あらすじ
「日本一の詐欺師」を自称する枝村真人は、相棒の工藤と共にお年寄りをだましてお金を手に入れたあと、浅草観光に来ていたフランス人のローラン・ティエリーを次の標的に定める。ローランからうまくお金をだまし取った枝村だったが、アジトに戻って確認すると逆にお金を取られていたことを知り、驚愕する。さらにアジトに警察が訪ねてきたことで、二人はバラバラに逃げ出す。枝村は偶然通りがかったタクシーに乗り込むと、そこにはローランがすでに乗車していた。枝村はだまし取られたお金を懸けてローランに勝負を持ち掛けると、ローランはその勝負を快諾し、二人はローランの仕事先であるロサンゼルスへと向かう。ローランの目的が、ハリウッドの映画プロデューサーであるエディ・カッサーノに合成麻薬「サクラマジック」を売ることだと知り、さらにローランにサクラマジックを強引に飲まされた枝村はパニックとなり、その場から逃げ出してしまう。ローランは枝村を追いかけて捕らえると、自分がコンフィデンスマン(信用詐欺師)であることを告白するのだった。
関連作品
テレビアニメ
本作『GREAT PRETENDER』は、テレビアニメ『GREAT PRETENDER』を原作としている。テレビアニメ版は2020年7月から12月にかけて、フジテレビやBSフジで放送された。アニメーション制作はWIT STUDIOが担当している。キャストは、枝村真人を小林千晃、ローラン・ティエリーを諏訪部順一、アビーを藤原夏海が演じている。
登場人物・キャラクター
枝村 真人 (えだむら まこと)
「日本一の詐欺師」を自称する男性。ローラン・ティエリーからは「エダマメ」と呼ばれている。善良な老人や旅人をだまして生計を立てている。頭の回転が速く口も達者で、生真面目でお人よしな性格をしている。以前は工藤の会社で働いていたが、会社自体が販売詐欺を行っていたため、逮捕・起訴されて有罪判決を受ける。その後、再就職は思うようにいかず、仮出所した工藤を誘って詐欺師として活動を始める。だますために近づいたローランに逆にだまされ、仕返しするためにローランに勝負を持ち掛けるが、それすらもローランの計画どおりだったことをのちに知らされる。趣味はカプセルトイの収集。
ローラン・ティエリー
世界中を飛び回るコンフィデンスマン(信用詐欺師)であるフランス人の男性。人当たりがよくて陽気な性格で、どんな状況でも取り乱すことなく立ち回る豪胆な人物。エディ・カッサーノからお金をだまし取るために、協力者のアビーをエディのもとに送り込み、さらに枝村真人を協力させるように陰で画策する。
アビー
コンフィデンスウーマン(信用詐欺師)である女性。身体能力が高く、好戦的な性格をしている。ローラン・ティエリーと協力してエディ・カッサーノからお金をだまし取るために活動している。新人女優としてエディに近づき、情報収集を行っている。プロ意識が非常に高いため、お人よしな枝村真人のことを嫌っている。
工藤 (くどう)
枝村真人と共に詐欺行為を繰り返している男性。以前は枝村が勤務していた会社の社長だったが、会社ぐるみで販売詐欺を行ったために逮捕・収監されていた。仮出所した際に枝村に誘われ、枝村の相棒となって再び詐欺行為に手を染める。
エディ・カッサーノ
ハリウッドの映画プロデューサーを務めるイタリア系アメリカ人の男性。裏の顔は西海岸の麻薬を牛耳り、三つのギャング組織を束ねるマフィアのボス。ハリウッドに麻薬を蔓延させている張本人で、麻薬で稼いだお金で警察、検察、陪審員などを買収している。新型の合成麻薬「サクラマジック」の噂を聞きつけ、ローラン・ティエリーに探すように依頼する。非常に疑い深い性格で、裏切り者には容赦しない。
サラザール
エディ・カッサーノのボディガードを務める男性。以前はギャングのボスをしており、組織がエディの組織に吸収されたことでボディガードとなる。エディの命令には忠実に従っている。
アンダーソン
ロサンゼルス市警に務める男性で、階級は警部。エディ・カッサーノのことを何年も追いかけ続け、決定的な証拠をつかんで逮捕しようとしている。しかし捜査しているのは見せかけで、裏ではエディから裏金をもらっており、エディが逮捕されないように立ち回っている。