SPY×FAMILY

超能力者の少女アーニャと凄腕男性スパイの黄昏、美人殺し屋のヨル・ブライアの三人が、それぞれ国家の安全を背負う秘密を持ったまま、かりそめの家族として生活を送っている姿を描く、アクションホームコメディ。集英社「少年ジャンプ+」で2019年17号から配信の作品。2022年4月テレビアニメ化。同10月第2期放映。

正式名称
SPY×FAMILY
ふりがな
すぱいふぁみりー
作者
ジャンル
家族
 
ギャグ・コメディ
レーベル
ジャンプコミックス(集英社)
巻数
既刊10巻
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世界観

隣接している国家・東国西国が緊張状態にあるだけでなく、世界各国が水面下で熾烈な情報戦を繰り広げている世界。人々のファッションや、電車の設備などは近代ヨーロッパの雰囲気を醸し出している。一部では戦争に勝利するため、人間や動物を実験台にしてさまざまな能力を付加する研究がされている。

あらすじ

西国でもっとも有能なスパイ「黄昏」(のちのロイド・フォージャー)は、西国と緊張状態にある東国で活動していた。そんな黄昏は、新たな任務としてオペレーション<梟>を命じられる。それは東国の要人であるドノバン・デズモンドの行動を探るため、デズモンドの息子が通う名門校イーデン・カレッジに潜入するというものだった。用心深いデズモンドが唯一外界と接触するのが、この学校での懇親会だった。そのためには7日間のあいだに妻と子供を用意し、家族として懇親会に参加できるようにしなくてはならない。

頭を抱える黄昏だったが、まずは精神科医のロイド・フォージャーとして新たに人物像を作り上げ、次に子供を手にするために孤児院を訪れる。そこで出会ったのは、人の心が読める超能力者であるアーニャ(のちのアーニャ・フォージャー)だった。アーニャは被験体「007」として、とある組織で偶然に超能力者として生み出されたが、のちに施設を逃亡して保護対象を求めて転々としていた。スパイアニメが大好きなアーニャは超能力で黄昏がスパイだと知ると、彼に選ばれるようアピールを始め、養子となることに成功する。イーデン・カレッジの入学試験に臨んだアーニャは、超能力とロイドの諜報力によって無事一次試験に合格。ところが二次審査は両親との三者面談だった。そこで次は母親となる女性を探すことに。

地味な事務員として市役所に勤務するヨル・ブライア(のちのヨル・フォージャー)は「いばら姫」のコードネームを持つ凄腕の殺し屋だ。ヨルは幼少の頃から殺人術を叩きこまれ、汚れ仕事を請け負い続けてきた。家族や友人から結婚を勧められることが多くなり、プレッシャーを感じるようになってきていたが、殺人以外のことには疎かったために、なかなか機会がなかった。ヨルはドレスの直しに訪れた用品店で、アーニャのドレスを仕立てようと来店した二人と出会う。アーシャは超能力でヨルが殺し屋であること、配偶者を欲しがっていることを知り、母親が欲しいとアピール。家族や友人に恋人がいると見せたいヨルと、面接時の母親役が必要なロイドは、まずは恋人にフリから始めることにする。

ヨルの友人主催のパーティに参加することになったロイドは、直前の密輸組織壊滅の仕事で怪我を負い、もうろうとした状態で参加したために「ヨルの夫」と名乗ってしまう。その帰り道で密輸組織の残党に襲われた二人は協力してこれを撃退。この戦いの最中にヨルはロイドに結婚を申し込む。

アーニャと黄昏、そしてヨルは、各自の利害が一致したことでかりそめの家族となった。そしてアーニャは、多少のぎこちなさやズレた部分を見せつつも、無事に目標としていたイーデン・カレッジの入学試験に合格する。その合格祝いにと、アーニャはロイドに、古城を借り切っての救出ごっこを提案する。これを実行しなければ学校に行く気がしないと、しょぼくれるアーニャの姿や、祝福に駆けつけた情報屋のフランキーの言葉に、ロイドは仕方なく、東国にいる諜報員全員を集めての救出ごっこ遊びを始める。

ヨルのもとに、彼女が入籍したことを知らされていなかった弟のユーリ・ブライアが来訪することになった。シスコンをこじらせたユーリは、結婚相手であるロイドがヨルにふさわしい相手かどうかを見極めようと眼光を光らせる。しかし、ロイドが一般的に考えて充分理想的な男性であることを知ると、ユーリはヤケ酒をあおり始めてしまう。その際の会話の流れから、ロイドはユーリが東国の防諜機関、国家保安局SSSの職員であることを察し、警戒を強め始める。

