JUDGE

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突如裁判所に集められた9人の男女は、「JUDGE」というデスゲームを行うこととなる。理不尽なデスゲームに翻弄される9人の、息詰まる心理戦を描いたサスペンス。「月刊少年ガンガン」2010年2月号から2012年9月号にかけて連載された作品。2013年には『JUDGE/ジャッジ』のタイトルで、瀬戸康史が主演を務めて、実写映画化されている。

正式名称
JUDGE
ふりがな
じゃっじ
作者
ジャンル
サスペンス
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概要・あらすじ

桜井浩之は、古い裁判所の法廷で目を覚ますと兎の面を被せられており、そこには自分と同じような動物の面を被った8人の男女がいた。最初はこの8人に自分が拉致されたと思い込んでいた浩之だったが、話をしている内に8人も自分と同じように何者かに拉致され、ここに集められたということを知る。何がなんだか分からずに怯える者、この状況に苛立ち怒る者、皆の様子を見て静観している者とさまざまな様相を呈する中、法壇の上にある犬の人形から、「JUDGE」ゲームのスタートが告げられる。

「JUDGE」は参加者9人がそれぞれ人間を1人指名し、最も得票数の多い人物が死ぬというデスゲームだったのだ。

登場人物・キャラクター

桜井 浩之 (さくらい ひろゆき)

高校2年生の男子。デスゲーム「JUDGE」の参加者で、兎の面を被っている。「JUDGE」参加者においては最も善良な心の持ち主で、殺し合いのゲームの中でもなんとか全員が生き残る方法を模索している。2年前に自分の兄・桜井敦也を事故により亡くしているが、この原因が、自分が嘘の集合時刻を教えたせいだと気に病んでいる。 幼なじみの光に好意を抱いている。

桜井 敦也 (さくらい あつや)

桜井浩之の4歳年上の兄で、女性に非常にモテる。人柄も良く、浩之の学費を稼ぐため、高校を卒業してから飲み屋で働いていた。浩之の幼なじみの光と付き合っていたが、2年前のクリスマスイブに光に会いに行った際に事故死している。

(ひかり)

高校1年生の女子で、桜井浩之の幼なじみ。同じ学校の男子から告白された際、浩之の兄である桜井敦也の顔が浮かんだことで、自分が敦也のことを好きなのだと自覚する。その後、敦也と付き合うことになり幸せな毎日を送っていた。しかし、2年前に敦也が事故死したことにより、現在は失意の底にいる。

浅井 和幸 (あさい かずゆき)

高校3年生の男子。デスゲーム「JUDGE」の参加者で、猫の面を被っている。「JUDGE」が開始された際に、困惑する桜井浩之に対し親身になって相手をしていた。裕福な家に生まれ、勉強も運動も人並み以上にこなし、何不自由なく暮らしてきた人物。しかし、実は異性を好きになれないことに悩んでおり、そのことを両親に告げた結果、勘当されている。 「JUDGE」においては母親を人質に取られており、助け出したいと考えている。

浅井和幸の母 (あさいかずゆきのはは)

浅井和幸の母親。和幸から異性を好きになれないことをカミングアウトされたことでショックを受け、勘当している。和幸がデスゲーム「JUDGE」に参加することになった後、何者かに捕えられて人質となっている。

滝沢 隼人 (たきざわ はやと)

大学3年生の男性。デスゲーム「JUDGE」の参加者で、ライオンの面を被っている。家族全員が法曹界に勤めるエリート一家で、滝沢隼人自身も司法試験合格を目指しているが、初めて受けた司法試験では不合格となっている。他の兄弟は全員一発合格だったこともあり、父親の滝沢一紀からは出来の悪い息子と認識されている。冷静沈着な性格で周りもよく見えており、「JUDGE」参加者の中ではまとめ役のような存在となっている。

滝沢 一紀 (たきざわ かずのり)

滝沢隼人の父親。裁判官を務める厳格な男性で、隼人が司法試験に落ちた時は優秀な兄と比べた上できつい言葉を浴びせていた。また、隼人の出来が悪いことを自分の妻のせいにするなどしており、そのことも原因で隼人からは恨みを買っている。 泰然自若としているが他人を貶める冷酷さも兼ね備えており、容赦をしない性格。

滝沢隼人の母 (たきざわはやとのはは)

滝沢隼人の母親。時に厳しく冷酷になりすぎる滝沢一紀についていけず、隼人を残して家を出て行った。その後、隼人が中学生の時に病死した。一紀からは「愚かな女」と言われ、見下されている。

