超電磁大戦ビクトリーファイブ

超電磁大戦ビクトリーファイブ

長浜忠夫が監督を務めたTVアニメ『超電磁ロボ コン・バトラーV』『超電磁マシーン ボルテスⅤ』『闘将ダイモス』そして『未来ロボ ダルタニアス』の主役ロボットたちが共闘し、強大な侵略者に立ち向かう。長谷川裕一の手がける『ゴッドバード』の前日譚となる物語で、「スーパーロボットマガジン」vol.1~6、及びvol.8~13に掲載された作品。コミックス1巻の巻末にはTVアニメ『超電磁マシーン ボルテスⅤ』最終話の後日譚を描いた番外編「超電磁マシーン ボルテスⅤ 第41話 逆襲する貴族」も収録されている。

正式名称
超電磁大戦ビクトリーファイブ
ふりがな
ちょうでんじたいせんびくとりーふぁいぶ
作者
ジャンル
ロボット
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概要・あらすじ

地球を守るロボットたちの活躍により、キャンベル星、ボアザン星、バーム星の地球侵略軍は瓦解。勢力は弱いながらも各星で活動していた穏健派たちは、この機会を逃さず地球との四惑星不可侵条約を締結し、平和に向けた第一歩を踏み出そうとしていた。だが、突如ジュエリオンの襲撃を受け、会議に参加していた四惑星の穏健派指導者たちがさらわれてしまう。

そしてジュエリオンは人質解放の条件として、100日の期限のうちに、指導者一人につき、別の星の住人千人の命を差し出すことを要求する。かつての戦いで地球を救った葵豹馬剛健一竜崎一矢ら英雄たちは、愛機のロボットとともに、秘密裏に開発された超電磁戦艦マグネバードに乗り込み、目前に迫っていたはずの平和を取り戻すため、敵の本拠地である惑星デュナンへと旅立つ。

登場人物・キャラクター

葵 豹馬 (あおい ひょうま)

バトルマシン1号機のパイロットで、超電磁ロボ コン・バトラーVのメインパイロットを務める少年。勇敢で明朗快活を地で行く性格だが、感情の高ぶりを抑えられない傾向がある。子供の頃に事故で両親を失った孤児であり、似た境遇の子供たちへの思い入れが強い。そのため、チリに対して誰よりも親身になり、世話を焼いている。恋愛に関しては不器用で、チリや南原ちづるに想いを寄せられても気づかない風を通している。 なお、かつての戦いで地球を侵略してきた機械人間の「ガルーダ」を倒したが、これは別に存在している本物のガルーダのコピーであり、葵豹馬本人もその事実を把握している。

剛 健一 (ごう けんいち)

ボルトマシーン1号機のパイロットで、超電磁マシーン ボルテスⅤのメインパイロットを務める少年。剛大次郎、剛日吉ら剛3兄弟の長男で、かつて地球に侵略戦争を仕掛けてきたハイネルの異母弟でもある。生真面目で冷静さも併せ持つが、融通がきかず、悩みを抱え込みやすい不器用な性格。ボアザン星人の父親、剛健太郎と地球人の母親の間に生まれたハーフであり、かつてそのことが原因で、それまで仲間だと思っていた人々に命を狙われる事態に陥ったことがトラウマとなっている。 ジュエリオンが当時の自分と似た境遇にあることを知ってからは、対話により彼女と分かり合う道を模索する。

竜崎 一矢 (りゅうざき かずや)

闘将ダイモスのパイロットを務める青年。熱血漢ではあるが、葵豹馬、剛健一に比べると年齢相応の落ち着きも備える。かつて地球に侵略戦争を仕掛けてきたバーム星の一員であったエリカとは、共に数々の苦難を乗り越えて今では相思相愛の関係となっており、のちに結婚へと至っている。

盾 剣人 (たて けんと)

人型兵器アトラウスのパイロットで、ダルタニアスのメインパイロットを務める少年。ワープ装置の異常により、別の次元から仲間たちと共にこの世界へと現れた。その正体はとある星の王子だが、元々本人はそれを知らされずに下町で育ったため、既得権益を有し他者を蔑む特権階級者への対抗心が強い。明朗快活、さらに一本気で頑固と江戸っ子気質を地でいく性格で、少々ノリの軽いところもあるものの芯は強い。 いざという時の機転に優れ、その戦術的なセンスはかつてボアザン軍を率いていたハイネルも認めるほど。

南原 ちづる (なんばら ちづる)

超電磁ロボ コン・バトラーVを操縦するコン・バトラーチームの紅一点。葵豹馬に秘めた想いを寄せ、彼とチリが常に一緒にいることに嫉妬に似た感情を抱く。

岡 めぐみ (おか めぐみ)

