Sporting Salt

Sporting Salt

診察した相手の身体的特徴を瞬時に見抜ける高校生・塩谷浩之が、日本一のスポーツドクターになるために奮闘する、新感覚の医学漫画。「週刊少年ジャンプ」で2014年43号から2015年10号にかけて掲載された。

正式名称
Sporting Salt
ふりがな
すぽーてぃんぐ そると
作者
ジャンル
医療
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あらすじ

塩谷の解剖学(第1巻)

運動会の徒競走で1位になるために、友人のルナの応援を受けて練習を続けていた少年・。芳しくない練習の成果に意気消沈して帰宅する途中、学たちは不良の筋肉を見て狂喜乱舞している変人と遭遇する。塩谷浩之と名乗る、スポーツドクターを目指しているというその高校生は、学が徒競走の練習をしていることを知り、彼の力になることを約束。翌日、学の家にいつの間にか上がりこんでいた浩之から、足の踏み込みの問題を指摘され、早速練習を再開しようとした学は、そのタイミングでルナが引越すという衝撃の情報を知らされてしまう。離れ離れになる彼女のために速く走りたいという学の願いを聞き届けた浩之は、学の背中を押し、固まった三角点の筋肉をほぐすことで彼の潜在能力を解放。浩之の「オペ」を受けた学は、見事徒競争で1位を獲得するのだった。学の悩みを解決した浩之は、本来のフィールドであるスポーツの名門校・立花港高校へと戻り、86の部活すべてを全国に導くために、「スポーティングソルト」として持てる力のすべてを尽くしていくことになる。

スポーツ医学(第1巻)

立花港高校にある弱小テニス部で主将を務めている西松修は、廃部寸前の部を支えるため、足の怪我を押して試合に出続けていた。彼の足を診断した塩谷浩之は、このまま無理を続ければ疲労骨折の可能性もあるとして、修にテーピングの処置を施したうえで、しばらく休むことを勧める。しかし、自分が頑張らなければテニス部が存続できないと苦悩する修は、この提案を拒絶してしまう。一計を案じた浩之は、「頑張らないで頑張る方法」を考案。修の「座り方」を正しく矯正することで、座骨についた癖を直し、テニスのフォームを直すことに成功する。浩之の「スポーツ医学」によって、足にかかるいびつな負担が消えたことで、フルに力を発揮できるようになった修は、一週間後の大会で素晴らしい大活躍をし、テニス部の存続に大きな貢献を果たすのだった。

塩(第1巻)

塩谷浩之のもとに相談にやって来た、サッカー部に所属する少女・工藤氷華。小学生の頃に両親の離婚を経験し、父親との貧乏暮らしを周りから馬鹿にされ続けた怒りを原動力にして、サッカー部の押しも押されぬエースにのし上がったが、最近になってスタミナ不足に陥ってしまい、身体がうまく動かなくなったことを悩んでいた。そんな氷華の様子を見た浩之は、次の日曜日、試合前の彼女に「塩おにぎり」の差し入れをする。浩之の差し出した塩おにぎりで、身体に力が満ち溢れるようになった氷華は、これまでのスランプが嘘のような活躍でチームの勝利に貢献する。氷華の不調の原因が、ただの塩不足であると見抜いた浩之のナイスアシストにより、不器用な父親の作った質素なおにぎりと、その深い愛情を思い出した氷華は、寮暮らしを止め、実家から立花港高校に通うことになるのだった。

危険な男(第1巻)

立花港高校の運動部の成績と生徒による投票の順位「立選」で、帰宅部にも関わらず、喧嘩が強いというだけで、上位ランカーに入っていた危険な少年・内柴誠は、謝礼と引き換えに部活の助っ人や練習相手になったり、校内で自由気ままに暴れまわるという、荒れた高校生活を送っていた。ボクシング部の部長をスパーリングで軽く叩きのめすなど、その並外れたスポーツの才能を放棄してまで、あえて狂犬のような生き方をしている誠に接触した塩谷浩之は、クールを装っている誠の、心の内に秘めている強い闘争心に強い興味を抱き、ボクシングでの勝負を挑むのだった。

最強の身体(第1巻)

勝利時に相手の要望を聞くことを条件に、狂犬・内柴誠にボクシングでの勝負を挑んだ塩谷浩之。圧倒的な技量差の前に押され続けていた浩之は、パワーに優れた白筋を多く持つ「純白筋」の天才である誠に対し、物事を成し遂げる能力も時間もあるのに、何もしないのはもったいないと彼を諭すものの、才能の無い人間のざれ言として一蹴されてしまう。それでも諦めずリングに立ち続ける浩之に、誠がトドメを刺そうとしたその瞬間、誠の動きが止まり、浩之の強烈なカウンターパンチが誠の顔面に炸裂するのだった。

