概要・あらすじ
黄巾の乱に端を発する騒乱の三国時代初期、仙人志望の青年諸葛亮孔明は、チャンスを貰って不老不死の仙人になる試練に挑戦するが、六百余年生きた心壊了に仙人の真実を説かれ、世のために事を成そうと決心する。彼は、試練の過程で「幽明界の桃」を食べ、予知能力と鬼界を支配する権利(水・火・土・風の四つを操る鬼女達を支配できる)を持つことになった。
諸葛亮は、戦のない平和な世をその力でつくり上げるため、諸国見聞の旅に出て、様々な人物に会うのだった。
登場人物・キャラクター
諸葛 亮 孔明 (しょかつ りょう こうめい)
小柄でいつも子どもに間違えられる青年。25歳。だが「青春の尻尾」をぶら下げていると言われる。終無為(おわりむい)という名前だったが、左元放・右元放に、諸葛亮孔明という名を与えられる。仙人になる試練に挑戦するが、六百余年生きた心壊了に仙人の真実を説かれ、限りある生命で世のために尽くそうと決心した。 試練の過程で「幽明界の桃」を食べ、予知能力と鬼界を支配する権利(水・火・土・風の四つを操る鬼女達を支配できる)を得ている。身体は小柄だが、男性機能は人並み外れており、鬼女達を歓喜に導いて使役する。気持ちは優しく、自分より相手のことを考えるが、時として見栄っ張りな一面を見せ、プライドも高い。 諸国見聞の旅に出て、様々な人物に会う。歴史上の人物諸葛亮孔明をモデルにしている(ただし、史実の諸葛亮孔明は非常に背が高いことで知られている)。
左 元放、右 元放 (さ げんほう、う げんほう)
主人公が出会う、仙人のような二人の老爺。左がノッポで、右がデブ。主人公に諸葛亮孔明という名を与え、心壊了という六百六十年生きる老女を、体に触れずに殺せば仙人にしてやる、と試練を与える。しかし実は、彼らは仙人などではなかった。
心 壊了 (しん ふぉあいら)
仙人でもないのに、様々な健康法で六百六十年生きる老女。気の代謝に悪いとして、家の中では全裸で過ごし(顔は老婆だが、肉体は若いグラマーな女性)、豆ばかり食べる。諸葛亮孔明は、彼女と一緒に暮らし、殺すことができれば仙人にしてやると左元放・右元放に言われ、試練に挑むが、次第に彼女を尊敬するようになり実行できない。 しかし村を襲おうとしていた黄巾賊の残党を心壊了は撃ち殺し、そのため命の流れが尽きて死んでしまう。心壊了は死ぬ際に術を使い、諸葛亮の魂も伴って幽明界にある天上界の門に赴く。そこで彼女は、「仙人になると不老不死にはなるが、飲食欲・色欲・睡眠欲・名誉欲・物欲の五欲を失い、生きる意味を失ってしまう」と諸葛亮に説く。 さらに天界の虎に食われながらも、「幽明界の桃」を食えと諸葛亮に叫ぶのだった。諸葛亮は彼女を「婦々(たいたい)」と呼ぶが、これは「奥様」の意で、彼女の別名ではない。
碧姜 (へききょう)
水を司る鬼女で、西王母の十番目の娘。背が高く、鋭い目をした美女で、髪型は尻まで伸ばしたポニーテール、ビキニ鎧を着ている。諸葛亮が「幽明界の桃」を食べたため、碧姜ら鬼界の四姉妹は彼に従うことになった。しかし、道理がよくわからない諸葛亮が、碧姜をややこしいやり方で呼び出してしまったため、以後、彼女らの召喚は男性器を用いなければいけなくなり、術を使わせるには性交で快感を与える必要が生じる。 四姉妹の中でも碧姜が特に嫉妬深く、諸葛亮が人間の女性といい仲になると土砂降りの雨を降らせる。
炎娘子 (えんじょうし)
火を司る鬼女で、西王母の十ニ番目の娘。四姉妹の一番年下だが、それなりに肉感的。やはり水着のようなコスチュームで、頭に金の輪を巻いてている。火もしくは火花で召喚できる。
土癸 (どき)
土や大地を司る鬼女で、西王母のニ番目の娘。四姉妹の次女。褐色の肌で、身長5m位の巨大な鬼女。胸は隠しておらず、股間に長く大きい剣を下げている。諸葛亮が彼女と交わるときは、大きい石などで肉体を傷つけながら愛する必要がある(さいなまれると快感を感じて、体が小さくなる)。地割れや地震を起こすことができる。
飛恋女 (ひれんにょ)
