Dr.STONE

Dr.STONE

人間が全て石化してしまった世界で蘇った高校生たちのSFサバイバル冒険譚。「週刊少年ジャンプ」2017年14号より連載開始された作品。

正式名称
Dr.STONE
ふりがな
どくたーすとーん
原作者
稲垣 理一郎
作者
ジャンル
終末・ディストピア
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

序章(第1巻〜第2巻) 

地球上の人類が一斉に石化してから、およそ3700年後。石化を破り目覚めた石神千空と大木大樹は、科学の力で文明を復興させる事を誓う。千空達は石化を解く復活液を開発し、大樹の思い人・小川杠の石化を解除する事に成功するが、猛獣に襲われた際に止むを得ず石化を解いた獅子王司と思想の違いから対立する事になってしまう。司は杠を人質に復活液のレシピを聞き出すと、殺意を持って千空を攻撃し、頸神経を砕く。千空を連れて逃げた大樹達は千空の首に石化の解けていない箇所を発見すると、石化が解ける際に肉体の細かな破損が修復されるという現象に一縷の望みを賭け、復活液を使用する。

第一章 STONE WORLD THE BEGINNING(第2巻〜第6巻)

仮死状態からよみがえった石神千空は、獅子王司が作るであろう陣営を司帝国と名付け、彼らに立ち向かうための科学王国の構築に乗り出す。大木大樹と小川杠を司帝国にスパイとして送り込むと、自らは石の世界で原始的な生活をしている人類と接触。村で重要な役割を担う巫女ルリが病に苦しんでいる事を知り、抗生物質サルファ剤の作成を当面の目標に据える。千空は個性豊かな村人の協力を得て、鉄やラーメン、電気など石の世界には存在しなかったものを次々と作り出す。司帝国から偵察に来ていたあさぎりゲンも急速に文明を取り戻す科学王国に希望を見出し、千空への協力を約束する。苦労の末に最難関素材の硫酸を手にした千空は、巫女との結婚と村長の座を賭けて行われる御前試合で科学王国の男子を優勝させ、勢力を一息に拡大する事を思いつく。波乱続きの御前試合で、意図せず優勝してしまった千空は一時的にルリを娶るが、サルファ剤の調合に必要な最後の素材である酒を手に入れると、離婚を宣言。サルファ剤によってルリを治療した千空は正式に村長として認められ、村の名前が石神村である事、村人の祖先が千空の父親・石神百夜である事を知る。

第二章 STONE WARS(第6巻)

槍の達人・氷月を中心とした司帝国の部隊が石神村の武力制圧を狙い、襲撃を仕掛けて来る。石神千空は銃があるかのように振る舞って氷月達を退けると、再来に備えて日本刀を作り、迎撃態勢を整える。山颪と共に行われた二度目の襲撃では、氷月の側近ほむらの手で村の居住区に火が放たれるが、千空は山颪に乗って流れて来た硫化水素を自ら開発した毒ガスだと偽って氷月達を牽制し、再び退ける事に成功。本格的な侵略は春になると予測した千空は、先手を打って司帝国に攻め入るべきだと主張し、その切り札として通信技術の開発に着手する。その過程でギアや水車が生み出され、水力発電所が誕生。こうして科学王国に動力の時代が幕を開けるのだった。

登場人物・キャラクター

大木 大樹 (おおき たいじゅ)

石神千空の親友の少年で、年齢は16歳。がっしりした体格から、千空に「デカブツ」と呼ばれる事が多い。心優しい熱血漢だが、千空からは「まじめバカ」「雑アタマ」などの不名誉な評価も受けている。人並み外れた体力を誇るが、人を傷つけないと決めているため、純粋な戦力としては機能しない。しかし有事には仲間の盾として、前線に立つ事をためらわない勇敢さも持ち合わせている。幼少期にも、不良に絡まれた千空の前に仁王立ちして攻撃を引き受けるなどしているが、反撃するのは専ら千空だった。友人・小川杠への告白の最中に石化してしまうが、告白を成し遂げたいという執念で意識を保ち、千空から半年遅れの西暦5738年10月5日に石化を破り復活する。この時、右目の下と左目の上下にヒビ割れ痕が残った。復活後は肉体労働を担当して千空を支え、1年後には杠を石化から解き放つ事に成功する。しかし、極限状況で告白するのは卑怯と考え、文明の復興を成し遂げたあとで告白の続きを行う決意を固める。千空と獅子王司の対立が本格化すると、杠と共に司帝国へスパイとして送り込まれた。ちなみに、大木大樹の頭のモース硬度は8に相当する。

