概要・あらすじ
山奥のホテルで働く桃尻トシコは、偏執的な叔父に支配される日々にうんざりし、ホテルを飛び出してしまう。山を下る途中、トシコは何者かに襲われている男を発見。とっさに車を暴走させ男を助けだしたトシコは、彼と行動を共にすることに。鮫肌黒男と名乗るこの男は、自分の組から金を奪い追手のヤクザたちに追われていたのだった。
トシコは鮫肌に惹かれ、また鮫肌もトシコに一目惚れ。自分の人生を変えるため、トシコは鮫肌を助けることを決心。二人の危険な逃避行が始まるのだった。
登場人物・キャラクター
桃尻 トシコ (ももじり としこ)
21歳、これまで男と付き合ったことなし。亡くなった両親に代わり面倒を見てもらっていた叔父の経営するホテルに住み込みで働いている。ある日偏執的な叔父に嫌気がさしてホテルを飛び出し、鮫肌黒男と運命的出会いを果たす。ホテルの従業員のころは眼鏡をかけ冴えない印象だったが、もともとの顔立ちとスタイルはよく、鮫肌の金で服装を変えたのちは、モデルと見紛うほどの美女へと生まれ変わった。
鮫肌 黒男 (さめはだ くろお)
チョビ髭にオールバックの男。自分の組の金を奪い逃亡中。奪った金一億円を車や服、女につぎ込みほとんど使い果たすなど、無軌道で欲望に忠実な性格。腕っぷしは強く、ヤクザたちからは「人食鮫」と恐れられている。自分を追手から助けた桃尻トシコに一目惚れし、行動を共にすることになる。
田抜 (たぬき)
鮫肌黒男を追うヤクザ。もともと自由奔放な鮫肌を嫌っていた。ナイフ使いで、コートの下に投げナイフを装備しているほか、袖にもナイフを忍ばせている。
ジョン・ウー
『鮫肌男と桃尻女』に登場する犬。鮫肌黒男の飼い犬で、犬種はドーベルマン。鮫肌に会うたびに飛びかかっているが、初対面の桃尻トシコにはすぐ懐いた。名前の由来は映画監督のジョン・ウーから。
河豚田 (ふぐた)
鮫肌黒男を追うヤクザ。全身防弾着に身を包んだ大男。常に蜜子と行動を共にしており、何をするにも蜜子に伺いを立てないと決断が出来ない性格。鮫肌のことは兄貴と呼んでいる。
ミツコ
鮫肌黒男を追うヤクザ。サングラスをかけ、ボンテージの上に派手な毛皮のコートを羽織った女。
塩田
鮫肌黒男のかつての仲間で、組に追われる鮫肌が頼れる唯一の人物。足を洗い、カタギになっていた。
トシコの叔父 (としこのおじ)
桃尻トシコの叔父で、彼女が働くホテルの支配人。トシコの部屋に忍び込むなど、彼女に偏執的に執着している。トシコが鮫肌と逃げ出した後は、トシコのパンツを刻んで食べるなど、さらに異常性を増した。