あらすじ
第1巻
地球に訪れた火星の「ヴァース帝国」の姫、アセイラム・ヴァース・アリューシアが暗殺された事件をきっかけに、ヴァース帝国の火星カタクラフトは大挙して地球に攻め込んで来た。北京に攻め込んだのはケテラテッセのあやつる「ゲリュオン」、そして札幌に攻め込んだのはリビティナ、リベルティナの「アキダリア」であった。アキダリアの放つ巨大なビームは、札幌の藻岩山を吹き飛ばし、北海道を守る地球連合軍を壊滅させる。しかし、そこで立ち上がったのが地球連合軍の中佐、三影蒼雲だった。蒼雲は三影弥月と三影陽弥のサポートのもと、大量の爆薬を抱えてアキダリアに肉薄した。しかしその時、地球連合軍に潜んでいたスパイ・ヴィリー・フェルゼン准尉事ジョヴァンニが、弥月のクラスメイトの頭に銃を突き付け、弥月に動くなと命じた。
第2巻
「アキダリア」は荷電粒子螺旋槍と呼ばれるビームドリルを展開し、三影蒼雲のあやつる「KG-7アレイオン」と三影陽弥の「KG-6スレイプニール」を迎撃する。しかし、その戦いは三影弥月の頭に銃を突き付けたジョヴァンニが割って入った事で中断される。リベルティナは久しく顔を合わせていなかった婚約者が、突然目の前に現れた事に激しく動揺する。その直後リベルティナは、能力の使いすぎが原因で命を落とす事となる。これをきっかけに弥月はジョヴァンニから逃れ、戦いが再開。激戦の末、蒼雲はKG-7アレイオンが抱えた大量の爆薬を起爆し、アキダリアを爆発に巻き込んで戦死を遂げるのだった。こうして札幌での戦いは終結する。
第3巻
爆発に巻き込まれて長く意識を失っていたリビティナは、北海道の礼文島において目を覚まし、リベルティナの死を知らされる。ジョヴァンニは幾人かの部下と共に地球人を人質に取り、北京にいるヴァース帝国軍と連絡を取ろうとしていた。人質のほとんどは解放されたが、三影弥月だけは北京まで連れて行かれる事になり、三影陽弥は「KG-6スレイプニール」を駆ってその救助に向かう。リビティナはケテラテッセに弥月を射殺するように命ぜられるが、ケテラテッセの陰謀を知って敵対心を抱いていたためにそれを拒絶。代わりにジョヴァンニが弥月を撃ったが、それは狂言であり、ジョヴァンニは事前に弥月に防弾衣を着せていたのであった。二人して軟禁状態に置かれた弥月とリビティナは、互いの過去について語り合う。
第4巻
ケテラテッセはリビティナのフェリクス家の乗っ取りを画策し、リビティナの父親も暗殺していた。ジョヴァンニは二重スパイとしてリビティナやリベルティナのために行動していた事を明かし、ケテラテッセの放った刺客の銃弾からリビティナをかばって深手を負う。三影陽弥に救出された三影弥月は、自身の乗り込んだカタクラフトを半壊した「アキダリア」を補う形で強引に接続し、リビティナと共闘してケテラテッセのあやつる「ゲリュオン」に戦いを挑む。大量の爆薬を搭載した戦車を自爆させた地球連合軍の攻撃を回避するため、直線的な動きで回避行動を取らざるを得なかったゲリュオンは、その動きをリビティナに読まれ、巨大ビームでの砲撃を受ける事になる。
登場人物・キャラクター
三影 弥月 (みかげ みつき)
地球に住む中学生。年齢は14歳。三影陽弥の双子の妹で、三影蒼雲の娘。札幌での戦いにおいて「ヴァース帝国」に囚われの身となり、北京のケテラテッセのもとまで連れて行かれる。カタクラフトの操縦に関し天才的な能力を持っており、当初は敵愾心を抱いていたリビティナと和解して心を通じ合い、共にケテラテッセと戦う。
三影 陽弥 (みかげ はるや)
地球に住む中学生。年齢は14歳。三影弥月の双子の兄で、三影蒼雲の息子。年齢の都合上まだ地球連合軍に予備役招集もされていないが、カタクラフトの操縦に関しては天才的な能力を発揮し、札幌での戦いにおいて「KG-6スレイプニール」に乗って「アキダリア」を迎撃した。
三影 蒼雲 (みかげ そううん)
地球連合軍で中佐の階級である男性。年齢は46歳。三影陽弥と三影弥月の父親にあたる。札幌にリビティナとリベルティナのあやつる「アキダリア」が襲来した時、地球のカタクラフトを駆って迎撃にあたり、大量の爆弾を抱えて自爆して、アキダリアを半壊させた。
ジョヴァンニ
地球連合軍で准尉の階級である地球人の青年。地球連合軍での所属名は「ヴィリー・フェルゼン」だが、これは本名ではなく、その正体はケテラテッセの指揮下にあるヴァース帝国のスパイである。本名は「ヴィルギル・フェルマー」。かつてはフェリクス家に仕えていた事があり、その時の名は「ジョヴァンニ」。リベルティナの婚約者でもある。
リビティナ
「ヴァース帝国」の37家門の一つであるフェリクス家の血を引く火星人の少女。「アキダリア」のパイロットの一人で、リベルティナの双子の姉。政略のためケテラテッセと婚約している。リベルティナの死後、ケテラテッセの陰謀を知ってこれと敵対し、三影弥月ら地球人と力を合わせて戦いを挑む。
リベルティナ
「ヴァース帝国」の37家門の一つであるフェリクス家の血を引く火星人の少女。「アキダリア」のパイロットの一人で、リビティナの双子の妹。ジョヴァンニと婚約している。札幌での戦いにおいて、アキダリアの能力を過剰使用した事が原因で絶命した。
ケテラテッセ
「ヴァース帝国」の37家門に連なる軌道騎士の一人である火星人の中年男性。ヴァース帝国が地球に対し開戦した時の愛機「ゲリュオン」を駆って北京に降り立ち、制圧した。37家門の中でもクルーテオに次いでNo.2の地位にある大物で、欲深く傲慢な人物。政略のためリビティナと婚約している。
その他キーワード
アキダリア
人型の形態に双頭を持つ火星カタクラフト。二人乗りで、リビティナ、リベルティナがパイロットを務めている。リビティナのみでも動かす事は可能だが、扱える兵装の種類は大きく減少する。巨大なビームを放つ能力、ビーム状のドリルを展開する能力、磁力によって地球のカタクラフトをあやつる能力などを持っている。
クレジット
- 原作
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Olympus Knights