あらすじ
第1巻
人気NewTuberとして活動する管道友は、ここ数年で大ブームを巻き起こしたリアル版「BTOOOM!」に参加したショウの死を目の当たりにする。デスゲームの最中に全身を負傷したショウは、道友にBTOOOM!がヤラセではなく命を懸けた本物のデスゲームであることを伝え、命を落とした。強い怒りと復讐心を抱いた道友は、オークションで手に入れた指名チケットを使い、自らを指名してBTOOOM!U-18に参加。その目的は、未だに多くの視聴者がヤラセだと思っているこのデスゲームの真実を生配信で世界に知らしめ、ショウの無念を晴らすためであった。さっそく多くの視聴者たちから情報を得ながら、ゲームを有利に進めていこうとする道友であったが、ほかのプレイヤーが戦っている場面に遭遇。その中で巴美咲が松永に襲われているのを見た道友は、実況よりも彼女を助け出すことを優先する。一度は松永の猛攻でピンチに陥るも、美咲と協力しながらなんとか逃げ出すことに成功し、彼女としばらく行動を共にすることになる。だが、デスゲームを加速させようとするJUNKINは、早くも最初のイベントとして「デスゾーン」を発動。自由に行動できる範囲が一気に狭まったプレイヤーたちは、同時に発動された警告エリアから逃げながら、安全地帯である「セーフゾーン」を目指すことになる。ショウの形見を回収した道友は新たな決意を胸にしながら、美咲と共に安全な学校を目指すが、その途中で何者かが放ったホーミング式にロックオンされてしまう。
第2巻
最初のイベントを乗り越えるために警告エリアから逃れようとしていた管道友だったが、いっしょに行動していた巴美咲の雰囲気が一瞬変化し、ギャルを突き飛ばして警告エリアに叩き込む。だが、次の瞬間には美咲は我に返った様子で、自分のやった行為をまったく覚えていなかった。橋を壊して移動を妨害してきた永見チカたちを出し抜き、バイクで橋を乗り越えた道友たちは安全エリアに到着。道友は一山越えたことに安心する一方で、美咲が見せた不穏な行動にかすかな不安を抱いていた。そんな中、道友は生き残ったプレイヤーたちが集結した学校内で、旧知の仲である元NewTuberの藤原槙也に再会する。しかし再会も束の間、JUNKINによってデスゲームを加速させるための新たなイベント「命懸けのスクールライフ」のアナウンスが校庭に鳴り響く。次なる殺し合いの舞台は、安全エリアに指定されていたはずの学校内であった。周囲がデスゾーンに覆われたことで外に逃げることはできず、限られた敷地でプレイヤーたちとのエンカウント率が急上昇した爆殺遊戯が開幕する。さらにこのイベントより、新型のBIMが報酬のみで入手できることも発表され、プレイヤーの緊張感はますます高まっていく。開始までの30分間、槙也の提案で校内を探索して作戦を練ることになった道友は、BTOOOM!U-18に参加することになったいきさつを彼に話す。真実を世界に暴こうと道友は槙也に協力を求めるが、いくつかの事情から彼は共に行動することを拒否する。道友は引き続き美咲と二人で行動することになるが、校内の探索中に松永と再び遭遇してしまう。
第3巻
限られた敷地内を舞台にしたイベント「命懸けのスクールライフ」によって学校内に閉じ込められたプレイヤーたちは、死に物狂いで生き残るための戦略を練っていた。そんなプレイヤーたちをさらに追い込むように、命懸けの授業「ドローンハンティング」が発表される。このイベントでは学校中に殺人ドローンが飛び交うようになり、ドローンの撃墜数が低いプレイヤーは「退学」になることが告げられる。極限状態での爆殺サバイバルがスタートする中、管道友と巴美咲はBTOOOM!U-18について有用な情報を握る新田儀春を新たな仲間に迎え、互いに協力することになる。儀春の情報をもとに、道友はチャンネル視聴者からドローンに関する情報を得ながら位置を把握し、撃墜数上位を狙う作戦を提案。この作戦を成功させるために、美咲は儀春のドローン撃墜をサポートする役割を受け持つ。一方、儀春をサポートするためにドローンの動きを探る道友は、ドローンが音にしか反応しない特徴を利用して、一か所に集結させようと目論む。危険な賭けに出た道友の無事を祈る美咲たちだったが、ドローンに気を取られているプレイヤーを始末しようとする工藤綾凪に狙われてしまう。美咲は一人で残って足止めすることになるが、板垣を従える綾凪は次々と猛攻を仕掛け、美咲はあっという間にピンチに陥ってしまう。窮地に追いやられた美咲は「道友に恩返しをする」という共通の目的から別人格を完全覚醒させて反撃を開始し、板垣と狂気のバトルを繰り広げる。