最強の弱点(第1巻)

内柴誠の関節を狙ってパンチを入れ、脳を刺激して誠に本気を出させていた塩谷浩之。瞬発力に優れる白筋を多く持ち、圧倒的なパワーを誇るものの、持久力に難のあった誠は、時間の経過とともにバテてしまい、浩之と互角の勝負を強いられてしまう。ピンチに陥った誠にブーイングを浴びせ、ヒートアップする観衆をよそに、嫉妬した人間に足を引っ張られ続け、腐ってしまった誠の本当の心を見抜いていた浩之は、誠に対し苦しい時は空を見て、希望の光を目に差し込めとアドバイスして力尽きる。浩之の言葉によって、友人と心から笑っていた幼少の頃を思い出した誠もまた力尽き、2人の勝負はお預けとなる。保健室で目を覚ました誠は、生徒会長の松森静香から、生徒会に入ることを促されるのだった。

強い人に憧れて(第1巻)

新メンバーとして内柴誠が加わった生徒会に、工藤氷華から、弟子入りを志願して付きまとう1年生の少女・大字秋奈をなんとかしてほしいとの依頼が舞い込んだ。剣道部で日々腕を磨き、男よりも強くなりたいという思いを抱く秋奈に対し、塩谷浩之は、廊下を雑巾がけして、剣道に必要な筋力を強化することをアドバイスする。数日後、生徒会室に経過の報告に出向いた秋奈は、そこで寝ていた誠に遭遇。大会で男性に負けたことで、高みを目指すようになった秋奈の話を聞いた誠は、男子剣道部との試合が中止になった女子剣道部に乱入。秋奈を挑発して、彼女と剣道の試合を始めるのだった。

凡人の一撃(第2巻)

内柴誠との剣道の試合に挑んだものの、誠の桁違いのスピードとパワーに翻弄されてしまう大字秋奈。しかし、彼女に対する「オペ」はもう終わっていると断言した塩谷浩之の言葉で落ち着きを取り戻した秋奈は、雑巾がけで習得したムラのないパワーの出し方を駆使し、誠を徐々に押し込んでいく。一進一退の攻防の中で、誠の一瞬のスキを見極めた秋奈は、彼の体勢を崩して1本を取り、勝利を収めることに成功するのだった。自分を信じ、剣道を続けてよかったと感涙する秋奈をよそに、現場から姿を消した誠を見つけた松森静香は、彼を保健委員の代理へと任命するのだった。

太陽見参(第2巻)

人が輝ける環境づくりを推進する立花港高校の生徒会。その報告会に遅刻しているにも関わらず、どこ吹く風で気ままに校内を散策していた園芸委員の少年・大河太陽は、自然でいっぱいだった故郷と同じ環境を学校内に作り上げるため、園芸委員の仕事に精を出していた。そこで園芸委員の花壇を汚した不良達と対峙した太陽は、凄まじい身体能力を見せ付けて不良どもを成敗し、遅ればせながら生徒会室へと向かい、そこで塩谷浩之達に遭遇するのだった。

元気な力(第2巻)

松森静香から校内での人助けを任されているにも関わらず、自分勝手な行動を繰り返す大河太陽。彼の子供っぽさに手を焼いていた静香は、太陽を運動部の役に立てるため、ここ最近はベスト8以上の成績を残せずに停滞しているバスケットボール部に、助っ人として送ろうとする。しかし、あくまで自由気ままに活動したい太陽はこれを拒絶し、脱兎のごとく逃げ出してしまう。追いかける過程で太陽の身体能力を見た塩谷浩之は、その俊敏性とジャンプ力に圧倒されてしまう。

海の太陽(第2巻)

とある日曜日、バスケットボール部の対外試合に助っ人として出場することになった大河太陽。しかし、ド田舎の孤島で生まれ育ったため、個人競技以外のチームスポーツに関しては疎い太陽は、バスケットボールのルールを何ひとつ知らない状態でコートへ入ることになってしまう。身長の低さから戦力にならないと思われた太陽だったが、塩谷浩之から「ゴールが高くて届かないならゴールを低くすれば」というアドバイスを受けて本領を発揮。超人的なジャンプ力と柔軟な背骨が生みだすスピードを駆使して大活躍し、あっという間の逆転劇を演出するのだった。