風を司る鬼女で、西王母の長女。四姉妹の長姉。人間の男を愛してしまい、西王母の怒りを買って勘当されており、諸葛亮は呼び出すことができなかったが、太上老君の助けで召喚が可能になった。30cm位の小さい鬼女で、葉っぱの上に乗って飛ぶ。召喚されると、いつも諸葛亮の頭の上に乗ってしまう。
西王母 (せいおうぼ)
鬼女四姉妹の母にして天上界の女王。豊満だが魅力的な中年女性として描かれている。いつも全裸である。夫は太上老君。
太上老君 (だいじょうろうくん)
鬼女四姉妹の父にして、西王母の夫。全智全能で万物を支配する、道教における最高の存在。しかしその実態はものすごく小柄で、頭に毛が三本しか生えていないエロ爺。人間の女が好きで、よく下界に降りては浮気をする。その際は呂翁(りょおう)と名乗っている。
曹操 孟徳 (そうそう もうとく)
禁軍(政府軍)の将軍だったが、帝都洛陽の支配者董卓に挑んで負け、体制を立て直すために城市の外に出たところで諸葛亮に会う。呂布の軍に追撃され、呂布以外の兵はみな射殺すが、呂布一人に敗れてしまう。和睦を求めるふりをして呂布に毒を飲ませ、故郷へ戻ろうとするが、自分の卑怯な振るまいを見た諸葛亮を殺そうとする。 『三国志』の登場人物曹操孟徳をモデルにしている。
呂布 奉先 (りょふ ほうせん)
帝都洛陽の支配者董卓の部下。作品中では、非常に高い武力の持ち主だが「頭の配線が一本足りない人間」として描かれる。曹操を追い詰めるが、奸計に敗れて苦しむ。諸葛亮に助けられ、感謝して彼を董卓に紹介する。『三国志』の登場人物呂布奉先をモデルにしている。
董卓 (とうたく)
献帝を傀儡として、後漢の帝都洛陽を支配している。作品中では、宮中で全裸の女達を組体操のように家具にして、その上に全裸で座り、酒を飲むなどしている。実は董卓には「千年の年を経た泥亀の魔物」が取り付いており、諸葛亮は炎娘子を召喚して倒そうとする。『三国志』の登場人物董卓仲穎をモデルにしている。
祝融 (しゅくゆう)
左右の頬にバラの刺青をされた女性。刺客として育てられ、南蛮王猛獲(もうかく)の暗殺のために彼の閨房に送られるが、失敗し捉えられて刺青を施される。諸葛亮には無残と名乗る。猛獲より実行不可能な試練を与えられていたが、諸葛亮と鬼女四姉妹の働きによって猛獲の真意を理解する。 『三国志』の登場人物祝融夫人をモデルにしている。
趙雲 子龍 (ちょううん しりゅう)
血でできた雲である紅車雲(こうしゃうん)に取り憑かれ、難儀している武将。黄巾賊残党三万騎を趙雲は七千騎でことごとく打ち破ったが、三万の怨念が紅車雲となって、趙雲の頭上に居座り、血の雨を降らせて彼を苦しめる。諸葛亮が関わり、様々な策を用いるがなかなか雲は消えない。 『三国志』の登場人物趙雲子龍をモデルにしている。
その他キーワード
幽明界の桃 (ゆうめいかいのもも)
天界への門がある、幽明界に生える木になる桃。門の番人である牛頭(ごず)と馬頭(めず)に守られている。食べた人間は、予知能力と「符の術」(鬼界を支配できる術)を得ることができる。
関連リンク
- 似ている作品
- 本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第三部 「領地に本を広げよう!」
- 本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第二部 「本のためなら巫女になる!」
- 異世界でもふもふなでなでするためにがんばってます。
- 本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第四部 「貴族院の図書館を救いたい!」
- 天地を喰らう
- 私この度、王国騎士団独身寮の家政婦をすることになりました
- スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました
- 望まぬ不死の冒険者
- 地獄の業火で焼かれ続けた少年。最強の炎使いとなって復活する。
- 彼は彼女に変わるので