超電磁マシーン ボルテスⅤを操縦するボルテスチームの紅一点。南原ちづるやエリカの悩みに気づく心配りのできる女性。自分とちづる、エリカの3人をまとめて「三大ヒロイン」と呼んでいる。

エリカ

竜崎一矢の恋人。バーム星人として四惑星不可侵条約締結の場にいたところ、ジュエリオンの襲撃を受けて人質となる。そしてジュエリオンの作戦で敵の怪獣の中に埋め込まれたが、葵豹馬たちの活躍で救出される。その後は一矢と行動を共にする。戦闘時に愛する一矢をただ見守るだけしかできない自分にもどかしさを感じている。そして絶体絶命の一矢を助けたい一心で、烈将フォボスのパイロットとなる。

早苗 (さなえ)

盾剣人の仲間の女性。別の次元からこの世界に表れたところガルーダの狩りの標的にされ、V字島まで逃げてきた。救出直後は錯乱していたが、葵豹馬が地球人だとわかると誤解したまま戦っていた剣人の説得を申し出る。

四谷博士 (よつやはかせ)

超電磁戦艦マグネバードの責任者で、惑星デュナンを目指す一行のまとめ役。道中では艦内で新しいメカを開発し、戦闘になると各パイロットやブリッジクルーに指示を出す。

チリ

ジュエリオンが最初に襲撃してきた際に、葵豹馬らによって救出された少女。脳の記憶領域にジュエリオンが待つ惑星デュナンまでの星図が記されている以外、過去の記憶を失っており、自分を助けてくれた豹馬に懐いている。実はスパイとして送り込まれたジュエリオンの妹で、本名は「ベリオン」。記憶もちゃんとあり、豹馬に懐いているのも敵陣において行動しやすくするためである。 最初は他者に対する復讐の念からジュエリオンの指示に従順だったが、豹馬らが心から平和を望んでいることを知り、また彼らの仲間や家族を想う心に触れて、次第に考え方を変えていく。ボアザン星人とバーム星人のハーフで、のちにエリカに代わって烈将フォボスのパイロットを務める。

ジュエリオン

和平を望む四惑星の穏健派指導者たちをさらい、再び戦乱を巻き起こそうとした女性。ボアザン星人とバーム星人のハーフであり、チリの姉。三千年前、ボアザン星とバーム星が互いに争っていた時代、ジュエリオンの両親は戦争をやめて共存することを説いていたが、両星の人間に疎まれ、見せしめとして惨殺された。このことによりボアザン星人とバーム星人に復讐を誓った彼女は、惑星デュナンにおいてチリと共に三千年をかけて戦力を蓄えてきた。 また、かつての両親の無念から星間を越えて絆を育もうとする者を認めず、ボアザン星人と地球人のハーフである剛健一ら兄弟や、地球人とバーム星人との架け橋となろうとしている竜崎一矢とエリカに強い憎しみを覚えている。

ハイネル

かつてボアザン星の軍勢を率い、地球に侵略戦争を仕掛けてきた青年。守護神像ゴードルのパイロットを務める。ボアザン星のエリート貴族の出であり、相応の高いプライドを持つ。また軍勢を率いての戦略はもちろん、生身での剣術に至るまで、非常に高い能力を誇る。剛健太郎こと「ラ・ゴール」がボアザン星にいた時にもうけた子供で、剛健一の異母兄にあたる存在。 弟の健一と同様、物事を堅苦しく考えがちな性質。超電磁マシーン ボルテスⅤとの戦いに敗れた後、戦乱を巻き起こした責任を感じた彼は、貴族の象徴である頭の角を自ら一本折り、平和のために貴族と平民の架け橋となるべく活動していた。現在その身体は病魔に蝕まれている。

剛 健太郎 (ごう けんたろう)

剛健一、剛大次郎、剛日吉、ハイネルの父親。ボアザン星人で本当の名前は「ラ・ゴール」。四惑星不可侵条約の締結にはボアザン星の代表として参加したが、ジュエリオンに捕まってしまう。ジュエリオンの姿からボアザンの古き言い伝えを思い出し、ジュエリオンがボアザン星人とバーム星人の混血人と見抜く。

ガルーダ

キャンベル星の王子。かつて地球に侵略戦争を仕掛けてきた機械人間の「ガルーダ」の基となった青年。コピーの「ガルーダ」をはるかに上回る冷徹さと凶暴さを併せ持つ。その凶行を危険視した母親のオレアナによって次元の間に封印されていたが、ダルタニアスを利用して現世へと舞い戻り、オレアナと自分のコピーが失敗した地球侵略を果たすため策謀を巡らせる。 実の母親でありながら自分を封じたオレアナに対しては、愛憎半ばする感情を抱いている。

オレアナ

ガルーダの母親であり、キャンベル星の元女王。かつてコピーの「ガルーダ」と共に地球侵略を行った際、超電磁ロボ コン・バトラーVに敗れて死亡したが、その記憶データを集めて新たな器に移し替える手法によりガルーダが蘇らせた。過去にガルーダの凶行を恐れ彼を次元の間に封印したが、それは息子を愛するがゆえに殺すことができなかったからである。