小川 杠 (おがわ ゆずりは)

大木大樹が思いを寄せる少女で、年齢は15歳。両端にうずまき模様があしらわれたカチューシャを頭に付けている。口癖は「ワオ」。手芸部の出身で、手先の器用さを買われて石神千空の科学実験に使う編みぐるみ製作を手伝った経験もある。大樹に校舎裏のクスノキの下に呼び出され、告白を受けている最中に石化してしまい、およそ3700年後に石化を解かれ、復活した。復活後も風化せずに残っていたカチューシャを愛用しているが、左肩と首筋に石化の名残としてうずまき状のヒビ割れ痕が残ってしまった。また、獅子王司に人質として利用された際に髪を切り裂かれ、髪型がロングからショートボブに変わる。戦闘能力は持たないが、千空が首を折られた際には大樹と連携して火薬を用いた策を実行し、司からの逃走を成功させている。千空と司の対立が本格化すると、千空から器用さが鍵となる何らかの策を託され、大樹と共に司帝国へスパイとして送り込まれた。

石神 千空 (いしがみ せんくう)

豊富な科学知識を持つ少年で、年齢は16歳。髪は炎のように逆立ち、一房だけ垂れた前髪は顎に達するほど長い。口癖は「唆るぜ、これは」「100億パーセント」「ソッコーで」。幼少期から頭脳明晰で合理性を尊び、書物や父親・石神百夜から与えられた実験器具を通して、科学の魅力にのめり込んでいった。熱い心の持ち主でもあり、地道な努力の積み重ねでルールを見つけ出す事こそ科学だと考えている。石化した際には春に復活する事を目標に暦を数え続け、西暦5738年の4月1日に狙いすましたように復活を遂げている。旧世界では科学部長を務め、つねに白衣を着用していたが、石の世界では自らの血でE=mc2と書き殴った革の衣服を着用している。また、復活時に前髪が2房に増え、両の目頭には縦向きのヒビ割れ痕が残った。科学知識を持つ唯一の人間となった千空は、文明を否定する獅子王司と対立する事になり、科学王国の設立を推し進める。石神村では「科学使い」を名乗って文明を凄まじい速度で発展させ、多数の仲間を獲得するに至った。なお、コハクの戦力を1000とした場合、千空の戦力は3。戦闘スタイルは戦術型で、戦力評価はDランク。

獅子王 司 (ししおう つかさ)

石神千空と大木大樹が石化から解き放った青年。年齢は18歳。整った顔立ちで、顔には斜めに2本、石化の名残であるヒビ割れ痕がある。ゆるくウェーブした長い黒髪を、石化から解放された際に残った七つの円筒状の石で七つに括っている。物腰は穏やかで、「うん」と頷きながら話す癖がある。カリスマ性があり、旧世界では霊長類最強の高校生として多くの取り巻きを従えていたが、友人はいなかった。徒手空拳で猛獣を仕留めるほどの武力を持ち、時速200キロ超の矢をつかむ、目の前で起きた爆発を無傷でやり過ごすなど、動体視力や瞬時の判断にも優れる。また、奇跡の水の正体を即座に見破るなど、知力も高い。命を無駄にする事を嫌い、止むを得ず屠った猛獣の肉すら喰らい、毛皮は衣服として活用するなど、高潔な精神性も兼ね備えている。しかし、幼少期のトラウマから大人を忌み嫌っており、やがて人類の浄化を掲げて千空と敵対する。なお、幼少期のトラウマとは、漁業権を主張する大人に邪魔され、手術を控えた妹に貝殻の首飾りを贈る事ができなかった、というものである。千空の事は憎からず思っており、石の世界でなければ友達になれたかもしれないと発言している。

ライオンのボス

大木大樹と千空を襲ったライオンの群れのボス。雄ライオン。人類が石化した後、動物園から逃げ出したライオンの子孫。人間のいない数千年の間に食物連鎖の頂点に立った存在だったが、復活した獅子王司によって一撃のもとに葬られた。その後、殺めた責任を全うし、自然の輪廻に感謝する司によって解体され、肉は食われ、毛皮は彼の衣服となった。

