概要・あらすじ
主人公の丹羽大助は恋愛感情の高まりで、伝説の怪盗ダーク(ダーク・マウジー)に変身してしまう。同級生の双子の梨紗と梨紅との恋に翻弄されながら、数々の美術品を盗んでいるうちに、ダークを追う日渡と大助の先祖の秘密と因縁を知ることになる。
登場人物・キャラクター
丹羽 大助 (にわ だいすけ)
14歳の誕生日に初恋の相手の梨紗に告白するも振られてしまう。背が低く、かわいらしい外見をしていて泣き虫。不器用で鈍くさい自分が嫌で、いつも変わりたいと思っていた。14歳の誕生日に伝説の大怪盗ダークに変身することになり、それ以降、梨紗にドキドキするたびにダークに変身してしまい、困っている。 また、大助の姿のままでダークに意識を乗っ取られることもある。次第に、梨紗ではなく、梨紅のことを大事に想う自分の気持ちに気づき、告白。両想いになる。
ダーク・マウジー (だーくまうじー)
大助が変身した姿で、年齢は17歳くらい。丹羽家は江戸時代から続く怪盗家業の名家で、成人となる14歳からダークに変身するDNAを持っている。大助の恋愛感情にDNAが反応して変身。元に戻るのも同じ原理。変身したダークは黒髪長髪になるうえ、身長まで伸びる。ダークとしての人格もあり、初めての怪盗事件の帰りに偶然に会った梨紅に一目ぼれしてしまう。 しかし、梨紗の一途な想いに応え、心を通わすことになる。別名「黒翼」。
原田 梨紗 (はらだ りさ)
髪は肩まで長く、元気で活発な性格。大助の初恋の相手。告白されるが、男としては物足りなさを感じて振ってしまう。双子の姉の梨紅にコンプレックスを抱いており、負けないように誰もがうらやむ彼氏をゲットしようと考えていたところ、テレビを観てダークに一目ぼれしてしまう。それから一途にダークを想い続け、告白し、心を通わすことができた。
原田 梨紅 (はらだ りく)
梨紗の双子の姉。男子にモテモテで、梨紗より5ミリほど胸が大きいらしい。ボブカットで落ち着いた性格。大助のことは男らしくないと思っていたが、いつも一生懸命な姿は知っていて、気になる存在になり、両想いとなる。ダークにとっては一目ぼれした恋の相手で、ファーストキスを奪ってしまう。 そのため、ダークに対して良い印象は抱いていない。
冴原 剛 (さえはら たけし)
大助のクラスメイトで親友。父親は刑事で、怪盗ダークを追っている。自身はジャーナリストを目指していて、父親から情報を得て、怪盗ダークのスクープを狙い、怪盗現場にも駆けつけている。父親との二人暮らしなので料理は得意。性格は熱血でお調子者でマイペース。かつて大助が梨紗が好きなことを知っていて、写真を撮って渡していた。
日渡 怜 (ひわたり さとし)
大助のクラスメイト。メガネをかけているが実は伊達。無口でどこか話しかけにくい雰囲気だが、カッコ良く頭が良いので、クラスメイトの女子からはひそかに人気を集めている。実は怪盗ダークを追う総司令を担当。警視長官の父親とは血は繋がっていない。もともと美術品を制作し所有していた氷狩家の人間。 初めから大助のことをダークと感づいていたが、彼と友情を築いていく。氷狩家のDNAが暴走すると、クラッドに変身する。
クラッド
日渡が氷狩家のDNAで変身した姿。いつもは日渡の理性で抑え込まれている。あまりに危険な存在ゆえ、氷狩家によって封印されていた。ダークと対になる存在で、純白の羽根を持つ。丁寧な言葉遣いに反し、やり方は残酷。体の持ち主の日渡の精神を侵食しようとしている。
ウィズ
大助が飼っているペット。白くて耳が長い不思議な動物。代々ダークの仕え魔で、ダークが頭に手をやると封印が解け、大きな黒い翼を持つ姿に変身。ダークの翼となる。さらにいろんなものにも変身でき、大助の姿に変身することも可能だが、言葉はカタコトしかしゃべれない。水は苦手で、方向音痴。
佐賀 京二 (さが けいじ)
大助が通う中学校に潜入していた、芸能プロデューサー。関西弁をしゃべる。ダークが乗り移った大助の言動を見て、CM出演を依頼する。やり方は強引で、大助を誘拐したり、先に母親の了解を得たり、梨紅の写真をチラつかせたり。その後も、一週間だけ転校して来て、大助たちの学園祭の劇をプロデュースしたりしている。 大助をダークだと疑っている。
灰燐 (あーじぇんたいん)
氷狩家の美術品で、すでに廃棄処分済みのものだった。ダークへの復讐のため大助たちの世界に姿を現す。ダークと心を通わせた梨紗を「黒翼の聖乙女」と呼び、攫ってしまう。それは、自分と同じ立場の美術品クオリアを助けるためだった。心のない自分に疑問を抱いている。ダークとの戦い後、日渡に修復してもらうが、力を失ったため、丹羽家で美術品の修復係として執事の仕事をしている。
羽住 六斗 (はずみ ろくと)
大助たちが校外学習で訪れた美術館にあった扉の美術品インソムニアの内部世界で出会った少年。その世界では大助と親友で、ダークのことも知っている。さらに、梨紅に片想いをしていて、大助とは恋のライバルでもある。実は氷狩家がかつて制作した美術品インソムニアそのもので、大助に成り代わり、外の世界に出ようとしていた。
永遠の標 (とわのしるべ)
見た目は少女の妖精。その正体は、氷狩家がかつて制作した美術品のひとつ。ダークとクラッドの戦いを見ており、海に落ちたダークを見つけるために、大助を鏡の中の世界に誘導してくれる。性格は明るく元気。かわいらしい大助にキュンキュンしたり、有名な怪盗ダークにドキドキしたり、ミーハーな部分がある。 昼間は魔力がなく鳥に姿を変え、夜になると少女の姿になる。ダークを助けた後、丹羽家のメイドとして働いている。
集団・組織
丹羽家 (にわけ)
『D・N・ANGEL』に登場する一族。代々、怪盗を家業とする。氷狩家の美術品だけ狙う。丹羽家の先祖は氷狩家の美術品に目をつけ、氷狩家との戦いが始まった。しかし、氷狩家の究極の美術品である黒翼が暴走。そこで丹羽家に宿ったのがダークだった。その呪いとして、恋愛の成就を困難にさせる遺伝子異常が丹羽家の男子に受け継がれる。 現在、大助がダークの能力を継いでいる。
氷狩家 (ひかりけ)
『D・N・ANGEL』に登場する一族。もともとは普通の芸術家だった先祖が、作品に入れ込むうちに、禁断の術を手に入れてしまう。それは美術品に命を吹き込むものだった。氷狩家の美術品に危険を感じた政府は、文化改革という政策で美術品の回収を行った。氷狩家の究極の美術品である黒翼が暴走し、氷狩家に宿ったのがクラッドだった。 その呪いとして、一族はみな短命となる。現在は日渡が唯一の生き残り。