COMA GOMA

COMA GOMA

森下裕美の『少年アシベ』の続編。目黒区を舞台に、小学2年生になった芦屋アシベとペットであるゴマフアザラシのゴマちゃんの日常や、周囲の人達との交流を描く日常コメディ4コマ漫画。「週刊ヤングジャンプ」2000年46号から2004年17号にかけて連載された作品。

正式名称
COMA GOMA
ふりがな
こま ごま
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
関連商品
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あらすじ

第1巻

小学2年生に進級した芦屋アシベは、ペットのゴマちゃんや学校の友人と遊びながら、楽しくにぎやかな日常を過ごしている。夏休みに入ったアシベは、日本に帰って来た親友の阿南スガオと久々に遊んだり、家族でカラオケに行ったりしながら、夏休みを満喫していた。ある日、アシベはゴマちゃんを驚かせるために、家族と共に眠っているゴマちゃんを海に連れて行く。海の前で目を覚ましたゴマちゃんは、驚いて悪い夢を見ていると勘違いしてしまう。しかしゴマちゃんはすぐに海になじみ、アシベといっしょに泳いだり貝集めをして、楽しく遊ぶのだった。後日、父ちゃん母ちゃんが出かけた事で、アシベはゴマちゃんといっしょに留守番をする事になった。両親がいないあいだに好きな事をやろうと、アシベはゴマちゃんと共にいつもとは違う事に挑戦しながら、留守番を楽しむのだった。

第2巻

いつものように公園でゴマちゃんと遊んでいた芦屋アシベは、犬のゴローを連れた小学生の加藤マコトと出会う。お互いのペットの事で張り合い、マコトとケンカしたアシベは、マコトの事を「嫌な奴」と呼ぶようになる。その後、何度か公園で遭遇する内にマコトと打ち解けていったアシベは、男子だと思っていたマコトが、実は女子であった事を知る。しかし、マコトは女扱いされるのを嫌っており、女子だからと気を遣うようになったアシベに怒り、再びケンカしてしまう。マコトを怒らせてしまったと悩むアシベは母ちゃんに相談し、「いっしょに遊ぶのに男女は関係ない」とアドバイスを受ける。さらに母ちゃんの提案で阿南スガオを呼び、三人でマコトといっしょに遊ぶ事となった。スガオがおままごとを始めてしまい、マコトは困惑するものの、スガオもすぐにマコトと打ち解ける。それ以来アシベは、スガオだけでなく新たな友人のマコトともいっしょに遊ぶようになり、ますますにぎやかな日常を送るのだった。

第3巻

楽しかった夏休みが終わり、新学期を迎えた芦屋アシベは、久しぶりにクラスメイト達と再会。宿題が終わっていない坂田新一、イメージチェンジのために髪型を変えた麻原遊馬など、アシベのクラスメイト達はそれぞれの夏休みの過ごし方を語る。そんなある日、新一はアシベとゴローを通して加藤マコトと出会う。新一はバレエ教室に通っているマコトの事を、「おしとやかで恥ずかしがり屋の女子」だと勘違いしてしまう。マコトの事が気になった新一は彼女が通っている小学校に向かうが、勘違いが災いし、結局彼女には会えなかった。その後、学校で絵画コンクールの発表があり、新一の絵が金賞、阿南スガオの絵が銀賞を取っていた事が判明。新一は金賞が取れるような絵を描いた覚えがなく驚くばかりだったが、担任の佐藤千里子は新一の絵のいいところを見つけ、褒めてくれた。後日、アシベ達は佐藤先生と共にコンクールの授賞式を訪れる。展示されたそれぞれの絵を見たアシベは、スガオと新一に手作りのメダルを贈るのだった。