ヤコフ・ニキーチン

ロシア国籍の宇宙飛行士の中年男性。目が細く、髭を蓄えている。前職は医師で、研究者としての能力にも優れる。妻のダリヤ・ニキーチナいわく、声はデカいが肝は小さい。口癖は「オホー」。地球で石化現象が発生した際にISS国際宇宙ステーションに滞在していた事で、被害を免れた。事件直後は救助を待つべきだと主張していたが、石神百夜の発言で、自分達が人類最後の六人だという事を認識すると、降下ポイントとして光の発生地帯の真裏である日本近辺を提案した。地球への降下後は仲間と共に無人島で生活を営んでいたが、肺炎に苦しむコニー・リーの治療に必要な抗生物質を求めて日本本土へと旅立ち、そのまま消息を絶ってしまった。

コクヨウ

石神村の長を務める男性。ルリとコハクの父親。黒い髭を蓄えて逞しく、長髪を後頭部で束ねている。掟やしきたりに対して非常に厳格で、コハクの連れて来た余所者(石神千空)の存在を疎ましく思い、警戒していた。かつてルリの病状を鑑みて、代々の巫女が継承する百物語をコハクにも継がせようとしていたが、コハクにとっては「これでルリが死んでも大丈夫」という意味に他ならず、猛反発を受けている。コハクがルリの結婚相手を決める御前試合で優勝してしまった際には、勘当を言い渡している。仕切り直しとなった御前試合で千空が優勝した際にも反対の声を上げているが、千空の作った薬でルリが健康を取り戻すと、滂沱(ぼうだ)の涙と共に喜びを表し、千空を新たな村長として認めている。長の座を退いてからはコハク達と肩を並べて司帝国の侵略を食い止めるなど、村の戦力として活躍するようになった。なお、コハクの盾はコクヨウが御前試合で優勝した際に手に入れたもので、製作者はカセキ。コハクが長きにわたり愛用している事を密かに喜んでいたが故に、コハクが盾をギアの材料としてあっさりと提供してしまった際には大きなショックを受けている。

クロム

石神村に住む少年。年齢は16歳。頭部に綱を鉢巻のように巻きつけている。幼少期から好奇心旺盛で、鉱物をはじめとした科学素材を倉庫に溜め込んでいた。ルリの事が好きで、彼女の病気を治すために薬草なども収集しているが、自身の恋心には気づいていない。石神千空が村を訪れると、妖術使いを名乗って勝負を仕掛けるが、炎の色を変える妖術「七色炎橋」(レインボーブリッジ)などの仕掛けを科学的に看破されて敗北。続けざまに行った算術勝負でも惨敗している。妖術と称していたものが科学である事、およそ3700年前に文明が滅びた事を聞かされると、科学王国への協力を決意。その後は科学使いを名乗り、千空と共にルリの治療や文明の復興に尽力した。千空の作ったギアをヒントに、自力で水車を発明するなど発想力に優れ、千空からも一目置かれている。なお、コハクの戦力を1000とした場合、クロムの戦力は5。戦闘スタイルは戦術型で戦力評価はCランク。長年にわたる素材収集で培った忍耐力が取り柄と説明されている。

コハク

石神村に住む少女。年齢は16歳。金髪碧眼で、顔は姉のルリと似ている。髪は後頭部でラフに縛り上げている。口癖は「めっぽう」で、数字のみ英語で話す。活発で男にも劣らぬ膂力(りょりょく)と抜群の身軽さを誇り、視力は11.0。荒事にかかわる機会も多く、一対の石のナイフと漆塗りの盾で武装している。木の下敷きになったところを石神千空に救われた際、彼の信念に惚れ込み、科学王国に協力するようになった。日課は病に苦しむルリが湯治を行うための温泉運び。父親のコクヨウからルリが亡くなった際の保険として、百物語を継承するよういわれていた。しかし、後継者の存在がルリの気力を削ぐと考えたコハクは継承を拒み、巫女にふさわしくない女性になろうと、敢えてお転婆に努めるようになった。そのためコハクを雌ライオンやゴリラと呼ぶ者も現れ、この点は本人も気にしている。御前試合では女だてらに優勝して仕切り直しを招き、これをきっかけにコクヨウから勘当されている。戦闘スタイルはスピード型で、戦力評価はSSランク。能力値はパワー3、スピード5、技3、リーチ2。

