2018年9月29日に『劇場版 夏⽬友⼈帳 〜うつせみに結ぶ〜』が公開。現代の日常生活においては、その存在感が身近なものではなくなりつつある妖怪たち。けれども妖怪は、人を惹きつける不思議なものとして、漫画の中では根強く生き続けている。そこで今回は、妖怪が登場する漫画を紹介する。
いまも身近にいるかも!? 妖怪たちが登場する漫画5選
出典:白泉社
2018年9月29日に『劇場版 夏⽬友⼈帳 〜うつせみに結ぶ〜』が公開。現代の日常生活においては、その存在感が身近なものではなくなりつつある妖怪たち。けれども妖怪は、人を惹きつける不思議なものとして、漫画の中では根強く生き続けている。そこで今回は、妖怪が登場する漫画を紹介する。
出典:マンガペディア
妖(あやかし)が「見える」体質のせいで、親族から疎まれてきた男子高校生・夏目貴志。片田舎に住む遠縁の親戚に引き取られた彼が、その町で祖母の遺品である「友人帳」を通じて様々な妖たちと交流していく、人と妖怪の絆を描いた伝奇物語。2008年から6期に渡ってアニメ化された。2018年9月にはアニメ映画化。
妖を“見て”、彼らと会話する力を持ち、多くの妖を友とした女性・夏目レイコ。物語は彼女の孫で、同じ力を持つ主人公・貴志が、祖母の形見である「友人帳」を手にするところから始まる。数多くの妖の「名」が記され、彼らを従える力を秘めたその本を求め、貴志の元に集まってくる妖たち。友人帳を狙って現れるニャンコ先生こと「斑」をはじめ、人知れず世に潜む妖たちは、レイコと友誼を温めたものから、強大な力で人に害をなそうとする者まで様々。貴志はそんな彼らと、祖母とは異なる形で交流し、新たな絆を深めていくことになる。妖と様々な関係を持つ人々との出会いや、心優しい藤原夫妻のもとで暮らすようになるまでの貴志の過去も交えつつ、人間と妖の間で紡がれていく絆が描かれる。ストーリーはとても優しく、読む者の心を温かくしてくれる。
出典:小学館
古来から伝わる妖怪の伝承に、作者が新たな解釈を加えて送り出した妖怪漫画。昭和初期を舞台に、会社勤めをしている誠治と、彼が幼いころから交流を重ねてきた妖怪・クロの、優しくもどこか寂しい物語がメインストーリーとして綴られる。加えて、社会の片隅にこっそりと身を潜める、様々な妖怪たちが織りなす日常の一片が語られる、オムニバス形式の「小咄」(こばなし)も収録されている。
1話読切形式の本作でメインストーリーとして描かれるのは、座敷童のような妖怪・クロと、彼が守ろうとする人間・誠治の物語である。子どものころに見えていた妖怪のことを今も忘れていない心優しい青年と、自分のことが見えないと分かっていながら誠治を慕い、守り続けるクロとの交流は、暖かくも、どこかもの悲しい。江戸時代から明治、大正、昭和へと世の中が移り変わっていく中で、妖怪の存在が徐々に忘れ去られていくことへの寂しさも描かれている。一方でオムニバス形式の短編には、むっつりすけべな天狗様や、必死に存在をアピールするものの人間に気づいてもらえない毛羽毛現など、クスリと笑えるエピソードが満載。妖怪の緻密な描写にも注目だ。
出典:マンガペディア
小学生・市松こひなが行った「コックリさん」によって、狐の妖怪・コックリさんが呼び出された。コックリさんは1人暮らしのこひなを心配し、彼女に取り憑くことになる。そんな彼らと、犬の妖怪・狗神や化け狸・信楽などの妖怪たちが織りなす日常を描く、不条理ギャグ多めの脱力系ゆるふわ4コマコメディ漫画。2014年にアニメ化された。
昔からある、定番のまじないである「コックリさん」。本作では、自分のことを「人形」と称する、ちょっと変わった少女・こひなと、彼女が呼び出したコックリさんらのコミカルなやり取りが描かれる。コックリさんは「おかん」気質で、小学生にもかかわらず1人暮らし、食事はカップ麺ばかりというこひなを心配し、つい世話を焼いてしまう。ストーカー気質の狗神、酒好き賭博好きの信楽など、オカルト漫画のセオリーを裏切る妖怪たちのキャラクター設定は、本作の大きな魅力。また、こひなが読者に向かって辛辣なセリフを投げかけてくるエピソードもあり、シュールで不条理な展開が持ち味となっている。
出典:マンガペディア
妖怪が「見える」体質の中学生・檜原静流と、妖怪に「憑かれやすい」体質の小学生・瑞生の姉妹は、やはり妖怪が見える祖父のもとで暮らしている。そんな彼らのもとには、無害なものから有害なものまで、様々な妖怪が訪れる。短編形式で描かれる、人間と妖怪の共存のストーリー。
「もっけ」とは「勿怪」、すなわち「もののけ」「妖怪」のこと。巫女の血を引き、異能力を持つ姉妹を中心に、穏やかながらも不穏な日常が描かれている。彼女らが一緒に暮らしている祖父は、地元で拝み屋を営んでいるが、妖怪を「追い払う」のではなく「お願いして帰っていただく」という姿勢を貫いている。これが本作の肝である。人間の都合を強引に押し通すのではなく、「妖怪とうまいくやっていくにはどうするか」と模索する姿勢。それが静流たちの成長と、人間関係の変化を絡めて描かれている。「うまい妖怪のあしらい方」も紹介されているので、実生活で妖怪に出会ったときに、もしかしたら役に立つかもかもしれない。
出典:マンガペディア
水木しげるが世に送り出した、妖怪漫画の金字塔。幽霊族の少年・鬼太郎が、目玉おやじやねずみ男、子泣き爺、砂かけばばあ、猫娘といった仲間とともに、妖怪たちが巻き起こす様々な事件に立ち向かう姿を描く。1968年から6期にわたってアニメ化され、アニメ映画、実写映画、舞台など多くのメディア化展開がされた。
戦後に描かれた紙芝居や貸本の怪奇漫画から誕生し、数多くの雑誌で連載されてきた「鬼太郎」シリーズ。『ゲゲゲの鬼太郎』はその中心的な存在で、1965年に「週刊少年マガジン」で『墓場の鬼太郎』として連載がスタート。主人公・鬼太郎が人間社会で悪事を働く妖怪たちを退治していく、「ヒーローもの」として人気を集めた。物語は、悪い妖怪を正義の鬼太郎がやっつける勧善懲悪なエピソードが中心。だが、金に汚く善悪の立場をコロコロ変えるトラブルメーカー・ねずみ男が騒動を起こしても、熱血キャラとは程遠い性格の鬼太郎は、あっけらかんとしていることも多い。そうした“ユルさ”や“シニカルさ”を内包したエピソードが存在する点も、本作が人気を集める理由のひとつだろう。
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