遠い化け物たちが跳梁跋扈しており、それらが日常的に生活を送っている。「地球上で最も剣呑な緊張地帯」「今後1000年の覇権を握る場所」などとも評され、超常現象やさまざまな思惑の交差する街となっている。

前作

血界戦線 (けっかいせんせん)

のちにシリーズ化される内藤泰弘の「血界戦線」シリーズ第1作。コンセプトは「技名を叫んでから殴る漫画」。かつて紐育(ニューヨーク)があった場所に突如として現れた異界の街ヘルサレムズ・ロットを舞台に繰り広... 関連ページ:血界戦線

続編

血界戦線 Beat 3 Peat (けっかいせんせん びーと すりー ぴーと)

内藤泰弘の『血界戦線』『血界戦線 Back 2 Back』に続くサードシーズンで、1話完結の連作形式。紐育(ニューヨーク)崩壊後、一夜にして構築された異界と現世が交わる都市「ヘルサレムズ・ロット」が舞... 関連ページ:血界戦線 Beat 3 Peat

書誌情報

血界戦線 Back 2 Back 10巻 集英社〈ジャンプコミックス〉

第1巻

(2016-01-04発行、 978-4088805429)

第10巻

(2022-08-04発行、 978-4088832029)

SHARE
EC
Amazon
logo