餓狼伝

強さのみを追い求め、様々な格闘技を習得しながら旅をする丹波文七を中心に、格闘家達の戦いを描いた格闘技漫画。夢獏枕の同名小説を原作とし、設定を同じくしつつも板垣恵介のオリジナル要素が加えられている。

概要・あらすじ

ただひたすらに強さを追い求め、多くの格闘家に勝負を挑み続ける丹波文七は、ある日プロレス道場FAWに殴り込みをかけるも所属レスラー・梶原年男により返り討ちにあってしまう。それから三年、丹波は自らを更に鍛え直し実力を大幅に上げ、竹宮流柔術の宗家・竹宮宗一郎を倒す。その後アメリカから帰国した梶原の凱旋試合に乱入、一蹴し雪辱を果たす。

これを機に丹波は、地上最強を謳う空手団体・北辰会の会長・松尾象山から興味を持たれ、北辰会トーナメントへの招待を受ける。また、同じようにFAW代表のグレート巽からも関心を寄せられた丹波FAW主催の異種格闘技大会に出場。

北辰会館流の格闘家・堤城平と対戦し、激闘の末勝利を修める。堤戦で傷を負った丹波は北辰会トーナメントでは観客側に回るも、トーナメント終了後は再び強者との戦いを求めていく。

登場人物・キャラクター

丹波 文七 (たんば ぶんしち)

ひたすらに強さを求めて、様々な格闘家に勝負を挑んでいく男。久保涼二からはオッさんと呼ばれ慕われている。相手を求めてプロレス道場・FAWに殴り込みをかけた際、所属レスラー・梶原年男に敗北。三年の修業を経て体を鍛え直して竹宮流柔術の宗家・竹宮宗一郎を倒し、またアメリカから帰国した梶原の凱旋試合に乱入し一蹴せしめ雪辱を果たす。 それをきっかけにして、北辰会の松尾象山やFAWのグレート巽から興味を持たれるようになり、各々の格闘大会へと招待されることとなる。空手をベースにしながら、様々な武術を貪欲に取り込む戦闘スタイルで、筋肉量はやや多めながらも軽量級を思わせるスピードとキレを持つ。 その実力は、試合よりも殺し合いで実力を発揮すると言われている。泉宗一郎から手ほどきを受け、竹宮流柔術奥義の虎王を伝授されており、彼のことを泉先生と呼ぶ。

久保 涼二 (くぼ りょうじ)

丹波文七をオッさんと呼び慕う青年。丹波が三年間修業していた間は北辰会に身を寄せて稽古をしていたが、丹波以外を師匠と認めずに弟子入りはしていなかった。丹波復活に伴い、再び彼につき従うようになった。

松尾 象山 (まつお しょうざん)

北辰会の会長にして地上最強の男と呼ばれている。素手で猛牛を倒す、手刀で瓶を切るなど数多くの伝説を残している。既に全盛期を過ぎたとされていたが、丹波文七から影響を受けて現役復帰を目指し、遂には過去すら超えたと懐刀の姫川勉に評されるようになる。豪快な性格であり、喧嘩を好む好戦的な所もある。 最高審判を務めた全日本空手道オープントーナメントにおいては、優勝者に自分と戦う権利を渡すと約束した。モデルは実在の空手家・大山倍達と思われる。

姫川 勉 (ひめかわ つとむ)

北辰会に所属する武道家。元は伝統派の空手家だったが、松尾象山に敗れたことを機に北辰会館へと入門、稽古を積みながらも打倒象山を狙っている。端正な顔立ちをしており、試合前後には黄色い歓声も飛び交う。また、泉宗一郎の娘・泉冴子と交際しており、彼女に執着する藤巻十三からの恨みを買っている。 北辰会館主催の全日本空手道オープントーナメントに参加、並み居る強豪を怪我一つせずに倒して準決勝を突破、決勝戦で長田弘を下して優勝に輝いている。常に澄ました態度だが、勝利への執着心は人一倍強い。

堤 城平 (つつみ じょうへい)

北辰会に所属する空手家。小柄な体格ながら豊富なスタミナと、一度に500kgもの荷物を運べるほどの怪力を持つ。理由なき闘いは闘いではないとし、勝利への欲すら邪念としていたが、丹波文七との戦いを前に勝ちへの意欲が高まっていく。激戦の末丹波から竹宮流柔術奥義・虎王を受けて敗れた後は、お互いに認め合う仲になった。

グレート巽 (ぐれーとたつみ)

