主人公の天然パーマ（クセ毛）のクセが強すぎる！オススメ漫画５選68 Pt.

主人公の久能は、ボリュームのある天然パーマが特徴的な人物。ボリュームがありすぎて、鳥の巣にもアフロヘアにも見えるユニークな頭の彼は、冷静沈着で頭脳明晰であり、優れた観察眼と記憶力を持っている。そんな彼のもう1つの特徴は、非常におしゃべりだということ。久能は好奇心旺盛で、特に彼の興味は人間に対して向けられている。久能は自身に関わる様々な人たちと会話をし、それぞれが抱える悩みや問題を推察しながら、それらに対し独自の視点で鋭く切り込んでいく。彼のおしゃべりは不思議と人を惹きつけ、導き、そんなつもりはないのに事件の真相にすら辿り着いてしまう。久能の言葉に、登場人物だけでなく読者もハッとさせられるだろう。

加南は自分に自信が持てない内気な少女。クラスで一番背が低いということ、そして教師から理不尽な叱責を受ける原因となる天然パーマがコンプレックスとなり、彼女から自信を奪っている。自信のなさは悪循環を呼び、授業ではドジを踏んで恥をかいたり、怪我をしたり、憧れの先輩も親友と結ばれるなど、全てが上手くいかず落ち込む加南。そんな彼女の支えになったのが、クラスメイトの線だった。線は加南同様、自身にコンプレックスを抱いている。しかし彼はそれをただ悲観するのではなく、努力で乗り越えようとしていた。そんな線を見て、加南は自分も自信を持てるように努力することを決意する。加南がコンプレックスを乗り越え、恋や学業を通して成長していく様子に、読者は勇気がもらえるはずだ。

ゆい子は荒れやすい唇とすぐにハネるクセ毛に悩まされており、特に唇は過去のある出来事のせいで、何よりのコンプレックスとなっていた。それは、彼女が小学生だったときのこと。ゆい子は当時好きだった男の子から、唇が荒れていることを指摘された。異性、しかも好意を抱いていた人物からの何気ない一言は、彼女の幼い心に深く傷をつけた。以来、ゆい子は様々なリップクリームを購入して唇の荒れを改善しようとしているのだが、一向に良くなる気配はない。一生このままなのかもしれない、とゆい子が諦めかけていたそのとき、目の前に現れたのが真那だった。真那の美容知識によって、ゆい子は生まれ変わることができるのか。ゆい子の変身と、真那との恋の行方から目が離せない。

頭髪についての悩みを抱く人間は多いが、本作に登場するやよいが抱える頭髪問題は、特に厄介だ。クセ毛であり、乾燥しやすく、広がりやすいことに加え、剛毛かつ多毛である。そのためストレートパーマをかけても2日程度しか保たず、ヘアバンドをつければ髪の多さゆえに壊れてしまうし、髪をまとめると頭を掻きたくても指が頭皮に届かないため竹串を常備しておかなくてはならない。ヘアセットにかかる時間は毎朝1時間で、7種のヘアケア用品を使うことでなんとか外に出られる状態になっている。毎日彼女がそんな努力をしているなど、会社の同僚たちは知らない。髪に悩んでいることを気取られないようにしながら、今日も自身の髪と格闘するやよいを応援したい。

銀髪天然パーマに気の抜けた表情。これが主人公・坂田銀時の特徴だ。彼は基本的に無気力でだらしない性格であり、万事屋としての仕事も適当にこなすことが多く、仕方のない人間に見える。しかしそれは坂田銀時という人物の、ほんの一部分に過ぎない。銀時は多くの人々が失ってしまった「侍魂」を胸に秘めており、有事の際はその魂が輝きを放つ。自身の魂に懸けて大切なものを必ず守り抜こうとするその姿勢は多くの人を惹きつけ、そのため彼の周囲には人が絶えないのだ。普段はだらしない銀時がふとした瞬間に零す言葉の数々は、登場人物のみならず読者の心も大きく揺り動かすだろう。ギャグとシリアスのバランスが秀逸なストーリーを楽しみながら、銀時を通して人として大切な心を学びたい。