リリアン・ワインバーグ

アメリカ国籍の女性歌手。髪型はロングヘアで、扇情的なボディーラインの持ち主。世界的に名の知れた歌姫で、冒険好きが高じて宇宙船ソユーズの民間向け座席を5000万ドルで購入した。地球で石化現象が発生する3日前に石神百夜、シャミール・ヴォルコフと共に宇宙へと旅立っている。ISS国際宇宙ステーションにて先乗りしていたメンバーの出迎えを受けた際には、尊大で傲慢な芸能人を演じて啞然とさせるなどの茶目っ気を見せている。地球への降下後は仲間と共に無人島で生活を営んでいたが、肺炎で死亡した。コニー・リーとシャミールの死を看取っているため、彼らよりは長生きしているが、若年で亡くなっている。

ルリ

石神村に住む少女。年齢は18歳。金髪碧眼で、顔は妹のコハクと似ている。髪型は腰の辺りまで届くスーパーロング。性格はおしとやかで、村の男子からの人気も高い。コハクとの仲も良好で、「ルリ姉」と呼ばれ、慕われている。村の巫女として百物語を次代に託す義務を担っているが、肺炎に蝕まれており、血を吐くほどに弱っている。御前試合で優勝した石神千空の妻となるが、その日のうちに離婚を言い渡され、前代未聞のバツイチ巫女となる。千空の作ったサルファ剤により肺炎が根治されると、走り回れるまでに回復し、やや活発さを増した。千空が正式な村長として認められると、百物語其之100「石神千空」を語り聞かせている。

ほむら

司帝国に所属する少女。体型は小柄で、花のようなデザインの髪飾りで髪を後頭部にまとめている。左の腿には石化の名残であるヒビ割れ痕が残っている。火の扱いに長け、つねに一定量の薪を持ち歩いている。口数は少ないが、忠実に任務をこなす性格。氷月に心酔しており、部下を切り捨てる事に躊躇(ためら)いのない氷月もほむらの事を評価し、右腕として扱っている。弁舌に長けたあさぎりゲンも、ほむらに氷月を裏切らせるのは無理だと発言している。氷月が石神村を襲撃した際には単身で村に忍び込み、居住区を焼き払う役目を担った。その後、村の付近に潜伏して見張りを行うようになった。千空から綿あめのお裾分けを受けた際には、警戒しつつも口にしている。

カセキ

石神村に住む老人。年齢は60歳。小柄で頭は禿げ上がり、白い髭を蓄えている。50年に及ぶ経験に裏打ちされた高い加工技術を持つ職人で、過去には村の吊り橋の製作などに携わっている。また、コハク愛用の漆塗りの盾の製作者でもある。創作意欲を刺激されると、全身の筋肉が隆起して衣服が弾け飛び、老人離れした屈強な肉体が現れる。この状態であれば自らを縛りつける縄を引き千切る事も容易である。当初はクロムに拉致される形で連れて来られたため、科学王国への協力を渋っていたが、変幻自在に姿を変えるガラス細工に職人魂を刺激され、協力する事になった。その後も長年の経験で培われた技術を用いて、さまざまな実験器具やガスマスク、眼鏡や水車などの製作に協力している。銀狼が硫化水素に怯えてしまった時には、怖がりは長生きの秘訣と諭して、再び立ち上がるきっかけを与えた。

シャミール・ヴォルコフ

ロシア国籍の宇宙飛行士の男性。宇宙船ソユーズの船長を務めており、前職はパイロット。感情に左右されずに冷静な判断を下せる人物で、宇宙での食事は栄養ゼリーだけで十分と考えるなど、非常にストイック。楽しみがなくても人間は死なないとまで言い放っているが、趣味はチェスである。地球で石化現象が発生する3日前に石神百夜、リリアン・ワインバーグと共に宇宙へと旅立ち、ISS国際宇宙ステーションから謎の光を目撃する事になった。地球への降下後は仲間と共に無人島で生活を営み、コニー・リーと結婚して子供にも恵まれるが、肺炎で亡くなってしまった。死の間際には宇宙に行ってからの人生を振り返って、楽しかったと総括している。

