垂涎もの「めし(飯)」テロ漫画特集!オススメ5選71 Pt.

「めし(飯)テロ漫画」には美味しそうな料理が数多く掲載され、読者の食欲を刺激し、特に深夜に読めば空腹が加速する。今回は、地球と宇宙を繋ぐ宇宙食、出張先のグルメ料理など、空腹時には注意が必要な魅惑的フードが登場する「めし(飯)テロ」漫画を紹介しよう。

作成日時:2020-04-01 10:00 執筆者:マンガペディア公式

垂涎もの「めし(飯)」テロ漫画特集!オススメ5選

出典:小学館


『宇宙めし!』

『宇宙めし!』

出典:小学館

宇宙に憧れを持つ青年が宇宙食開発に情熱を燃やす姿を描いたお仕事漫画。主人公の久世晴可(くぜはるか)は幼い頃から宇宙に憧れていたが、大人になっても身長が伸びず、宇宙飛行士になる夢は断念。就職活動を始めた晴可は、過去の夢を思い出し、宇宙飛行士にはなれずとも宇宙に関わることができる宇宙航空研究開発機構(JAXA)の面接を受け、見事合格。晴可が配属されたのは「宇宙食開発グループ」で、同期の早坂未央(はやさかみお)らとともに、宇宙飛行士を幸せにする宇宙食を目指して奮闘する。

宇宙好きの晴可が入社した「JAXA」で、晴可が配属されたのは宇宙飛行士の健康に繋がる宇宙食の開発に携わる部署だった。地球と宇宙空間では重力が異なり、味覚も変わるため、宇宙食には細かな制約が多くなる。地球上でも宇宙空間でも、生きていくためには美味しい食事が必要不可欠。晴可が提案したのは特別頑張った夜に食べる「ご褒美弁当」。鯉のうま煮、切り干し大根、あんこのおやきなど、宇宙にいても地元を思い出せるような故郷の味がたっぷり入った弁当は、宇宙飛行士の心に響くものだった。晴可は自分と宇宙を繋げてくれる宇宙食の開発にやりがいを感じるようになっていく。長期保存が可能な宇宙食は、近年では備蓄品としても注目を集めており、非常食に興味がある人にもオススメの作品だ。


『将棋めし』

『将棋めし』

出典:KADOKAWA

将棋界を舞台に、プロ棋士が対局中にとる食事をテーマに描いたグルメ漫画。主人公の峠なゆたは女性のプロ棋士。玉座戦の最終局の夕食で、なゆたはかつ丼か天丼の、どちらかを頼もうと考えていた。しかし、対局相手の宝山貴善(ほうざんたかよし)はその両方を頼み、相手とメニューが被りたくないなゆたは結局今回もカレーを頼むことになる。辛口のビーフカレーを食べ終えたなゆたは、新たな攻め方を思いつき、勝機を手繰り寄せるのだった。2017年テレビドラマ化。

将棋は対局中、座っていても頭の中は常にフル回転しており、疲労はかなりのものだ。対局は長時間に及ぶことが多く、食事を挟むことになるが、食後も対局は続くため、メニューの選択は重要なものとなる。主人公の女性プロ棋士・なゆたは対戦相手とメニューが被ることを嫌っており、冒頭の玉座戦では結果として5戦ともカレーとなってしまった。だが、美味しいものを食べると頭も冴え、良い結果にも繋がっていく。作中には様々なご飯やおやつが登場するが、どれもいい匂いが漂ってきそうなほどリアルに描かれ、なゆたの食べっぷりも気持ちが良い。広瀬章人八段が将棋の監修を担当しており、食事エピソードに偏らず、バランス良く対局の内容や棋譜についても描かれている。


