漫画編集者になりたい人必見!オススメ漫画5選207 Pt.

漫画を愛読している人ならば、「自分も作品作りに関わりたい」と思ったことが一度はあるのではないだろうか。漫画を作り上げる職種は多々あるが、漫画編集者にスポットを当てる。今回は、漫画に深く携われる編集者をテーマにした漫画をご紹介。

作成日時:2019-08-04 10:00 執筆者:マンガペディア公式

漫画編集者になりたい人必見!オススメ漫画5選

出典:小学館


『重版出来!』

『重版出来!』

出典:小学館

新人編集者が週刊コミック誌編集部に配属され、様々な仕事に奔走する出版系職業漫画。主人公の黒沢心は、怪我により柔道選手の道が断たれた。これを機に、自分を柔道へと導いてくれた「漫画」に携わることを決め、大手出版社の興都館の面接を受ける。採用後は、持ち前の根性と実直さを活かし、営業や取次など裏方の人と連携しながら、漫画が出版されるまで奮闘する。2016年にテレビドラマ化。

業界系の漫画は、クセのある主人公が多く見られるが、心は誰に対しても敬意を払いつつ、意見を伝えられる女性だ。青春を捧げてきた柔道ができなくなっても腐らず、前向きに新たな道を見つける。漫画の宣伝や漫画家とのコミュニケーションといった、さまざまな難題にまっすぐ向き合う姿は清々しい。本作は、編集者への道を就活段階から丁寧に描いているところが特徴的。仕事内容を理解しやすいように描かれているため、出版業界を志す人にとっては1つの教科書ともなりえる作品だ。また、営業や製版に取次、書店員まで、業界を支える多彩な裏方の人たちが多く登場することで、「1つのコンテンツは多くの業種の人によって支えられている」ことを実感できる。


『編集王』

『編集王』

出典:小学館

ボクサーを引退した主人公が、コミック誌編集部のアルバイトとして再出発するヒューマンドラマ。桃井環八は、ボクシング漫画『あしたのジョー』に憧れてプロボクサーになったものの、芽が出ないまま網膜剥離により現役を退く。その後、漫画編集者をしている幼馴染の青梅広道の紹介で、出版社「支配社」の人気コミック誌「週刊ヤングシャウト」編集部にアルバイトとして入り、さまざまな困難と戦っていく。2000年にテレビドラマ化。

本作の連載が開始されたのは1994年。今は、出版業界をテーマとした漫画が数多くあるが、先駆け的作品だ。漫画家と編集者、時には編集者同士の対立をメインに扱っているのが特徴で、暴力シーンもあるなど、「考えと考えのぶつかり合い」をかなりアウトロー寄りに描いている。本作くらい過激に描かれていれば、漫画編集者になる方の心の準備もしやすいのではないだろうか。一方で、出版社や編集者の意向に縛られがちな漫画家サイドの苦悩も描かれているため、それぞれの立場における主義主張や対立が起こる原因も理解できる。読むほどに、漫画業界という新たなリングに上がった環八の熱い戦いぶりに引き込まれていくこと請け合いだ。


『ヒットマン』

『ヒットマン』

出典:講談社

講談社の新人社員である剣崎龍之介(けんざきりゅうのすけ)が、新人漫画家の小鳥遊翼(たかなしつばさ)を日本一にしようと奮闘する熱血お仕事漫画。龍之介は、講談社の最終面接を待っている間、たまたま床に落ちていた漫画のネームを読み、それを拾いに来た翼に「スッゲー面白かった」と感想を伝える。後日、講談社の新入社員となった龍之介の元に、翼が漫画の原稿を持ち込んで来る。翼は編集者志望だったが、彼に自分の漫画をほめられたことがきっかけで、漫画家の道を歩み始めていた。

主人公の龍之介は、怒りのあまり上司にタメ口をきいてしまうこともある筋金入りの熱血漢。「将来は漫画関係に進みたい」と考えている少年少女におすすめだ。本作の特色として、編集者側の主要人物全員に「累計発行部数」がステータス形式で表示されおり、実力がひと目で分かるようになっている。翼を日本一の漫画家にしたいという気持ち先行目標も、部数という明確な勝負要素があるため、龍之介たちの成長を分かりやすく実感できる。作者・瀬尾公治の過去作である『風夏』や『君のいる町』のキャラクターが随所に登場するので、あわせて読んでおくと本作をより一層深く楽しめるはずだ。


『サルでも描けるまんが教室』

『サルでも描けるまんが教室』

出典:小学館

漫画家志望の青年2人が天下を取るためヒット作の研究に明け暮れるギャグ漫画。漫画家の相原弘治と、彼の自称マネージャーである竹熊健太郎は、ペンネーム決めやトーンの入れ方、ジャンル毎に読者受けする描き方や出版社毎の攻略法など、漫画界でヒットするためのコツを習得していく。その後、バトル漫画「とんち番長」で大ヒットを記録するも、思わぬ長期連載になり迷走してしまう。作品の人気は次第に下がり、打ち切りとなってしまう。

本作は、少年漫画誌のお約束や、業界の裏事情を明かすぶっちゃけ話、さらに「紙と定規の間に溜まったインクの除去法」といった細かすぎるワンポイントアドバイスなどが満載だ。打ち切りになった時の心の保ち方まで解説されており、これだけ多方面の知識があれば、編集者として漫画家の育成&サポートに困ることはないだろう。ギャグ漫画としても秀逸で、エロコメディを描くための「間接的性器表現大全集」など笑ってしまう要素も多い。あらゆるヒット要素を詰め込み誕生した「とんち番長」は、編集長により連載が強引に引き延ばされた末、絵も内容もどんどん混乱を極めていき最終的に打ち切りになってしまう。漫画編集者を目指すならば、新人や志望者の育成だけでなく、ヒット作の扱いにも気をつけたいところだ。


『バクマン。』

『バクマン。』

出典:集英社

2人の少年がタッグを組み「週刊少年ジャンプ」の連載に挑む青春漫画。絵が得意な「サイコー」こと真城最高(ましろもりたか)は、画力を持て余しながら平凡な日常を送っていた。そんな彼の絵に惚れ込み漫画の道に誘ったのが、文才がある「シュージン」こと高木秋人(たかぎあきと)だ。2人は、「週刊少年ジャンプ」でのデビューを目指して漫画を描き始める。2010年から3度にわたりテレビアニメが放送され、2015年には実写映画も公開された。

最高が直情的でロマンチストであるのに対し、秋人は冷静で計算高い。能力・性格ともに互いを補完しあうコンビネーションが強みだ。おのおの複雑な生い立ちを画ながら漫画家を目指し、デビュー後も打ち切りなどさまざまな困難に対峙していく姿は、感情移入のしやすさも相まって終始ドキドキしながら読み進められる。また、2人それぞれにヒロインの存在があり、漫画家としての成長と恋仲の進展がリンクしてあって、ラブコメとしても完成度が高い。累計発行部数が1300万部を超えている作品だけあって、専門色の濃いテーマでありながら多くの漫画ファンが楽しめるように作られている。迷ったらひとまず本作を読んでみるといいだろう。


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