日常の愚痴において、きれいにオチがつく話は少ない。だが本作では、話題にあがった「ムカつく 」人が、自らの言動によって自滅する。奈緒の「ムカつく人が痛い目に遭う話が聞きたい」という願望に、共感する人は多いのではないのだろうか。誰しもスカッとする話が聞きたいものだ。登場するのは絶妙に迷惑で嫌な人ばかりで、その迷惑さもかなりリアルなあるある系だ。おもわず3人に混ざって、一緒に盛り上がりたくなること間違いなしだ。
気の置けない友人のみで集まると、会話の内容に他者への配慮が薄れてしまうものだ。とりわけ女性同士の集まりであらわれる赤裸々な本音は、彼女たちの持つ強かな一面を感じることができる。男子禁制、女性の共感必至の本音がさく裂する危険なガールズトーク漫画集をご紹介する。
出典:小学館
出典:小学館
OL、保育士の社会人女子3人組が集まり、身近な迷惑人間たちが起こした日常の事件を赤裸々に語る、リアルガールズトークコメディ。自身を平凡と称する24歳のOL・高橋奈緒の楽しみは、友人の保育士・三浦あやとその従姉妹、太田佳央梨と話をすること。ある日、あやの家でお泊まり会が催された。佳央梨はスカッとするオチのある話が聞きたいという奈緒のリクエストに応え、「自サバ女」である会社の先輩が起こした事件の顛末を語り始めるのだった。
日常の愚痴において、きれいにオチがつく話は少ない。だが本作では、話題にあがった「ムカつく 」人が、自らの言動によって自滅する。奈緒の「ムカつく人が痛い目に遭う話が聞きたい」という願望に、共感する人は多いのではないのだろうか。誰しもスカッとする話が聞きたいものだ。登場するのは絶妙に迷惑で嫌な人ばかりで、その迷惑さもかなりリアルなあるある系だ。おもわず3人に混ざって、一緒に盛り上がりたくなること間違いなしだ。
出典:一迅社
カップルが多い共学の高校に通う女子たちの、日常会話から始まるオムニバスガールズラブ。チユ、イロハ、コノカ、ネネは共学の高校に通う仲良し女子4人組。美術部の部室でイロハの漫画原稿を手伝っていたチユは、放課後は有意義なことがしたいと、平凡な日常を嘆く。コノカとチユ、どちらかが男だったらという何気ない会話の後、物憂げにため息を吐くコノカを発見したチユは、女の子が好きだというコノカが好きなのは自分なのではないかと、意識し始めるのだった。
この人ほど気楽に付き合えて、居心地の良い相手はいないと思う瞬間がある。恋愛対象が異性だった場合、この友人が恋人になってくれたら気楽だし楽しいだろうな、と想像することはあるだろう。しかし、世の中には様々な恋の形がある。異性だったら恋をする、というわけではないのだ。チユは日常会話の中で友人、コノカの性的指向は理解していたが、自分も対象に入っているとは思っていなかった。相手の特別な好意を意識した瞬間、自分の中でも相手が特別になってしまう。この瞬間がたまらなく甘酸っぱい。お互いに気持ちをはっきりと伝えることはないのだが、日常会話のなかへ少しずつ好意が紛れ込んでいく。気楽な会話であるはずなのに一喜一憂する、その姿が可愛らしい。
出典:amazon
女子高校で国語教師をしている主人公を中心に、生徒や同僚教師たちの日常をコミカルに描く学園コメディ。星は女子高校に勤務する国語教師。担任を受け持っている2年4組では、日直が日誌の備考欄に絵しりとりをしていくのがブームとなっていた。ある日、日直の香川から日誌を受け取った星は、描かれていた絵に困惑する。前日の「スマホ」から続く「ほ」から始まる絵は、細身の暗い顔をした人間。何を表しているのかもわからず、星は悶々とした気持ちを抱くのだった。
タイトルの「女の園」とは女子高校のことだ。もちろん生徒は女性しかいない。しかし、勤務する教師には男性も当たり前に存在している。星は2年4組の担任を務める国語教師だ。あまり表情の変化はなく、口調は生徒に対しても慇懃。丁寧すぎるからと敬遠されることはなく、生徒には比較的慕われていると言えるだろう。いや、振り回されているとも言えるだろうか。何せ相手は天下無敵の女子高生である。怖い物は無いと言っても過言ではない。星との年齢差はさほどではないはずなのに、大きな差があると感じるのは、学生の自由さ故か。女だらけの環境に、10代だからこその解放感。彼女たちに歯に衣着せる概念はなく、言葉は鋭く突き刺さる。女の園に咲く花は、無邪気だが鋭い棘がある。
出典:日本文芸社
宇宙船が故障したことにより女子専用アパートに居候することになった宇宙人2人組と、女子アパートの住人が日常を赤裸々に語るガールズトークコメディ。石橋園美が泣きながらアパートに帰ってきた時、窓を破り小ぶりな宇宙船が飛び込んでくる。小さな宇宙人である2人組は、事故でアパートに不時着したこと、 宇宙船の修復が完了するまでここに滞在せざるを得ないことを話し始める。女性専用であることを理由に断ろうとする園美だったが、宇宙人から驚きの提案がなされるのだった。2016年テレビドラマ化。
主に社会人女性たちが住む女性専用アパート。住人たちは美人揃いだが、発言は完全本音のストレート。特に下ネタに対する許容範囲が広いのが、社会人女子の特徴だろう。夜な夜な交わされる会話に登場する単語は、実にディープだ。そこに飛び込んできたのが宇宙人である。手のひらに乗りそうなサイズの彼らだが、宇宙船は文字通り宇宙を飛んで地球にやってきたという。彼らが現代では実現不可能な技術を持っているのは確かだ。作中では園美の恋愛問題を解決するため、NASAに電話しないことを条件に、彼氏である石川を瞬時に呼び出した。宇宙人というと世紀の大発見だが、アパートの住人たちは彼らよりも噂話に余念がない。遠くの宇宙より身近な日常が大切だ。
出典:集英社
放課後ファミレスでおしゃべりをすることを楽しみにしているギャル2人組と、個性的な客が繰り広げる日常おしゃべりコメディ。あゆと樹理亜は放課後ファミレスに集まり、おしゃべりをすることを楽しみとしている女子高生。ある日の夜、あゆはいつものファミレスで雑誌を読みながら、樹理亜が来るのを待っていた。彼女たちが夜な夜な集まっているのは、ギャル語を習得するため。本を読みながらギャル語を覚える2人の前に、生徒指導を担当している教師が現れるのだった。
あゆと樹理亜はギャルである。その大きな特徴はまつげだ。およそ前が見えているとは思えない特盛まつげは異様なのだが、彼女たちのこだわりなのだろう。毎日のようにファミレスに集まり、だらだらと話を続けている。内容は全くないのだが、少し退屈で穏やかな日常が伝わってきて和む。しかし驚かされるのは、ギャルでいることにも勉強が必要という点だろう。最先端言語を使用している現役ギャルですら、覚えなければならない言葉が沢山あるという事実は、大人を驚愕させる。たまに謎の言葉を使っている理由もわかり、すっきりすることだろう。類は友を呼ぶというが、ギャルがツッコミをいれざるを得ない変人ばかりがこのファミレスには集まる。十人十色という言葉がしっくりくる場所だ。
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