COOL -RENTAL BODY GUARD-

COOL -RENTAL BODY GUARD-

ラジカセに録音された音声のみで他人との会話を成立させる風変わりなレンタルボディガードのCOOLが、持ち込まれたさまざまな依頼をスタイリッシュに解決していくという、独特の世界観を特徴とするヒーローアクション作品。「週刊少年ジャンプ」平成9年40号から平成10年7号にかけて連載されていた。巻末には読切作品の『COOL -RENTAL BODY GUARD- 遊園地編』と『COOL -RENTAL BODY GUARD- 目撃者編』も収録されており、これらはいずれも平成9年度の「週刊少年ジャンプ」に掲載された作品である。

正式名称
COOL -RENTAL BODY GUARD-
ふりがな
くーる れんたる ぼでぃ がーど
作者
ジャンル
アクション
 
バトル
 
スーパーヒーロー
関連商品
Amazon 楽天

概要・あらすじ

見知らぬ何者かにつけ狙われ、警察からも相手にされなかった女子高生の岡村笑子は、チラシで知ったレンタルボディガードの連絡先に藁をも掴む思いで電話をする。依頼料が時価の「トリッキー」を頼んだ笑子の前に現れたのは、ラジカセに録音した音声で会話をするという一風変ったボディガードのCOOLだった。卓越した頭の回転の速さに加え、「相手にハズレくじを引かせる技術」を会得しているCOOLは、その特異な能力を駆使して文字通り犯人をクールに撃退していく。

登場人物・キャラクター

COOL (くーる)

レンタルボディガードの一員で、「トリッキー」タイプの男性。人並み外れた洞察力を備え、あらかじめテープに録音した音声をラジカセで流し、他人との会話を成立させる特殊な技能の持ち主。相手の心理を誘導してハズレくじを引かせる技術も会得しており、追い詰められた状況でも冷静な判断力を発揮して敵の裏をかき、数々のピンチを華麗に脱していくトリックスター。 依頼料は時価となっているものの金額には興味がなく、自身の心が揺さぶられた場合のみ依頼を受ける。いつもは皮肉屋で立ち振る舞いもクールそのものだが、依頼遂行中に感情が高ぶり、心が「HOT」になると「COOL! COOL! COOL!」と連呼しながらバイクや自動車に乗って街を爆走する。銃器の扱いや体術全般も優れており、特にナイフ投げは達人の域。 口癖&決め台詞は「COOLに行こうぜ」。

岡村 笑子 (おかむら しょうこ)

いつも元気で天真爛漫な女子高生。父にまつわる事件でレンタルボディーガードの存在を知り、喫茶店JAMでCOOLと出会うことになった。突飛な行動ばかりするCOOLのことをいぶかしく思っていたが、どんな依頼でもクールかつ情熱的に遂行する彼の姿を見て、徐々に信頼を寄せていくようになる。顔を合わせれば憎まれ口を叩くCOOLをぎゃふんと言わせるために仕掛けたイタズラが、すべて彼に見抜かれてしまうことを子供のように悔しがる負けず嫌いな性格。 COOLへの依頼料に関してはなし崩しに踏み倒した状態になっている。

榊 十介 (さかき じゅうすけ)

岡村笑子に想いを寄せる今時の男子高校生。ケンカ自慢のハツラツとした少年で、笑子を目当てに喫茶店JAMに通っていた。何かにつけて笑子と一緒にいるCOOLのことを「ラジカセ野郎」と呼んでライバル視している。COOLを出し抜いて笑子の関心を引こうとさまざまな策を仕掛けるが、根が単純なためにすべて見抜かれてしまっていた。 マスターによると無鉄砲なところが若い頃のCOOLによく似ているとのこと。

DON (どん)

レンタルボディーガードの一員で、「パワー」タイプの大柄な男性。大岩を軽々と持ち上げたり、パンチで暴走したトラックを止めるほどの怪力の持ち主。本人は「ダイナミック」タイプを自称しているが、同業者のCOOLからすると「パワーバカ」とのことで、チラシのタイプもCOOLの手によって「パワー(バカ)」に書き換えられている。 言動は荒っぽいが性根は優しく、爆弾に巻き込まれそうになったSTREETのメンバーを我が身を省みずに守ったこともあった。父が運営していた北海道の牧場を再建するためにこの稼業を続けている。ツバに切れ目が入ったウエスタンハットがトレードマーク。