メディア化

テレビアニメ

2022年4月テレビアニメ第1期放映。同10月第2期放映テレビ東京他にて放送。

【STAFF】

監督:古橋一浩 キャラクターデザイン:嶋田和晃 音楽プロデュース:(K)NoW_NAME(ノウネイム) 制作:WIT STUDIO×CloverWorks 

 【CAST】

ロイド・フォージャー:江口拓也 アーニャ・フォージャー:種﨑敦美 ヨル・フォージャー:早見沙織

登場人物・キャラクター

アーニャ・フォージャー

人の心を読むことのできる超能力者の少女。肩まで伸ばしたピンク色の髪で、サイドの髪を側頭部でお団子にまとめている。もともとは、とある組織によって偶然生み出された被検体だが、施設から逃亡して保護してくれる相手を求めていた。これまでに4回里子に出されては戻され、孤児院を2度移っているが、オペレーション<梟>のため子供が必要となったロイド・フォージャーに引き取られることとなった。その後、一人身でパートナーを欲していたヨル・フォージャーを、彼女が殺し屋であることを知ったうえでロイドと引き合わせた。ちなみに、アーニャ・フォージャー自身が超能力者であることは誰にも秘密にしている。ロイドのオペレーション<梟>に伴ってイーデン・カレッジに入学し、ダミアン・デズモンド、ベッキー・ブラックベルのクラスメイトとなる。テレビアニメ「スパイ大戦争」の大ファン。

ロイド・フォージャー

アーニャ・フォージャーの義理の父親。西国でもっとも腕が立つ諜報員で、東国で活動している。素顔は目つきの鋭い若い男性。コードネームは「黄昏」で、東国の国家保安局SSSにもその存在を知られているほどの凄腕。ちなみに「ロイド・フォージャー」は偽名で、この名前の時は表向きは精神科医として働いている。つねに沈着冷静で、人並みの幸せはスパイになった日に身分証と共に処分したと語っている。オペレーション<梟>達成のためにアーニャを引き取った。当初はアーニャを苦手としていたが、子供が泣かずに住む世界を作るためスパイになったことを思い出してからは、アーニャに愛情を注ぐようになる。東国には国を混乱に陥れる悪の張本人として認識されており、国家保安局SSSには天敵と考えられている。任務のためにアーニャの母親役が必要となり、ヨル・フォージャ―と結婚する。

ヨル・フォージャー

アーニャ・フォージャーの義理の母親。ユーリ・ブライアの姉。背中までの黒髪をヘアバンドで留め、サイドだけ下ろして残りはうなじでシニョンにまとめている。東国で暗躍する殺し屋で、幼少期から殺人術を叩き込まれており、「店長」と呼ばれる雇用主からの依頼で殺人を行う。殺し屋としてのコードネームは「いばら姫」と呼ばれている。ちなみに足技が得意で、とっさの時には手より先に足が出る。表向きは首都にある市役所の職員として働いており、殺し屋稼業のことは実弟であるユーリにも言っていない。ふだんは天然気味で抜けているところが多く、少々常識ハズレな行動を取ることもある。もともとはロイド・フォージャーに、同僚の家で行われるパーティーのあいだだけ恋人のフリをするよう頼んだが、その際にロイドが間違って夫と自称したために即日入籍し、夫婦として過ごすことになった。入籍前は「ヨル・ブライア」を名乗っていた。

フランキー

西国の男性。東国で情報屋をしている。アフロ頭で背が低く、黒ぶち眼鏡をかけている。ロイド・フォージャーとは比較的親しい仲にあり、私的な用事をよく頼まれている。女性にモテないことを悩んでおり、ヨルのことで右往左往するロイドのことを、当てつけとばかりに楽しんでいる。アーニャ・フォージャーからは「モジャモジャ」と呼ばれている。

ヘンリー・ヘンダーソン

イーデン・カレッジの教諭を務める老齢の男性。第三寮の寮長と、アーニャ・フォージャーの所属するクラスの担任を務めている。長い白髪をポニーテールにして長い口ひげを蓄え、額が広く非常に長い顔に、眼孔にはめるタイプのモノクルをかけている。伝統を重んじ、生徒やその家族に対してもエレガントな振る舞いを求める。校内の教師たちからは「寮長」と呼ばれることが多い。

ダミアン・デズモンド

ドノバン・デズモンドの次男。イーデン・カレッジの寮生で、アーニャ・フォージャーとはクラスメイト。クセのある黒髪に、垂れ目が特徴。高慢な性格ながら、どこかツンデレなところもある。一方で不正に対しては厳しく、また僻(ひが)みからくる誹謗中傷にも動じずに反論する、男らしい一面を持つ。兄が皇帝の学徒であることから、父親にかわいがられる様子を目にしてきたため、学歴コンプレックスがある。入学した直後はアーニャをバカにしていじめ抜くと発言していたが、アーニャに殴られたことをきっかけに、彼女を異性として意識するようになった。アーニャからは「じなん」と呼ばれている。

ベッキー・ブラックベル

大手軍事企業ブラックベルのCEOの娘。イーデン・カレッジに通う女子で、アーニャ・フォージャーのクラスメイト。肩までの黒髪をツインテールにしている。入学直後は、子供っぽく見えるアーニャの世話係を買って出ようと考えていた。しかし、アーニャがダミアン・デズモンドの悪口に動じなかったことや、ベッキー・ブラックベルのためにダミアンに食って掛かった姿を見て考えを改め、子供扱いをせずに友人としてなかよくなる。