マグマ

石神村に住む男性。筋骨隆々の外観に恥じない村一番の腕力の持ち主。村長の座を求めて御前試合に参加した事があるが、決勝戦でコハクに敗れてしまった。仕切り直しとなった御前試合では優勝を盤石なものとするべく、村で噂になっていた妖術使い(石神千空)を事前に殺害しようと動くが、勘違いからあさぎりゲンを襲撃し、結果的に未遂となった。肝心の試合では金狼を相手に騙し討ちで勝利を収めるが、2回戦でクロムに敗北している。村が司帝国の構成員に襲撃された際には日本刀を手に迎撃に協力しているが、氷月に敗北した。戦闘スタイルはパワー型で、戦力評価はSSランク。能力値はパワー5、スピード2、技1、リーチ3。

マントル

石神村に住む男性。坊主頭で、胸毛を生やした小男。マグマに腰巾着のようにつき従っている。御前試合ではマグマを優勝させるために、策を講じてコハクを武舞台から遠ざけ、不戦敗に追い込んだ。マントル自身は1回戦でクロムと戦うが、コハクを陥れるためにあっさりと降参している。戦闘スタイルはスピード型で、戦力評価はCランク。攻撃の能力は皆無に等しいが、すばしっこいと説明されている。

アルゴ

石神村に住む男性。胸部に大きな引っ搔き傷がある。御前試合の1回戦で銀狼と戦うが、ドーピングと思い込みで力を増した銀狼に圧倒され、特に見せ場もなく敗退している。戦闘スタイルはパワー型で、戦力評価はAランク。本来は金狼と並ぶ実力者だが、銀狼を怯えさせないために、コハクがワンランク低い評価を与えたと説明されている。

あさぎり ゲン

司帝国に所属していた青年。年齢は19歳。髪はツートンカラーで、左目の下に石化の名残であるヒビ割れ痕が残っている。男女を問わず「ちゃん」付けで呼ぶほか、「酷い」を「ドイヒー」と言い換えるような倒語を好んで使用する。性根は軽薄で、勝ち馬に乗るのがモットー。旧世界ではメンタリスト兼マジシャンとしてあさぎりゲンの芸名で活動し、出版やメディア出演も行っていた。その縁で獅子王司と面識を持っており、石の世界では司の手で石化を解かれ、石神千空の生死を確認する任務を帯びて石神村を訪れる。ゲンは司帝国と科学王国を天秤に掛けていたが、千空が電気を生み出すと、科学王国に加担する事を決める。その際、千空にコーラの製作を頼んでおり、これを引き受けた千空はゲンとの関係を世界一薄っぺらい同盟と表現した。その後も得意の弁舌と手品の技術を活かし、さまざまな場面で科学王国に貢献しているが、妖術使いと勘違いされてマグマに襲われるなど、貧乏くじを引かされる事もある。この時は血糊で自らの死を偽装し、生き延びる事に成功している。

銀狼 (ぎんろー)

石神村に住む少年。年齢は16歳。前髪が長く、片目を隠している。兄の金狼と共に村の門番を務めている。主武装は石槍。不まじめな性格で、語尾を伸ばして話す癖がある。石神千空の硫酸探索に協力した際には、硫化水素の恐ろしさを目の当たりにして臆病風に吹かれているが、カセキの言葉に勇気を奮い起こし、千空達の窮地を救っている。科学王国の戦士として出場した御前試合ではアルゴと対戦。ドーピングによって普段以上の実力を発揮し、勝利を収める。2回戦では村長の座を射止めるべく千空に立ち向かうが、金的攻撃を受けて敗退した。村が司帝国の襲撃を受けた際には、橋上で氷月に敗れた金狼から、橋を落として村を守れと命令されているが、金狼を犠牲にする事を嫌がり、実行する事ができなかった。なお、コハクの戦力を1000とした場合、銀狼の戦力は100。戦闘スタイルはスピード型で、戦力評価はBランク。パワー不足や不利になると逃げ回ってしまうメンタルの弱さが難点。

