概要・あらすじ
北瀬市藤ヶ崎中学校。2年4組の藍田苺は、クラスメートをいじめている男子を、椅子で殴る事件を起こす。元校長で、現在はスクールカウンセラーを務める宮村は、苺の話を聞くことにする。何かをしながらのほうが話しやすいだろうと、宮村は将棋を指しながら話すことを提案する。将棋を指したことがないという苺にルールを教え、彼女の話を聞いてやる宮村。苺はいじめられていた生徒と親しかったわけでもなかった。ただ本気のケンカがしたかっただけだという。「毎日生ぬるい水に浸かっているようで気持ち悪い」「みんな友達ごっこ、青春ごっこをしているようにしか思えない」苺は、命がけで何かがしたいと考えているのだが、それが見つからないのだ。将棋を進めるうちに、苺はこの勝負に命を賭けないかと言い出す。相手は今日初めて将棋を指す女の子である。宮村は鷹揚(おうよう)な態度でそれを承諾する。しかし、局面が進むにつれて、苺は宮村を追い詰めていく。終盤、苺の勝利かと思われたが、彼女は「二歩」を指してしまい反則負けとなった。すると苺は窓に近寄り、そこから身を投げだして自殺しようとする。すんでのところで彼女の足を摑んだ宮村は「お前の命は私が預かる」と宣言。次の日曜日、市民センターに苺を連れていき、彼女をそこで行われる将棋大会に参加させた。将棋歴たったの2日目という超初心者にも関わらず、苺は天賦の才のみで、元奨励会会員や名人の娘などを破り、大会に優勝する。それを見ていたプロ棋士八段の伊鶴航大は、最終戦で苺の相手が投了した局面からの勝負を提案。そして、圧倒的劣勢を跳ね返して苺に逆転勝ちしてしまう。初めて屈辱的な敗北を経験した苺は、伊鶴との再戦を目指し、将棋界に闘いを挑む決意をした。
登場人物・キャラクター
藍田 苺 (あいだ いちご)
北瀬市藤ヶ崎中学校2年4組の女子生徒。14歳。赤いショートヘアが特徴で、真っ直ぐ過ぎる性格。常識に囚われず、自分の気持ちに素直に行動するため、周りとうまくいかないことが多い。ぬるま湯のような日常に満足しておらず、「命がけで何かをしたい」と考えている。元校長である宮村に、将棋の才能を見いだされ、将棋界に闘いを挑んでいく。
宮村 (みやむら)
北瀬市藤ヶ崎中学校の元校長の男性。現在はスクールカウンセラーを務めている。眼鏡とハゲ頭が特徴。藍田苺が暴力事件を起こした際、彼女に将棋を教え、その才能を見出す。
伊鶴 航大 (いづる こうだい)
将棋のプロ棋士の男性。八段で、長身とツンツンヘアーが特徴。北瀬市の将棋大会で藍田苺と出会い、彼女の将棋に興味を持つ。大会終了後、苺と手合わせをし、圧倒的な強さを見せる。
書誌情報
龍と苺 18巻 小学館〈少年サンデーコミックス〉
第1巻
(2020-08-18発行、 978-4098501694)
第2巻
(2020-11-18発行、 978-4098502806)
第3巻
(2021-03-17発行、 978-4098503919)
第4巻
(2021-06-17発行、 978-4098505364)
第5巻
(2021-09-17発行、 978-4098506514)
第6巻
(2021-12-17発行、 978-4098507399)
第7巻
(2022-03-17発行、 978-4098508778)
第8巻
(2022-06-17発行、 978-4098511495)
第9巻
(2022-09-15発行、 978-4098512614)
第10巻
(2022-12-16発行、 978-4098514779)
第11巻
(2023-03-16発行、 978-4098517695)
第12巻
(2023-06-16発行、 978-4098521241)
第13巻
(2023-09-15発行、 978-4098528424)
第14巻
(2023-12-18発行、 978-4098530496)
第15巻
(2024-03-18発行、 978-4098531783)
第16巻
(2024-06-18発行、 978-4098533770)
第17巻
(2024-08-17発行、 978-4098535460)
第18巻
(2024-11-18発行、 978-4098536801)