超ちくちくウニウニ

超ちくちくウニウニ

吉田戦車による『ちくちくウニウニ』の続編。ウニなのに手足が生えていて言葉も話せる、しかも小学生というウニ山シンジが、海辺に集まる仲間たちと繰り広げる騒動を描いた一話完結型のギャグ漫画。人間だけでなくさまざまな動植物や宇宙人、さらに非生物までが意思を持つ、シュールな世界観が魅力。「週刊少年サンデー」に1992年6月10日号から1994年12月1日号にかけて掲載された。

正式名称
超ちくちくウニウニ
ふりがな
ちょうちくちく うにうに
作者
ジャンル
その他ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

海の底にある小学校、ウニ分校に通うウニ山シンジは元気で明るい4年生。ウニ仲間のウニ本トモヤ、人間のハル子、タコのジェニファーなど個性豊かな同級生に囲まれ、担任のウニ先生も交えて楽しい日々を送っている。犬を愛する文治が犬を飼えるように手伝ったり、世界中のチクチクしたものに挑戦するキューティ三郎と戦ったり、迷子の海坊主を拾ったりと、次から次に起きる面倒なことを、解決するようなしないような、微妙な結末へと導いていく。

登場人物・キャラクター

ウニ山 シンジ (うにやま しんじ)

ウニ分校に通う小学4年生。好奇心旺盛で純粋な性格のため、気になることやトラブルが起きると、自ら進んで首を突っ込みがち。しばしば友達のウニ本トモヤを巻き込む。未だにおしゃぶりを使っていることを父親のウニ山精吉と姉のウニ山タミからたしなめられているが、おしゃぶり職人源じいさん手製の逸品を頑なに愛用しており、「おしゃぶり友の会」に入会している。 九九の八の段が苦手。

ウニ本 トモヤ (うにもと ともや)

ウニ山シンジの友達でツッコミ役。面倒見がよく、シンジに付き合わされてはトラブルに巻き込まれている。実家は割烹「うにもと」を営んでおり、板前でもある父親はウニ本トモヤに後を継がせたがっているが、本人はモテモテのエリート商社マンになるのが夢。

ウニ山 精吉 (うにやま せいきち)

ウニ山シンジの父親で、妻と子供たちを愛する43歳。ウニのとげを使って鍼治療をするチクチク屋を営み、一家を支えている。女装が趣味の首長竜グレゴリーを治療したのをきっかけに、女装に秘かに興味を持つようになった。インチキ商売に手を出す妻を苦々しく思っているが、捨てられるのが怖くて強く注意できないでいる。

ウニ山 タミ (うにやま たみ)

ウニ山シンジの姉で、可愛らしい顔立ちの女性。ウニ分校を卒業した後、人間の中学校へ入学した。母親の不在がちなウニ山家を切り盛りするしっかり者。世界中のチクチクしたものと戦う旅をしているキューティ三郎に目を付けられたり、魚のマネをするスポーツ、ビチビチ部の部長である人魚田タケシに惚れられたりと、変態ばかり関わってくるのが悩みの種。

ウニ山 スミ子 (うにやま すみこ)

ウニ山シンジの母親。ギャンブル的な事業に手を出す山師でほとんど家に帰ってこなかった。ある日突然アメリカからインチキくさい機械を輸入して、家の隣で「モテモテエステマシン寿(ことぶき)」を開業する。このマシンの効果でウニ先生の性格が矯正され、全身のエステティック効果でハンサムにもなり、モテモテに変身した。

ハル子 (はるこ)

ウニ分校に転校してきた人間で、ウニ山シンジの同級生となる。十数時間も呼吸を止めていられる特殊な肺の持ち主。以前は病弱だったが、療養のため海辺に引っ越してきて以来、肺活量日本一になるほど健康になった。気が強く物おじしない性格で、ジェニファーのお気に入りの岩穴がヤンキー中学生に乗っ取られた時は、彼らを言い負かして撃退した。

ジェニファー

ウニ山シンジの同級生の、おてんばなタコ少女。岩穴に入るのが大好き。年に一回、黒潮に乗ってやってくる初ガツオのファン。ちょっと泣き虫なところもあるが、いざという時には自分の意見をはっきり言える芯の強さも持つ。お気に入りの岩穴を奪われた時も、ハル子と協力してヤンキー中学生を追っ払った。

ウニ先生 (うにせんせい)

ウニ山シンジが通うウニ分校の教師。裏表のある性格で嫉妬深く、すぐばれる嘘をつくこともあって生徒にまったく慕われていないが、本人は気づいていない。もうけ話が大好きで金にがめつい一方で、独身で彼女もおらず貯金もないことを気にしており、貝柱を無理やり友達にしたり、エビ園マユミに恋心を抱いたりしているが、いつも空回りしている。

文治 (ぶんじ)

ウニ山シンジとウニ本トモヤの知り合いのクラゲ。なんでも屋「クラゲデパート」を経営している。TVアニメ「フランダースの犬」に憧れていて、子供の頃から犬を飼うのが夢だった。クラゲなので地上にいる時は水槽に入っていなければならず、諦めかけていたところに運命的な出会いを果たすこととなる。

貝柱 (かいばしら)

貝の頭にマッチョなボディを持つ、ワカメ畑農家の青年。離れて暮らす「出水管」と「入水管」という名前の双子の弟がいる。出水管は都会の高校に通い、東大を目指して勉強中で、入水管は相撲部屋に入門して横綱を目指し修行中。弟想いで、家族以外にもわけへだてなく優しく接する性格だが、久しぶりに帰省した弟たちがウニ本トモヤと仲良く遊ぶ姿を見てジェラシーを感じるという一面も見せる。

スルメ子 (するめこ)

ウニ山シンジの同級生のイカ。喧嘩っ早い父親を支えながら、家業である漫画用墨汁専門店「イカスミ堂」を懸命に手伝う健気な娘。安物の紫インクを扱うライバル店の「アメフラシインク商」に営業妨害された時には、店を壊しに来たアメフラシ組のチンピラにくってかかる勝気なところもある。

カニ井先生 (かにいせんせい)

カニ井医院を開業している医者でウニ本トモヤの父親の胆石も治療するなどその腕は確かだが、見た目はただのカニ。一回の産卵量が多いため子だくさんだが、子供たちがとても小さいのでオムツを取り替える時に誤って潰してしまうこともある。そんな時は「たくさんいるから」と自分に言い聞かせている。

エビ園 マユミ (えびぞの まゆみ)

カニ井先生の助手のエビ。手術の補助もできる有能な看護師で、患者への気遣いも行き届いており、「海の白衣の天使」と呼ばれて慕われている。実は、海岸地方に君臨していた伝説の最凶レディース「死湯燐腐(しゅりんぷ)」の総長だった過去がある。

場所

ウニ分校 (うにぶんこう)

ウニ山シンジたちが通う小学校。海底に沈んだ船を校舎として利用している。浸水していない場所も部分的にあり、ウニ先生がウサギを連れてきた時には、そこをウサギ小屋にしていた。

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