登場人物・キャラクター
管 道友 (かん みちとも)
男子高校生。年齢は18歳。「KAN」のハンドルネームで、動画サイト「NewTube」の「KANチャンネル」において動画投稿や実況中継をしている人気NewTuber。茶髪のショートヘアで白い帽子をかぶっており、正義感が強く仲間思いな性格の持ち主。親友のショウがリアル版「BTOOOM!」参加中に死亡したことで、配信されているBTOOOM!がただのヤラセではなく、本当の殺し合いをしているリアルなデスゲームだという事実を悟る。この事実を世間に公表してショウの無念を晴らすために、オークションでチケットを購入し、自らを指名することでBTOOOM!U-18に参加した。参加する目的を事前にチャンネル視聴者に発表しており、配信を見て連絡してきた上杉謙也の協力を得ている。また、配信のために謙也に改造してもらった特製スマートフォンを複数所有している。ゲーム序盤で巴美咲と出会い、松永に襲われていた彼女を助けたことで親しくなる。それ以降は美咲と共に行動し、さらに命懸けのスクールライフで出会った新田儀春を仲間に加えてからは、三人で協力し合っている。NewTuberとしての人気や知名度が高く、スマートフォンでの実況中継を通してチャンネルの多くの視聴者からさまざまの情報を得ながら、攻略のための情報やピンチを乗り切るためのヒントを得ている。真実を伝える目的で参加したため、どんなにピンチな状況でも配信を欠かさず、予備のスマートフォンや携帯バッテリーを大量に持ち歩いている。JUNKINをはじめとする運営スタッフにはデスゲームの実況・配信をしていることを悟られており、特にN&Jカンパニーからは警戒されている。身体能力はふつうだが頭の回転が速く、作戦を練るのも得意で、仲間や視聴者と協力しながらいくつものピンチを乗り越えている。
巴 美咲 (ともえ みさき)
女子高校生。BTOOOM!U-18の参加者の一人。デスゲーム序盤で松永に襲われていたところを管道友に救われ、彼に恩義を感じて行動を共にするようになる。茶髪のセミロングで赤いヘアバンドをしており、温厚だが義理堅く優しい性格の持ち主。当初は制服を着用していたが松永に破られたため、道友の上着を借りている。両親と弟の四人家族だったが、幼少期に父親を刺殺した過去を持つ。永見チカたちに足を負傷させられた際に、道友に過去に人を殺したことがあると打ち明けている。実は窮地に陥ると別人格と入れ替わる多重人格者で、別人格が目覚めると身体能力が一気に向上し、超人的な戦闘力を持つようになる。これによって主人格である巴美咲のピンチを何度も救っているが、美咲自身は別人格に代わっているあいだの出来事を覚えていないことが多い。また、性格や態度もふだんの温厚な美咲からは想像できないほど残虐で好戦的に変化し、暴力や殺人にもためらいがない。その一方で、道友に抱いている恩義や好意は共通しており、自分たちの命を守るだけでなく、彼に恩返しをするために行動している。当初は美咲の意思と関係なくピンチのたびに別人格が目覚めることが多かったが、工藤綾凪と板垣の攻撃で気を失った際に、「道友に報いる」という共通の目的から、美咲の合意を得たうえで別人格が完全覚醒した。板垣への反撃を繰り返して勝利し、綾凪を裏切った彼を利用して返り討ちにしたが、背中に重傷を負って気絶してしまう。
JUNKIN (じゅんきん)
