木星に広がる古代神話世界での冒険を描いたSF宇宙抒情詩。特一級宇宙技術員の女性、マリア.A.イーストマン。彼女は木星探査中、突如起こった木星波の異常増幅が原因で木星の大赤斑に落下してしまう。しかしマリアが目を覚ますと、そこに広がっていたのはまるで地球のような水と緑がある世界だった。彼女はそこで仲間と共に火の国に向かっているという少年、オグナと出逢う。オグナは日本神話に登場する人物で、後にタケルと呼ばれるようになる存在だった。
緊急事態(レベル・レッド)、木星波(ジュピター・ウェーブ)の異常増幅によって確かに木星の大赤斑へ落下したはずのマリア。ところが覚醒した彼女が目にしたのは、木星とは思えない自然溢れる風景だった。そこには巨大で凶暴な謎の生物が棲んでおり、マリアはわけがわからぬままその生物に襲われそうになる。そこに現れ彼女を救ったのが、オグナという少年だった。マリアと少年はもちろん初対面だが、マリアは「オグナ」という名に聞き覚えがあった。日本神話に登場する「ヤマトタケル」の別名が「ヤマトオグナ」だったのだ。オグナは突如現れたマリアを「神の遣わした道標」だと言い、彼女と仲間のミノとユラを連れて、火の国のクマソの火神のもとを目指す。
劇場版アニメ「機動戦士ガンダムF91」から10年後の世界を描いた、スピンオフ作品。時は宇宙世紀0133年。コスモ・バビロニア建国戦争が終結し、争いのない平和な時代が訪れていたが、木星圏付近ではモビルスーツを使って海賊行為を行う者たちが出没していた。留学生として木星に向かっていた地球圏生まれの少年、トビア・アロナクスは、道中にある中継ステーションで宇宙海賊の襲撃に巻き込まれ、それをきっかけにモビルスーツに乗り込むことになる。
人類が新たな開拓地として宇宙に生活圏を広げ始めてから、100年以上が経過していた。開発の手は太陽系第5惑星である木星にも伸ばされ、宇宙都市スペース・コロニーが建設される。まだまだ小さな生活圏しかないが、だからこそ木星が人類の最先端だと考えるトビアは、これから始まる留学生活に胸を躍らせていた。しかし木星に辿り着く前に、トビアは宇宙海賊による中継ステーションの襲撃に巻き込まれ、その混乱の中で木星が地球を攻撃するつもりであることを知る。宇宙海賊は木星帝国の地球侵攻を止めるため、中継ステーションを襲ったのだ。窮地を宇宙海賊の男に救われたトビアは、海賊軍の一員として木星帝国と戦い、地球を守ることを決意。宇宙を舞台に激しい戦いが繰り広げられる。
テレビアニメ「機動戦艦ナデシコ」の放送開始に先駆けて発表されたSFロボット漫画。西暦2195年。木星から謎の飛行物体「鉄板(モノリス)」が現れ、火星への侵攻を開始した。地球連合軍は敵を「木星兵器(ジュピトリアン)」と名付け、その侵攻を食い止めるべく軍事行動に出るが火星海域で敗北してしまう。敵の脅威はついに地球にまで迫ってきていた。木星兵器から地球を守るため、各分野のエキスパートを乗せた宇宙戦艦ナデシコが発進する。
主人公は火星出身の青年、アキト・テンカワ。彼は地球で料理人のアルバイトをしていたのだがクビになってしまい、途方に暮れていた。そこに現れたどこか懐かしさを感じる女性、ユリカ・ミスマル。2人はすぐに別れるのだが、そこである問題が発生した。アキトが大切にしている父親の形見のペンダントがないのだ。ユリカのぶちまけた荷物を片付けた際に誤って紛れ込んでしまったのだと考えたアキトは、ユリカが着ていた軍服を頼りに軍の施設へ向かい、そこで謎のロボットのコクピットに身を隠す。このことがきっかけで、アキトは個性豊かな女性たちが操る宇宙戦艦ナデシコに乗り込むことになってしまい、地球と木星の戦いに否応なく巻き込まれていくことになるのだった。
木星を舞台に繰り広げられるSFバトル漫画。人類史上初めて木星第二衛星「エウロパ」に到達した日本軍は、未知の生命体を発見するべく開拓を進めていた。ある日、エウロパに複数の隕石が落下。日本軍に所属する少年・夏木啓也(なつきけいや)は、仲間と共にその調査に向かうことになる。しかしそんな彼らの前に、驚くべき光景が飛び込んできた。極寒の星エウロパの地表を、学生服を着た3人の少女が歩いていたのだ。この邂逅をきっかけに、女子高生と日本軍の星を巡る戦いが始まる。
木星第二衛星エウロパは、致死量の放射線が絶え間なく降り注ぐ星だ。地表温度はマイナス160度から200度。大気は極めて薄い酸素のみで、人間が防護服なしに歩き回ることはできない。そんな環境に、突如日本の女子高生らしき少女たちが現れ、夏木たちに攻撃を仕掛けてきた。彼女たちは、日本が国家機密として他国の目の届かない地球外で創り出した高次攻略生体兵器群、通称「高攻生(ミーティア)」。日本軍を裏切り、仲間の高攻生たちを目覚めさせて皆で幸せに暮らすため、エウロパにやってきた。この物語の主役は、高攻生の少女たちだ。兵器として生み出された彼女たちは日本軍とのエウロパ争奪戦に勝利することができるのか、その展開から最後まで目が離せない。
人類と擬人化された惑星の交流が描かれた会話劇漫画。未来の地球は荒れ果て、死の星と化していた。生き残った人類はアニメキャラクターに彩られた巨大な居住シェルターの「内」で、日々現実逃避の生活を送り、僅かな人間が仕事のために防護服なしでは歩けない「外」に関わる仕事に就いている。主人公のS沢3国は、外の天文台跡地を職場にしており、宇宙へと手紙を送り続ける男。ある日、彼は防護服なしで外の世界を歩いていたらしい不思議な女性を保護する。
ある日、S沢の職場である天文台跡地に外から1人の女性がやってきた。彼女は防護服なしでは移動できないほど地表が汚れきった外の世界を、生身で歩いてきた様子。顔を合わせたS沢に宇宙のとある座標へ信号を送ることを依頼し、謎の女性は意識を失ってしまう。不審に思いながらも彼女の言う通りに信号を送ってみたS沢。するとほどなくして、天文台跡地に次々と防護服を着用していない謎の女性たちが訪れた。驚くべきことに、彼女たちの正体は「惑星」の化身である女神であり、最初にやってきて倒れてしまった女性こそがS沢たち人類が生きる星「地球」だった。S沢は地球、火星、木星などの惑星たちと交流し、彼女らの話を聞くことでかつての地球の姿や人類が失くした叡智に触れていく。