『創太郎の出張ぼっちめし』

『創太郎の出張ぼっちめし』

出典:新潮社

作者・マキヒロチの人気作『いつかティファニーで朝食を』の主人公・佐藤麻里子(さとうまりこ)の元恋人、吉田創太郎(よしだそうたろう)を主軸にしたスピンオフ作品。創太郎は出版社の編集部から営業部に異動となったサラリーマン。出張で全国を飛び回っているが、創太郎は出張先では無難に全国チェーン店でしか食事をしていなかった。しかし、後輩にそのことを指摘されたことをきっかけに、名物グルメ店や新店などを訪れるようになり、生き方や考え方に変化が訪れるようになる。

本作には、出版社の営業部員という、職業上出張が多い主人公の創太郎が巡り合った全国各地の美味しそうな料理が数多く登場する。もともと創太郎は「食」に対してあまり興味がなく、元恋人の麻里子と別れたのも食事に対する価値観の違いが原因だったが、創太郎は麻里子の気持ちを理解できずにいた。後輩に背中を押され、全国各地で美味しい料理を楽しむようになった創太郎は、食事がもたらす幸福の大きさに気付き、麻里子に対して心から申し訳なく思うのだった。福岡の行列人気店「らるきい」、北海道のフランス料理店「サヴール」など、作中には実在する店舗が紹介されているため、創太郎が味わった料理の感想にも説得力がある。読めばきっと実際にその店を訪れてみたくなるはずだ。


『戦争めし』

『戦争めし』

出典:秋田書店

戦時中の兵士の「食」にまつわるエピソードや戦争についてオムニバス形式で描くヒューマンドラマ。山田は太平洋戦争の最中、異国の地で必死に戦いの日々を生き抜いてきた兵士の一人。平凡な兵士だったが、定食屋で働いていた経験をいかし、飯炊き係として皆の役に立っていた。明日の命の保証もない中で、美味しい食事は戦時中の唯一の楽しみとも呼べるものだった。どんな状況でも希望を捨てず生きてきた日本人の心温まるご飯漫画。2018年テレビドラマ化。

本作には、分隊長の思い出ご飯のカツ丼、戦艦大和のオムライス、闇市のコロッケ、ハワイの家族団らんの味のヘッカなど、「戦争と食」を題材にした様々なエピソードが詰まっている。1941年、昭和初期に勃発した太平洋戦争で、日本人兵士たちは言葉も通じない異国の敵と攻防戦を繰り広げていた。死と隣り合わせの毎日で、仲間と夕飯を食べる時間は安らぎのひとときであるとともに、語らいの場でもあった。食べることは生きること。戦争が激化していく中、兵士や残された家族たちは何を食べ、命を繋いできたのか。温かみのある絵柄と美味しそうな料理に心がほっこりするとともに、食事の大切さや生きることについて改めて考えさせられる。


『流浪のグルメ 東北めし』

『流浪のグルメ 東北めし』

出典:双葉社

東北を舞台に、食通ドライバーが活躍するグルメ漫画。ハンター錠二こと獅子戸錠二は、食通のトラックドライバー。街で出会った人を、オススメの飲食店へ誘う食の案内人のような存在だ。錠二が仙台で出会ったのは、牛タンを食べることを目標にバイトを励んでいたのに財布を落とし、困っていた男性。最初は牛タンに未練を感じていた男性も、錠二に連れられて入った大衆食堂で、低価格で種類が多い惣菜を前にテンションがあがっていく。

本作で主軸となるのは東北のグルメ。主人公の錠二は金髪にサングラスという怪しい見た目の男だが、そんな風貌とは裏腹に優しくて親切な男だ。お腹をすかせて困っている人を放っておけず、オススメの飲食店へ連れていき、場合によっては会計までも一緒に払う。トラックドライバーであるが故に交通事情や食事情に詳しく、有名店のみならず、知る人ぞ知る穴場の店も押さえている。名物として知られる仙台の牛タン、青森のソウルフードとして愛されるせんべい汁など、東北各地の様々なグルメが、錠二によって紹介されていく。単行本には作中に登場する土地やソウルフードに関するうんちくも描かれ、自然と知識も身に付くような構成になっている。


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