TWO-TOP

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中学時代のあこがれの先輩を追いかけて高校サッカーの世界に飛び込んだ少年と、彼を取り巻くサッカー部の仲間たちの、サッカーにかける青春を描く王道熱血スポーツ漫画。「週刊ヤングジャンプ」1997年26号から1998年35号にかけて連載された作品。

正式名称
TWO-TOP
ふりがな
つーとっぷ
作者
ジャンル
サッカー
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あらすじ

第1巻

壱橋響平は、中学時代のサッカー部の2年先輩である嘉山勇次郎にあこがれ、嘉山の通う南鎌倉高校へと入学した。早速サッカー部に入部した壱橋だったが、そこで再会した嘉山はサッカーは嫌いだと言い放ち、練習でも手抜きのプレイばかりをするようになっていた。その理由を問いただす壱橋に2年生の太刀掛彰は、嘉山がサッカーをやっていたのは女子にもてる事が目的であり、女子がいない男子校の南鎌倉高校ではやる気が出ないのだと説明する。そんな彼らを見たサッカー部監督・久島は、横須賀学園との練習試合を組む。相変わらずやる気のない嘉山は、壱橋をスタメンのFWとして起用し、自分はベンチで休憩すると告げる。それでも嘉山の期待に応えようと張り切る壱橋は、縦横無尽にフィールドを駆け回る。その姿に壱橋の素質を見抜いたGKの鈴樹健介は、彼にボールを集めるように指示する。

第2巻

横須賀学園との練習試合で自信をつけた壱橋響平南鎌倉高校サッカー部のメンバーは、ユースチームのリーグ戦・クシマ杯に参加するため静岡へと遠征する。第1戦の相手は昨年度の選手権王者である静岡聖華高校。格下相手という事もあり、静岡聖華高校は主力の鷲尾らを温存。しかし、補欠メンバーすらも南鎌倉高校から次々にゴールを奪っていく。そこへ、ギド・シューマッハーという男が姿を現す。ギドは南鎌倉高校サッカー部顧問・久島が呼び寄せたドイツ人留学生で、イタリアユースチームのメンバーでもあった。イタリアではリベロとして活躍するギドの加入で勢いづいた南鎌倉高校は、1点を返す事に成功するが、序盤の点差が響き試合には敗れてしまう。

第1戦には敗れたものの、続く第2戦に気持ちを切り替える南鎌倉高校。その第2戦の相手はJリーグ・浦和レッドソックスのユースチームで、エースの鐘島亮を中心とした屈指の強豪だった。南鎌倉高校はその鐘島を、壱橋のマンマークでおさえる作戦に出る。

第3巻

壱橋響平は浦和レッドソックスのエース鐘島亮を執拗にマークするが、鐘島のテクニックの前にマークを外され、ゴールを奪われてしまう。しかし、鐘島の独りよがりのプレイはチームの和を乱す事となり、鐘島は次第にチーム内で孤立し始める。それでも自分を追いかける壱橋の姿に、鐘島はサッカーを通して本当に必要なもの、そして自分が欲しかったものは「仲間」だという事を思い出す。嘉山勇次郎のゴールで同点に追いついた南鎌倉高校はそのまま浦和レッドソックスと引き分け、続くクシマ杯第3戦でもイタリアの強豪ユベントスのユースチーム相手に勝利をあげる。

クシマ杯で大きな自信をつけた壱橋は、同じ中学のサッカー部のチームメイトで、現在は横浜紅葉高校に進学した葉月と偶然に再会。中学では補欠だった自分と異なり、当時からすでにレギュラーとして全国大会への出場経験もあった葉月に、壱橋は対抗意識を燃やすのだった。やがて迎えた冬、ついに選手権予選が開幕し、南鎌倉高校の1回戦の相手は葉月のいる横浜紅葉高校となる。

第4巻

中学時代の友人・葉月のいる横浜紅葉高校との選手権予選1回戦、壱橋響平南鎌倉高校に入学して身につけたシュート力とテクニックで葉月と勝負する。葉月は中学時代から大きく成長した壱橋に驚きながらも、自分も相応の努力を重ねて来たと余裕を見せる。そんな一進一退の攻防が続く中、嘉山勇次郎が負傷し退場してしまう。チームの柱である嘉山が抜けた事に南鎌倉高校サッカー部は動揺するが、そこへ浦和レッドソックスの鐘島亮が登場。この冬から南鎌倉高校に転校して来た事を告げ、嘉山とメンバーチェンジする。そして鐘島の加入により息を吹き返した南鎌倉高校は、反撃に出るのだった。

登場人物・キャラクター

壱橋 響平 (いちはし きょうへい)

南鎌倉高校サッカー部に所属する男子で、ポジションはFW。自宅から南鎌倉高校まで約10キロもの道のりを毎日走って登校しており、そのため高いスタミナと筋力を身につけている。中学時代の先輩である嘉山勇次郎に憧れ、彼と同じチームでプレイしたいという思いから嘉山の通う南鎌倉高校へと入学した。サッカーをこよなく愛しており、中学時代には初心者同然だったが南鎌倉高校での1年間で目覚ましい成長を遂げる。

嘉山 勇次郎 (かやま ゆうじろう)