第4巻

芦屋アシベの担任をしている佐藤千里子に、新しい恋人ができていた。相手はなにかと運が悪い一郎で、その運のなさと間の悪さから、千里子とのデートもうまくいかない日々が続いていた。そんな中、アシベと坂田新一麻原遊馬から、麻原ジュンコの誕生日パーティに招待される。ゴマちゃんを連れてパーティ会場に向かったアシベは、別の席で千里子と一郎が食事をしているのを発見する。ジュンコ達と共にアシベがその様子を遠くから見ていると、千里子と一郎は互いの両親といっしょに結納をしている途中だった。結納が一段落し、外で休憩する千里子は一郎から改めてプロポーズを受けるが、彼はゴマちゃんにつまずいて池に落ちてしまう。男性からモテるのに、運の悪い一郎と結婚する事になった千里子を心配しつつも、アシベ達は二人の事を温かく見守るのだった。

第5巻

佐藤千里子一郎の結婚式も無事終わり、いつも通りの日常に戻った芦屋アシベ達。一方で天地まおは妹がもうすぐ生まれる事から、自分がお兄ちゃんになるのを楽しみにしながらそわそわしていた。まおは妹の誕生にそなえ、赤ちゃんを抱く練習をするなど、兄になる努力と準備を始める。そんな中、川で遊んでいたアシベ達はかつてのカルロスに似た巨大オタマジャクシを発見する。しばらくは加藤マコトが心配して面倒を見ていたものの家では飼えず、麻原遊馬の家に一時的に預けられる中、アシベ達はオタマジャクシが安全に暮らせる場所を探し始める。あらゆる場所を探した結果、お寺の池で飼われる事が決まった。オタマジャクシを心配していたまおとマコトが安心する中、妊娠中の天地ミドリが出産まで入院する事となる。その日の夜はアシベの家に泊まる事になったまおだったが、ミドリを心配して元気をなくしてしまう。一方、仕事で海外に行っていたまおの父は、ミドリの入院を受け急遽帰国。父親と久しぶりに再会したまおは一安心するが、そこへミドリの陣痛が始まったという連絡が入る。

第6巻

冬に入りクリスマスが近づいて来た頃、芦屋アシベ麻原遊馬の家に遊びに行った時にクリスマスツリーの雪の飾りを見せてもらい、大いに感動する。遊馬のアドバイスを受けて自分も雪の飾りを手に入れたアシベは、家でクリスマスツリーの飾り付けをする事をとても楽しみにしていた。そんな中、遊馬の家に集まってクラスのみんなでクリスマス会を開く事が決定。しかし加藤マコトの日程が合わず、坂田新一の提案で、予定を変更して少し早めに行われる事になった。クリスマス会当日、新一はマコトにクリスマスプレゼントを渡そうとする。しかし、事前に「今回はプレゼント交換なし」とみんなで決めていた事を指摘され、どうしてもマコトにプレゼントを渡したい新一は困ってしまう。

関連作品

本作『COMA GOMA』の続編として、笑平の『青少年アシベ』がある。高校1年生になった芦屋アシベの日常や、友人達との交流を描くコメディ作品。本作のような4コマ形式ではなく、通常のストーリー形式で物語が描かれる。

登場人物・キャラクター

芦屋 アシベ (あしや あしべ)

小学2年生の男子。明るく誰とでもなかよくなれる性格で、年齢や性別を問わず友人や知人がたくさんいる。好きな食べ物はイチゴとカレーで、将来の夢は世界中を旅行する事。一人称は「オイラ」で、父ちゃん、母ちゃんの三人家族。引っ越し先でペットとして家族に迎えたゴマちゃんと共に、目黒区のアパートで暮らしている。ゴマちゃんの事はとてもかわいがっており、よく連れ歩いている。元気でとても声が大きく、寝言で周囲を驚かせたり、カラオケボックスの店員を困らせた事もある。片付けや宿題は苦手で、部屋を散らかしたままになりがちだが、面倒見がよくしっかり者な面もある。ちょっとした事ですねたりもするが素直で、友人やゴマちゃんとケンカしてもすぐに仲直りできる。小学校に通いながら友人やゴマちゃんと遊んだり、家族や近所の人と交流を重ねたりしながら、楽しい日常を過ごしている。夜更かしなど大人っぽい事にあこがれるが、夜はすぐに眠ってしまう。ふだんは親友の阿南スガオといっしょに遊んでいるが、新しい友人の加藤マコトともよく遊んでいる。好奇心旺盛で影響されやすく、新しい事に挑戦するのも大好き。