嵐の前の逆上がり(第2巻)

逆上がりが苦手な養護教諭の三奈木沙織に対し、逆上がりのコツを丁寧に指導する塩谷浩之。その夜、学校から帰宅していた工藤氷華は、突如として現れた剣道部の主将・立花嵐の襲撃を受けてしまう。嵐の横腹に得意のキックを入れたものの、その身体のあまりの固さにひるんだところを切り伏せられ、足を潰されそうになる氷華。二度とサッカーができなくなることに怯える氷華の前に現れたのは、自称・正義の味方である大河太陽だった。

嵐接近(第2巻)

工藤氷華を救うために立花嵐に挑んだものの、嵐の圧倒的な力の前に大苦戦を強いられてしまう大河太陽。太陽の必殺技にひるまない嵐の姿を見て、万に一つも勝ち目が無いと悟った氷華は、強引に太陽をその場から離脱させ、ともに脱出を果たすが、その時に負った怪我が原因で入院するハメになってしまう。松森静香から、氷華達を襲った嵐が、立花港高校の創設者の跡取りであり、強い人間と戦うことを生きがいにしている狂犬であることを知らされた塩谷浩之は、怪我を押して学校に戻って来た太陽と嵐の再戦現場へと乱入。嵐にタックルして、その鋼のような頑強さを自身の身体で確かめたうえで、内柴誠に後を託すのだった。

嵐(第2巻)

内柴誠の姿を見て歓喜し、木刀を武器に全力で切りかかる立花嵐。戦いを楽しみ、生きている実感を戦いで得る嵐の前に、誠は押され気味となってしまう。塩谷浩之は、嵐の身体が異様に固い原因が、常に身体を苛め抜くことにより、全身がファイブローシスという物質で補強された固い筋肉で覆われていることにあると推察。幼い頃から負けは死と同じと教えられ、勝つことが存在意義であると教えられてきた嵐は、一撃一撃に一族の思いを込め、誠をねじ伏せようとする。しかし、嵐の攻撃により決着が着いたと思われた刹那、再び立ち上がった誠は、3分間のタイマーをセット。「3分間悪夢を見せてやる」という言葉とともに、嵐に猛反撃を開始するのだった。

インスタントヒーロー(第2巻)

喧嘩に明け暮れていた日々のせいで、ボロボロの身体だった内柴誠は、塩谷浩之から3分間のみ本気で戦うことを許可された「インスタントヒーロー」だった。怒涛の攻撃で立花嵐を圧倒し、3分経たずに嵐を敗勢へと追い込む誠。過去に事故で親を失い、立花一族を背負う1人となった嵐は、それでも負けを認めず、木刀で誠の心臓を貫こうとするも、誠との戦いの前に浩之から受けたタックルのダメージで体勢を崩し、誠のトドメの一撃によって敗北する。自分と同じ境遇のはずだった誠の目が生き生きとしていることに疑問を感じた嵐に対し、誠は「悪くねーんだ。今いるとこは」と返すのだった。

しずかのデート(第2巻)

立花港高校ではエリートとされるレスリング部の主将・三宅義信が、自信喪失によるスランプを解消する方法を求め生徒会までやって来た。相談にのった松森静香とのデートを所望した義信は、プライベートの静香に付き合うが、金持ちなうえにマイペースな静香に圧倒され、かえって自信を失ってしまう。その姿を見た静香は、レスリングジムへと足を運び、一生懸命レスリングを学ぶ子供たちを見学させる。ムキになって小学生に挑み、「私は負けっていわない」とうそぶく静香の子供のような姿に、自身の幼い頃を思い出した義信は、かつての純粋な気持ちとレスリングに対する情熱を取り戻すのだった。

1998(第3巻)

フィギュアスケートの天使と呼ばれていた、立花港高校の期待の星・東郷白雪が、遊びにかまけてフィギュアスケートをやらなくなってしまった。彼女の母親に懇願され、問題の解決に出向いた塩谷浩之をはじめとする生徒会の面々は、さっそく彼女の行動をチェック。不良生徒に喫煙写真を撮られた白雪を助け、彼女の心がフィギュアスケートから離れた理由を聞き出す浩之。その原因は、17年前の冬、天才スキーヤーだった母親が白雪を妊娠し、長野オリンピックに出場しなかったことにあった。自分のせいで母親が夢を諦めたと思い込んでいた白雪に対し、彼女を長野県の白馬まで連れて行く生徒会一行。浩之は、白雪の母親は夢を諦めたのではなく、白雪に夢を託したのだと優しく諭す。母親の想いに感じ入った白雪は、自分がいるべき場所へと帰っていくのだった。