プロレス協会・FAWの代表を務め、地上最強と目される松尾象山と張る実力を持つと言われるレスラー。武器を使ってでも勝つことがプロレスラーという考えを持ち、プロレスをボクシングと並ぶ真剣勝負にまで引き上げるのが悲願。その昔、ブラジル移民の百姓の子として生まれ、間引かれていたところをプロレス王と呼ばれた力王山に拾われ彼の弟子となり帰国。 力王山の元で修業を積むも、度重なる暴言と体罰を受け、力王山の睾丸を握り潰し逃亡。力王山は生き恥を晒さぬために割腹自殺する。その後渡米、裏プロレスで活躍した。泣き虫サクラと戦い、勝利の後彼の意志に従い殺している。特徴的な長い顎は、肩にぴたりと合わせることで脳への衝撃を抑えられる強みでもある。 試合に向かう選手に対し、しばしばビンタで気合を注入する。実在のプロレスラー・アントニオ猪木をモデルにしていると思われる。

長田 弘 (ながた ひろし)

FAW所属のプロレスラー。無駄なく鍛え上げられた筋肉を持ち、無類のタフさを誇る。プロレスという格闘技に誇りを持ち、FAWの反対を押し切って全日本空手道オープントーナメントに個人で参加。空手について知るために北辰会館に単独で殴り込みをかけ、二人の門下生を倒すも松尾象山と出くわし、その場はいったん引き下がる。 同じく打倒北辰会館を目指す藤巻十三から竹宮流柔術を伝授され、決勝戦まで駒を進めた。

鞍馬 彦一 (くらま ひこいち)

FAW所属のプロレスラー。卓越した運動神経を持ち、中学時代に陸上選手として注目を集めていたところグレート巽からスカウトを受けてレスラーの道に足を踏み入れた若者。また、運動神経だけでなく、一度見た技をすぐさま吸収してしまう高い学習能力も持つ。傲岸不遜な性格で、女好き。グレート巽からの刺客として全日本空手道オープントーナメントに参加。 観客を惹きつけるパフォーマンス性に溢れた戦いながら、準優勝まで勝ち進んだ。

サクラ

グレート巽が若かりし頃戦った、アメリカの裏プロレスラーであり、故人。少年の頃、愛する男に捨てられヒステリックになった母親によって目を潰され、盲目となってしまった。それでも母親を愛しており、彼女を笑わせるため、安心させるために強い自分を見せ続け、結果的に強靭な肉体を手に入れることとなった。 力やエネルギー消費量、排泄量などは常人の20倍を誇る反面、涙を流すことは出来ない。また、盲人ながら他の感覚が異常に鋭く、まるで視えているがごとく活動する。グレート巽と死闘を繰り広げ、最終的に負けてしまうがその際に母親の幻想を見て涙を流す。数十年分の涙を流し切った後は、グレート巽に自分を殺してくれるように頼んだ。

泉 宗一郎 (いずみ そういちろう)

竹宮流柔術の宗家で、浅黒い肌の壮年の男性。三年の修業を経た丹波文七と戦って敗れているが、自分が老いて技術が錆ついてしまう前に実力を出させてくれたと、丹波に感謝している。自分の唯一の弟子、藤巻十三が北辰会の格闘家に闇討ちをかけていると丹波から知らされ、彼に藤巻を止めてくれるよう頼み、 竹宮流の奥義・虎王を伝授した。

藤巻 十三 (ふじまき じゅうぞう)

竹宮流宗家・泉宗一郎の弟子で奥義虎王の使い手。宗一郎の娘・泉冴子に恋慕していている。数年前、泉家に入り込み冴子を凌辱した強盗を殺害し、指名手配される。丹波文七が師・宗一郎を倒したと噂に聞き、丹波の振りをして北辰会の空手家を闇討ちすることで彼を誘き出そうとした。 また、強さを証明して冴子の気持ちを得ようと、松尾象山と姫川一、丹波を倒すことを目的としている。後、同じ目標を持つプロレスラーの長田弘に竹宮流を伝授している。全日本空手道オープントーナメントの開催日が時効の9日前に当たり、変装して観戦していたが、決勝で長田が姫川に敗れたのを見てリングに上がり姫川との真剣勝負を名乗り出た。 敗れて後、松尾象山や宗一郎から罪を償うことを勧められるも、自分らしく生きる道を探し逃亡。

集団・組織

北辰会館 (ほくしんかいかん)

『餓狼伝』に登場する空手の流派。会長・松尾象山が一代で作り上げ、地上最強を謳う集団。実戦的な武術の稽古をしている。しかし、主催する全日本空手道オープントーナメントでは、他流の武術に押されがちになってしまった。

FAW (えふえーだぶりゅー)

『餓狼伝』に登場する団体。社長・グレート巽を筆頭に、鞍馬彦一や長田弘などが所属するプロレスラー団体。北辰会が行った全日本空手道オープントーナメントに対抗して、異種格闘技大会を企画した。

イベント・出来事

全日本空手道オープントーナメント (ぜんにほんからてどうおーぷんとーなめんと)