BTOOOM!U-18の主要スタッフの男性。主にデスゲームを盛り上げるためのアナウンスや実況などを務めている。サングラスをかけ怪しい雰囲気を漂わせており、明るく陽気だが目的のためなら手段を選ばない残虐さを秘めている。BTOOOM!を運営するN&Jカンパニーと手を組んでいるだけでなく、世界規模の動画サイト「NewTube」をも牛耳るほどの強大な権力や財力を持つ。BTOOOM!TVの視聴者を楽しませることを何よりも優先しており、プレイヤーの命を弄びながら次々と残酷な試練を課してデスゲームを加速させる。性別や年齢を問わずどのプレイヤーにも容赦しない一方で、管道友がデスゲームの実況や配信をしていることを知りつつもあえて見逃しており、彼の行動に注目している。
藤原 槙也 (ふじわら しんや)
男子高校生。管道友の友人。数年前までは道友と同じく、「しんや」のハンドルネームでNewTuberとして活動していたが、すでに引退している。道友とはNewTuber仲間でもあるが、2年ほど音信不通状態だった。なぜかBTOOOM!U-18に参加しており、デスゾーンのイベント後に学校で道友と再会する。かつての集団レイプ殺人事件の主犯格とされているが、道友にも何も語らないため、真相は不明となっている。過去の出来事から、他人に利用されることを嫌っている。命懸けのスクールライフ開始前に道友がBTOOOM!U-18に参加したいきさつを聞き、彼から協力を求められるが、いくつかの助言を与えるもののいっしょに行動することは拒否した。それ以降はゲーム中に何度か道友たちに遭遇しており、一時的に協力したり助言を与えたりしている。頭の回転が速いうえに、道友以上の冷静な判断力や洞察力を持ち、道友はもちろんJUNKINからも一目置かれている。ドローンハンティングの途中で道友たちと再会し、重症を負った巴美咲の治療に協力する。改めて道友に協力を求められ、彼が持つ特製スマートフォンの譲渡を条件に協力するようになる。ドローンハンティングではドローン撃墜数2位を獲得した。
新田 儀春 (にった よしはる)
男子高校生。BTOOOM!U-18の参加者の一人。NewTuberとして活動する管道友にあこがれを抱き、彼を「KAN氏」と呼んで慕っている。N&Jカンパニーで働く兄を通して、BTOOOM!U-18について一般人が知りえない情報をいくつか握っている。ゲームの最中に道友と巴美咲に遭遇し、当初は疑われていたものの、彼らが知らない情報を提供することで信頼を得る。それ以降は道友たちの仲間になり、協力し合うようになる。主にリモコン式の活用を得意とする。ドローンハンティングでは道友の作戦に従い、リモコン式を活用してドローンの大量撃墜を狙うが、撃墜数上位には入れなかった。
松永 (まつなが)
ガラの悪い不良の青年。BTOOOM!U-18の参加者の一人。デスゲーム序盤に遭遇した巴美咲を執拗に追い、彼女を襲っていた。美咲を救出しようとした管道友に妨害され、顔などに大やけどを負う。烈火ガス式を中心に多数のBIMを所持しているが、命懸けのスクールライフで道友たちと再会した時は新しいプラズマ式を使用していた。道友と美咲に激しい復讐心を抱きながら追い詰めようとするが、彼に放ったプラズマ式を逆に利用され、ホーミング式で上半身を爆破されて死亡した。
ギャル
女子高校生。BTOOOM!U-18の参加者の一人。色黒で派手な格好をしている。デスゾーンのイベントの最中に管道友と巴美咲に遭遇し、拍手機能の拍手を獲得するために二人を警告エリアに叩き込もうと目論む。しかし豹変した美咲によって逆に警告エリアに蹴り飛ばされ、全身に電撃を食らって死亡した。
永見 チカ (ながみ ちか)
永見ヤスの姉。BTOOOM!U-18の参加者の一人。黒髪のツインテールで、胸元にやけどの跡がある。デスゲームには弟のヤスと共に参加させられているが、彼にほかのプレイヤーの騙し討ちや誘導をさせながら、プレイヤーの良心を利用する姑息なやり方で暗殺している。リモコン式の活用が得意で、BIMのほかにカッターナイフを持ち歩いている。デスゾーンのイベント中に遭遇した、管道友と巴美咲を騙して急襲し、彼女の足を負傷させる。さらに橋を大量に破壊することで、道友たちの動きを止めようと試みるが失敗した。美咲の豹変を目の当たりにしたヤスが戦意喪失したことから、彼女のことを警戒している。