岡基 理奈 (おかもと りな)

高校1年生の女子。デスゲーム「JUDGE」の参加者で、狐の面を被っている。学校では茶道部に所属している。おしゃべり好きな明るい性格で、「JUDGE」において全員の名前を教え合うことを提案し、一番最初に名乗りをあげた。桜井浩之に対しても好意的に接している。

木村 亜沙美 (きむら あさみ)

短大1年生の女性。デスゲーム「JUDGE」の参加者で、猫の面を被っている。ゴキブリを素手で掴んだり、攻撃的な四ノ宮隆平に対して平気で反論するなど気の強い性格をしている。過去に父親から暴力を振るわれており、暴力的な男性を嫌っている。そのため、隆平のことは毛嫌いしている。

木村亜沙美の父 (きむらあさみのちち)

木村亜沙美の父親。亜沙美が小さい時から暴力を振るっており、亜沙美からも「ロクでもない親」と言われている。亜沙美のことは当時、人間扱いせず「灰皿」と呼び、よく自分の吸っていたタバコを押し付けていた。

今井 (いまい)

木村亜沙美の婚約者の男性。職業は裁判官で、滝沢一紀と同じ裁判所で働いていたこともあり、事件も一緒に担当したことがある。小さい頃に手の甲にやけどをしており、現在もその痕が残っている。

真田 未来 (さなだ みく)

高校3年生の女子。デスゲーム「JUDGE」の参加者で、豚の面を被っている。虫が苦手な小心者で、常に何かにおびえているかのようにびくびくしている。もともとは太った醜い容姿をしていたが、美容整形により現在は人並みの容姿を手に入れている。

真田未来の祖父 (さなだみくのそふ)

真田未来の祖父。未来の唯一の肉親であり、太っていたことと醜い容姿で悩んでいた未来のため、1000万円もの大金を積んで美容整形を受けさせた。当時の未来からは「醜いのは血筋のせい」と厳しいことを言われることもあったが、現在は慕われている。

四ノ宮 隆平 (しのみや りゅうへい)

フリーターの男性。デスゲーム「JUDGE」の参加者で、馬の面を被っている。攻撃的かつ暴力的な性格で、高圧的な態度を取ることが多い。過去にインディーズバンド「グローリアス」のボーカルを務めていた。しかし、暴力事件を起こしたうえに薬物使用で逮捕され、バンドを解散に追い込んでいる。

四ノ宮隆平のファン (しのみやりゅうへいのふぁん)

四ノ宮隆平のインディーズバンド「グローリアス」のファンの女性。隆平と個人的な男女の付き合いもあり、一時の快楽のために隆平と薬物を使用して楽しんでいた薬物常習者。

ヤマグチ ノブユキ

引きこもりとなっていた男子。デスゲーム「JUDGE」の参加者で、熊の面を被っている。1か月間の引きこもり生活の末、隣に住む同年代の子供と比べられたことなどで溜まっていた鬱憤を爆発させ、母親を刺殺した。「JUDGE」においては、ゲームを成立させずに全員を道連れにしようとするなど、破滅的な行動を取ろうとしていた。しかし、浅井和幸の説得を受けてしぶしぶゲームに参加した。

カトウ

デスゲーム「JUDGE」の参加者の男性で、豚の面を被っていたが、面を自ら無理矢理取ろうとして死亡した。これは桜井浩之が「JUDGE」の会場となる裁判所に来る以前の出来事であり、カトウの死体はその後、そのまま裁判所内に放置されている。

吉野 竜児 (よしの りゅうじ)

デスゲーム「JUDGE」が行われている裁判所にいた男性。桜井和弘が見つけた時にはすでに傷だらけで、瀕死の重傷を負っていた。和弘から何があったか聞かれた際にもまともな回答ができず、そのまま死亡している。

その他キーワード

JUDGE (じゃっじ)

突如、古い裁判所に人を集めて行われたデスゲーム。集められた人はゲーム開始まで全員視野の狭い動物のお面を被せられている。ルールは9人の中で殺す人間を1人決めてそれぞれ投票するというもので、これが残り4人になるまで続く。投票ごとに最も多くの票を集めた者が死亡し、その後、12時間後に次の投票が開始される。投票数が同数となった場合は、同数者同士で片方が死亡するまで殺し合いを行う必要がある。

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