4/4カトルカース

4/4カトルカース

萩尾望都の一角獣種シリーズ第二作目。宇宙を舞台に、遺伝子改造により感情を抑制した種族の少女と、超能力者の少年の悲恋を描いたSF恋愛作品。

正式名称
4/4カトルカース
ふりがな
よんぶんのよんかとるかーす
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
 
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概要・あらすじ

ESP能力者のモリは、5歳の頃念動力を暴走させてしまって以来、自らの力をコントロールできずにいた。だがイオでESP能力開発の実験体として生活していたある日、まぼろしの一角獣種の少女トリルと出会い、彼女と共鳴することで能力が安定するようになる。トリルもまたモリに出会い、喪失していた感情を取り戻していく。

登場人物・キャラクター

モリ

15歳の少年。念動力をはじめとする超能力を持つESP。右目が赤外線の見えるカレイドスコープ・アイとなっている。5歳の時、ペルーの山の村で、その万華鏡のように色が変わる目を恐れた狂信的なサバトにさらわれて生贄にされそうになってしまう。その時恐怖から念動力に目覚め、山津波を起こして神殿を崩し助かったが、恐怖から目覚めた力ゆえにコントロールできずにいた。 事件後、ママミアに呼ばれ、イオの第一実験都市のESP開発の実験体となった。トリルと出会い、彼女と共鳴することで能力が安定して使えるようになる。

トリル

まぼろしの一角獣種の少女。地球の養護院にいるところをサザーン博士によって見つけられ、実験用生体としてイオに連れて来られた。養護院にいた頃は、七歳にして歩くこともできない状態だったが、イオに来てからは走ったり、簡単な単語を喋れるまでに回復した。だが、不器用なため走るとうまく止まることができない。 ESPのモリと出会い、次第に喪失していた感情を取り戻していく。

サザーン

イオにトリルを連れてやってきた研究者の男性。感情がないとされている一角獣種を未来の人間と考えており、トリルの卵子を使ってさらなる改良人種を作ろうと考えている。またモリのカレイドスコープ・アイに目をつけ、トリルと掛け合わせようと血液採取をした。いわゆるマッドサイエンティスト。

ママミア

黒人の女性。鳥類の研究者で、テレパシスト。イオで鳥の改良種を作る研究をしながら、ESP能力開発の実験体となっている若者の面倒を見ている。地球でESPに目覚め、事件を起こしたモリをイオに呼んだ。

集団・組織

一角獣種 (いっかくじゅうしゅ)

『4/4カトルカース』に登場する種族。百年以上前の核戦争時、コンピューターを扱うために改良された人種。ミスを減らすために感情を無くしているとされる。赤外線光波を見ることができる。盛り上がった頭部と、そこに生える赤いとさか状の髪が特徴。現代においては、純血種は非常に珍しくなっている。

カレイドスコープ・アイ

『4/4カトルカース』に登場する種族。過去作られた改良人種。目の色が万華鏡にように変わり、赤外線を見ることができる。一時期ファッションとして流行したが、今は遺伝でこの目を持つ者がわずかに残っている程度である。

場所

イオ

木星の衛星。そのため、空には大きく木星が浮かんで見えている。第一実験都市では、さまざまな研究が行われており、来訪者は研究者か被験体となっている。規制がゆるいようで、他の場所で禁止されている実験を行うところもある。

関連

一角獣種シリーズ (いっかくじゅうしゅしりーず)

宇宙開発の進んだ近未来、特殊な遺伝子改造を受けた人種とそれを取り巻く人々の恋愛や人間関係を描いたSF作品。 関連ページ:一角獣種シリーズ

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