ゴマちゃん

ゴマフアザラシの赤ちゃん。芦屋アシベが飼っている。性別は不明だが体は真っ白で、鳴き声は「キュー」「キュキュ」。トラックの荷台から落ちたところをアシベに拾われ、そのまま芦屋家でペットとして飼われる事になった。家族だけでなく、アシベの近所の人々や友人達からも愛されている、みんなのアイドルのような存在。かわいがられている一方で、父ちゃんや母ちゃんからは枕やクッション代わりにされるなど散々な扱いを受けたり、野良猫に襲われるなど悲惨な目に遭う事もある。かなり食い意地が張った食いしん坊で、氷と海産物が大好きだが、果物からお菓子まで何でも食べる。動物ながら感情表現が豊かで自分を人間だと思い込んでおり、将来は二足歩行ができるようになって父ちゃんか母ちゃんのような、大人の人間に変身できると信じている。寂しがりやで甘えん坊な面もあり、寂しくなると泣き出す事もある。また、非常に好奇心旺盛で、アシベや周囲の人の真似をしたがる事も多い。外出する時はアシベのリュックの中に入っている。寒さに強く泳ぎも得意だが、暑さと熱いお湯には弱い。

母ちゃん (かあちゃん)

芦屋アシベの母親。かなり庶民的な専業主婦で、節約上手な倹約家。優しくて常識人だが、おてんばでお茶目な一面や、したたかでやりくり上手な一面も見られる。息子のアシベや夫の父ちゃんの事は決して甘やかさず、時に厳しくする事もある。母方のじいちゃんと母方のばあちゃんの娘だが、子供っぽい性格ですぐ物を壊す父親には、昔から苦労させられている。最近は家族に内緒で、こっそりヘソクリを貯めて隠している。

父ちゃん (とうちゃん)

芦屋アシベの父親。建設会社で大工をしている芦屋家の大黒柱。芦屋商事の御曹司だが、江戸っ子のようなべらんめぇ口調で話す。いつも頭にハチマキをしており、プライベートでも大工のハッピを着ている。父親のじいちゃんが大金持ちのため、御曹司だった頃の癖が抜けきっていなかったが、現在は庶民的な生活にすっかりなじんでいる。仕事のあとの酒とつまみが大の楽しみだが、寄り道をして酔っ払いながら帰って来る事もある。のん気でだらしない面もあるが大工としての腕は高く、同僚で後輩のエイジ達からは「アニキ」と慕われ、息子のアシベからも尊敬されている。旅行先などでもトラブルに遭遇しては大工の仕事を活かして人助けをしているが、そのせいで旅行をあまり楽しめなかったり、休日なのに休めない事がある。若い頃に海ではしゃいで溺れた母方のじいちゃんを助けた事があり、それが母ちゃんとの出会いにつながっている。基本的に亭主関白だが、母ちゃんに気を遣ったり優しく接する事もある。

阿南 スガオ (あなん すがお)

小学生の男子。芦屋アシベの親友。無表情で目つきが鋭い強面だが、実は泣き虫で寂しがり屋。非常に無口で言葉を話す事はあまりないが、嬉しい時はピースする癖がある。手先が器用で絵を描くのが得意だが、土産選びなどの美的センスや運動能力は壊滅的で、野球のボールも変な方向に投げてしまう。このため、運動よりもおままごとや絵描きなどの遊びを好む。アシベが転校したあとはスガオの父の転勤でネパールに引っ越し、しばらく海外暮らしをしていた。アシベと離れた事を長らく悲しんでいたが、のちに日本に帰国し、アシベと再会を果たした。現在はアシベと同じ小学校に通い、放課後や休みの日などは彼といっしょに遊んでいる。アシベとはたまにケンカする事もあるが、互いに友人思いですぐに仲直りしている。かつての泣き虫だった性格は、引っ越しを繰り返したり海外生活を続ける内に改善され、帰国後は少々ワイルドで明るい性格に成長している。しかし、優しくて友人思いなところは変わっていない。父親が方向音痴なため、父親と行動するたびに巻き込まれてよく道に迷ったり、遭難したりしている。のちに加藤マコトから預かった巨大カエルのカルロスを飼い始める。

