Luck Stealer

相手に触れることで「運」を吸い取る能力を持つ殺し屋と、彼が命を賭けて庇護する愛娘。裏社会を生きる父と儚い命を持つ娘を描いた、現代を舞台にしたローファンタジー作品。

正式名称
Luck Stealer
ふりがな
らっく すてぃーらー
作者
ジャンル
サスペンス
レーベル
ジャンプコミックス(集英社)
巻数
全10巻完結
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概要・あらすじ

来栖悠聖は、相手の「運」を盗む能力を持っている。悠聖により「運」をすべて盗み取られた人間は、偶然何かが起こって必ず死に至る。悠聖の愛娘である来栖花凛は生まれつき自分で「運」を生成できないため、悠聖に「運」を分け与えてもらわないと生きていくことができない。そんな事情により、悠聖はその能力を活かして「運」を集めるために殺し屋として活動していた。

そんな中、悠聖の能力を秘密結社「プロスペラ・クラルクス」が知ることとなり、悠聖と花凛は大きな陰謀に巻き込まれていく。

登場人物・キャラクター

来栖 悠聖 (くるす ゆうせい)

23歳の青年。薄い茶髪でピアスをつけ、外国人のような整った顔立ちをしており、初対面の女性からは好感を抱かれやすい。しかし、柄が非常に悪いうえに気も短く、気に入らないと老若男女問わず絡むため、悪い意味でギャップを感じられることが多い。娘の来栖花凛といる時は別人かと思われるほどデレデレになり、花凛の望むことはすべて叶えてやりたいと考えるほどに溺愛している。 「組織」の支店である「フラミンゴ」に所属するNo.1の殺し屋で、直接触れた相手の「運」を吸い取る特殊能力を持つ。コードネームは「ラックスティーラー(運泥棒)」。花凛に「運」を与えるため、「運」を大量にため込んでいそうな悪人の殺しを専門に請け負っている。来栖悠聖自身の能力のせいで幼い頃から周りでは事故や病気が絶えず、両親を含め親しい人たちが次々と亡くなっていったために施設に入れられていた過去がある。 中高生時代の生活は荒れており、暴走族に所属し、殴った相手が事故に遭うことから不良たちの間では「死神」として有名だった。友人である大村の死をきっかけに来栖理花と出会い、理花との恋愛を経て真っ当に生きることを決意。 その後は更生し、のちに結婚して娘の花凛をもうけたが、理花は交通事故によりすでに亡くなっている。理花の父親である木ノ下正治とは過去に確執があったものの、現在は良好な関係を築いており、花凛の世話をしてもらっている。暗殺者としての育ての親である天崎真也からは「悠」と呼ばれている。

来栖 花凛 (くるす かりん)

来栖悠聖と来栖理花の娘で小学生。明るく誰とでも分け隔てなく接し、正義感が強く、怪我をしている人を放って置けない心優しい性格。子役モデルと間違われるほど可愛らしく整った顔立ちをしている。母親の理花が既に他界しているため、祖父母である木ノ下正治、加奈江とともに暮らしている。生まれつき「運」を自分で生成出来ない体質だが、父親である悠聖からだけ運を吸い取ることができる。 そのため、悠聖が運を分け与えないと偶然何かに見舞われて死んでしまう危険性が高く、悠聖と離れられるのは最長で1週間。父親の悠聖が大好きだが、短気で柄の悪い悠聖が他人に絡むのを諫めるなど、小学生ながらにしっかり者な一面もある。

ミカ

複雑な家庭環境に悩む女子高校生。母親は事務所を経営しているが出資している男性と同居している。ミカはその男性から暴力を受けているが、母親には守ってもらえないため、家に帰りたがらない。友達は多いものの、男友達からは女性として見られていない。ある日、友達と遊んでいた際に事故が起こり、人が巻き込まれて死亡する現場を目撃する。 その時、来栖悠聖の姿を捉え、野次馬と逆方向に去っていくのを見て「殺し屋なのでは」と疑念を抱いた。のちに来栖花凛と知り合い、木ノ下家を訪れたところで悠聖と再会。この時、悠聖に顔の傷が殴られたものだとすぐに気付かれ、のちに同居男性に暴行されそうになったところを助けられることとなる。

中藤 (なかとう)

