高校生怪盗が活躍するミステリーアクション漫画。黒羽快斗(くろばかいと)は自宅で、マジシャンであった亡き父が作ったらしい隠し部屋と、白い衣装を発見。父が世界的に有名な大泥棒・怪盗キッドであったことを知る。父はマジック中の事故で亡くなったと思われていたが、実は怪盗として探していたある宝石を巡って謎の組織と衝突し、結果殺されていたということが判明する。快斗は父に代わって宝石を見つけ組織の謎を解き明かすべく、2代目怪盗キッドになる決意をする。2014年テレビアニメ化。
本作は漫画『名探偵コナン』にも登場するキャラクター・怪盗キッドが主人公の物語だ。父の遺志を継ぎ2代目怪盗キッドになった快斗。そんな彼を熱心に追いかけるのが警視庁捜査二課に所属する中森警部である。また高校生探偵である白馬探(はくばさぐる)も、卓越した推理力でキッドを追い詰めてくる好敵手の1人だ。快斗は得意のマジックで2人をかわし、鮮やかに獲物を盗んでいく。『名探偵コナン』において江戸川コナンと対決する際はキッドのクールな面が目立つが、本作での中森警部や白馬との対決では快斗のコミカルな面が強調されている。『コナン』とは違うキッドの魅力が堪能できる、キッドファン必読の作品だ。神出鬼没、確保不能の大怪盗の活躍をぜひその目に焼き付けてほしい。
賞金首の男を主人公に繰り広げられるSFガンアクション漫画。舞台は熱砂に覆われた惑星。過去に宇宙を旅していた人々は宇宙船の事故によってこの惑星に放り出され、劣悪な環境の中7つの街を作り上げた。しかしその内の1つ、第3都市ジュライが一夜にして消滅するという事件が発生する。事件の発端と目されたのは、真紅のコートを纏ったガンマン、ヴァッシュ・ザ・スタンピードだった。ヴァッシュは多額の懸賞金をかけられ、人々から追われることになる。1998年にテレビアニメ化。
主人公のヴァッシュは、殺伐とした世界でガンマンとして生きているが、とてもそうは思えないほどのお人好しだ。誰も殺さないことを信条にしており、それはたとえ相手が悪人であっても適用される。彼が徹底した平和主義者であることがわかるだろう。そんなヴァッシュは600億$$(ダブドル)の懸賞金をかけられ指名手配されている。彼には人知を超えた力があり、「人間台風(ヒューマノイドタイフーン)」として人類初となる局地災害指定を受けているのだ。超危険人物とされているのだが、懸賞金が莫大であるため、賞金稼ぎから一般人まで様々な人間がヴァッシュを追い回す。ヴァッシュがいかに相手を傷つけずピンチを乗り切るのか、スリル満点の展開から目が離せない。
大怪盗アルセーヌ・ルパンの孫であるルパン三世が、世界を股にかけて活躍するアクション漫画。主人公のルパン三世は、祖父同様盗みの技術に長けた神出鬼没の大泥棒だ。彼は相棒のガンマン・次元大介、居合い抜きの達人・石川五右ェ門、ミステリアスな美女・峰不二子とともに数々の大事件を起こし、宿敵である銭形警部に追いかけられている。1971年に初のテレビアニメ化。その後も度々テレビシリーズが放送され、スペシャルアニメ化、劇場アニメ化もされている。
1967年、モンキー・パンチによって世に送り出されたルパン三世は、今や日本で最も有名な泥棒と言っても過言ではないだろう。鮮やかで見るものを驚かせる盗みのテクニック、女性に弱いというコミカルな一面、かと思えば時にシリアスでハードボイルドな雰囲気を醸し出すルパンに、誕生から50年以上経った現在でも多くのファンが魅せられている。『ルパン三世』の名物と言えば、宿敵である銭形警部を筆頭とした面々との追いかけっこだろう。ルパンは世界各国の警察からはもちろん、盗みを働く過程でぶつかる裏社会の人間など、様々な立場の者たちから追いかけられる。あの手この手で追手を振り払い最終的には逃げ切ってしまうルパンの姿に、読者はわくわくした気持ちを掻き立てられるはずだ。
「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を巡る海賊たちの活躍を描いた冒険バトル漫画。主人公のモンキー・D・ルフィは、悪魔の実の1つであるゴムゴムの実を食べて、身体がゴムのように伸びるゴム人間になった少年だ。彼は海賊王になることを夢見て大海原へと冒険の旅に出る。仲間たちとともに数々の冒険と戦いを繰り返し、ルフィは徐々に他の海賊や海軍も無視できない大きな存在へと成長していく。1999年にテレビアニメ化。2000年には初めて劇場アニメ化された。
海賊から民衆を守る立場にあるのが世界政府直属の海上治安維持組織である海軍だ。ルフィたち「麦わらの一味」は決して無関係の民衆に手を上げることはしないが、海軍からしてみれば海賊は海賊。しかも海軍と世界政府の脅威になるレベルの存在であるため、ルフィたちを全力で追いかけてくる。海軍がいかに麦わらの一味を警戒しているかは、彼らにかけられた懸賞金を見れば一目瞭然だろう。全員が賞金首であり、船長であるルフィの懸賞金は超高額の15億ベリーを突破した。要注意人物として海軍から厳しい目を向けられている中、麦わらの一味は何度も海軍の手から逃れ、冒険を続けている。このまま逃げ切り、ルフィは海賊王になれるのだろうか。巻を追うごとに盛り上がりを増す本作から目が離せない。
伝説の騎士団の冒険と戦いを描くファンタジー漫画。ブリタニアにあるリオネス王国では、国を守るはずの聖騎士たちによって国王が拘束され、国民たちは辛い生活を強いられていた。人間離れした力を持つ聖騎士たちを止めることができるのは、かつて大罪人として王国から追放された7人からなる騎士団「七つの大罪」のみ。そう考えたリオネス王国の王女エリザベスは、七つの大罪の団長・メリオダスを見つけ、彼に助力を求める。2014年に初めてテレビアニメ化。2016年、2018年、2019年にもテレビアニメ化。
本作の主人公は、七つの大罪の団長であるメリオダスだ。メリオダスはかつて仲間たちとともにリオネスで騎士をしていたが、王国転覆を謀ったという濡衣を着せられ、リオネスから逃亡せざるを得なくなった。七つの大罪はメリオダスを筆頭に全員がお尋ね者となり、散り散りになってしまう。そんな彼らに救いを求めたのが、リオネスの第3王女であるエリザベスだ。国を救いたいというエリザベスの強い思いに、メリオダスはエリザベスを守り抜き、リオネスを救うことを決意する。差し向けられる敵の聖騎士からエリザベスを守り戦うメリオダスの姿に、読者は魅了されるだろう。正統派ファンタジー要素に加え、話が進むにつれて明らかになってくる謎の数々が読者の心を掴んで離さない魅力的な作品だ。