永見 ヤス (ながみ やす)
永見チカの弟。BTOOOM!U-18の参加者の一人。デスゲームには姉のチカと共に参加させられているが、彼女の命令でほかのプレイヤーを騙し、誘導先にBIMを仕掛けるという姑息なやり方で暗殺していた。全身に生傷や傷跡があり、か弱い少年のフリをして拍手機能を活用したり騙し討ちをするために、全裸で行動していることが多い。本音では無防備な姿で敵前に出ることを嫌がっているが、チカの命令にはなかなか逆らえずにいる。主にリモコン式やホーミング式を活用する。デスゾーンのイベント中に遭遇した、管道友と巴美咲を騙して急襲し、彼女の足を負傷させる。しかし豹変した美咲がギャルを殺害している場面を見てしまい、彼女への強い恐怖心がトラウマとなり、戦意喪失する。
ショウ
男子高校生。管道友の親友。道友と同じくNewTuberとして、「SHO」のハンドルネームで活動していた。道友の知らぬ間に前回のリアル版「BTOOOM!」に参加していたが、途中で腕を失い、のちに下半身も失って死亡した。死ぬ間際にテレビ電話で道友に連絡し、BTOOOM!がヤラセではなく、本当の命を懸けたリアルなデスゲームであることを伝えている。ショウの死は道友をBTOOOM!U-18に引き込む、大きなきっかけになっている。死後の遺体は道友に発見されるまで放置されたままだったが、愛用していた帽子は形見として彼に回収された。
工藤 綾凪 (くどう あやな)
女子高校生。BTOOOM!U-18の参加者の一人。長髪でロングスカートの制服を着用しており、お嬢様口調で話す。おっとりした美少女だが、あらゆる者を平気で利用する冷酷な性格をしている。デスゲーム中に遭遇した板垣に勝利してからは、彼を下僕として従えている。ドローンハンティングにも参加するが、ドローンに集中しているほかのプレイヤーを狩ることを優先するなど、危険な思想の持ち主で、主にタイマー式の活用を得意としている。ドローン撃墜作戦に出ていた巴美咲と新田儀春を狙い、足止めのために残った美咲を板垣と共に追い詰める。しかし、別人格が完全覚醒した美咲に逆転され、手足を縛られたうえに口の中にクラッカー式を仕込まれてしまう。さらに裏切った板垣によって攻撃され、クラッカー式が爆発して板垣もろとも死亡した。元は名門校に通っていたお嬢様で、多くの男子生徒たちを奴隷のように従えていた。
板垣 (いたがき)
BTOOOM!U-18に参加している青年。自分よりも強い女性を求めている。デスゲーム中に出会った工藤綾凪に敗れたあと、彼女のことを強い女性と認めて心酔し、忠実な下僕として付き従うようになる。手にメリケンサックを装備しており、BIMを使った戦闘だけでなく肉弾戦も得意としている。綾凪に協力しながら巴美咲を追い詰めるが、別人格が完全覚醒した美咲に逆転され、右目を失う。この際に美咲の強さに心から惚れ込み、あっさりと綾凪を裏切った。しかし、綾凪の口にクラッカー式が仕込まれていることを気づかないまま美咲の命令に従ったため、爆発に巻き込まれて死亡した。元柔道部で、強い女性を求めて部員の女子に重傷を負わせたために追放され、師範によってBTOOOM!U-18の参加者に指名されていた。
ヒミコ
かつて「ヒミコ」のハンドルネームでゲーム版「BTOOOM!」をプレイし、リアル版「BTOOOM!」に強制的に参加させられていた女性。本名は「御子神ヘミリア」。デスゲーム中の出来事から極度の男性不信に陥っていたが、坂本竜太に助けられるうちに打ち解け、彼や仲間と協力しながら過酷なデスゲームを生き抜いて生還した。当時は女子高校生だったが、現在はスーツを着用した大人の女性に成長している。上杉謙也と共にBTOOOM!U-18を裏で探りながら、N&Jカンパニーの陰謀を暴くために管道友をサポートしている。道友のチャンネル視聴者に紛れる形でコメントを通して情報や激励を送り、何度か彼のピンチを救っている。
