「ちょっとエッチ」なヒロインにムラムラが止まらない！ ほどよく過激なラブコメ漫画５選249 Pt.

本作はまさに、ちょっとエッチなヒロインに主人公が困らされることをテーマとした漫画だ。主人公の進藤学は、高校一年生。東大をめざして一直線、脇目も振らず勉強に打ち込む毎日だ。そんな彼のところに、幼馴染の天野めぐみが勉強を教えてほしいとやってくる。久々に再会しためぐみは、胸のボタンが弾けるほどの女性らしいボディに成長していた。彼女のスキだらけで無防備な行動に心を乱され、なんとか距離を置こうとする学だったが、結局は断ることができずに家に上げてしまう。そんな危なっかしいめぐみを放っておけないという思いもあり、学は彼女から目が離せなくなっていく。

本作の主人公は、放課後の部活動が必須の種無高校に入学した男子高校生。適当で楽ができそうな文化系クラブを探していた彼が、好奇心から「奇術部」の部室を覗いてみると、そこにはかわいい女の先輩の姿が。先輩は新入生歓迎の手品を披露しようとするが、極度のアガリ症のため緊張して失敗ばかり。呆れて帰ろうとしたが、縄抜けマジックに失敗し体に縄を絡ませた先輩の姿にムラムラしてしまい、その場に留まることに。結果、ずるずると逃げる機会を失った彼は、「助手」と呼ばれながら先輩の面倒を見るポジションに収まってしまう。手品を失敗するたび、ちょっとエッチな醜態を晒してしまう先輩の姿を、役得として楽しむ「助手」に共感してしまう作品だ。

素直になれない女の子を指す「ツンデレ」。本作にも本作にも、気弱で根暗な主人公へツンデレ的に接するヒロイン長瀞さんが登場する。しかし、彼女の「ツン」は素直になれないという生易しいものではない。彼女はセンパイが涙目になるまで追い詰め、ちょっぴりエッチに挑発してはムラムラを抑えきれずに赤面しちゃう姿を見てゾクゾクするという、非常に過激なツンデレ少女。だが、そんな長瀞さんをセンパイは嫌いになることができない。長瀞さんの気を引こうとする男子に、彼女がツレない態度をする姿を見かけても嬉しくなったりする。ふたりの間だけで通じる、不器用な愛のコミュニケーションが愛おしい作品だ。

本作に登場する「ムラムラさせるヒロイン」は、隣の席の西片をからかっては、その反応を見て楽しんでいる女子中学生の高木さんだ。ムラムラさせるといっても、中学生男子の西片はまだまだ子ども。高木さんに見つめられると赤面してしまうが、その感情の意味を知らずに、いつか仕返しをしてやるぞと胸を熱くしている。そんな子供っぽくて素直な西片に、高木さんはストレートな好意を寄せている。西片をからかうのも、彼と楽しい時間を過ごしたいという高木さんの慈しむような愛の表現なのだ。ほのかな甘さを感じさせるセンチメンタルな交流と、女子への興味が隠し切れない思春期のムラムラに、懐かしくも優しい気持ちになれる作品だ。

本作のヒロインは、「ムラムラするヒロイン」とは言い難い。悪魔のメムメムは、本来は男をムラムラさせて魂を奪うことが仕事なのだが、ポンコツすぎて何の成果もあげられない。ちんちくりんで幼児体型のメムメムは、色気とは縁のない体つきだ。さらに極度の恥ずかしがり屋で、エッチなものが大の苦手と、悪魔に必要な才能がまったくない。五木荘に下宿する高校一年生の小日向ひょう太は、うっかりメムメムの話に付き合ったことで、親近感を抱かれて付きまとわれる羽目になってしまう。ひょう太が住むアパートの大家さんやその娘、メムメムの上司である悪魔たちなど、サブキャラクターの方が「ムラムラする」スタイルをしている作品だ。