広島が舞台じゃけぇ読んでみて!オススメ漫画5選52 Pt.

「びったれ!!」「がんぼ!」――今や、広島の方言がドラマや漫画作品で大人気に!? 「方言を使う広島の女の子が可愛い」とネットが沸いたオススメの超話題作をご紹介。「広島が舞台じゃけぇ、読んでくれんとはぶてるよ」

作成日時:2021-05-11 19:00 執筆者:マンガペディア公式

広島が舞台じゃけぇ読んでみて!オススメ漫画5選

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『この世界の片隅に』

『この世界の片隅に』

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昭和初期から終戦という、日本が正に激動の真っただ中にあった時代を生き抜いた主人公の、逞しくもひた向きな生涯を描いたヒューマンドラマ漫画。風邪を引いた兄に代わって料亭に海苔を届けるおつかいを頼まれた幼い頃の浦野すずは、慣れない道に迷ってしまう。途方に暮れたすずの前に黒いフードを被った大男が現れ、望遠鏡を渡し「高いところなら見つかるだろう」とすずを抱き上げたが、男はすずを背負っていた籠に入れてしまった。何と、その男は恐ろしい「人さらい」だったのだ。2011年、2018年テレビドラマ化。2016年劇場アニメ化。

大男に捕まってしまったすずだったが、籠の中には一人の少年がいた。自分も捕まったのだと言う少年と一緒に、逃げるための策を考える。絵が得意だったすずは持っていた海苔を望遠鏡に張り付けて大男を夜と勘違いさせて眠らせ、その隙に少年と何とか脱出する。間一髪の出来事だったのだが、いつもぼんやりしているすずはこの時のことは夢の中の出来事だと思っていた。時は変わって1943年、18歳になったすずに突然縁談の話が舞い込む。すずを嫁に欲しいと申し出たのは北條周作。彼を見たすずは「どこかで以前出会ったような」気持ちになる。翌年、北條家に嫁いだすずは嫁としての仕事がおぼつかず、小姑の黒村径子から苦言を呈されるが、周囲は彼女を温かく見守る。広島出身の作者が亡き祖母の話を元に、魂のメッセージを込めた逸品である。


『とろける鉄工所』

『とろける鉄工所』

出典:講談社

広島の地方にある鉄工所が舞台のハートフルギャグ漫画。小企業「のろ鉄工」の新人からベテランまで、溶接工たちの日常をコメディタッチで描いている。彼らはプロの職人のため、プラットホームや立体駐車場など、鉄に囲まれた様々な場所の溶接が気になって仕方がない。もし、じーっと鉄柱を見たり、キョロキョロしている人がいたら、それは溶接工かもしれない。首都高の足場から学校の門まで、私たちの生活を縁の下で支えてくれている業界の「あるある」が満載だ。

溶接工ならではのエピソードは数知れない。冬なのに顔が日焼けしていたり、涙が異常に出たり、熱い鍋の蓋をものともせずに持ったりと、日頃から熱い鉄を持ち慣れている溶接工たち。鉄の融点は約1550度だそう! 溶接すると、溶けた鉄が花火のように飛び散り、これを「スパッタ」と言う。ストーリーは中堅どころの北さんを中心に描かれた、のほほんとした日常の人間模様。しかし、このスパッタが熱いまま背中や耳の穴の中や安全靴の中に飛び込んだりと、実は毎日が火傷や怪我との戦いだ。社会貢献度は高いのに、命がけの仕事だとは知られていない溶接工の世界。作者の溶接工として働いた経験を元にリアルな現場が描かれている。


『あつあつふーふー』

『あつあつふーふー』

出典:amazon

広島のお好み焼き屋を舞台に、看板娘のヒロインと彼女を取り巻く同級生や常連客とのほのぼのとした人間模様を描いたファミリー系4コマギャグ漫画。1階が店舗で2階が自宅となっている「たまな」は玉名蘭(たまならん)の家族4人で営むお好み焼き店である。職人気質の父と兄が焼くお好み焼きは安くて旨くてボリュームがあると地元でも評判の人気店だ。