ソルトの気持ち(第3巻)

ある日、生徒会にラグビー部の主将である下條がやって来た。1人しか部員がおらず、練習もままならない状況に追い込まれたラグビー部を支え続けていた下條は、新人戦が行われる当日、屋上でのキックオフをもって、ラグビーを引退する腹積もりだった。彼の心情を慮った生徒会の一行は、屋上へと集結。下條を見送るため、全力をもってラグビーの試合にチャレンジするのだった。

登場人物・キャラクター

塩谷 浩之 (しおや ひろゆき)

立花港高校に通っている男子高校生で、日本一のスポーツドクターを目指している。相手の身体を触っただけで、瞬時にその力や問題点を見抜くことができる才能の持ち主。その異能を駆使して的確なアドバイスをすることで、塩を加えるように選手の持ち味を引き出せることから、「スポーティングソルト」を自称している。選手の潜在能力を引き出す手腕を買われ、86ある部活すべてを全国大会に導くことを使命として、生徒会長・松森静香の要請で立花港高校に転校することになった。 中学の頃にアメリカへの留学を経験しており、成績はトップクラスなうえ、まだ高校生だが、医学に関する特例の許可証をいくつか出されているほどの秀才。スポーツ医学にかける情熱はすさまじく、知識量も非常に豊富だが、街で見かけた目ぼしい体格をした人物に対し、勝手にスポーツ関連のアドバイスをして嫌がられたり、薬物をたくさん見ると興奮してしまうなど、筋金入りの変人でもある。 また、いつもハッタリドクターアイテムという各種のスポーツアイテムをトランクに入れて持ち歩いているが、ほとんどがガラクタで役に立ったためしがない。

松森 静香 (まつもり しずか)

立花港高校の生徒会長を務めているスタイルのいい女子高生。スポーツの名門である立花港高校をより高みへと導くために、スポーツドクターとして塩谷浩之を転入させ、86の部活すべてを全国大会で優勝させようと画策していた。立花港高校のことを「私の」と臆面もなく発言するなど、かなり唯我独尊な性格。統率力と行動力は人一倍あるが、負けず嫌いなため、小学生を相手に真剣に張り合ってしまうこともあるなど、子供っぽい面も強い。 生徒会ではわがまま放題なうえ、傍若無人な振る舞いが目立つものの、外面はいいため、大人からはとても信頼されている。

工藤 氷華 (くどう ひょうか)

立花港高校のサッカー部に所属している女子高生。運動部の成績と生徒による投票の順位「立選」で、上位ランクに入っているうえ、サッカー部ではエース級の活躍をしている才女。幼い頃に両親が離婚した過去を持ち、その経験が今も彼女の心に大きな影を落としている。オーバーワーク気味で力を出せなくなっていたが、塩谷浩之の診断によって塩不足を解消されたことで、本来の動きを取り戻す。 女子からは非常にモテる。

内芝 誠 (うちしば まこと)

立花港高校に通っている男子高校生。部活動はしていないが、喧嘩が異様に強く、そのせいで運動部の成績と生徒による投票の順位「立選」では3位に入っている。両親はともにスポーツ選手で、本人もさまざまなスポーツを経験してきたエリート。非常に気性が荒いことから、あらゆる部に敬遠されており、今はひたすら寝てばかりいる。その才能を周囲の人間に妬まれ続けたことが原因で、スポーツに対する情熱が消え失せていたが、塩谷浩之とのボクシングの試合によって、心に秘めた「希望の光」を取り戻す。 その後はなし崩し的に生徒会の一員として働くことになる。

大字 秋奈 (おおあざ あきな)

立花港高校の剣道部に所属している女子高生。生真面目な性格をした少女で、男よりも強くなりたいと願っており、スタイリッシュで腕っ節も強い工藤氷華に対し、強引に弟子入りを迫っていた。内芝誠との剣道の勝負を経て、自身の長所とそれを活かした戦い方を掴み取ることに成功する。

大河 太陽 (おおかわ たいよう)

