短距離走や中距離走、そして駅伝といった「走る」ことをテーマとした部活動を描いた漫画5作品を紹介しよう。
「走る」部活、陸上競技を題材とした漫画5作品を紹介
出典:小学館
短距離走や中距離走、そして駅伝といった「走る」ことをテーマとした部活動を描いた漫画5作品を紹介しよう。
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東京から箱根の町に転校してきた少女・桜庭かなた。彼女は、どんなことよりも「走る」ことが大好き。かなたのことが気になる少年・凪野はるとは、「走る」ことのおもしろさが理解できない。けれど、かなたをいつも目で追っていた。そんな2人を中心に、走りながら成長してゆく少年少女たちの爽やかな青春を描いた駅伝グラフィティー。
本作の作者は『最終兵器彼女』や『いいひと。』を手がけた高橋しん。箱根駅伝の出場経験を持つ作者が、満を持して挑んだ意欲作である。高橋しんは、「自分も走ってみたい」と思ってもらえるような作品にしたいという思いを込めて、本作を描いた。「走る」ことそのものに対する楽しさが、ダイレクトに伝わってくる作品である。本作は「小学生編」と「中学生編」の2部に分かれている。各編で綴られる、少年少女たちの青春ドラマが大きな魅力となっている。
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陸上部主将を務める大学4年生・清瀬灰二が、寄せ集めのワケアリ陸上部員たちと共に「箱根駅伝」を目指す感動作。原作は、第1回ブクログ大賞文庫本部門大賞を受賞した、三浦しをんの小説『風が強く吹いている』。2009年には舞台化と実写映画化、2018年にテレビアニメ化された。
小説『風が強く吹いている』をコミカライズした作品。「陸上競技」を題材にした作品を得意とする、実力派の漫画家・海野そら太が作画を担当。「箱根駅伝」を目指して奮闘する学生たちの「青春」のそれぞれの形が、漫画ならではの手法で表現されている。寛政大学陸上競技部のメンバーや、他校のライバルたちの魅力が、余すところなく描かれているのだ。寛政大学陸上競技部には、走ることに向いていない、運動経験のないメンバーもいる。いわゆる「寄せ集め」の陸上競技部が、どんな作戦で箱根駅伝の出場切符を手にするのか。それが本作の見どころだ。メンバー同士の衝突やアクシデントといったさまざまなトラブルを乗り越え、チームがひとつになっていく。その姿は大きな感動を呼ぶ。
出典:マンガペディア
「日本海の疾風(かぜ)」と呼ばれる天才ランナー・壱岐雄介の成長と活躍を描くヒューマンストーリー。また、雄介と兄・大介、篠宮奈緒子の3人による、宿命の愛の物語が展開される。終盤のマラソン編から『奈緒子 新たなる疾風』としてリスタート。後に出た小学館文庫版およびビッグコミックススペシャル版では1作品にまとめられている。2008年に実写映画化された。
主人公・壱岐雄介は、幼少期よりさまざまな陸上競技で新記録を樹立。中学・高校で挑戦した駅伝やマラソンでも目覚ましい活躍を見せ、その名を全国に轟かせていく。そんな雄介の成長物語を、本作ではヒロイン・篠宮奈緒子による「回想」として描いている。タイトルが『奈緒子』となっているのはこのためだ。そして本作の醍醐味は、緻密なレース展開。レース中の駆け引きや選手の心情描写の的確な表現は大きな見どころ。陸上競技は他者だけなく己との戦いが重要だと思い知らされる。作者の徹底した取材が作品に活かされており、陸上競技に対するリスペクトを強く感じる。
出典:マンガペディア
神奈川県湘南の鎌倉海邦高校陸上部が物語の舞台。大分県からのスポーツ特待生・「なぎさ」こと紺野凪沙と、天才スプリンターだった亡き兄の影を追う少年・藤井雅斗。2人を中心に描かれるアスリート青春ラブストーリー。スポ根とラブコメの要素を絶妙なバランスで織り交ぜ、陸上競技にかける少年少女の青春を描いていく。
ファンタジックな恋愛漫画『クピドの悪戯』シリーズを手掛けた北崎拓が描く、陸上競技を題材にしたスポーツラブコメ。本作は、2人の主人公「なぎさと雅斗」の対比が印象的だ。天才ランナーで何事にも真っ直ぐに突き進む天真爛漫な女の子・なぎさ。対する雅斗は、努力型で他人にコンプレックスを抱きやすい優柔不断な男の子。さまざまな面で対称的な2人を中心に進む物語は、バランスが良い。恋愛面でも競技面でもうまくかみ合っていておもしろい。レース描写も魅力的。なぎさは途中で転んでも靴が脱げても、雅人の声一つで完全に蘇り、瞬時にトップを奪い返して優勝する。その最強ぶりが爽快だ。雅人の最後の最後まで勝敗の行方がわからないライバルとの競り合いからも目が離せない。
出典:集英社
中学1年生の女の子・酒井由紀はテニス部の落ちこぼれ。ある日、成り行きで参加した陸上競技会で好成績を収める。それをきっかけに、高校2年生の陸上部員・名古屋秀樹に、陸上選手としての才能を見いだされる。次第に、走ることに対する楽しさと喜び、そして負けることの悔しさを覚える由紀。そんな彼女が、陸上競技と恋に青春をかけるスポーツ・ラブストーリー漫画。
本作の作者は『NANA -ナナ-』『天使なんかじゃない』『ご近所物語』などの代表作で知られる矢沢あい。青園学園陸上部を舞台に、思春期を迎えた少年少女たちの、淡く切ない恋愛物語が綴られている。青春学園は中等部と高等部合同で部活動を行っている。だからこそ、中学1年生である由紀の「走る」ことへの才能を、高校2年生である名古屋秀樹が見出すことができたのだ。中学1年生と高校2年生という、少し年の差がある2人の恋愛模様も、本作の見どころもひとつだ。部活という小さなコミュニティには、片想いや才能への嫉妬といった、思春期特有の苦悩が渦巻いている。陸上部を舞台に描かれる、「走る」青春ラブストーリーだ。
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