スガオの父 (すがおのちち)

阿南スガオの父親。会社員をしている。顔は息子のスガオにそっくりだが、スガオよりも少々ドジで天然。転勤が多いため家族を巻き込んで引っ越しをする事が多く、一時は海外に住んでいたが帰国し、現在は日本に住んでいる。方向音痴なためよく家族を巻き込んで道に迷ったり、森で遭難したりしている。スガオの事はかわいがっているが、彼を思ってウソをついて却って悲しませてしまうなど、愛情が空回りする事がある。スガオが連れ帰ったカルロスの事を気に入っている。

スガオの母 (すがおのはは)

阿南スガオの母親。母ちゃんとは仲がいい。優しくおっとりしているが転勤が多いスガオの父に何度か振り回されており、内心では不満を抱いている。カルロスの事は体の大きさから心底気持ち悪いと思っているが言い出せず、何度かこっそり捨てようしている。しかし、捨てようとするたびにカルロスの健気な行動に感動したり罪悪感を抱いて失敗し、結局は捨てられずにいる。のちに飼い始めたミケロットをかわいがっていたが、甘やかしすぎて太った猫に育ってしまい、家にいるのが大きな動物ばかりな事に嘆いている。

母方のじいちゃん (ははかたのじいちゃん)

芦屋アシベの母方の祖父。隣町に住んでいる。父方のじいちゃんとは異なり、庶民的な生活をしている。明るいがかなり天然気味で、楽天家な性格。孫のアシベの事をとてもかわいがっているが、若い頃からかなり子供っぽくて落ち着きがないところがあり、庭や家の中をよく散らかしている。また、祭りの神輿の飾りを2年連続壊した事があるなど、しょっちゅう物をうっかり壊しており、母方のばあちゃんやアシベをはじめ、周囲の人達にはいつも警戒されている。気分屋で、妻とはいまいち趣味が合わない。海水浴が大好きだが、ライフセーバー事務所からは危険人物扱いされており、10年も海に行っていない。

母方のばあちゃん (ははかたのばあちゃん)

芦屋アシベの母方の祖母。隣町に住んでいる。趣味はガーデニングで、ダンス教室にも通っている。こんにゃく料理と甘ラッキョウが好きで、甘ラッキョウを果物のように食べる。孫のアシベにはおやつとして大きな羊羹をそのまま出す事が多いが、アシベには不評。孫思いの優しい女性だが、したたかな一面もあり、子供っぽい母方のじいちゃんにはとても手を焼いている苦労人。一時期盲腸で入院していたが、無事退院した。しかし入院中も、夫が家を散らかす事ばかり心配していた。

加藤 マコト (かとう まこと)

芦屋アシベが公園で出会った小学2年生の女子。隣町の小学校に通っている。男っぽい性格で、女の子扱いされる事を嫌っており、いつも男子の服を着ているため少年のように見える。バレエ教室に通っているがバレエは好きではなく、泥遊びや木登り、野球や探検などやんちゃで男っぽい遊びが好き。愛犬のゴローをいつも連れ歩いているが、気弱ですぐに怯えるゴローの事を心配している。当初はゴマちゃんの事を変な動物扱いしてアシベとも仲が悪かったが、すぐにゴマちゃんの事を気に入る。のちに公園で再会したアシベと仲直りし、その後はアシベや阿南スガオとよくいっしょに遊んでいる。

