概要・あらすじ
ある日、目を覚ましたレンブラントは自身の記憶を失っていた。彼女が覚えていたのは地球に住む大魔導士イマームのことと、自分の記憶を奪ったのはそのイマームであるということだけ。魔法によって意識を実体化させ、月に降り立ったレンブラントは、記憶を取り戻すために、イマームを追って地球へと旅立つのだった。
登場人物・キャラクター
レンブラント
突如として記憶を失ってしまった月星人の女の子。覚えているのは地球の大魔導士イマームのことと、そして記憶を奪ったのが彼ということのみ。失われた記憶を求めて、地球に居るイマームに会いに行く。元気かつ前向きな性格の持ち主で、身長154センチという小柄な体格をしている。
イマーム
地球に建つ大聖堂で大魔導士を務めている男性。何処からともなく現れ、魔導士試験に受かった優秀な人物。他の魔導士では真似のできない高度な魔法を扱うことができるが、高飛車で高慢な物言いをする嫌味な性格。若く見えるが、それは自身に不老不死の魔法をかけているためで、外見より年齢は上である。とある理由でレンブラントの記憶を奪った。
アサジン
とある理由でレンブラントの体と分子レベルで混ざってしまった男性。通常はレンブラントの体に宿っており、彼女が危機に瀕した時などに、自らの意思で入れ替わることができる。その際の見た目はアサジンになる。入れ替わった場合もお互いに意識は存在しており、レンブラントと会話が可能。5~6歳程度の知能しか持っていない。
バニシング
イマームの弟。惑星パートで医師を務めている男性。生きがいは患者、というほど自身の患者を愛しているが、退院してしまった患者にはまったく興味がない。言葉遣いが悪く態度も横柄だが、患者を直すためなら高級な薬の投与も惜しまない。それゆえに薬代などの金を、高給取りであるイマームに無心している。
レイダック
地球に建っている大聖堂で魔導士を務めている男性。13年もの苦しい修行の末にようやく魔導士になれたため、優秀な魔導士であるイマームを敵視しており、いつか化けの皮をはがしてやろうと意気込んでいる。イマームとともに魔導士の卵達に講義もしている。
よしこ
地球軍保安部に勤める女の子。制服であるセーラー服を着用し、空港などの警備や密航者の確保など、肉体労働を担う部隊に所属している。体力や腕に自信があり、軍人のような口調で話す。イマームのことをまるでアイドルのように慕っている。
場所
地球 (ちきゅう)
西暦19899年の地球。究極の域に達した化学を魔法と呼び、それらを自在に操る科学者は魔導士と呼ばれ、彼らが集う大聖堂が建てられている。プレートのひずみが大きくなっており、頻繁に地震が起こっているが、そのたびに魔導士の呪文で鎮めている。
その他キーワード
月星人 (せれないと)
月の地下に住んでいた先住民族の総称。背中に6枚の羽根を生やすことができ、飛ぶことも可能。2年前に地球の人類が月面で行った新兵器の実験により、99.99%が死滅した。残った月星人らによる地球への報復行動は2年にも及び、現在では地球自体への入国を禁止されている。
地球人 (あーしあん)
魔法を自在に使える一部の人間のおかげで、力を持った人種の総称。現在では太陽系の星々を統べる、人型最大の種族となっている。魔法を操れる魔導士は、地球人の中でもトップに君臨しており、彼らの育成にも力を入れている。地球人の間では女性は命がけで男性を守る者、とされている。