ユーリ・ブライア

ヨル・フォージャーの弟。黒髪を肩上まで伸ばしている。国家保安局SSSに所属しており、階級は少尉。尋問の際には冷徹な一面を見せ、どんなウソも見逃さない。表向きは外務省の職員をしており、国家保安局SSSに所属していることはヨルにも言っていない。一方で常軌を逸したレベルのシスコンで、ヨルの言うことであれば、どんなに稚拙なウソでも信じてしまう。自分が知らないうちにヨルが入籍していたことにショックを受け、ロイド・フォージャーがヨルにふさわしい男かどうか探るべく、フォージャー家に乗り込む。ちなみに、ロイドには国家保安局SSSに所属していることを見抜かれている。

ドノバン・デズモンド

東国の国家統一党の総裁を務める男性。戦争計画を立てているとされ、西国には東国とのあいだの平和を脅かす危険人物と見なされている。用心深い性格でふだんは引きこもっており、なかなか表舞台に姿を現すことはない。唯一その姿を見せるのは、息子のダミアン・デズモンドの通うイーデン・カレッジで定期開催される懇親会のみとされている。

集団・組織

国家保安局SSS (こっかほあんきょくえすえすえす)

東国の防諜機関。国内の治安維持を目的とした組織であり、スパイ狩りや市民の監視を主な仕事としている。任務のためであれば手段を選ばず、暴行や盗聴、脅迫、拷問も日常茶飯事であり、国民からは「秘密警察」と呼ばれて恐れられている。西国のもっとも有能なスパイである「黄昏」(ロイド・フォージャー)を捕らえることを一番の使命としている。

場所

東国 (おすたにあ)

アーニャ・フォージャーたちが暮らしている国。隣接している西国とは10年以上緊張状態が続いており、かつては実際に戦争もあった。表面上は国交正常化に向けて努力する姿勢を見せているが、水面下では熾烈な情報戦が繰り広げられている。国民たちは西国を蛇蝎の如く嫌っており、融和姿勢を見せる議員の演説に罵声が浴びせられるような状況にある。

西国 (うぇすたりす)

ロイド・フォージャーが本来所属している国。隣接している東国とは10年以上緊張状態が続いており、かつては実際に戦争もあった。表面上は国交正常化に向けて努力する姿勢を見せているが、水面下では熾烈な情報戦が繰り広げられている。

イーデン・カレッジ

東国にある名門校。6歳から19歳までの13学年制となっており、学問やスポーツ、芸術などあらゆる分野においてトップクラスの教育機関と評されている。伝統を重んじており、愛国教育も盛んに行なわれている。親とOB、寮生と通学生などの間で、さまざまな軋轢があるとも噂されている。全校生徒はおよそ2500人。その中でも皇帝の学徒と呼ばれる特待生は、特別な食堂の使用を許可されているなど、扱いが全然違う。皇帝の学徒と、その親が参加する懇親会は政財界の大物たちが集う社交場としての機能も果たしている。

その他キーワード

オペレーション<梟> (おぺれーしょんすとりくす)

ロイド・フォージャーが決行している諜報作戦。、目的はドノバン・デズモンドに近付いてその動向を探ること。そのために家族を作って、子供をイーデン・カレッジに入学させる必要があり、さらにその子供が優秀な成績を取らなければいけないという難易度の高い作戦。

皇帝の学徒 (いんぺりあるすからー)

イーデン・カレッジの生徒たちの中でも特に優秀な特待生の総称。選出されるためには星と呼ばれる褒章を8個獲得しなければならない。ドノバン・デズモンドが出席する懇親会に列席するためには、この皇帝の学徒とその親であることが必須条件といわれている。

(すてら)

イーデン・カレッジにおいて授与される褒章。優れた成績や社会貢献などに応じて授与される。この星を8個集めると、皇帝の学徒に選出される。ロイド・フォージャーがオペレーション<梟>を達成するためには、アーニャ・フォージャーが星を集めなければならない。アーニャとロイドは病院の親子ボランティアに参加した際、リハビリ用プールで溺れていた少年を救出し、1つ目の星を獲得した。

(とにと)

イーデン・カレッジにおいて授与される罰点。成績不振や不品行に対して与えられる。8個溜まると即時退学となってしまう。アーニャ・フォージャーは、入学式の日にダミアン・デズモンドを殴り飛ばしたことで雷一個を与えられてしまった。

スパイ大戦争 (すぱいだいせんそう)

アーニャ・フォージャーが大好きなテレビアニメ。王国一のスパイ、ボンドマンが襲い来る敵を打ち倒し、誘拐されたハニー姫を救出するために戦うスパイアクション作品。アーニャはこれを見てスパイ行為の参考にし、少しでもロイド・フォージャーの手伝いができないかと考えている一面もある。フォージャー家には、アーニャの要望でポスターも貼られている。テレビ画面、またはポスターの紙面には「SPYWARS」と表記されている。

書誌情報

SPY×FAMILY 10巻 集英社〈ジャンプコミックス〉

第1巻

(2019-07-04発行、 978-4088820118)

第1巻

(2022-03-03発行、 978-4088830292)

第1巻

(2022-05-02発行、 978-4088831183)

第10巻

(2022-10-04発行、 978-4088831275)

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