ダリヤ・ニキーチナ

ロシア国籍の宇宙飛行士の女性。ショートカットの髪型で、前職は医師。親切だが口が悪く、夫のヤコフ・ニキーチンを尻に敷いている。地球で石化現象が発生した際にISS国際宇宙ステーションに滞在していた事で、被害を免れた。地球への降下後は仲間と共に無人島で生活を営み、3年のあいだに数人の子供を設けている。しかし、ヤコフと共に抗生物質を求めて旅立ったきり、消息を絶ってしまった。なお、無人島生活時代は髪型がセミロングに変わっていた。

金狼 (きんろー)

石神村に住む青年。年齢は18歳。目つきが悪く、右目の下に傷がある。弟の銀狼と共に村の門番を務めている。武装は石槍と背負った盾。まじめな性格で、正々堂々とした戦いを好むが、掟やルールの遵守を重んじるあまり、融通のきかない部分がある。村でも指折りの実力者だが、間合いの見極めは苦手。この弱点はボヤボヤ病に由来するが、言い訳を嫌う金狼はひた隠しにしている。科学王国の戦士として出場した御前試合ではマグマと対戦。視力補正用レンズ付きの仮面を装備して弱点を克服し、マグマを圧倒する実力を見せつけるが、騙し討ちにより試合には敗北してしまった。村が司帝国に襲撃された際には単身で氷月に立ち向かって敗北しているが、わずか3日後には戦線に復帰し、眼鏡と日本刀を携えて村の防衛に務めている。なお、コハクの戦力を1000とした場合、金狼の戦力は500。戦闘スタイルはバランス型で、戦力評価はSランク。能力値はパワー3、スピード2、技3、リーチ4。

スイカ

石神村に住む少女。年齢は9歳。マッシュルームヘアで頭頂部にアホ毛がある。つぶらな瞳がチャームポイントだが、ボヤボヤ病により、目を細めないとものをまともに見る事ができない。目を凝らして皺の寄った顔を晒す事を嫌い、スイカを刳(く)り貫いて作った仮面を頭からすっぽりとかぶっている。なお、「スイカ」は仇名であり、本名は不明。語尾に「〜だよ」を付ける癖があり、一人称は「スイカ」。矮軀を活かして仮面に全身を収納する特技があり、そのまま転がって高速移動する事も可能。砂鉄集めへの協力をきっかけに科学王国に迎えられたスイカは、前述の技能を活かせる諜報活動などで真価を発揮し、石神千空からは名探偵と煽(おだ)てられている。科学王国にガラスが誕生すると、千空の作った視力補正用レンズを仮面に嵌め込み、ボヤボヤ病を克服する。のちに千空とカセキが、共同開発した新型スイカ仮面を愛用するようになった。新型は頭頂部の葉っぱが円筒状になっているのが特徴で、この葉っぱには集音器としての機能が備わる。なお、新旧の仮面の素材になっているスイカは模様の薄い品種で、外見上は無地に見える。

石神 百夜 (いしがみ びゃくや)

石神千空の父親。髪型はオールバックで、無精髭を生やしている。性格は気さくでロマンチスト。千空と血のつながりはないが、愛車を売り払って得た資金で、幼い千空に研究機材一式をプレゼントするなど、大きな影響を与えた。もともとは広末大学の講師だったが、宇宙飛行士を目指して採用試験に挑戦。着衣水泳で挫折を味わう事になるが、10年後に行われた新規募集で悲願の合格を果たし、宇宙飛行士となった。再挑戦にあたっては千空の開発した電極スパルタスーツによる特訓を経て臨んだが、百夜自身は、スーツ自体はまるで役に立たず、息子がそこまでやってくれたという気持ちだけで合格に漕ぎ着けたと語っている。地球で石化現象が発生する3日前、百夜は千空に科学の土産を山ほど持って帰ると約束し、宇宙へと旅立っている。石化を免れた百夜は人類最後の六人となるが、全人類70億人を助けると宣言して、恐慌に陥った仲間をまとめあげている。その後、地球に降下した百夜は日本近辺の無人島で石神村の原型となるコミュニティを形成。肺炎の流行で次々と仲間を失いながらも、石の世界で人間が生き抜くための知恵と、遥か未来に目覚めるであろう千空に向けたメッセージを百物語にまとめた。