場所

惑星デュナン (わくせいでゅなん)

地球から八千七百光年離れた場所にあるジュエリオンの本拠地。恒星の表面すれすれを公転している人工惑星で、周囲には防衛網が何重にも張られて鉄壁の守りを誇る。

その他キーワード

超電磁ロボ コン・バトラーV (ちょうでんじろぼこんばとらーぶい)

葵豹馬、南原ちずる、西川大作、浪花十三、北小介の5人が乗り込んだ小型機が合体した巨大ロボット。5人の脳波が一致しないと合体できない。ヨーヨー型の武器をぶつける「超電磁ヨーヨー」、回転しながら敵を貫く「超電磁スピン」、車輪を出してグランライトレールウェーブの上を移動しながら突撃する「グランダッシャー」など多彩な攻撃を持つ。 さらに強化パーツであるバトルマシンの6号機バトルアーマーと合体することでコン・バトラーV6となり、より強力な攻撃を繰り出せる。

超電磁マシーン ボルテスⅤ (ちょうでんじましーんぼるてすふぁいぶ)

剛健一、岡めぐみ、剛大次郎、剛日吉、峰一平の5人が乗り込んだ小型機が合体した巨大ロボット。攻撃は剣を使った接近戦が多いが、「グランドファイヤー」「ガトリングミサイル」などの遠距離武器や、グランライトレールウェーブの上を移動しながらボルテス重戦車に変形して突撃する攻撃方法もある。さらにボルトマシーンの6号機ボルトスピナー、7号機ボルトローラーと合体するとボルテスⅦになり、さまざまな追加武器が使えるようになる。

闘将ダイモス (とうしょうだいもす)

竜崎一矢が操縦する巨大ロボット。拳を使った多彩な攻撃を持ち、必殺技は敵に突進して拳で貫く「烈風正拳突き」。トレーラー型のトランザーにも変形でき、グランライトレールウェーブの上を移動しながら突撃することもできる。

ダルタニアス

盾剣人が乗った人型ロボット、柊弾児が乗った小型機、ライオン型サイボーグのベラリオスが合体した巨大ロボット。超電磁ロボ コン・バトラーV、超電磁マシーン ボルテスⅤ、闘将ダイモスとは別次元で作られたロボットで、コン・バトラーVやボルテスⅤのよりはるかに大きいエネルギー量を誇る。

烈将フォボス

闘将ダイモスの対として開発された巨大ロボット。ダイモスと同時に「烈風正拳突き」を繰り出す「烈風W正拳突き」や、ダイモスに武器を提供するなどダイモスとの共闘を主目的とした機体。平和協定の一環としてパイロットはバーム星人とすることだけが確定していた。竜崎一矢のピンチを助けるためにエリカが乗り込み、以降そのままエリカがパイロットを務める。 ガルーダとの戦いにおいては、とある事情で出撃できないエリカの代わりにチリがパイロットとなる。

超電磁戦艦マグネバード

ジュエリオンを倒すために惑星デュナンを目指す葵豹馬、剛健一、竜崎一矢たちの母艦。開発・運用責任者は四谷博士。内部で超電磁ロボ コン・バトラーV、超電磁マシーン ボルテスⅤ、闘将ダイモス、烈将フォボスの整備や修理を行える。また陸戦タイプの機体が宇宙でも自在に動けるように、周囲4万キロに不可視の足場となるグランライトレールウェーブを照射可能。

超電磁巨兵マグネコング

超電磁戦艦マグネバードの艦首部分を切り離し、人型に変形した姿。指からグランライトレールウェーブを照射して超電磁ロボ コン・バトラーV、超電磁マシーン ボルテスⅤ、闘将ダイモス、烈将フォボスをサポートしつつ、ジュエリオンの軍勢をまとめて破壊した。

守護神像ゴードル

ハイネルが乗り込む巨大ロボット。かつて剛健一がハイネルと敵対していた時に戦った機体だが、ガルーダとの戦いにおいてハイネルが乗り込んだ守護神像ゴードルは、ボアザン星の史跡に隠されていた別の機体。外見は今のハイネルに合わせて片方の角が折られている。

ヴィーケイン

ガルーダが目的達成のために用意していた超巨大ロボット。起動のためには超新星誕生に匹敵するほどのエネルギーを必要とし、ガルーダは恒星一個に匹敵するエネルギーを持つダルタニアスを利用。一度起動すれば、あらゆる物質を吸収して永久に戦うことができる。超電磁ロボ コン・バトラーV、超電磁マシーン ボルテスⅤ、守護神像ゴードルを同時に相手にしても圧倒できるほどの性能を誇る。

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