『餓狼伝』に登場するイベント。北辰会館が主催する空手のトーナメント式の格闘大会で、最高審判を会長の松尾象山が務める。他流の参加も認めており、レスラーやサンボの達人など様々な格闘家が集う。優勝者には松尾象山と戦う権利が与えられる。

その他キーワード

虎王 (こおう)

『餓狼伝』に登場する技。相手の腕を掴んで動きを封じながら、虎の両顎に見立てた両足で相手の頭部に噛みつくように挟む打撃技であり、古武道・竹宮流柔術の秘技中の秘技と言われる奥義。丹波文七は頭部に打撃を加えた後、そのまま腕を脇固めのように極め、頭部を地面に叩きつける形のものを使用した。泉宗一郎やその弟子丹波文七、藤巻十三、藤巻から教わった長田弘が使用する。

クレジット

原作

ベース

餓狼伝

書誌情報

餓狼伝 全25巻 講談社〈アッパーズKC〉 完結

第1巻

(1999年8月発行、 978-4063460322)

第2巻

(1999年8月発行、 978-4063460339)

第3巻

(1999年8月発行、 978-4063460346)

第4巻

(1999年8月発行、 978-4063460353)

第5巻

(1999年8月発行、 978-4063460360)

第6巻

(1999年11月発行、 978-4063460445)

第7巻

(2000年6月発行、 978-4063460605)

第8巻

(2000年10月10日発行、 978-4063460766)

第9巻

(2001年4月発行、 978-4063461022)

第10巻

(2001年9月発行、 978-4063461176)

第11巻

(2002年3月発行、 978-4063461404)

第12巻

(2002年9月発行、 978-4063461640)

第13巻

(2003年3月発行、 978-4063461893)

第14巻

(2003年11月発行、 978-4063462180)

第15巻

(2004年2月発行、 978-4063462357)

第16巻

(2005年6月発行、 978-4063521115)

第17巻

(2005年11月発行、 978-4063521290)

第18巻

(2006年7月発行、 978-4063521481)

第19巻

(2006年11月発行、 978-4063521702)

第20巻

(2007年5月発行、 978-4063521856)

第21巻

(2007年12月発行、 978-4063522075)

第22巻

(2008年7月発行、 978-4063522310)

第23巻

(2009年4月発行、 978-4063522488)

第24巻

(2009年11月発行、 978-4063522877)

第25巻

(2010年12月発行、 978-4063523065)

餓狼伝 全26巻 〈少年チャンピオンコミックス〉 完結

第1巻

(2011年4月発行、 978-4253216494)

第2巻

(2011年5月発行、 978-4253216500)

第3巻

(2011年5月発行、 978-4253216517)

第4巻

(2011年6月発行、 978-4253216524)

第5巻

(2011年7月発行、 978-4253216531)

第6巻

(2011年7月発行、 978-4253216548)

第7巻

(2011年8月発行、 978-4253216555)

第8巻

(2011年9月発行、 978-4253216562)

第9巻

(2011年9月発行、 978-4253216579)

第10巻

(2011年10月発行、 978-4253216586)

第11巻

(2011年11月発行、 978-4253216593)

第12巻

(2011年11月発行、 978-4253216609)

第13巻

(2011年12月発行、 978-4253216616)

第14巻

(2012年1月発行、 978-4253216623)

第15巻

(2012年1月発行、 978-4253216630)

第16巻

(2012年2月発行、 978-4253216647)

第17巻

(2012年3月発行、 978-4253216654)

第18巻

(2012年3月発行、 978-4253216661)

第19巻

(2012年4月発行、 978-4253216678)

第20巻

(2012年4月発行、 978-4253216685)

第21巻

(2012年5月発行、 978-4253216692)

第22巻

(2012年6月発行、 978-4253216708)

第23巻

(2012年6月発行、 978-4253216715)

第24巻

(2012年7月発行、 978-4253216722)

第25巻

(2012年8月発行、 978-4253216739)

第26巻

(2012年8月発行、 978-4253217088)

餓狼伝 全11巻 〈秋田トップコミックスワイド〉 完結

第1巻

(2013年2月発行、 978-4253246781)

第2巻

(2013年3月発行、 978-4253246798)

第3巻

(2013年4月発行、 978-4253246804)

第4巻

(2013年5月発行、 978-4253246811)

第5巻

(2013年6月発行、 978-4253246828)

第6巻

(2013年7月発行、 978-4253246835)

第7巻

(2013年8月発行、 978-4253246842)

第8巻

(2013年9月発行、 978-4253246859)

第9巻

(2013年10月発行、 978-4253246866)

第10巻

(2013年11月発行、 978-4253246873)

第11巻

(2013年12月発行、 978-4253246880)

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