上杉 謙也 (うえすぎ けんや)
管道友の協力者の男性。彼がBTOOOM!U-18を生配信するための手引きをした。かつてリアル版「BTOOOM!」に参加していたことがあり、坂本竜太やヒミコをはじめとする仲間と協力しながら、過酷なデスゲームを生き抜いて生還した。現在はヒミコたちと協力しながら道友をサポートし、N&Jカンパニーの陰謀を暴こうとしている。
加賀 千代子 (かが ちよこ)
BTOOOM!U-18に参加している少女。制服を着用し丸い眼鏡をかけた小太りな少女で、泣き虫。親友の日野と共にデスゲームに参加させられ、お互いに助け合いながらなんとか生き延びていた。しかし、ドローンハンディングでドローンを1機も撃墜できず「退学」となり、日野の目の前で窒息死した。
日野 (ひの)
BTOOOM!U-18に参加している少女。制服を着用し左目に眼帯をしており、明るく友人思いな性格の持ち主。親友の加賀千代子と共にデスゲームに参加させられ、お互いに助け合いながらなんとか生き延びていた。しかし、ドローンハンディングでドローンを撃墜できなかった千代子が「退学」となり、目の前で彼女を失う。これにより、千代子が狙っていたドローンを撃墜した管道友を恨むようになる。
坂本 竜太 (さかもと りょうた)
22歳、B型、無職。部屋に引きこもり、オンラインゲームばかりしている青年。両親との仲がうまくいかず、母親に指名されてリアル版「BTOOOM!」に参加することとなる。小さいころに出会ったオンラインゲームの世界に魅了され、現実世界のゴタゴタから逃げるようにネット世界に没頭していく。ゲームの腕前は高く、いくつものゲームでワールドレコードをたたき出している。 ゲーム版「BTOOOM!」でも日本人唯一の世界TOP10入りしている。ゲーム内ではSAKAMOTOと名乗っている。現実とゲームの区別はついており、人を殺すデスゲームには否定的。ティラノスジャパンの飯田恒明とは先輩後輩の仲で、ゲーム版「BTOOOM!」のデバックを共に行っていた。
集団・組織
N&Jカンパニー (えぬあんどじぇいかんぱにー)
ティラノスジャパンからリアル版「BTOOOM!」の開発・運営を引き継いだ海外の巨大資本。JUNKINと共にBTOOOM!U-18の運営を務め、BTOOOM!TVをネット配信している。外資の合理主義によりゲーム内容がよりシビアになり、18歳以下制限や盛り上げるためのイベントなど、過酷なルールを導入している。独自のネット配信で真実を暴こうとしている管道友と、彼をサポートしている組織を警戒している。
ティラノスジャパン
『BTOOOM!』に登場する会社。ゲーム版「 BTOOOM!」の制作会社。天才ゲームクリエイターの集団として名高い会社である。ゲーム版「 BTOOOM!」の中心開発メンバーとティラノスジャパンの幹部が中心となって、取締役の鷹嘴が企画したリアル版「BTOOOM!」を管理している。
その他キーワード
リアル版「BTOOOM!」 (りあるばんぶとぅーむ)
ゲーム版「BTOOOM!」をもとにしたサバイバルデスゲーム。無人島を舞台に開催されている。事前に無作為に送られた封書をもとに参加者が指名され、指名された者は自分の意思と関係なしに参加者(プレイヤー)として会場に送られる。このため、自らの意思で参加した管道友を除き、プレイヤーの大半は強制的にデスゲームに参加させられている。各プレイヤーにはゲーム版「BTOOOM!」とまったく同じ性能を持つBIMをはじめとする物資が配布されると同時に、手にICチップが埋め込まれる。自分のチップを含め八人分のチップを手にすることでゲームクリアとなり、最後まで生き残った四人だけが「生還者」として島から脱出できるようになる。元はティラノスジャパンによって運営されていたが、現在はN&Jカンパニーに引き継がれている。デスゲームの状況は「BTOOOM!TV」という番組で配信されているが、運営によって映像が加工されているため、視聴者の大半は本当に人が死んでいるリアルなデスゲームだという事実を知らない。