立花港高校の生徒会に所属し、園芸委員長を務めている男子高校生。小学生にしか見えないほど身長は低いが、身体能力が非常に高く、1年生にして運動部の成績と生徒による投票の順位「立選」で7位に入っている逸材。世界最強の男を自称し、世界征服を公言する子供っぽい性格だが、その実力は本物で、強靭な骨の力によって、とてつもなく高い位置までジャンプすることができる。 田舎の孤島で生まれ育ったため、スポーツ全般のルールには疎く、微妙にカタコトな日本語で喋るのが特徴。塩谷浩之のことはヤブ医者扱いしている。

立花 嵐 (たちばな あらし)

立花港高校の剣道部で主将を務めている男子高校生。サングラスをかけたスカした少年で、立花港高校の創設者の跡取り。運動部の成績と生徒による投票の順位「立選」では、2位に入っている猛者でもある。強い人間と戦うことを生きがいにしているチャレンジャーで、内芝誠が生徒会に入ったことを聞きつけ、彼に「どっちかがくたばるまで」の勝負を挑んだ。 幼い頃から祖父に勝利こそがすべてと教え込まれていたが、その祖父が火災で事故死したことで、どんな手を使ってでも貪欲に勝利を目指すようになった。誠との死闘を経て、祖父の温かかった心を思い出す。

小間野 リカ (こまの りか)

立花港高校に通っているメガネをかけた女子高生。おとなしく生真面目な性格をしており、園芸委員を務めている。生徒会にもろくに顔を見せない園芸委員長・大河太陽に振り回されっぱなしの日々を送っており、松森静香に対し、生徒会を辞めたいと懇願する。太陽からは「コマリン」という愛称で親しまれている。

東郷 白雪 (とうごう しらゆき)

立花港高校に通っている女子高生。フィギュアスケートの天使と呼ばれている美少女。スター性が高く、校内の生徒やマスコミからは注目の的だったが、ある日突然やる気をなくし、街で遊びまわるようになる。高名なスキーヤーだった母親が、自分を出産したことでオリンピックに出られなかったという事実にショックを受け、自身の夢を諦めようとする。

三宅 義信 (みやけ よしのぶ)

立花港高校のレスリング部で主将をしている長髪の男子高校生。真面目に部活に打ち込んでいたが、ここ最近スランプに陥ってゲッソリと痩せてしまい、気分転換のために松森静香にデートを申し込む。

西松 修 (にしまつ おさむ)

立花港高校のテニス部で主将をしている男子高校生。廃部を目前にした弱小にすぎない部の現状に苦悩しており、足の怪我を押して試合に出場している。腓骨の周りが炎症していたが、塩谷浩之に座り方を修正されたことでテニスのフォームと炎症が改善され、フルに力を発揮できるようになる。

一之瀬 (いちのせ)

立花港高校の生徒会に所属する男子高校生。役職は書記。松森静香の命を受け、変人の塩谷浩之がおかしなことをしないように見張っている。おとなしい性格をしているため、ついつい場の空気に流されてしまう。

三奈木 沙織 (みなぎ さおり)

立花港高校で養護教諭をしている美しい女性。従妹の女の子が逆上がりができないことを悩んでおり、大人になっても逆上がりできない自分の存在が彼女の自信を余計に喪失させてしまったことから一念発起。塩谷浩之に逆上がりのコツを教えてもらうために生徒会を訪ねる。

下條 (しもじょう)

立花港高校のラグビー部に所属している男子高校生で、元生徒会の体育委員長を務めていた。鍛え上げた肉体を持つ屈強な選手だが、試合の経験はほとんどない。1年の頃に監督が辞め、チームが弱くなっていく過程を見続ける中で、最後までラグビー部に残り続けた。

(まなぶ)

小学生の男の子。運動会の徒競争で1位になるために、友人のルナの応援を受け、毎日一生懸命に練習していた。ルナのことが好きだが、想いを伝えられずにいる。下校途中で出会った塩谷浩之から、上半身の中心となる、背中の三角点をほぐしてもらったことで、潜在能力が開花し、徒競争で1位を取ることに成功する。

ルナ

小学生の女の子。学の幼なじみで、運動会の徒競争に出場が決まった学の練習に付き添い、ずっと応援していた。元気かつボーイッシュな美少女で、速く走れる人が大好き。家族の都合によって転校が決まってしまう。

場所

立花港高校 (たちばなみなとこうこう)

近隣では有名なスポーツの名門校で、全国大会に出場するレベルのチームが多数輩出している。「立選」という運動部の成績と生徒による投票の順位付けが存在するのが大きな特徴。上位ランカーは生徒たちの憧れの存在となる。

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