冒険王ビィト

冒険王ビィト

世界を救うために立ち上がった正義を信じる少年ビィトと、人間の天敵である魔人(ヴァンデル)たちの戦いを描くバトルファンタジー漫画。戦いの中で困難に立ち向かい、挫折や勝利を繰り返しながら仲間との友情を育むという、少年漫画の王道的ストーリーが展開されていく。少年漫画『ダイの大冒険』と同じく、原案・原作を三条陸、作画を稲田浩司がそれぞれ担当。

正式名称
冒険王ビィト
ふりがな
ぼうけんおうびぃと
原作者
三条 陸
作画
ジャンル
バトル
 
ファンタジー
レーベル
ジャンプコミックス(集英社)
巻数
既刊18巻
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概要・あらすじ

突如として魔人(ヴァンデル)と呼ばれる怪物が地上に現れ、人々を蹂躙し始める。それは暗黒の世紀と呼ばれる時代の始まりだったが、一方で魔人退治を生業とするヴァンデルバスターが誕生していた。正義を信じる純粋な少年・ビィトヴァンデルバスターを夢見る者のひとり。最強のヴァンデルバスター・ゼノン戦士団に憧れる彼は、まだ未熟ながら勇み足でヴァンデルバスターとしての契約を済ませてしまう。

そんなときビィトが暮らす里にゼノン戦士団を狙って、強大な魔人ベルトーゼが出現。激しい戦いが繰り広げられたが、ビィトのうかつな行動によりゼノン戦士団は敗れ、さらにビィト自身も瀕死の重傷を負ってしまう。

そんな彼の命を救ったのは、自らも瀕死の状態にあるゼノン戦士団だった。彼らは才牙と呼ばれる力をビィトに託し、道半ばにして散っていく。それから三年後、ヴァンデルバスターとしての修行を終えたビィトは、ゼノン戦士団の意思を引き継ぎ、魔人(ヴァンデル)を倒す旅に出発するのだった。

登場人物・キャラクター

ビィト

大陸最強のヴァンデルバスター・ゼノン戦士団に憧れる正義を信じる純粋な少年。彼がまだ半人前のときに、魔人・ベルトーゼとゼノン戦士団の戦いに巻き込まれ瀕死の傷を負うが、五人のゼノン戦士団によって命を救われる。その際、彼らの魂の力と言える才牙を譲り受けた。そのため本来一人ひとつしか持てない才牙を、五つも扱える希有な存在となる。 命を助けてくれたゼノンの意思を引き継ぎ、魔人(ヴァンデル)に蹂躙され続ける暗黒の世紀を終わらせるために、ヴァンデルバスターとなって仲間たちと共に旅を続ける。必殺技はゼノンウィンザード。

ポアラ

ビィトの幼馴染。ビィト戦士団の一員。勝ち気なしっかりもので、破天荒で無茶ばかりするビィトをフォローする。ビィトには「未来の嫁さん」と呼ばれているものの、今のところ本人に嫁に行くつもりはない。鉄甲銃(ガンアームド)と呼ばれる手甲と銃の特性を合わせ持つ武器を装備。 才牙こそ持たないものの、炎の天激の才能があり、天激を限界まで圧縮し爆発させる奥義・バーストエンドを使う。

キッス

ビィトが修行していたときの仲間で、後にビィト戦士団の一員になる。ハンサムな外見とは裏腹に、気が弱く臆病な少年。魔法のような遠距離攻撃法・天撃の天才なのだが巨大な敵に立ち向かう勇気が持てず、魔人・グリニデに捕らえられ、いいように使われていた。しかしビィトと再会し、彼の勇敢な姿を見ていくうちに、世界一の天撃使いを目指していた本来の自分の姿を取り戻し、勇気を振り絞って巨大な敵と戦うようになる。

スレッド

ビィトとはライバルのような関係。目つきが悪く無愛想なため、冷たい人間に思われがちだが、お人好しで仲間思いな少年。クールな外見をしているが熱くなりやすいところがあり、たびたびビィトとは魔物の撃破数で張り合った。ガラスのように透明の才牙・サイレントグレイブの使い手。 素早い動きと、見えない攻撃によって相手を追い詰めることを得意としている。

ミルファ

罪を犯したヴァンデルバスターの逮捕権を持つブロード・バスターの一人。底抜けに明るい性格をしており、ビィトやキッスとの出会いを、運命の出会いと呼ぶロマンチストでもある。ビィトたちと一緒にいるうちに、彼らのことを認め共に行動するようになった。ペンチのような形をした才牙・ライボルトグラスパーの使い手で、全身に天激の落雷を身にまとい、帯電状態での戦闘を得意とする。

ゼノン

大陸最強のヴァンデルバスター・ゼノン戦士団のリーダーにしてビィトの実の兄。ヴァンデルバスターの中でもカリスマ的な存在。世界の平和のために命をかけて魔人(ヴァンデル)と戦う正義感の持ち主である。魔人ベルトーゼとの戦いで瀕死の傷を負った弟・ビィトを助けるために、剣の才牙・エクセリオンブレードを譲り渡した。 ベルトーゼとの戦いの後は、行方不明に。