看板娘の蘭は高校一年生。学校では「玉名、お前良ぇ匂いするの」と男子に言われる日々を送っている。「良ぇ匂い」とはもちろん、お好みソースの香り。蘭が学校で撒き散らすソースの香りは商売繁盛に一役買っていると思いきや、「蘭の友達じゃったら、おまけせにゃの――」と父親がサービスするので売り上げ的には少々難ありである。このように「たまな」はソースの香りと看板娘である蘭の魅力に誘われて通い続ける男子高生や、娘を溺愛する父親をからかいにやってくる常連客で毎日大賑わい。キャベツたっぷりの美味しいお好み焼きをみんな「あつあつふーふー」しながら食べるのである。時にはおしゃれなカフェに寄り道もしたいけれど、お店が大好きな蘭は今日もみんなの笑顔と一緒に店に立つ。


『びったれ!!!』

『びったれ!!!』

出典:秋田書店

元極道の肩書を持つシングルファーザーで司法書士の主人公が、昔取った杵柄で様々な案件に挑む社会派系ヒューマンドラマ漫画。給料が安いことで妻に頭が上がらない流生人(ながれいくと)は昼間は工場、夜は飲食店でアルバイトをする日々を送っている。バイト先の社長からプライベートで車の送迎を頼まれ断れずに情けない気持ちになっていた流は、保育園に娘のかりんを迎えに来ていた伊武努(いぶつとむ)と路上でぶつかり、互いに顔なじみとなる。2015年に、テレビドラマ化、実写映画化。

昼間の仕事先からいつリストラされるか分からない流はバイト先の社長に正社員にしてもらうよう頼み込むが、逆に「お前の名義で500万ほど、金融屋から借りてくれ」と言われてしまう。余りに無茶な要求に「この話は無かったことにして下さい」と返答した流だったが、翌日バイト先から懲戒処分の辞令が出る。肩を落として歩く流を見た伊武はバイト先の酷い仕打ちに怒りを爆発させ、自分が司法書士であることを名乗り「私に依頼しませんか」と提案する。ちなみに「びったれ」とは、広島の方言で「だらしない奴、小心者」という意味である。男にとって屈辱的な言葉であり、バイト先の社長が放った「女々しいのう、このびったれが」との言葉に激怒した伊武の姿を見てもよく分かる。


『激昂がんぼ』

『激昂がんぼ』

出典:講談社

広島県の芸南を舞台に、表稼業とは別にフィクサーとしての顔を持つ主人公とキャリア官僚という相対する二人の登場人物を主軸に、政治・行政・企業間の利権を描いた政経系裏稼業ギャグ漫画。総務省から広島県庁に出向しているキャリア官僚の二宮亮(にのみやりょう)は、地方の二流国立大学出という経歴から東大卒の同僚たちに強い劣等感を抱いていた。一方、神崎シークレットサービス代表の神崎守(まもる)は裏稼業である事件屋として、広島の経済界では一目置かれる存在となっていた。

総務省自治行政局所属ながら広島県庁に出向している二宮は、周囲からはエリートと思われているが、実は親に捨てられた過去があり、育ての親である義母の借金の保証人になったことさえある。その額は3千万円以上となり、さらに300万円の保証人をせがまれた二宮は、「これで最後となる条件なら呑む」と強硬な態度で対応する。義母の保証人の件で、偶然にも神崎と顔見知りとなった二宮。出世のために手柄を立てたい二宮と金を稼ぐために行政を有利な状況に持ち込みたい神崎は、お互いウィンウィンの関係を築くため手を組むことに。「がんぼ」の意味は広島方言で「乱暴者、やんちゃもの」である。二宮と神崎、対照的な二人のがんぼが広島の経済界に旋風を巻き起こす。


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