コニー・リー

アメリカ国籍の宇宙飛行士の女性。黒髪を編んで二つ結びにしている。前職はNASA職員。地球で石化現象が発生した際にISS国際宇宙ステーションに滞在していた事で、被害を免れた。地球への降下後は仲間と共に無人島で生活を営むようになり、シャミール・ヴォルコフと結ばれて子供を設けるが、肺炎で亡くなってしまった。なお、シャミールとコニーを結婚に踏み切らせたのは石神百夜とリリアン・ワインバーグのあと押しで、簡素ながら島内で結婚式も挙げている。

氷月 (ひょうが)

司帝国に所属する青年。目が細く、顔の下半分は黒いマスクで覆われている。身体は細身ながら鍛えられており、管槍と呼ばれる特殊な槍を用いた貫流槍術を得意とする。残忍な性格で、味方を捨て駒として用いる事も辞さない。男女を問わず「クン」付けで呼ぶほか、「ちゃんとしてる」「ちゃんとしなきゃ」などの口癖がある。46話の時点で、あさぎりゲンから獅子王司に次ぐ実力者と評されており、石神村の最高戦力であるコハク、金狼、マグマを同時に相手取って圧倒するなど、その実力は計り知れない。能力値はパワー3、スピード5、技5、リーチ5。

集団・組織

科学王国 (かがくおうこく)

石神千空が石の世界に築いたコミュニティ。千空がスカウトした石神村の住人が主な構成員。科学の力を駆使して、3700年前に石化した人類70億人の救済と近代文明の復興を目指している。また、思想の違いから敵対する事になった獅子王司に立ち向かうためのレジスタンス組織でもある。拠点は村外に位置するクロムの科学倉庫で、その屋根には小川杠が切り出したロケットのような模様の革が王国旗として掲げられている。拠点の近辺には文明レベルの進歩に合わせて、化学実験室や発電所などが設置された。なお、「科学王国」と名乗っているが、特に王政が敷かれているわけではない。

司帝国 (つかさていこく)

獅子王司が石の世界に築いたコミュニティ。奇跡の水を独占した司が自ら復活させた若者が、主な構成員となっている。氷月を筆頭に高い身体能力を持つ者が所属しているほか、弁舌巧みなあさぎりゲンのように、一芸に秀でた者も存在する。大人と近代文明の排除による人類浄化をテーマとしており、復興の担い手である石神千空を最大の敵として捉えている。なお、「司帝国」という名称については千空が勝手に呼んでいるだけで、正式な名称は不明である。

場所

石神村 (いしがみむら)

コクヨウが村長を務める集落。コハクは隠居と子供を除いて40人が住んでいると説明したが、直後に掲載された40人の村人の一覧表には9歳のスイカや犬のチョークなども含まれていたため、正確な数は定かではない。地理的には箱根の火山麓に位置しており、大きな湖の端に並んだ二つの島を吊り橋で連結し、その陸側を居住区としている。湖側には村長や巫女の住まう家が存在し、空いた広大な空間は広場として、御前試合や宴などの催しに活用される。村人の生活は主に狩猟と採集で賄われ、村の位置関係から魚がよく獲れる。農耕に関しては人口との関係で効率が悪く、発展しなかった。罪人を追放する文化が存在しており、住人以外の人間が村に立ち入る事は禁じられている。共通語は3700年前と同じく日本語だが、「別の言い方」として若干の英語も伝わっている。また、歴代の巫女が口伝で受け継いで来た百物語にはさまざまな知識が編み込まれ、村人の生活を支えている。村人のルーツは宇宙にいた事で石化現象を免れた六人の宇宙飛行士。その中心人物となった石神百夜がいつか目覚めるであろう息子の石神千空に遺した科学の贈り物こそ、石神村の正体である。

イベント・出来事

御前試合 (ごぜんじあい)

石神村で世代ごとに1回だけ開催されるトーナメント形式の武術大会。14歳以上である事、未婚である事が参加条件となっており、優勝者は巫女と結婚して新たな村長となる。試合は場外への転落や戦闘不能、降伏をもって決着となり、武器の使用も認められているが、鋭利な武器と飛び道具は禁止されている。石神千空が村にやって来る数か月前、巫女であるルリの18歳の誕生日に御前試合が開催されており、ルールの穴をついて出場したコハクが優勝している。しかしコハクは女性であるため、巫女との結婚も村長への就任も認められず、御前試合は仕切り直しとなってしまう。仕切り直された御前試合は科学王国派とマグマ派の思惑がうずまく謀略戦の様相を呈し、盤外戦術が試合の行く末を左右する波乱の展開となった。