翼の騎士 (つばさのきし)

魔人(ヴァンデル)と戦うビィトのことを見守る謎の騎士。仮面を被っているため正体は分からない。ビィトの前にたびたび現れ、助言や手助けをし彼を正しい道へと導いていく。才牙は「今はない」らしいが、その戦闘力は非常に高い。ゼノン戦士団に深く関わり合いがあるような発言をするものの、その関係性は分かっていない。

ベルトーゼ

惨劇の王者の異名を持つ。魔人(ヴァンデル)の中でも最強クラスの七つ星の魔人。常に強き者との闘争を望む男で、強いものには相手が人間であろうと敬意を払う。ゼノン戦士団を全滅へと追い込んだビィトの宿敵。ビィトを好敵手と認め、戦いを熱望している。全身に巡らせた冥力を爆発的に放つ、ファントムストローク・ファントムエクスプロージョンを使う。

グリニデ

深緑の智将の異名を持つ。魔人(ヴァンデル)の中でも最強クラスの七つ星の魔人。本人はクールな紳士を自称しているが、非常にかっとなりやすく癇癪を起こすと手近なものを破壊してしまう。怒りが頂点に来ると額から角が現れ伸びるのが特徴。普段は特殊な外皮をまとい精神を安定させているが、外皮を剥がし本来の姿に戻ると暴力的な野獣に変わり果てる。 全筋肉を高速振動させて放つ必殺技・怒剛裂破を使用。

魔人 (ゔぁんでる)

『冒険王ビィト』に登場する魔物。突如として地上に現れた人類の天敵。人間を遙かに上回る強靱な肉体、冥力という巨大なパワー、そして高い戦闘力を有する。彼らの個性はそれぞれ異なるが、人間を抹殺し、人間社会を滅ぼすことに悦びを感じるという点では共通。魔人(ヴァンデル)たちは戦果の報酬によって魔札を得ると、それを使って魔物を買って配下にし、世界中で人間社会に対するさらなる破壊活動を行う。

その他キーワード

天撃 (てんげき)

『冒険王ビィト』に登場する力。大気中のエネルギーを自在に操れる力、これを天力といい、その力を使い攻撃力に特化したものを天撃と呼ぶ。天力は人間なら誰もが持つ力だが、そのコントロールは難しく、才能や訓練が必要。天撃は火、水、風、雷、光の五つの属性に別れており、そのどれもがすさまじい破壊力を持っている。魔人(ヴァンデル)は天撃を使用できないが、代わりに冥撃と呼ばれる技が存在。

才牙 (さいが)

『冒険王ビィト』に登場する武器。天力を極め、大気中のエネルギーを武器として物質化したもの。才牙は使い手が思い描く理想の武器の形をしているため、形状も能力もそれぞれ違う。魔人(ヴァンデル)に対抗する究極の武器であり、その人間の魂の力そのものと言われている。

ヴァンデルバスター

『冒険王ビィト』に登場する職業。人間社会を脅かす魔人(ヴァンデル)や魔物を倒すことで、報奨金を得て生きている賞金稼ぎのような存在。ヴァンデルバスターには特別な資格は必要なく、契約するだけでなれる。彼らの胸には、烙印(プランディング)と呼ばれる古代数字の印が刻まれ、倒した魔物の強さに応じて昇格値が与えられ、数字が増えていく。 この数字がヴァンデルバスターの強さを表す指標。

(ほし)

『冒険王ビィト』に登場する用語。魔人(ヴァンデル)が求める最高の栄誉。彼らは生まれたときから、ひとつの星が与えられている。人間社会を攻撃し、功績を挙げるごとに星が増えていく。星の数は強さの証明であり、ステイタス。現在は最高でも七つ星までの魔人(ヴァンデル)しか存在していないが、最終到達点は八つ。 八つの星を手に入れたものは、八輝星(はっきせい)となり魔人(ヴァンデル)の頂点に君臨すると言われている。

クレジット

原作

デザイン協力

中鶴 勝祥

アニメ

冒険王ビィト

人々が「魔人(ヴァンデル)」に苦しめられる「暗黒の世紀」。少年ビィトは、魔人を倒す「ヴァンデルバスター」となって「ゼノン戦士団」に入ることを夢見る。その後、魔人とゼノン戦士団との戦いが起こり、ビィトの... 関連ページ:冒険王ビィト

冒険王ビィト エクセリオン

次なる大陸に向かい航海中の主人公ビィトたちは、新たな敵バウスに攻撃され、幻の大陸に流れ着く。たどり着いた町で暮らすことになったビィトたちは、その町の領主の息子で、「ヴァンデルバスター」になることを拒む... 関連ページ:冒険王ビィト エクセリオン

書誌情報

冒険王ビィト 18巻 集英社〈ジャンプコミックス〉

第1巻

(2002-10-04発行、 978-4088732909)

第2巻

(2003-01-06発行、 978-4088733739)

第16巻

(2022-04-04発行、 978-4088830919)

第17巻

(2023-07-04発行、 978-4088836584)

第18巻

(2024-10-04発行、 978-4088842202)

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