概要・あらすじ
神楽アカネは車両型屋台の鉄輪魂に乗って一人旅をしながら、失踪した父親の神楽鉄馬を探し続ける。そして全国各地を旅する中で、アカネは鉄馬を知る人たちと出会い、様々な苦難に立ち向かっていく。鉄馬との再会を果たした後は、父親を超える日本一の鉄板料理人になるために、新たな旅へ。料理コンクール「C-1グランプリ」への出場をはじめ、数々の料理バトルを経て成長を遂げていく。
登場人物・キャラクター
神楽 アカネ (かぐら あかね)
父親の神楽鉄馬を探すために高校を中退し、車両型屋台「鉄輪魂」で旅を続ける少女。一条心太や飛田拳斗から好意を寄せられる可愛らしい容姿だが、江戸っ子気質で口調は男勝り。幼い頃から鉄馬の屋台を手伝って長く鉄板と触れ続けたことで、熱された鉄板に直接触れられる特殊な手になり、正確な温度を測れるようになった。 これは後に白波瀬まどかによって「てっぱンド」と命名されている。困っている人を放っておけない人情家で、トラブルに巻き込まれることも多いが、独自の発想による鉄板料理で切り抜けていく。
神楽 鉄馬 (かぐら てつま)
奇跡の鉄板「一鐵」だけを残して、1年前に突然失踪を遂げた神楽アカネの父親。日本一とまで評される凄腕の屋台料理人。心の底からアカネを愛しており、彼女の前から失踪したのには大きな理由があった。
神楽 千幸 (かぐら ちゆき)
神楽アカネの母親。神楽鉄馬とは地元の広島で出会い、恋に落ちていくが親の猛反対にあってしまう。駆け落ち同然の形で広島を飛び出し、鉄馬と結婚。やがてアカネを授かるが重い病気にかかり、5歳のアカネに見守られながら息を引き取る。
一条 心太 (いちじょう しんた)
京都の老舗料亭「一条」の跡取り息子だったが、厳しい修行に嫌気が差して飛び出してきた。名古屋で神楽アカネに出会ったことをきっかけに心を入れ替え、料理人として真剣に歩み出す。その後姫路でアカネと再会した際、自らに未だ覚悟が足りないことに気付き、自転車に乗って流し料理人をしながら修行の旅へと出発する。
すざく
神楽アカネの幼い頃からの親友で、奇跡の鉄板「一鐵」を作った名工である香田鋳造を祖父に持つ少女。控えめな性格だが、鉄や鋳物にかける情熱はアカネさえもたじろがせるほど。高校卒業後は芸術大学に進学し、祖父とは違う形で鋳物職人になるという夢を追っている。
香田 鋳造
すざくの祖父で、名の知れた鋳物職人。神楽鉄馬のために作り上げた特別製の鉄板である「一鐵」は、生涯最高の傑作となった。既に亡くなっており、経営していた工場も閉鎖されているが、鋳物職人としての魂は、すざくに受け継がれている。
白波瀬 まどか (しらはせ まどか)
神楽鉄馬がかつて世話になったことがある、大阪一と評判のたこ焼き屋「まるや」の一人娘。たこ焼き職人だった父が亡くなってからは、苦労してたこ焼き屋を続ける母親を支えるために黒髪のスーツ姿で仕事をしていた。神楽アカネとの出会いによって父が遺した想いを知り、たこ焼き屋を継ぐことを決意する。その後の再登場時には、本来の姿として金髪で派手な服装になっていた。
明石 三次郎 (あかし さんじろう)
神楽アカネが神戸で出会った、女好きの老人。その正体は、超一流ホテルの元料理長で、日本における西洋料理界の神と呼ばれる伝説的なシェフ。アカネに料理の真髄を教えたり、窮地を救ったりと様々な形で彼女を一流の料理人へ導いていく。
西豪寺 エレナ (さいごうじ えれな)
食品商社エレナコーポレーションの女社長。自身の会社が提供する高級食品を使うことに強いこだわりを持っており、逆らう者には容赦しない高慢な性格。料理コンクール「C-1グランプリ」に参加しようとする神楽アカネたちを邪魔しようと、裏で画策する。
飛田 拳斗 (とびた けんと)
岸和田で神楽アカネが出会った、だんじり祭に魂をかける青年。気風のいいアカネに一目惚れして、いきなり直球のプロポーズをするが断られてしまう。アカネの「一鐵」への想いを知り、素手で「一鐵」に傷をつけられるかどうかという勝負を挑む。
イベント・出来事
C-1グランプリ (しーわんぐらんぷり)
食品商社エレナコーポレーションがメインスポンサーを務める料理コンクール。22歳以下の若い料理人が参加対象となっており、料理のジャンルは和食からフレンチまで一切問わない。テレビの全国ネットで放送されるほどの注目を集めており、優勝賞金は500万円。
その他キーワード
一鐵 (いってつ)
名工と呼ばれる香田鋳造が完成させた特別製の鉄板。30ミリという驚異的な分厚さでありながら、一切ムラがない奇跡的な完成度を誇る。神楽アカネにとってはかけがえのない相棒であると同時に、神楽鉄馬との親子の絆の証でもある。
鉄輪魂 (てつわごん)
神楽アカネが失踪した神楽鉄馬の足取りを追いかけるために、生活費を全て投げ打って買ったワゴン車。ネオ屋台と呼ばれる移動型の屋台で、アカネの商売道具兼移動手段となっている。事故にあったり殴られて凹まされたりと、なにかと傷をつけられることが多い。
クレジット
- 原作
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青木健生