マスター

喫茶店JAMの店主で優しげな風貌をした眼鏡の青年。喫茶店を経営する傍ら、裏でレンタルボディガード業を営んでいる。かなりの博識で、とある事件で犯人が落としたボーガンを見て、瞬時に銘柄を言い当てたこともあった。COOLとの付き合いは長く、無愛想で多くを語らない彼の心境をたびたび岡村笑子たちに代弁していた。

角田 正宗 (すみだ まさむね)

画家の男性。高名な画家だった父親へのコンプレックスと、評価されない自身の境遇で生活が荒れ、身を持ち崩して贋作画家として生計を立てていた過去を持つ。妻との出会いを契機にまっとうな画家として生まれ変わったが、贋作画家としての腕を栗上元次郎に狙われてしまう。

栗上 元次郎 (くりがみ げんじろう)

柿ノ木坂美術大学の名誉教授。表向きは美術界の名士だが、裏では角田正宗に贋作を描かせて売りさばいていた小悪党。足を洗った正宗を再び仲間にするために裏職業のブラッドを雇い入れ、正宗の息子を人質に取るという非道な手段に出る。

ブラッド

栗上元次郎が角田正宗を仲間に引き入れるために雇った裏職業の1人。「毒手のブラッド」の異名を持ち、猛毒が仕込まれた左腕に直接触れた者を一瞬にして絶命へと追い込むプロの暗殺者。

林田 健二郎 (はやしだ けんじろう)

天才と称されるピアニストの男性。自身のリサイタルが妨害を噂されたため、林田ひなのの依頼を受けたCOOLがボディガードを担当することになった。とある事情から、毎年同じ日にリサイタルを開いている。

林田 ひなの (はやしだ ひなの)

林田健二郎の愛娘。健二郎の書類の中から偶然脅迫状を見つけてしまい、リサイタルの中止を避けるために独断でCOOLに父親のボディガードを依頼した家族想いの少女。----。

米倉 (よねくら)

犯罪グループの運び屋をやっていた青年。難病にかかった妹の手術費用を工面するために組織の売上金を盗み、組織から追われる身となった。すべてが終わったら罪を償うことを約束し、COOLに空港までのボディガードを依頼する。

川口 (かわぐち)

新人アイドルグループであるSTREETの人気ぶりに危機感を覚え、彼女たちをつけ狙う大手芸能事務所の社長。裏世界のプロを雇ってSTREETのメンバーを殺害し、代わりに自身のプロダクションの新人を大々的に売り込もうと画策していた。

袴田 一也 (はかまだ かずや)

テニス部に所属する男子高校生。岡村笑子の友人である笹岡ユリを助けたことで不良たちから逆恨みされる立場となったため、試合の日までCOOLが守ることになった。ユリのことは憎からず想っている。

笹岡 ユリ (ささおか ゆり)

岡村笑子の友人の女子高生。不良に絡まれていたところを袴田一也に助けられ、それ以来一也に想いを寄せている。不良に逆恨みされた一也を守るため、笑子の紹介を通じてCOOLに一也のボディガードを依頼した。

集団・組織

STREET (すとりーと)

4人組の女の子のアイドルグループ。売り出し中の新人だがすでにかなりの人気を博しており、対立する芸能事務所の社長である川口から執拗に狙われてしまう。DONも当グループの大ファン。

場所

JAM (じゃむ)

山手通りにあるモダンな喫茶店で、レンタルボディガードたちの待ち合わせ場所。大抵の場合、COOLと岡村笑子しか客がいないが、他の依頼者が直接来店することもある。

その他キーワード

レンタルボディーガード

喫茶店JAMのマスターが営む、依頼者にボディガードをレンタルする派遣業務。ボディガードには「テクニシャン」「パワー」「スピード」「トリッキー」の4タイプがおり、それぞれで能力の傾向や依頼料が異なる。依頼料(1泊2日)の最高額は「テクニシャン」の100万円で「トリッキー」のみ時価となっている。

裏職業 (うらじょぶ)

脅迫や暴力、殺人といったあらゆる非合法な手段を使って目的を果たす、裏世界におけるプロフェッショナルの通称。マスターによればレンタルボディガードも裏職業に該当するとのこと。

SHARE
EC
Amazon
logo