BTOOOM!U-18 (ぶとぅーむゆーじゅうはち)
18歳以下限定のリアル版「BTOOOM!」。参加者は管道友をはじめとする32人の少年少女。過酷なサバイバルデスゲームを生き抜いて生還した四人のプレイヤーには、どんな願いも叶えられるという特別な賞品が約束されている。基本的なルールは過去のリアル版「BTOOOM!」と同じだが、デスゲームを盛り上げて視聴者を楽しませるために、さまざまな「イベント」が開催される。過去のリアル版「BTOOOM!」と同様に、ゲームの状況などは「BTOOOM!TV」で世界中に配信されている。
命懸けのスクールライフ (いのちがけのすくーるらいふ)
BTOOOM!U-18のイベント。デスゾーンを使ったイベントの次に開催された。本来安全エリアであったはずの学校の敷地を舞台としており、敷地外は全面デスゾーンと化しているため外には出られない。限られた場所が舞台となっていることから、プレイヤー同士のエンカウント率が急上昇しており、デスゲームをさらに加速させる。また、報酬のみで受け取れる特別なBIMとして、プラズマ式をはじめとするサブBIMがここから導入されており、攻略のための重要なカギとなっている。
ドローンハンティング
BTOOOM!U-18のイベント(授業)。命懸けのスクールライフの舞台となった学校内で開催された。無数の殺人ドローンが学校内を飛び交い、プレイヤーたちを襲う。ドローンが発する銃撃の殺傷力は低く一発一発は弱いものの、複数発食らうと十分なダメージになる。また、このドローンは音や声に反応して近くの者を攻撃する特徴を持つ。プレイヤーはBIMを駆使してドローンを撃墜しなければならず、撃墜数のもっとも低いプレイヤーは罰として「退学」となる。プレイヤーには知らされていないが、制限時間は一般的な学校の授業にちなんで50分となっている。
ゲーム版「BTOOOM!」 (げーむばんぶとぅーむ!)
『BTOOOM!』に登場するゲームソフト。全世界で300万本発売されているオンラインゲーム。BIMと呼ばれる性能の違うさまざまな爆弾を使い対戦する、バトルロイヤルアクションゲーム。対戦成績は世界ランキングに登録される。このゲームの設定が、そのままリアル版「BTOOOM!」に取り入れられている。
BIM (びむ)
ゲーム版BTOOOM!で使う爆弾だが、リアル版「BTOOOM!」でも使われている。それぞれ性能の異なる計8種類があり、参加者には最初に1人1種類、8個のBIMが支給される。リアル版「BTOOOM!」ではICチップと連動しており、生きている人間のBIMを勝手に使うことはできない。
ICチップ (あいしーちっぷ)
リアル版「BTOOOM!」参加者の左手の甲に埋め込まれている。島を脱出するには、このICチップを自分のものを含めて8個集める必要がある。ICチップは死亡するか、埋め込まれている部分を切り離さないと外れないようになっている。また、レーダーとしての機能があり、他の参加者の位置を知ることができる。
クラッカー式 (くらっかーしき)
BIMの一種。スイッチを入れることで作動して衝撃を受けた瞬間に爆発する。主にターゲットに直接投げつける形で使われている。もっともオーソドックスなBIMであり、誰にでも扱いやすいため多くのプレイヤーが使用しているが、破壊力はそこまで絶大というわけではない。
タイマー式 (たいまーしき)
BIMの一種。スイッチを入れた瞬間にタイマーが作動し、カウントが「0」になると爆発する。カウントダウン中にスイッチを押し直せば、持ち主以外でもタイマーを一時停止にできる。爆破までの時間は、10から1までの好きな時間に調整できる。主に待ち伏せやトラップに使用される。
爆縮式 (ばくしゅくしき)