「組織」の支店であるカジノバー「フラミンゴ」の店長を務める男性。黒い長髪でサングラスをかけ、口にピアスをしている。客や組織から受けた依頼を来栖悠聖や河合小太郎に仲介している。組織の中では「フラミンゴ」が一番の成果を上げていることもあり、他の支店の店長たちからも一目置かれている。暴走族時代の悠聖を粛清した際、躊躇なく腕を折ったことなどもあり、暴力を「仕事」と割り切っている節がある。 事故で右眼を失明しているが、それまでは中藤自身も殺し屋を営んでおり、殺し屋に志願した悠聖の能力を気に入り、「フラミンゴ」に籍を置くことを許可したのも中藤本人である。表向きはカジノバーの店主ということもあって普段は愛想が良く、特に女性客には暗殺の依頼者であっても軽薄ともいえるノリで接する。 状況を分析し把握する能力が高く、「組織」から悠聖を捕らえるように命令された際には、悠聖が「運」を補給したうえで逃げ切れるような人員を刺客として送り込むなどのファインプレーを見せる。

広瀬 愛莉 (ひろせ あいり)

高校1年生の女子で、木ノ下正治が経営する喫茶店でアルバイトをしている。極端に盛った睫毛が特徴的で、初対面の来栖悠聖には「バケモノみたいな目玉」と酷評されている。好奇心旺盛で楽天的な性格で、何かと危機感が薄い。また、悠聖の殺しの現場を目撃したにも関わらず、「悠聖はゲイでおっさんと密会していた」と解釈するなど、どこか天然気味なところがある。 悠聖の愛娘である来栖花凛にくだらないことをよく教えており、そのたびに悠聖を怒らせている。

木ノ下 正治 (きのした まさはる)

来栖理花の父親で、「加奈江」という妻がいる。現在は脱サラしてカフェレストランを経営しており、孫の来栖花凛と妻と一緒に暮らしながら、花凛の成長を見守っている。過去、会社勤め時代に、理花が交際相手として来栖悠聖を紹介した際には、髪の色やピアス、年齢などを理由に大反対した。駆け落ち同然で理花が家を飛び出した後、悠聖が仕事でミスをして病院で生死の境を彷徨っている時に理花と花凛に会い、結婚したことを知る。 その際に理花の成長を感じて考えを改め、その直後に理花が亡くなってからは会社を辞めて、長年の夢であった飲食店を開業した。実は高所恐怖症。

天崎 真也 (あまさき しんや)

ヤクザの組長の三男坊で、年齢は28歳。イケメンだが女癖が悪く、復讐するため現れた女性の彼氏を痛めつけたうえで正当防衛を主張し、さらに慰謝料を取ろうとするという外道な性格。かつて組織の支店「フラミンゴ」に所属していた殺し屋で、来栖悠聖に殺しの技術を教えた。当時のコードネームは「ミッドナイト」。悠聖のことを「悠」と呼び、中藤とも親しく人当たりも良いが、どこか信用のおけない人物。 小学生の頃から殺しの技術を学んでいたため暗殺スキルは高く、今でも家業のヤクザと並行して暗殺者としても活動している。他人の心理を読むことが得意で、目的のためなら心にもないことを平気で口にする。ターゲットのことを「お客さん」と呼び、現場までは殺気もなく冗談混じりの軽口を叩きながら移動するが、一度現場に入ると別人のように真剣になり、冷徹にターゲットを始末する。

村里 (むらさと)

来栖花凛のクラスメイトの男子小学生。本来は明るい性格で友達も多かったが、現在はいじめられている。担任の室谷がいじめをしているクラスメイトを注意すると、「贔屓されている」とさらにいじめられるという悪循環に陥っている。実は裏で室谷に虐待を受けており、大好きな父親の世間体や心情を考慮するあまり、誰にも言えずに苦しんでいる。 花凛を通して来栖悠聖と出会うことで、助けを求める勇気を持つ。

室谷 (むろたに)

来栖花凛や村里の担任を務める女性教諭。才色兼備を自称し、プライドが異常に高く歪んだ性格の持ち主。周囲には人当たり良く接するため、生徒や保護者からの信頼も厚いが、仕事やプライベートのストレスを村里を虐待することで晴らしている。室谷所有のデジカメには村里の虐待写真が満載であり、カバンには虐待用の道具を持ち歩いている。 村里が父親を拠り所としているのをいいことにそれを逆手に取り、虐待の事実を口外しないようにコントロールしている。

真仲 祥司 (まなか しょうじ)

来栖悠聖の高校時代からの男友達。年齢は23歳で、高校時代は悠聖と同じクラスだった。学校一の秀才で、大学卒業後も企業や研究室から声が掛かったが、悠聖の娘・来栖花凛の体質を治すため「運」の研究をしようと、それらのオファーを断っている。人の好い性格でよく他人から金銭を騙し取られているが、真仲祥司本人はまったく気にしていない。 何より研究が第一で、没頭すると数日間にわたり食事すら摂らないこともある。悠聖のことは友達として非常に大切に想っており、また悠聖に娘ができてからは立派なロリコンになるほど、花凛の大ファンでもある。

氷見山 匡一 (ひみやま きょういち)