南鎌倉高校サッカー部に所属する男子で、ポジションはFW。サッカー部のキャプテンを務めており、中学時代の壱橋に大きな影響を与えた人物。サッカーをやっている理由は女子生徒にモテたいためであり、高校に入ってからも女子が見ている場面では俄然やる気を出す。国体では神奈川選抜に選ばれたほどの実力の持ち主であり、高校卒業後はJリーグのクラブチームに入団する。

太刀掛 彰 (たちかけ あきら)

南鎌倉高校サッカー部に所属する男子で、ポジションはMF。当初こそ壱橋響平を甘く見ていたが、横須賀学園との練習試合で活躍した壱橋の事を見直し、その後は最も信頼する仲間となる。暴走族に所属しており、練習のない夜にはバイクを乗り回し、そこで培った反射神経をサッカーに活用している。後輩思いであり、チームの和を保つ事に長けているため、嘉山勇次郎の卒業後はキャプテンに指名される。

久島 (くしま)

南鎌倉高校サッカー部の顧問を務める女性。美人教師として男子校の南鎌倉高校では高い人気を誇るが、サッカー部内では部員の弱みをことごとく握っている事から恐れられている。女性ながらサッカーに対する知識が深く、世界を見据えたチームづくりを進める。日本有数の大企業であるクシマグループの令嬢であり、そのコネで南鎌倉高校を強化していく。

鈴樹 健介 (すずき けんすけ)

南鎌倉高校サッカー部に所属する男子で、ポジションはGK。普段はあまり練習にも顔を出さないが、GKとしての判断力やキャッチングには定評がある。嘉山勇次郎同様に女好きで、共学校との練習試合があれば必ず相手校の生徒を口説き、試合のあった学校ごとに合計30人以上もの彼女と同時に付き合っている。

鐘島 亮 (かねしま りょう)

浦和レッドソックスのユースチームに所属する男子高校生。壱橋響平のプレイに触発され、のちに南鎌倉高校へと転校して来る。少年時代は北海道の雪の中で一人でサッカーをしており、その才能を浦和レッドソックスの監督に見出されたという経緯がある。当初は独りよがりなプレイが目立っていたが、南鎌倉高校との試合を通じて、サッカーに必要なものは仲間だという事に気づく。

鷲尾 (わしお)

静岡聖華高校サッカー部のキャプテンを務める男子で、ポジションはFW。静岡聖華高校は前年の高校選手権で優勝し、それに伴い鷲尾も評価されており、高校日本一FWとの呼び声も高い。嘉山勇次郎とは国体などで面識があり、実力そのものは認めているものの性格に難がある事も見抜いている。そのため、クシマ杯で嘉山と再会した時には悪態をついていた。

ギド・シューマッハー (ぎどしゅーまっはー)

ドイツ人の男子高校生。もともとはイタリアのプロ傘下のチームでリベロとしてプレイしていたが、契約をめぐるトラブルに巻き込まれヨーロッパでサッカーができなくなってしまった。日本ならプレイできるという理由で、久島の勧めにより南鎌倉高校に留学生として転校して来た。年齢は壱橋響平と同じであり、サッカー部では太刀掛彰らに使い走りをさせられる事となる。

葉月 (はづき)

横浜紅葉高校サッカー部に所属する男子で、ポジションはFW。壱橋響平や嘉山勇次郎と同じ中学の出身であり、中学時代には1年生の時からレギュラーとして、嘉山とツートップを組んでいた。サッカーの実力はあるが他人を見下す事が多く、嘉山の事も内心では軽んじており、壱橋に対しても自分よりも格下の相手としか見ていない。

加瀬 (かせ)

横須賀学園サッカー部に所属する男子で、ポジションはDF。静岡から越境入学して来ており、1年生ながら横須賀学園のレギュラーとして活躍する。南鎌倉高校との練習試合では、嘉山勇次郎をマークするように指示を受けていたが、嘉山の代わりに壱橋響平が出場したため壱橋のマークにつく。

望月 華織 (もちづき かおり)

横須賀学園サッカー部の女子マネージャーで、壱橋響平より1学年上。サッカーの知識に精通しており、試合の戦略はもちろん、相手チームの研究にも余念がない。南鎌倉高校との練習試合での壱橋のプレイを見て以降、彼に思いを寄せるようになる。

場所

南鎌倉高校 (みなみかまくらこうこう)

鎌倉にある男子高校。通っている生徒や周辺地域の人々からは、略称として「南鎌」と呼ばれる。バスケットボール部や野球部などスポーツの盛んな学校で、特にサッカー部は顧問である久島の手腕や嘉山勇次郎の存在により、県内でも注目を集めている。ちなみにサッカー部の信条は「相手を殺すほどの勢いで試合に臨み、やられた場合は10倍返し」というもの。 予選で敗れた場合、最下級生はパンチパーマにしなければならないという伝統のルールがある。

イベント・出来事

クシマ杯 (くしまはい)

毎年静岡県で開催されている、高校やユースの有望チームを集めたサッカーの大会。日本のみならず海外からも有名クラブチームのユースチームが参加する事から、サッカー関係者の注目度も高い大会となっている。国体や選手権の成績によって出場枠が決められる場合が多いが、実績に乏しいチームが招待されて参加する事もある。

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