その他キーワード

石の世界 (すとーんわーるど)

人類が石化し、築き上げた文明がリセットされたあとの新世界の事。石神千空は科学の力で石の世界に文明を取り戻し、全人類を救済しようと考えている。一方、大人に支配された旧世界に絶望していた獅子王司は石の世界を汚れなき楽園と解釈し、若者だけを復活させて、自然と共に生きるべきだと考えている。

奇跡の水 (きせきのみず)

石神千空と大木大樹が石化を破り復活するきっかけとなった液体。復活液の材料でもある。その正体は洞穴で暮らすコウモリの糞から生まれた天然の硝酸。獅子王司は奇跡の水を独占する事で千空が復活液を作る事を防ぎ、人数の差を生み出して科学王国との戦いを有利に進めようと考えている。

復活液 (ふっかつえき)

Dr.ストーン (どくたーすとーん)

小さな石鹸を指して、千空が述べた名称。貝殻をくだいて作った炭酸カルシウムを用いて作った。「文明が絶えた世界で、ばい菌を浄化してくれる医者がわりの命の石」という意味で、千空は石鹸のことをDr.ストーンと呼んだ。

石化 (せきか)

突如として地球上の人類を襲った怪現象。直前に発生した謎の光が原因とされている。人間に先駆けてツバメも同様の被害にあっているが、そのほかの動物の石化は確認されていない。現象を宇宙から観測した石神百夜は、石化の原因と思しき光線の発生源が南米である事、そこから放射状に広がった事をつき止めている。石化した生物は中身まで完全に石となるが、復活する際には細胞がよみがえり、経年劣化した外側だけが細胞化せずに石の殻として剝がれ落ちる。また、細胞がよみがえる際に細かな破損は修復されるが、皮膚に若干のひび割れ痕が残る場合もある。石神千空は石化について、身体に含まれる微量な金属元素で保護膜を作っているという仮説を立てており、一種のコールドスリープと説明している。石化の解除に付随する高い修復力を目の当たりにした大木大樹は、千空が石鹼を「Dr.ストーン」と呼称した事に準(なぞら)え、医者代わりの命の石、Dr.STONEと表現した。ちなみに、石化の解除には奇跡の水、あるいは復活液が必要だが、奇跡の水だけで復活したのは石化中も意識を保っていた千空と大樹のみ。千空は思考によって石のエネルギーが消費されたのではないかと考えている。

ボヤボヤ病 (ぼやぼやびょう)

スイカや金狼を悩ませている病気のようなもの。その症状は視界がぼやけて、正確な形や距離を捉える事ができないというものだが、実際は病気ではなく、ただの近眼である。石神千空はボヤボヤ病の正体を看破すると、視力補正用のレンズを開発してスイカに与えているが、金狼はボヤボヤ病を隠していたため、レンズの提供は御前試合のあとになってしまった。なお、レンズを手に入れる前のスイカは仮面の穴から外界を覗く事でピンホール効果を生み出し、多少なりともボヤボヤ病を補っていた。

百物語 (ひゃくものがたり)

石神村の巫女が代々受け継いでいる物語。100種類が存在し、主に村人が生き抜くために必要な知識を授けるような内容となっている。お馴染みの昔話と同名の物語も存在するが、内容はまったく異なる。たとえば、「桃太郎」は某世紀末救世主を彷彿とさせるワイルドなビジュアルの桃太郎がクマ、ゴリラ、ライオン、ワニをお供に冒険する物語となっており、石の世界に蔓延(はびこ)る危険な猛獣の存在を教える役割を担っている。なお、一部の物語は村人への知識の提供を目的としていない。例として、題名の明かされていない百物語其之1は村人に対して、いつか無人島を出て、日本の本土を目指すようにうながす内容である。百物語其之100「石神千空」には、百物語の作者である石神百夜から、遥か未来に目覚めるであろう息子に向けたメッセージが込められている。

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