概要・あらすじ
授業態度を注意され、お前のような軟弱者は過激派にもなれんと教師から罵倒された日下進也は、それに反発して翌日の終業式をサボる。そのことを母親に話したところ、本当に過激派になって先生を見返してやれと母親の友達がいるというレバノンへ1人で行くことに。時は1988年、レバノンの首都ベイルートはキリスト教徒の右派勢力が支配する東と、イスラム教徒の左派勢力が支配する西とに分かれて、果てのない抗争が続いていた。
軽く考えていた進也だったが、テロリストの疑いをかけられて命を狙われ、激しい内戦の実情を目の当たりにすることになる。
登場人物・キャラクター
日下 進也 (くさか しんや)
高校の夏休みを利用して戦争を体験しに、中東のレバノンへやってきた18歳の男子高校生。兄弟はなく、母親との2人暮らし。戦場で銃をちょっと撃って帰国すれば、みやげ話でクラスメイトに自慢できるぐらいの軽い気持ちで、1人でレバノンへ向かう。
女 (おんな)
日下進也がベイルートの空港で出会った女性。商社マンの夫が出張中にホテルで進也との浮気を楽しむ。しかし、商社マンの妻というのは嘘で、実は10年前に日本を捨ててパレスチナに身を投じた戦士。日本人テロリストとして命を狙われた進也を助け、彼に銃の扱い方を教える。名前は不明。
奥村 (おくむら)
共盟通信ベイルート支局長の記者。ほかの社員が全員日本へ引き揚げるなか、1人残って戦場の様子をカメラで撮影し、日本へ送っている。戦場で出会った日下進也に頼まれて、オカザキ・ケンゾーと対面させる。
オカザキ・ケンゾー (おかざきけんぞー)
過激派の日本人男性。1972年、2人の日本人の同志とともにイスラエルの国際空港にいた乗客30名近くを機関銃と手榴弾を使って殺害した。その罪で終身刑を言い渡されたが、1985年に釈放され、レバノンに潜伏中。
クレジット
- 原作
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鷹匠 政彦