ゴロー

加藤マコトが飼っている犬。ブルテリアのオスで、年齢は1歳。気の弱い性格の寂しがり屋で、飼い主のマコトによく懐いている。体はマコトよりも少し大きいが臆病。見た目はふつうの犬だが「ブヒャブヒャ」「ブヒ」など変わった鳴き声を上げる。水や魚、ペットホテルや花火など苦手なものが多く、怖がるたびにマコトにしがみついている。公園で出会った芦屋アシベとゴマちゃんとすぐに仲よくなる。好きなものはボールとカエルで、カルロスともなかよし。

坂田 新一 (さかた しんいち)

小学2年生の男子。芦屋アシベのクラスメイト。頭に傷跡がある坊主頭の少年で、少々乱暴でやんちゃな性格。がさつだが、気に入った相手にはとても一途で純粋。かつてはいじめっ子で、アシベにもちょっかいを出していたが、ゴマちゃんをかわいがるようになった兄の坂田こういちの変化を受け、アシベ達とも打ち解けるようになった。ゴマちゃんに夢中で性格が変わってしまったこういちの事を一時期は嘆いていたものの、兄の事は昔から尊敬している。また、カゼを引いたこういちのために、アシベに頭を下げてゴマちゃんを連れて行くなど、兄思いな面も見られる。基本的に勉強や宿題は苦手だが、夏休みの最後に焦りながら10分で描いた絵が、絵画コンクールの金賞を受賞した。アシベを通して出会った加藤マコトがおしとやかな女子だと勘違いしており、彼女に片思いしている。何度かマコトへのアプローチや告白を試みるものの、なかなか伝わらず空回りしがち。犬が苦手だが、ゴローを飼っているマコトのために、犬嫌いの克服を目指している。

坂田 こういち (さかた こういち)

小学生4年生の男子。坂田新一の兄。かつては水色の帽子をいつもかぶっていたが、現在は外している。当初は弟の新一と共にいじめっ子だったが、ゴマちゃんのかわいさに夢中になってしまい、次第に芦屋アシベとも打ち解ける。新一から尊敬されていたが、やんちゃな性格はすっかり変わってしまい、一時はその変化を新一に嘆かれていた。ゴマちゃんにチョコレートを塗った干物などさまざまなプレゼントを贈ろうとするが、いずれも失敗している。

新一の父 (しんいちのちち)

坂田新一と坂田こういちの父親。まおの父とは同級生で、いじめられっ子だった彼を心配し、現在でも彼を気にかけている。おだやかでおとなしい性格。息子達からは尊敬されているが、家ではつねにジャージ姿など見た目が冴えない事を新一から嘆かれている。

新一の母 (しんいちのはは)

坂田新一と坂田こういちの母親。気の強い性格で、昔は同級生のまおの父の事をいじめていた。

麻原 遊馬 (あさはら ゆうま)

小学2年生の男子。芦屋アシベのクラスメイトで親友。クールで大人びた雰囲気を漂わせているが、実はロマンチストで周囲から色男扱いされる事もある。夏休みのあいだに、イメージチェンジのために少し髪型を変えた。フェミニストな面があり、女性に優しくしなければ男ではないと思っている。母親の麻原ジュンコと二人暮らしで、派手好きで家事がまったくできない彼女には、いつも悩まされている苦労人。昔からジュンコに振り回されてきた影響で、小学生とは思えないほど大人っぽい言動をする事がある。ふだんは冷静だが、ジュンコを叱る時は怖い顔つきで怒鳴る事もある。物知りで気配りもでき、恋愛相談を受けるのも得意なしっかり者。苦手な食べ物はニンジン、キャビア、生魚。

麻原 ジュンコ (あさはら じゅんこ)

麻原遊馬の母親。職業は女優。派手好きでいつもゴージャスな格好をしているが、料理や洗濯などの家事がまったくできず酒好きなため、よく息子の遊馬から叱られている。派手な見た目に反して、子供っぽく見栄っ張りな面があり、女優としてのプライドをつねに大切にしている。ドラマなどの台本はふりがななしでは読めない。遊馬達が母親交換をした際にいっしょに過ごした、坂田新一の事が気に入っている。友人が少なく、誕生日パーティにはアシベや新一を招いていた。旅行先のハワイで出会った校長先生とは、派手なファッションが好きな事から意気投合する。佐藤千里子の結婚式の際は校長先生といっしょに仲人を務めた。