「鬼刑事」と評されるほどに犯罪者に情け容赦ない警察官の男性。役職は警部補で、天崎真也が関わる事件を担当している。幼少期に父親による家庭内暴力が原因で母親が自殺しており、それがきっかけで悪を異常に憎むようになった。天崎を追う過程で来栖悠聖に目をつけ、事故に見せかけて人を殺していると直感。その後調査を進めて真相へと迫っていくなど切れ者で、中藤にもその存在を危険視されている。 のちに悠聖の殺人現場に遭遇するが、その時に彼に命を救われ、考え方が変化していく。

ロア

中藤に麻薬組織のボスの暗殺を依頼しに来た若い外国人女性。ブロンドの髪の美しい容姿の持ち主だが、護身術をかじっており、並の男では歯が立たないほどの戦闘力を持つ。実は秘密結社「プロスペラ・クラルクス」の一員であり、日本へは神聖なる血脈を探しに来た。依頼を持ち込んだのも来栖悠聖を見極めるためであり、のちに悠聖を神聖なる血脈として認め、プロスペラ・クラルクスに人質に取られている弟のエリクランフランクを救うために協力を求める。 神聖なる血脈を信望する者たちにパイプを持ち、その中には世界的な富豪も含まれることから、悠聖を発見した後は潤沢な資金援助を受けている。エリクが偽の神聖なる血脈であることを信者たちに見せつけることで、マルクーアの失脚を狙っている。

大村 (おおむら)

来栖悠聖の中学時代からの悪友の男性。目立つ悠聖を暴走族に誘い、喧嘩やカツアゲ、オヤジ狩り、窃盗などを一緒にしていた。仲間の家を溜まり場にしており、よくそこで過ごしていた。来栖理花に想いを寄せ告白したが、不良だったことを理由に断られている。自分の能力をまだよく把握していなかった悠聖に触れられ、交通事故に遭って死亡した。

来栖 理花 (くるす りか)

大村の幼なじみの女性。来栖悠聖の妻で、来栖花凛の母親でもある。暴力が嫌いで根っからの平和主義者。木ノ下正治と加奈江を両親に持ち、ごく一般的な家庭で育った。大村の亡くなった事故現場で悠聖と出会い、のちに告白を受けるが、当時不良たちの間で悠聖が「死神」と呼ばれ怖れられている存在であることを知り、一度は距離を取った。 その後、自分の気持ちに正面から向き合うことで、改めて正式に交際することとなる。交際にあたっては正治に大反対されており、実家から家出する形で悠聖と同棲を始め結婚する。のちに花凛を出産し、花凛が自分で「運」を生成できない体質だとわかってからは、悠聖と2人で運を分け与えていた。悠聖が大量の「運」を調達するために殺し屋になった後は、その仕事のことは秘密にされていたものの、薄々感付いていて悠聖の身を案じていた。 悠聖が仕事でミスをして生死の境を彷徨っていた際に、自分の運をすべて託し、交通事故に遭って死亡した。

河合 小太郎 (かわい こたろう)

「組織」の支店「フラミンゴ」に所属する殺し屋の少年。身体能力は来栖悠聖より高く、腕も確かで中藤からも仕事については高く評価されているが、自分勝手な性格で、自分より上だと認めた相手にしか懐かない。悠聖と組んで殺しを請け負った際、自分のスタンドプレーでピンチに陥ったところを悠聖に助けられてから、悠聖に異常に懐くようになった。 悠聖が気功による衝撃波を出す能力の持ち主だと信じているなど、少々天然気味なところがあるが、一度認めた相手は絶対に裏切らないという忠義の持ち主でもある。基本的に根は単純で、褒められるとすぐその気になっている。かつて別の組織に所属していたことがあり、幼少期に買われた子供同士で殺し合いをさせられていたなど、普段の様子とは裏腹に悲惨な過去を背負っている。

(さくら)

宮木の店のNo.1の殺し屋の青年。普段は物静かで無口だが、殺しの腕は一級品で間近で見ていた来栖悠聖も見切れないほど。宮木が仕組んだ依頼達成のスピード勝負で悠聖と対峙し、殺せる状態にも関わらず自分を殺さなかった悠聖に「侮られた」と感じており、悠聖殺害を心に誓う。主武器は毒で、紙片に仕込んでいるため、ただ本を読んでいるだけでも臨戦態勢となる危険な存在。 河合小太郎と戦った時は、ナイフに毒を仕込んでいた。

リチャード ホーン

カジノバー「フラミンゴ」の常連客の外国人男性。実は秘密結社「プロスペラ・クラルクス」の一員で、大司教の地位にあり、日本では一番位が高い。来栖悠聖と来栖花凛の存在を知り、マルクーアから2人の捕獲を命令されている。「プロスペラ・クラルクス」の総本部に入る鍵を所持しており、一般信者向けの式典の最中にその鍵をロアたちに狙われることとなった。

