この世界を生き抜くためのオススメ漫画5選!81 Pt.

生きるということは、ときに過酷である。そしてこの世界は厳しくも美しい。この世界を生きていくにあたり、よいことばかりではないかもしれない。だがきっと、悪いことばかりでもないはずである。そんなふうに気づかせてくれる魅力ある作品たちを紹介する。

作成日時:2019-11-18 10:00 執筆者:マンガペディア公式

この世界を生き抜くためのオススメ漫画5選!

出典:小学館


『5分後の世界』

『5分後の世界』

出典:小学館

人々を殺戮する謎の仏像のいる「5分後の世界」へタイムリープしてしまった主人公の高校生・白綾(しろあや)大和が、双子の弟・裕人や幼馴染の女子・伊墨(いすみ)みちるらと、その世界を生き抜くために戦うパニックホラー漫画。5分早く生まれた双子の兄・大和は、天才肌の優秀な弟・裕人に劣等感を持っている。そんな大和が、ある日出会った占い師から受け取った腕輪の力で5分後の世界へタイムリープしてしまう。そこは巨大な仏像が人々を殺戮する世界だった。

大和が腕輪を手にした「現在」から、たった5分後が舞台の本作。腕輪の力でもう一度現在に戻れるのだが、わずか5分の間に仏像から世界を救わねばならないという縛りがあり、そのための方法を探っていく点が本作の最大の特徴であり、面白いところだ。また、弟への劣等感から、卑屈な態度をとり続ける大和は仏像の虐殺に抗う中、徐々に成長していく。そうした心理描写が真に迫って描かれている。弟の裕人や、幼馴染のみちるは優秀なキャラながら、性格的に嫌味な部分がなく魅力的に描かれている。前作『常住戦陣!! ムシブギョー』で培った秀逸な心理描写が本作でも活きており、また前作からガラリと変わった世界観で作者の表現の幅を感じさせる作品だ。


『この世界の片隅に』

『この世界の片隅に』

出典:双葉社

太平洋戦争中の広島・呉を舞台に主人公・浦野すず(後に北條すず)の視点を通し、戦時下に生きる人々の日々の暮らしを描いたヒューマンドラマ。主人公・すずの幼少時から始まった物語は、北條周作との婚姻から動き出す。戦時中という厳しい時代を舞台としながらも、そこでの人々の営みを前向きに丁寧に描いている。2016年に劇場アニメ化、2019年に「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」として長尺版が公開。2011年、2018年には実写ドラマ化。

戦時中の、軍港である呉での物語である。死の影がつきまとう中でも人々は生きていた。北條家に嫁いだすずは、夫とその家族らと、持ち前の明るい性格で毎日を生きる。だが戦争は続き、度重なる空襲ですずの大切なものは奪われていく。それでも「この世界の片隅に」自分を見出してくれた周作たちとともに、すずの生活は続いていく。戦争を直接的に描いた作品ではないが、その対極として、人々の日々の大切さ、素晴らしさ、美しさが際立っている。現代の我々にも、生きることへの気づきを与えてくれる作品だ。作者の前作であり、戦中・戦後の広島を舞台とした『夕凪の街 桜の国』と並び、人々の生を綿密に生き生きと描き出した傑作である。


『それでも世界は美しい』

『それでも世界は美しい』

出典:白泉社

雨を降らせる能力を持つ主人公である小国の公女が、嫁ぎ先の大国で騒動を巻き起こす恋愛ファンタジー漫画。舞台は少雨化が進む世界。「雨の公国」の第四公女であるニケ・ルメルシエは「晴れの大国」の太陽王・リヴィウス一世(リビ)に嫁ぐも、3年で世界を征服したという王はまだ少年であった。活発でおてんば気質のニケと、気難しいリビは、初めは反目するも、やがてお互いを認め相思相愛となっていく。2014年にテレビアニメ化。

騒がしい性格のニケと、クールなリビ。正反対の性格の凸凹コンビともいえるニケとリビの2人は、度重なる危機を乗り越える中で、お互いを知り認め合い、愛を深めていく。類まれな王としての資質を持ち、一見冷淡に思えるリビだが、彼の隠れた優しさや弱さに触れ、ニケは彼に惹かれていく。またリビは敵対派閥に暗殺されそうになった際をニケに救われたことがきっかけで、彼女に依存ともいえる深い愛情を抱いていく。婚礼を迎え、ともに歩んでいくことになる2人だが、大国での日々のなか、やがて世界情勢の変化に呑み込まれていく。過酷な運命をたどりながらも、明るさを失わないニケの強さ、ニケに支えられて少年の身ながら王としての職務を遂行していくリビ。2人の絆の深さに胸が熱くなる作品だ。


『野良猫世界』

『野良猫世界』

出典:小学館

人間が寝静まった深夜に行われる野良猫たちの縄張り争いを描いた野良猫バトル漫画。野良猫のヒゲ(ヒデヨシ)は、かつての親友であったトラオを見捨てたことで、トラオら野良猫に追われる街の底辺猫となる。ヒデヨシが今まさに、野良猫らに始末されるという場面に現れたのは、巨漢の元家猫・ノブナガ。彼との出会いがヒデヨシを争いの渦中へと導いていく。「野良猫世界」での頂点「頂猫」を目指す野良猫たちが織りなす、熱い本格派バトル漫画である。

野良猫たちの激しい縄張り争いをテーマとした本作。孤独だったヒデヨシが、めっぽう喧嘩の強いノブナガと出会ったことで、2匹の物語は動き出す。戦うのは野良猫であるが、伝統的なバトル漫画の文法にのっとった作品である。さながら、不良ものや任侠ものといったジャンルに連なる仁義の世界を、野良猫世界に置き換えて描かれた作品といってよい。加えて人間の前では「猫らしく振る舞う」といった猫視点ならではのルールも度々登場し、そこが本作独自の特徴といえ楽しい。昨今猫ブームと言われて久しく、猫の登場する作品が多いように感じられるが、本作はどの作品とも似ていない、オンリーワンの猫漫画であり、また極上のバトル漫画である。


『世界の果てでも漫画描き』

『世界の果てでも漫画描き』

出典:集英社

遊牧民型漫画家を自称する作者・ヤマザキマリが自身の海外での体験を描いた世界放浪記である。14歳で欧州を一人旅し、17歳で油絵を学ぶためにイタリアへ移り住むなど、作者のバイタリティーに驚かされる人は多いだろう。一般的な旅行エッセイ漫画とは違って、本作は波乱万丈の海外滞在記である。30数カ国を旅した作者により、キューバ、エジプト、シリア、チベットなどでの体験が紹介されている。海外生活の長い作者であるからこそ描ける自伝的作品だ。

本作は普通に旅行するだけではまず味わえない体験がてんこ盛りだ。例えば、大学時代に留学先のイタリアからキューバへボランティアに行き、現地の人でも避ける過酷なサトウキビ刈りを手伝い、休み時間に地元のおじさんたちの似顔絵を描いたという体験などは、全世界探しても作者以外に例がないのではないだろうか。本作はそういった、普通に暮らしていては味わえないような出来事を綿密に、そしてコミカルに描き切った、骨太ささえも感じさせる。古代ローマ好きのイタリア人とエジプトで婚礼を挙げた作者が、古代ローマをモチーフとし大ヒットした温泉ギャグ漫画『テルマエ・ロマエ』をはじめ、異国情緒のある作品を多数描いているのも納得である。


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