デビット 石割 (でびっと いしわり)

俳優の男性。北海道でロケが行われたドラマで麻原ジュンコと共演した。何度も結婚を繰り返すなど、女性にモテる。ジュンコとは仲が悪く、ライバルのような関係で、ロケが終わって再会した時も嫌味を言ったり張り合ったりしている。休日にプールに出かけていたが泳ぎが苦手で、犬かきしかできない。

佐藤 千里子 (さとう ちりこ)

芦屋アシベのクラス担任を務める女性教師。小太りで素朴な見た目だが、さっぱりした性格の体育会系で、実は男性にモテる。学校でもプライベートでも、ほとんどTシャツとジャージのラフな服装で過ごすが、デートの時はおしゃれしている。スーパーに行った時は試食を欠かさないなど、かなり食い意地が張っている。また、あちこちの飲食店で大食い記録を更新しており、ラーメン屋の店主からは「ラーメン王(キング)」と呼ばれて尊敬されている。カバンの中にはお菓子や給食の残りなど、つねに食べ物を入れているため、動物が寄って来る事がある。一郎と交際しており、のちに結婚する。結婚後は一郎から「チーコさん」と呼ばれている。

一郎 (いちろう)

佐藤千里子の恋人の男性。運が悪くなかなか幸運に恵まれない事から、「ついてない君」のあだ名で呼ばれる事がある。細身で冴えない雰囲気を漂わせているが、優しい性格で千里子への思いも真剣。しかし、運の悪さから千里子とのデートに向かう途中で転んでケガをするなど、彼女とのデートはよく失敗に終わっている。入院中に千里子にプロポーズされ、のちに結婚が決まる。結婚後も窓から落ちるなど、運の悪さは変わっていない。サバや牡蠣などのあたりやすい食べ物はすべて苦手。

天地 まお (あまち まお)

小学2年生の男子。芦屋アシベのクラスメイトで親友。愛称は「まおちゃん」。顔はゴマちゃんにそっくりで、なにかと反応が鈍い素朴な少年。非常に無口でおとなしい性格をしている。特に初対面の人と話すのは苦手な恥ずかしがり屋。運動が苦手で、あらゆる乗り物に酔いやすい。母親のお菓子作りを、よく手伝っている。海外で船乗りをしているまおの父とは離れて暮らしている。将来の夢はフレンチのコックになる事。のちに天地真子が生まれた事で兄になった。真子の事をとてもかわいがっている。

天地 真子 (あまち まこ)

天地まおの妹。まだ赤ん坊。生まれてしばらくはなかなか名前が決められず、芦屋アシベの提案でまおが命名する事になり、「真子」と名付けられた。顔はまおとゴマちゃんによく似ている。

まおの父 (まおのちち)

天地まおと天地真子の父親。豪華客船の船長をしている船乗り。仕事で海外にいる事が多く、めったに家に帰らないが、天地真子がもうすぐ生まれると知ってすぐに帰国するなど、とても家族思い。娘の真子が生まれたあとも、変わらず息子のまおを溺愛している。船長の仕事を放り出して帰国してしまったため、真子が生まれたあとは父ちゃんの職場で大工として働くようになる。新一の父と新一の母とは同級生。昔はいじめられっ子で、新一の母によく泣かされていた。

天地 ミドリ (あまち みどり)

天地まおと天地真子の母親。おっとりした優しい女性で、めったに息子のまおの事を叱らずに溺愛している。料理好きで特にお菓子作りが得意なため、バレンタインなどの前には母ちゃん達からお菓子作りを教えてほしいと頼られている。まおの顔にそっくりなゴマちゃんの事を気に入っている。

星野 いづみ (ほしの いづみ)