スイッチを入れると壁や天井などに接着できる特殊なBIM。接着から数秒後にはカバーが開いて周囲の空気やチリが吸い込まれ、真空モードとなる。真空状態が頂点に達した時点で一気に爆縮状態となり、硬い物質も破壊できる真空の爆発を起こす。主に壁や建物の破壊に使用される。
烈火ガス式 (れっかがすしき)
猛毒のガスをまき散らす特殊なBIM。スイッチを入れて投げることで周囲に化学薬品をまき散らし、高温の猛毒ガスが発生する。このガスを少しでも吸った者は即座に死亡する。敵を目的の箇所に誘導したり、広範囲の攻撃で複数の敵を追い詰めたりする目的で使われている。
ホーミング式 (ほーみんぐしき)
ターゲットを追尾する機能を持った特殊なBIM。上部にプロペラが付いており、低空飛行しながらターゲットを追い、ターゲットに触れた瞬間に爆破するようになっている。スピードや破壊力は低いものの、一度ロックオンしたターゲットのことはどこまでも追ってくるなど、やっかいな性質を持つ。ただし、ターゲット以外の対象は爆破できず、手で摑まれて無効化されたり、他者に所有権を奪われたりするリスクもある。モニターを覗くことでサーモグラフとしても活用できる。
リモコン式 (りもこんしき)
専用のリモコンが同梱された、遠隔操作可能なBIM。起爆スイッチを入れて好きな箇所に設置し、リモコン操作で離れた場所から好きなタイミングで爆破できるようになっている。トラップや妨害、壁などの破壊に向いているが、敵と直接対峙してしまった時などは使い勝手が悪くなる。
バリア式 (ばりあしき)
周囲に強力なバリアを展開する特殊なBIM。スイッチを入れると四方に電磁波の壁を作り出し、あらゆる衝撃波や爆風、物理攻撃などを遮断できる。バリアの中に入れば、所有者自身だけでなく仲間を守ることも可能。ただし攻撃力はいっさいないため、ほかのBIMと組み合わせる必要がある。また、炎や有毒ガスなどは遮断できない。
プラズマ式 (ぷらずましき)
BTOOOM!U-18の途中から登場した「サブBIM」という新種のBIM。ダーツのような形をしている。内部構造により相手に命中しやすくなっており、ターゲットに刺さっても爆発はしないが電流が流れるうえに、鋭利な先端のツメが強く食い込んで体を傷つけることもできる。主に相手の動きを止める目的で使用されている。
レーダー
ICチップの機能の一つ。プレイヤーの意思で「レーダー波」という特殊な波動を発動できる。レーダー波をほかのプレイヤーに当てることでその位置を把握できるようになるが、動かないプレイヤーには反応しないため、慎重に使う必要がある。また、レーダー波が同時に発生し重なった時は「レーダー相殺」が起こり、互いの位置情報はわからなくなる。
デスゾーン
BTOOOM!U-18の最初のイベントで発動された危険地帯。試合会場の周囲を取り囲む形で出現する。これに少しでも触れたプレイヤーは、ICチップに死の信号が送られて死亡する。時速1キロのペースで会場全体を飲み込んでいくが、安全地帯の「セーフゾーン」に避難することでデスゾーンから逃れることができる。また、デスゾーンが近づいていることを警告する「警告エリア」も同時に発動され、これに触れると電撃が走るようになっている。
拍手機能 (はくしゅきのう)
リアル版「BTOOOM!」に追加された新要素。BTOOOM!U-18でも採用されている。「BTOOOM!TV」を見ている世界中の視聴者から送られる「拍手」の数に応じて、プレイヤーがさまざまな恩恵を受けられるようになっている。プレイヤーの人気度を反映・活用するための要素でもあり、ゲームの中で活躍を見せて一定以上の拍手を得られたプレイヤーは、「報酬」という形で物資やBIMを受け取ることもできる。ゲームを少しでも有利に進めるためには、拍手の獲得は重要な切り札となっている。
クレジット
- 原作
ベース
BTOOOM! (ぶとぅーむ)
爆弾を使い対戦するオンラインゲーム、「BTOOOM!」を現実で行うために、無人島に連れてこられた人々。島から脱出するには、爆弾を使って人を殺し、チップを集めなければならない。人を殺さず脱出しようとする... 関連ページ:BTOOOM!