マルクーア

秘密結社「プロスペラ・クラルクス」の現トップを務める男性。「プロスペラ・クラルクス」の創始者の子孫であり、自らを代々トップの称号である「アークマスター」と称し、信者はもちろん対外的にも「アークマスター」と呼ばれている。神聖なる血脈不在の「プロスペラ・クラルクス」の威厳を保つため、ロアの弟であるエリクランフランクを偽の神聖なる血脈として祭り上げると同時に人質として、ロアを意のままに操っている。 世界を裏から牛耳ることを目的としており、そのために本物の神聖なる血脈を血眼で探している。

エリク ランフランク

ロアの弟。マルクーアに囚われ、秘密結社「プロスペラ・クラルクス」内で神聖なる血脈として祭り上げられている青年。心優しく、発する言葉は聴く者の心に染み渡り救いを与える。「プロスペラ・クラルクス」に拉致された来栖悠聖もエリクランフランクと話すことで希望を持ち、「俺なんかよりよっぽど本物のグラチェアらしい」と評している。 ロアが裏切りに遭い、仲間たちが殺されたと聞いてもすべては力のない自分のせいだと感じており、本物の神聖なる血脈の力を持つ悠聖を世界中の希望の光と見なし、協力的に情報提供をする。

宮木 (みやき)

組織の1つの支店で店長を務める老人。過去、中藤が現役の殺し屋時代に世話になっていたが、片目を失明した中藤が引退する時に、その適性を見抜いて「フラミンゴ」の店長に推薦した。「フラミンゴ」のNo.1である「ラックスティーラー」こと来栖悠聖を高く評価し、自分の支店に欲しいと願っていた。そのため、中藤に宮木の店の桜との交換を提案したが断られ、依頼達成のスピード勝負を申し込む。 目的のためには情報操作や八百長など手段は選ばない性格。実は裏で秘密結社「プロスペラ・クラルクス」と繋がっている。

集団・組織

組織

暗殺や粛清などを請け負う犯罪組織。来栖悠聖が所属し中藤が店長を務める「フラミンゴ」のような支店をいくつも持つ。「社員」になるためには白紙の契約書にサインをする必要があり、この誓約書には後からいくらでも条件を追加できるようになっている。そのため、組織からの命令は絶対であり、緊急な呼び出しであろうと理不尽な要求であろうと応じなければならない。 組織を裏切ると家族、友人など親しい者が皆殺しにされるため、基本的には守る者のない人間が所属する。因みに支店の店長は「元締め」と呼ばれることもあり、半年に一度「元締め総会」が開かれる。

プロスペラ・クラルクス (ぷろすぺらくらるくす)

16世紀初頭に設立された、神聖なる血脈を神として崇める教会をもととする秘密結社。アイスランドに総本部があり、世界中に信者を持つ巨大な組織。一般的な教会が人々に救いを与えてきたのに反して、「プロスペラ・クラルクス」は神聖なる血脈を利用した独裁を目的とする組織である。トップである「アークマスター」は創始者の血族が代々受け継ぐことになっており、今の「アークマスター」はマルクーアである。 現在は神聖なる血脈を発見できていないため、偽の神聖なる血脈としてエリクランフランクを立て、信者からの信仰を集めている。

その他キーワード

神聖なる血脈 (ぐらちぇあ)

この世に唯一の運命を操ることができる存在として、秘密結社「プロスペラ・クラルクス」で神として崇められている存在。善人には幸福を、病める者には癒しを、罪人には罰を与えるといわれている。先代が亡くなると、その血族の誰かに力が移るため、この力を持つ者はどの時代にも世界に唯一である。現代の神聖なる血脈である来栖悠聖だが、悠聖には他人から運を奪う力しかなく、運を与えられるのも娘の来栖花凛にだけという不完全な神聖なる血脈であり、歴史的にイレギュラーな存在となっている。

書誌情報

LuckStealer 全10巻 〈ジャンプコミックス〉 完結

第1巻

(2008年5月2日発行、 978-4088745381)

第2巻

(2008年9月4日発行、 978-4088745718)

第3巻

(2009年1月5日発行、 978-4088746234)

第4巻

(2009年4月3日発行、 978-4088746708)

第5巻

(2009年8月4日発行、 978-4088747200)

第6巻

(2010年1月4日発行、 978-4088747705)

第7巻

(2010年8月4日発行、 978-4088700564)

第8巻

(2011年2月4日発行、 978-4088701813)

第9巻

(2011年9月2日発行、 978-4088703299)

第10巻

(2012年2月3日発行、 978-4088703794)

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