芦屋アシベのとなりのクラスの担任を務める女性教師。おだやかで優しく、マイペースな性格で、生徒達から好かれている。おっとりしているように見えるが、実は建設機械などの重機マニアで、重機目当てで工事現場を見に行ったり、物事を重機にたとえたりもする。自宅にはイス代わりとして、パワーショベルの田面バケットが置かれている。

校長先生 (こうちょうせんせい)

芦屋アシベが通う小学校の校長を務める中年の男性。派手で個性的な服装で、いつも目立っている。気に入った服がない時は自ら手作りするなど、ファッションにはこだわりがある。佐藤千里子がカゼで休んだ時は、代わりにアシベ達のクラス担任を務める。教育者としての理想は高く非常に生徒思いだが、アシベ達にはほとんど伝わらず空回りしがち。また生徒達を見守るために、プール場など生徒の行く先々に出向いて不審者扱いされるなど、学校以外の場でもよく悪目立ちしている。佐藤千里子の結婚式の際は、麻原ジュンコといっしょに仲人を務めた。

大宅 真也 (おおたく しんや)

芦屋アシベのとなりのクラスの担任を務める男性教師。メガネをかけた平凡な教師だが根っからの昆虫マニアで、特にカブトムシの幼虫の孵化に情熱を注いでいる。夢は昆虫飼育ができる広い部屋を手に入れる事。

カルロス

加藤マコトが飼っていたオスの巨大カエル。カエル好きのゴローとなかよし。オタマジャクシの頃から体が大きく、成長後は小型犬くらいのサイズになる。マコトが飼えなくなった事から阿南スガオに預けられ、スガオの父に気に入られて阿南家で飼われる事になった。しかし、あまり阿南家で飼われているという自覚がない。スガオの母からは心底嫌がられており、彼女に何度か捨てられそうになった事がある。一時期はゴローに育てられていたため、屋根の上で吠えるように鳴くなど、犬に似た行動を取る事がある。よく伸びる舌はブドウを取るなど便利に活用されており、猫や犬も舌で攻撃して負かす事がある。好きな食べ物は虫と鶏肉で、冬になると冬眠する。当初は名前がなく「カエル」と呼ばれていたが、のちにスガオの父に「カルロス」と名付けられた。佐藤千里子によく懐いている。

大原 さくら (おおはら さくら)

父ちゃんの同僚の女性。新人の事務員を務めている。メガネをかけたおとなしい見た目だが、少々毒舌で、思った事をはっきり言う性格。赤ちゃんや小動物が好きだが飽きっぽい。のちにエイジと交際を始める。

エイジ

父ちゃんの同僚で、大工の男性。先輩である父ちゃんを「アニキ」と慕い、尊敬している。当初は大原さくらの性格に驚いていたが、のちに交際を始める。

小池 (こいけ)

小学生の男子。芦屋アシベのクラスメイト。メガネをかけた、まじめで勉強熱心な少年で、おばあちゃん子。ふだんはおとなしい性格ながら、慕っている祖母からもらったペンをアシベがうっかり踏んで壊した時は激怒した。のちに祖母から励まされ、アシベとは無事仲直りした。

ミケロット

芦屋アシベと阿南スガオが森で拾った小さな捨て猫。カルロスを心底嫌がっているスガオの母に気に入られ、阿南家で飼われるようになる。当初はふつうの子猫だったが、スガオの母に甘やかされて育てられたため、冬が終わる頃には太った巨大猫に成長。子猫の頃はカルロスに湯たんぽ代わりにされる事もあったが、体が大きくなった事で立場が逆転してカルロスの事を子分のように従えるようになった。かなり食い意地が張っており、高いところに置かれた食べ物はカルロスに取らせている。

ベース

少年アシベ (しょうねんあしべ)

元気な小学生とゴマフアザラシの赤ちゃんのペットがいる一家と、彼らの周辺のちょっと変わった人々が繰り広げる日常を描いた4コマギャグコメディ漫画。 関連ページ:少年アシベ

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