GIGANT

GIGANT

『GANTZ』などで知られる奥浩哉の小学館媒体では初連載となる作品。現代の東京を舞台に、映画監督を目指す男子高校生の横山田零と、成人向け動画女優、パピコとの出会いと恋愛を描いた物語。パピコは謎のWebサイト「ETE」により巨大化する能力を得て、東京に現れた「破壊神」との対決に身を投じることとなる。物語は零とパピコの恋愛関係を主軸としながら、未来人の登場や世界の危機など、壮大なSFストーリーへと発展していく。本作は「巨大化」をテーマに、青年漫画とSFの要素を併せ持つ内容となっている。人間関係の機微と、巨大化したヒロインによる迫力ある戦闘シーンが対比的に描かれ、謎のWebサイト「ETE」を通じて実現される願い事や予言、未来人の存在、破壊神サタンなどの超常的な要素が物語の核を構成している。小学館「ビッグコミックスペリオール」2017年1号から2021年20号まで連載。

正式名称
GIGANT
ふりがな
ぎがんと
作者
ジャンル
終末・ディストピア
 
スーパーヒロイン
レーベル
ビッグ コミックス(小学館)
巻数
既刊10巻
関連商品
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作品の概要

基本情報

『GANTZ』などで知られる奥浩哉の小学館媒体では初連載となる作品。

要旨と舞台設定

現代の東京を舞台に、映画監督を目指す男子高校生の横山田零と、成人向け動画に出演する女優、パピコの出会いと恋愛を描いた物語。二人の周りでは、謎のWebサイト「ETE」が出現したり、パピコの身体が巨大化するなど、非日常的な怪現象が次々と発生する。

ストーリー展開

零とパピコの関係が深まるにつれて、東京には「破壊神」と呼ばれる巨大な存在が現れ、街を蹂躙(じゅうりん)し始める。そんな中、パピコは右手に埋め込まれた奇妙な機械により巨大化する能力を得て、破壊神と対峙することになる。物語は零とパピコの恋愛関係を主軸としながら、未来人の登場や世界の危機など、壮大なSFストーリーへと発展していく。

ジャンル的特徴と位置づけ

本作は、「巨大化」をテーマに据えたストーリーが特徴となっている。成人向け動画の女優という特殊な設定のヒロインと男子高校生の恋愛を描いた青年漫画の要素と、巨大な存在との戦闘シーンや未来からの来訪者による地球の命運といったSFの要素が盛り込まれている。

作品固有の表現技法と特徴

作中では、人間関係の機微と非日常的な戦闘シーンが対比的に描かれている。巨大化したヒロインが破壊神と戦う場面は、特徴的で迫力ある画面構成で表現され、恋愛描写においては成人向け作品らしい直接的な表現が用いられている。

世界観の構築と設定

世界設定として、謎のWebサイト「ETE」を通じて実現される願い事や予言、未来人の存在、破壊神サタンなどの超常的な要素が物語の核となっている。

連載状況

小学館「ビッグコミックスペリオール」2017年第1号から2021年第20号まで連載。

あらすじ

第1巻

映画監督になる夢を追う男子高校生・横山田零は、ある日あこがれのAV女優「パピコ」ことちほ・ヨハンソンが近隣に住んでいるという張り紙を見かける。日常を送るうえで迷惑になるだろうと考えた零は、夜中にその張り紙を剝がして回っている中で、本物のちほと対面する。零がファンである事、そして日常生活を慮ってくれた事に感激したちほは、それ以降、親しい友人として零と連絡を取り合うようになる。

第2巻

東京では汚物が降るなど、さまざまな怪事件が起こるようになっていた。また、この怪事件に関連しているとして、インターネットサイト「ETE」がマスコミなどでも注目され、議論の的になっていく。そんな中、横山田零ちほ・ヨハンソンと恋人として付き合う事になる。平和な日常を満喫していた零とちほだが、零が家族で六本木に出かけた日、ETEで「東京の人口を100万人にする」という投票が可決され、零の間近に不気味な姿の巨人が降臨してしまう。

登場人物・キャラクター

横山田 零 (よこやまだ れい)

父親が東王の映画プロデューサーを務めている男子高校生。映画撮影を活動の一環にしている部活動に参加しており、脚本を担当している。将来は映画監督になる夢を持っている。「斉藤アリス」と名乗っていた頃からちほ・ヨハンソンのファンで、すべてのDVDを所持している。数学が苦手でつねに赤点ばかり取っているため、父親から「次に赤点を取ったらカメラを没収する」と言われている。ちほとLINEを交換してからは一個人としてちほに惚れ込むようになり、ちほの恋人が飛び出していったまま帰って来ない事を知って告白した。

ちほ・ヨハンソン

Jカップの巨乳を誇るAV女優。ピンクに髪色を染めている。左目と唇の左下にほくろがあり、亡くなった父親はスウェーデン人。恋人からDV被害に遭っていたが、その恋人が激昂して飛び出して行ってからは横山田零と付き合っている。芸名は「パピコ」で、かつては「斉藤アリス」と名乗っていた。「もち」という名のウェルシュ・コーギー・ペンブロークを室内で飼っている。男が交通事故でひき逃げされた現場に遭遇した際、右手首に円形のタイマーのような物を埋め込まれ、それを指先で操作する事によって体を任意で巨大化できるようになった。実家の家族全員がちほの収入で暮らしており、その事が負担になっている。

(おとこ)

短いTシャツにブリーフ、ランドセルとヘルメットを身につけた初老男性。ひき逃げされて瀕死になった際、介抱してくれたちほ・ヨハンソンの右手首に円形のタイマーのような物を埋め込み、「あとはよろしくお願いします」と言い残して、映像記録ディスクを託したのち人形に変化してしまった。映像記録ディスクの内容は男自身が撮影したもので、そこには未来から、AIの反乱を阻止しにやって来たという趣旨の発言が収録されている。

場所

ETE (いーてぃーいー)

小中学生のあいだで爆発的に広まっているインターネットサイト。正式名称は「enjoy the end」で、サイトトップには「みなさんで終末をいっしょに楽しみましょう」と表示されている。サイトユーザーから世紀末らしい願い事を集めて、その中からユーザー投票で実現するものを決めている。「関東中心にウンコが降る」「イケメン俳優がマッパで新宿を走る」「関東に震度5の地震」などの事象が実現しており、マスコミも事件とETEに関連があるのではないかと睨んで報道している。

書誌情報

GIGANT 10巻 小学館〈ビッグ コミックス〉

第1巻

(2018-05-30発行、978-4091898753)

第2巻

(2018-10-30発行、978-4098601677)

第3巻

(2019-02-28発行、978-4098602643)

第4巻

(2019-08-30発行、978-4098604241)

第5巻

(2020-02-28発行、978-4098605811)

第6巻

(2020-08-19発行、978-4098607457)

第7巻

(2020-12-25発行、978-4098608355)

第8巻

(2021-03-30発行、978-4098610136)

第9巻

(2021-08-30発行、978-4098611621)

第10巻

(2021-12-28発行、978-4098612338)

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